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従軍慰安婦被害者を踏み台にして実現したオバマの広島訪問

http://www.ytn.co.kr/_ln/0104_201605121943543406
「米オバマ広島行き、韓日慰安婦合意でより容易くなった」(朝鮮語記事)
オバマ広島行き、韓日慰安婦合意でより容易くなった
日本全体が被害国であるかのように言うのは偏った意見
・日本が戦犯国という事は変らないが、核の残忍さを観察する時代が来た

[YTNラジオ「崔英日のニュース 正面勝負」]
■放送:FM 94.5(18:10~20:00)
■放送日:2016年5月12日(木曜日)
■対談:保坂祐二 世宗大学教授


このインタビューで保坂の言っている事はかなり支離滅裂で意味不明な部分も多いのだが、一つだけ見逃せない重要な部分がある。なので、そこを翻訳して以下に抜粋しておきたい。


◇崔英日:そうですか。教授が今指摘された話を聞いてみると、2010年からこつこつと準備してきた、こういう考えがします。今少し言及してくれましたが、韓国と日本が昨年12月に日本軍慰安婦問題に合意した為にオバマ大統領の今回の広島行き決定がよりやり易くなった、こんな分析も明らかに影響があったと見られますか?

◆保坂祐二:はい、それで米国内にオバマが広島へ行くのを反対する意見の中で、韓国と中国が「むしろ日本という戦犯国家が被害国に変身するのではないか?」とたくさん批判するだろう、だから少し慎重に考えねばならないという意見が大変多かったといいます。ですが韓日合意がまとまった為にもう少し容易くなったと言えるようです。


保坂の言い分によれば「2015日韓慰安婦合意」のおかげで、今回のオバマ広島訪問がやり易くなったという事になる。それは間違いあるまい。早く言えば日本の法的責任を免罪して従軍慰安婦被害者を踏みにじったあの談合のおかげで、だ。あたかも「核なき世界」の第一歩だの歴史的機会だのといった美辞麗句に包装された今回のセレモニーが、本当はどれだけ汚いものであるかがよく分かるであろう。「慰安婦合意」は元より「韓日は歴史問題よりも安保協力を優先させろ」というアメリカの圧力によって行われたものであり、これによって日帝植民地被害者という目障りな「歴史のトゲ」を取り除いた。そのおかげで「韓米日軍事同盟体制」というバリバリの軍事体制とその醜悪な本質をごまかすセレモニーとしてオバマの広島訪問のセットを何の遠慮もなくやれるようになったという事である。
「核なき世界」ならぬ「慰安婦合意なきオバマ広島訪問」がそう簡単に実現出来たであろうか。この事は十分に考える必要がある。
ホームレスを公園から力ずくで追い出すという酷い人権侵害をしておきながら、それをごまかす為に「同性パートナーシップ条例」をわざとらしく制定した地方自治体が日本にはあったが、それをさらに凶悪・邪悪・極悪にしたものが此度のオバマ広島訪問だ。

オバマの広島訪問は被爆者だけではなく、従軍慰安婦被害者をも踏みにじって食い物にした国際的詐欺・セカンドレイプであるという事。真の核廃絶とは何の関係もない、それどころか韓米日軍事同盟体制という危険極まりない戦争体制の幕開け宣言であるという事を改めて強調しておきたい。
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朝鮮労働党第7次党大会について~本筋から外れたちょっと気になるトピック

36年ぶりに開かれた朝鮮労働党の党大会が先日閉会した。金正恩が執権して何年も経つのだから、新リーダーとしてなるべく早くに党大会はやらねばならない状況にあったのは当然であろう。朝日新聞やアジアプレス(笑)などの日本マスコミは相も変わらず「党大会やっても北朝鮮は何も変わらない」と馬鹿の一つ覚えしか言わなかったのも予想通りではあった。「何も変わらない」のはアジアプレスら日本の報道機関の方だ。石丸次郎のように「北朝鮮報道の第一人者」を自称(詐称)しながら肝心の党大会そのものについてまともな分析記事一つ書けず、ツイッター上で「向こうの人間と電話して聞いたらみんな『党大会なんか俺らとは関係ない』と言っていた」みたいな、何の中身もない戯言を愚痴ってるだけでメシが食える者どもは実にお気楽なものである。仮にも「専門家」を名乗りたければもう少し真面目に仕事しろ!

簡単に言うと今回の党大会は経済発展により重きを置いた布陣を敷いたと言えるが、参考になる記事などは今後おいおい紹介していきたいと思う。が、今回は政治的なそれとは全く違う側面でちょっと気になる部分があったので述べておきたい。

新しい党中央委員会のメンバーを見てみると、党中央委員会政治局候補委員の中に「ノ・グァンチョル 노광철」という人物が新たに選出されていた。この人は人民武力部第一副部長(国防次官)の軍人で、今回新たに世代交代組として入って来た一人と言われる。が、筆者がこの人物について気になったのは、その名前であった。「ノ・グァンチョル 노광철」? 朝鮮人に「ノ 노」という姓があったのか、と。こう言っても朝鮮人・韓国人以外には中々理解されないかもしれないが、一般的に韓国や日本で知られている「ノ 노」という姓氏はどれも本来は「ロ 로」と発音・表記されるべきものだからだ。有名な所では元大統領である「ノ・テウ 盧泰愚」や「ノ・ムヒョン 盧武鉉」があろう。朝鮮語ではRやNの発音が語頭に来た場合は子音が抜け落ちたり変化するという、いわゆる「頭音法則」という現象があり、フランス語で歳月と共に発音しにくいHの音がなくなったのと似ている。ただしフランスでは発音はしなくなっても表記上はHを残して本来の発音が何であったかを伝えるのを固守しているのに対し、韓国では表記上もRやNに該当する子音(ㄹㄴ)を省いたり変えてしまっているので、同音異義語が無闇に増えて非常にケジメのない正書法になってしまったと言えよう。反面、朝鮮共和国では表記・発音共に古来からのRやNに該当する子音をちゃんと残している(実際にしゃべる際は訛る事も多いが、表記上はちゃんと古来の発音を固守している)。例えば朝鮮共和国の内閣副総理で今回新しく党中央委員会政治局委員に入った盧斗哲は「ロ・ドゥチョル 로두철」であり、その姓を「ノ 노」とは(少なくとも北では)書かない。

南の国勢調査などのデータを見ると、朝鮮民族の姓で本来は「ロ 로」だが南の正書法では「ノ 노」に変化するものとしては「盧」「魯」「路」の三つがある。この内「盧」は比較的よく見かけるが、「魯」「路」は少ない。実際に筆者が見た事のある南や在日の同胞で「ロ 로」「ノ 노」という姓を名乗る者はみんなこれら三つのうちどれかだった。また、元から「ノ 노」と発音する漢字の姓というのはその手のデータにはなく、筆者もこれまで実際に見た事がない。なので「ロ 로」ならざる元から「ノ 노」という姓氏は、少なくとも朝鮮民族には存在しないものとばかり思っていたのだ。
ところがここに来て「ロ 로」ではなく、元より「ノ 노」という姓の人物が登場したのである。これは朝鮮民族の姓氏研究において、実は文化人類学的に大きな発見なのではあるまいか。気になって筆者は朝鮮労働党の公式発表文などで「ノ・グァンチョル 노광철」という人名を調べてみた所、この人の名前の漢字表記は「努光鉄」である事が分かった。努力の「努」氏である。努という字は朝鮮語で元より「ノ 노」と読むが、朝鮮人・韓国人でこんな姓氏は初めて見た。少なくとも南や在日社会では一度も見た事がない。もちろん単純な誤字という可能性も否定は出来ない(可能性は低いが)。しかしそうでなければ、この何気ない発音の姓が実は大変貴重な発見という事になろう。


↑新しい朝鮮労働党中央委員会政治局の常務委員・委員・候補委員メンバー(労働新聞公式サイトより)。最下段右から二人目が努光鉄(ノ・グァンチョル 노광철)。クリックで拡大。

朝鮮民族の姓氏についてはこれまで旧王朝時代から研究や調査が行われて来た。例えば朝鮮王朝実録に収録されている「世宗実録地理志」(1454年 端宗2年)が朝鮮民族の姓氏研究では最も基本的な古い資料とされている。その後の代表的な例としては植民地時代の1930年に調査があり、解放後の南北分断体制では南で1960年以降国勢調査で実施され始めた。南での調査ではおおむね258-272種類の姓氏がある(後年になって数が増えたのは外国人の帰化姓が増えた為)事が判明しており、現在日本でも入手や閲覧の可能な朝鮮の姓氏に関する書籍類はこうした調査を元にしたものである。ただしこれらは飽くまで韓国すなわち南での調査結果に基づいたデータであり、どこまで行っても朝鮮半島の半分の地域を調べたに過ぎないという限界がつきまとう。朝鮮共和国すなわち北ではこうした姓氏に関する統計が公表されてこなかったからだ。北側でこうした調査が行われなかった訳ではなく、戸籍調査からのそうした統計は当然行われていたはずだが、そうしたデータは朝鮮共和国の政治体制上では国家機密にならざるを得ないので公開されてこなかったのであろう。したがって南には現存せずに途絶えた姓氏や、北の特定地域や集落に限定的な珍しい姓氏を受け継いでいる人々が今でも北にはいるのではないか、という事が研究者の間ではずっと言われてきた訳で、図らずも今回の朝鮮労働党第7次党大会はそれを証明する事になったのではないだろうか。「ノ・グァンチョル 노광철 努光鉄」という聞き覚えのない、それこそ「世宗実録地理志」にすら載っていなかった「努氏」を名乗る人物が朝鮮労働党の高官として現れた事で。

もちろんこの件についてはもっと深い調査研究が必要である。この「努氏」を初めて名乗った人物は誰なのかという先祖の来歴や、朝鮮人の姓氏につきものである「本貫(宗族)」は何なのか、族譜(家系図)は現存するのか、(可能性は低いが)実は最近改姓して新しく創始した姓なのかといった詳細な事由を解き明かすのは今後の課題であろう。

今回の朝鮮労働党大会に何も目新しい点はなかっただって? とんでもない! そんな事を言ってる者は今の朝鮮民主主義人民共和国という国家についても、朝鮮民族の文化や歴史についても何も分かってはいないのだ。政治についても文化についても何一つ!

今回の党大会は朝鮮民族の姓氏にまつわる歴史・文化研究という側面からも非常に興味深い事例が、断片的ながらも発見出来たと言えるだろう。もちろんこれはそういう珍しい姓の人物が高官になったという偶然の産物であり、意図したものではないだろうが、歴史・文化研究としては大変意義があったと評価出来る。この記事を書いている時点で、筆者の見た範囲では南のその手(姓氏や族譜)の研究者でこの新しい労働党中央委員会候補委員の「努光鉄」という人物の姓氏に言及しているのを見た事がないが、これはどうした事かと思う。こうした文化・歴史研究にこそ南北の協力が必要ではないか!

朴裕河と日韓合意にまつわるトピックス集 1

今回は朴裕河問題や、それとも密接な関係がある昨年末の慰安婦日韓合意にまつわる(それも日本ではあまり知られていない)トピックをいくつか御紹介しておきたい。

1)狐假虎威

裁判で敗訴した朴裕河(もちろん控訴するようだが)のフェイスブックは相変わらず凄絶極まりない。最近は載ってる文章以上にトップ画像に絶句させられる。



大江健三郎と朴裕河のツーショットッッッッ! 凄すぎ。
この画像を載せた際の朴裕河の魂の叫び(推測)を文章化したものが以下になります。

「俺様のバックには恐れ多くも日本のノーベル文学賞作家であらせられる大江健三郎大先生がついているんだぞおおおおおッ! 恐れ入ったかあああああッ!」

…「俺様のバックにはエライ政治家の先生様がついているんだあああああッ!」と粋がってたいつぞやのエロ漫画家と全くおんなじで、幼稚さと俗物根性がアマルガムされてもはや誰にも救いようのない精神状態に陥ってるのは誰が見ても分かるだろう。この写真は朴裕河にとっては己の権威付けと同時に、他者の攻撃を回避する為の「魔除け」みたいな物だという事が良く分かる。

朴裕河という女がこれまで売名と出世の為に使って来た最大の手段こそ、大江のような「日本の良心的知識人」達と親密なコネを築く事だった。早い話がいわゆる「ジジ殺し」というやつで、基本的には辛淑玉や李信恵らと何も違わない。と言うか、その方面の手並みに関してのみ言えば、辛や李よりも朴の方がはるかに上手で巧妙だと思う。和田春樹や若宮啓文がこれまで朴裕河に対してほぼ「保護者」か「プロデューサー」のように振舞って引き立てたのは有名であるし、柄谷行人も朴裕河とはこれまで自著の翻訳ばかりか対談もするなど近しい関係を築いていた。大江健三郎にいたっては自著の翻訳に加えて、韓国へ行った際の通訳などのコーディネイトまで丸々朴裕河にやってもらったほどの間柄なのだから、昨年の声明に名を連ねたり今回のようにフェイスブックに写真を載せさせるくらいは当然なのであろう。これだけ「豪華」な日本の「オヤジ」どもを後見人代わりに仕立て上げる手並みについてだけ言えば、辛淑玉や李信恵では到底足下にも及ぶまい。辛淑玉や李信恵がこれまで篭絡出来た「オヤジ」なんて石丸次郎だの野間易通だの佐高信程度がせいぜい、それも実際には「篭絡した」と言うよりむしろ「篭絡された」というのが本当の所なのだから、元より比較にもならないだろう。
それはともかく、こうした「日本の良心的知識人という事になっている(脂ぎった)オヤジ軍団」を味方に付けるというのは、韓国の論壇や文壇や報道界において絶大な意味を持って来る。これまで何度も述べた事があるが、韓国の知識人や報道人というのは右派(朝鮮日報など)も左派(ハンギョレなど)もおしなべて「日本の良心的知識人や言論人チョー最高!」という、奴隷根性・植民地根性・事大主義根性丸出しの連中が大部分で、和田春樹だの柄谷行人だの船橋洋一だの大江健三郎だのの名前を聞いただけで平身低頭して神様のごとく崇拝してありがたがる気風が強いからだ。当然こうした日本の「オヤジ」どもと面識があるだの一緒に仕事をした事があるというだけで、向こうの論壇では超うらやましがられる。朴裕河があれだけ無茶苦茶な、それも旧来の植民地近代化論者やニューライトと何も違わない事を言い続けておきながら、いまだにデカいツラしてのうのうとしていられる最大の理由が何か。韓国の右派も左派も関係なくこの女をもてはやしてきた理由は何か。もうお分かりだろう。

「和田先生が後見人(みたいなもの)だって?」
「朝日の若宮論説主幹が手ずからプロデューサー役(みたいなもの)を務めただって?」
「大江先生の訪韓を通訳から何から取り仕切っただって?」
「僕達韓国報道界の憧れの星(笑)であらせられる、柄谷先生とマブダチだって?」

…こういうバックがあれば、もう韓国の論壇ではやりたい放題だ。朴裕河の言ってる事がどう見てもおかしいと思っている編集者や記者が韓国にいても、和田だの大江だのを「後見人」代わりにしている女を無下に扱える訳がない。むしろ大半の者はそのコネに目がくらんで朴裕河にゴマをすったり、「俺を子分にして下さいいいいいッ!」状態になるだろう。朴裕河の最も狂信的で忠実な信者に成り果てた小説家の蔣正一なんかは典型だ。朴裕河の支持声明に名を連ねた194人の韓国側声明賛同者の中には熱心な信者やシンパや政治的に利用しようと近付いた覚めた(冷めた)確信犯達ももちろんいるが、大半は朴裕河の著書や日頃の発言すらまともに読んではおらず、この女のバックに付いている「パパ」達の豪華さに幻惑された者も非常に大きいと筆者は推測する。その結果、つまり以下のように考えてしまう訳だ。

「朴裕河教授は、日本を代表する良心的知識人であらせられる和田春樹教授に支持されているのだッッッッ! 貴様それでもなお朴裕河教授を『日本右翼の代弁者』呼ばわりするというのかッッッッ!」

朴裕河という女はこうした「パパ」達を大勢抱える事で、これまで我が世の春を謳歌してきたのである。
が、しかし…。
その栄華にも陰りが見えて来たと筆者は感じる。今回は前口上まで、その辺についてまた次の機会に詳しく述べてみたいと思う。
そもそも今回のフェイスブックの画像、朴裕河の「パパ」衆の中でも権威面ではピカイチ(ノーベル賞)な大江健三郎をわざわざ出して来て、この女内心では相当慌てているはずだ。何しろ裁判に負けたり、韓国で反対派の声明賛同者380人(その後増えて、支持派声明賛同者の約2倍に!)から公開討論会を提案されながらも恐くなって逃げ回っている有様なのだから、「手駒」の中で一番強いのを指さざるを得なくなったのだろう。だが朴裕河は根本的な勘違いをしている。果たして「手駒」はどっちかな…? 


2)忍気呑声的論理

韓国の政治家である安哲秀(안철수 アン・チョルス)について述べておきたい。日本でもそれなりに知られている人物だが、安哲秀は元々IT企業の成功者として有名であり、それが2011年頃からソウル市長選挙など政治に深く関わるようになって、2012年の大統領選挙では有力候補にもなった人物だ(最終的には辞退して民主党の文在寅に譲歩)。その後補欠選挙で国会議員に当選して民主党に合流するものの、最近また脱党して新党「국민의당 国民の党」の立ち上げ準備をしている。朴槿恵セヌリ党政権があまりに酷いので、その対抗馬たる有力野党の一つとしてこの安哲秀とその一派に期待する者が韓国はもちろん、在日同胞で本国の状況にある程度関心のある者の中にもそれなりにいるだろう。だが、果たしてどうかな…?
その安哲秀は先の慰安婦日韓合意をどう見ているのか? この合意の直後、安哲秀のホームページに当人の立場表明が掲載された。以下に安の主張部分を抜き出して訳す。

http://ahncs.kr/?p=77718
韓日間歴史問題は外交的妥結で終わらせられない事案だ

1)日本軍の関与責任を明示し、内閣総理大臣の資格で謝罪反省した事、日本政府の予算を拠出する事にした点について評価する。

2)だが日本政府が法的責任まで認定して賠償すると出て来なかった事は依然として謝罪の本気さを疑わせる。
併せて少女像撤去問題は政府があれこれ言う問題ではない。
今回の合意を最終的不可逆的なものと規定した事は歴史に対する傲慢であり、越権だ。歴史的な傷は政治的 宣言で一朝に治癒されるものではない。そのような言葉は十分な公論過程を通じて、両国国民がやめたらいいと皆が同意した時に使える言葉だ。
韓日両国政治指導者達が韓日関係を悪化させておいて、政治的日程に追われて急ぎ合意しながら、そのような用語を使ってはならない。
韓日間歴史問題は外交的妥結で終わらせられない事案である事が明らかだ。

3)今回の韓日間外交的合意を土台にして、依然として進行形である歴史問題に対する日本政府の省察が必要であり、政府と民間をひっくるめてより成熟した論議が進展する事を望む


お分かりだろう。安は今回の合意を「評価」し、少女像問題への口出しなどの問題はあるものの、「今回の韓日間外交的合意を土台にして」「成熟した論議が進展する事を望む」という。つまり、問題はあるけど日本は責任を認めたのだから、この合意を「土台(前提)」にして始めよう、というのである。これは和田春樹やwamなどと同じで典型的な「愚かな約束」を前提にする論法そのものだ。今回の日韓合意は徹頭徹尾不当・不法なものであり、源泉無効として撤回させなければならないものである。そもそも日韓両政府の間で合意文すら作られず、これを国際法上有効な「条約・協定」としてみなすには瑕疵が多過ぎて、これはせいぜい外相同士のナアナアな「密会・密談」のレベルを決して超えるものではない。それを「土台」にするなど有り得ない話だ。

「どれほど声明で、合意内容を批判していようと、内容を第一歩にするとみなす」

この瞬間に「少女像を撤去し、今後一切慰安婦問題を切り出す事が出来なくなって、日本は完全に免罪、それもたった10億のはした金(それすら日本側は色々と難癖を付けて出し渋っている)で!」を認める事になってしまう。レイプ被害者が力ずくで一方的に泣き寝入り(忍気呑声)させられるというだけの話だ。それを認めているのが韓国のIT成金にして2012年の有力大統領候補であり、現韓国国会議員として「セヌリ党の暴政」に対する歯止めを期待されている「清新な野党政治家」安哲秀であった。
在日の中にも依然として気付いていない人間が多いが、安哲秀の考え方(안철수의 생각)や政策というのは典型的な古臭い「韓国的反共主義」そのものであり、バリバリの右翼である。新興IT長者という御身分のせいで旧態的政治家とは違ったクリーンで進歩的っぽいイメージが安哲秀には付きまとうが、それは大いなる幻想にして美しい誤解に過ぎないという事を強調しておきたい。今回の日韓合意に限った話ではなく、2012年大統領選挙でも安の政策は民主党の文在寅(こいつだってかなりニューライト入った右寄り政治家なのだが)よりも明らかに右寄りだったし、特に対北政策については「北の挑発に対しては断固対応」「NLL(北方限界線)死守」「6.15共同宣言破棄」など、下手をしたら朴槿恵よりも強硬なんじゃないかと思わせる部分がいくつもあった。安は今、新党結成の為に色々な他党議員や人材を引き入れている最中だが、その中には様々な不正に関わった疑惑のある元検事や「李承晩は韓国の国父」と主張する人間がいたり(もちろん安哲秀もこれまで度々李承晩と朴正熙の墓に平然と参拝している)どうしようもない。安哲秀自身も最近は「自分の新党は民主とセヌリの中間のポジション」「民主党は学生運動出身者の巣窟」みたいな発言を周囲に言いふらしているという。韓国の民主党は今でも十分保守政党だが、それよりも右だって? おまえどんだけ極右なんだよ。「民主党は学生運動出身者の巣窟」だって? 日本でもネット右翼が「ミンスは反日左翼」などとよく言うが、それと何が違うのか。

結論を述べたい。安哲秀という政治家は庶民派ですらなく、進歩派などではなおさらない。この男とその一派を日本に例えるなら、橋下徹と維新の会にそのまま該当する。与党と第1野党の脱党組を寄せ集めて、現与党と同じかそれ以上のウルトラ右翼野党を結成して「第3極」に躍り出ようとしているのだから。少なくとも安哲秀が慰安婦問題で日本との「和解」を支持しているという、「親日派」にして日本の植民地支配責任をうやむやにしたがっている「被害者に泣き寝入りを押し付ける強姦加害者目線」という点は常識として弁えていただきたいと思う。安と橋下の違いは元の職業(企業経営者:弁護士)と、前者は後者ほど露悪趣味な暴言を公然とは言わないという点くらいだ。

今年は韓国で総選挙があり、現状のまま行けば与党セヌリ党の超圧勝は間違いないと見られている。朴槿恵政権の暴政があれだけ酷くてみんな食っていけないと言っている状況でこれだ。韓国もまた日本と同じで、時の政権がどれだけ酷くても「民主的」に選挙で圧制者に権力を与えるような「民度」であり、同時に政権を交代させる事が極めて困難な選挙制度(小選挙区制、人口に比して議員数が少ないなど)の国である。「韓国と日本は北朝鮮など比較にならない民主主義国家」などとエラソーに言ってる奴のツラが見たい。それはともかく、今年の韓国総選挙で仮にセヌリが単独過半数取れないという番狂わせが起こった場合はどうなるか。もちろん民主党も単独過半数が取れなかった場合は「第3極」がキャスティングボードを握る事になる。正義党は次の選挙で大惨敗して消滅する事が誰の目にも明らかなので除外するとして、そうなると安哲秀派が「第3極」になる可能性が高い。その場合、安派はセヌリ党と合党するか連立して政権に入るのではないか。「民主党が左過ぎて嫌だ」という日本のネット右翼並みの安哲秀がまた民主党と組むとは考え難い。自分を次期大統領選挙の候補にするなどの条件で安哲秀がセヌリ党とくっつく、つまり安派が「韓国の公明党」になるという未来も、選挙の結果次第では十分にあり得ると思う。
仮に韓国で将来「安哲秀政権」なるものが出来た場合はどうなるか。少なくとも慰安婦問題などの日帝植民地支配責任や歴史問題について言えば、今の朴槿恵政権の路線をそのまま継承するだろう。下手したらもっと酷くなる可能性すらある。安の側近だったという弁護士が熱烈な朴裕河の擁護者だという話は前にしたし、安本人も先の日韓合意を支持している。この男が韓国大統領になろうものなら、日本との「愚かな約束」ばかり重視・優先して、少女像の撤去や挺隊協のような支援団体への弾圧といった策動を強めるだろう。日本の政治家達は今後も平気で「慰安婦は自発的売春婦」「強制連行はなかった」といった類の暴言を平気で言い続けるだろうが、安哲秀はそれに対しては「何も見ざる・言わざる・聞かざる・感じざる・行動せざる・考えざる」を決め込み、一方で日帝の代わりに韓国の政権が自国内日帝被害者を弾圧してやるという「日帝被害者を弾圧せり」で「六猿一芹」をやるに違いない。

今にして思うと、2012年大統領選挙の有力3候補である朴槿恵・文在寅・安哲秀のいずれが当選していても、今日のような「日韓和解・合意」をしていたとしか思えない。
朴槿恵については言うまでもなく、今日の日韓合意を結んだ当事者だ。この合意の内容は朴裕河の主張をほぼ現実に再現したようなものと言って良い。
知らない人は驚くかもしれないが、文在寅は2012年の選挙で朴裕河から支持されていた。そればかりか文自身が所属する政治派閥、いわゆる「親盧武鉉派(親盧派)」の中には朴裕河を事ある毎に支持してきた政治家や学者だらけで、「和解のために」を2006年に韓国の優秀図書に選定して売り出してやった(日本で大仏次郎賞を取ったのより早い)のも実は盧武鉉政権であり、親盧派と朴裕河は極めて親密な持ちつ持たれつの癒着関係を維持してきた間柄だったのである。この事も日本では意外に知られていない。この事実を見ただけでも盧武鉉政権が「反日」などというのはあり得ない。盧武鉉は独島問題や歴史問題で一見強硬ポーズを執る反面、裏では日本と手を結んで朴裕河的な妥協をする事も考えていた「二枚舌外交」に過ぎなかったというのが本当であろう。今の文在寅と民主党は日韓合意を「不当だ。撤廃すべし」と主張してはいるものの、これは第1野党という立場上言っているだけで、どこまで本気かは分からない。文在寅ら親盧派と朴裕河の関係を考えれば「おまえが大統領になってたら同じ事をしなかった、という保障はあるのか?」と疑いたくもなる。民主党の「撤廃せよ」という態度については一応正しい反応だが、それをどこまで貫けるかは厳しく見る必要があろう。
安哲秀についてはすでに述べた通りだ。
このように2012年の有力大統領候補である朴・文・安のいずれも朴裕河の主張する「日韓和解論」と極めて親和性が高く、いずれが当選していても今日と同じ合意をしたというのは決して杞憂ではないのである。

安哲秀とその一派は「韓国の橋下&維新」だという事実を十分に認識していただきたい。本国の情勢にある程度関心があったり、投票を考えている韓国籍の在日同胞ならばなおさらである。
(続く)

韓米日の非難は「押し込み強盗の捨て台詞」

本来なら先日の慰安婦日韓合意について書きたかったのだが、急遽こっちの件について少し…。

朝鮮民主主義人民共和国が先日行った水爆実験について、日本や韓国でよく見られた反応が「北朝鮮は民衆が飢えてるのに核開発してる」「水爆作った金で人民に食わせてやれ」というものだった。これは前にロケット発射実験をやった時にも多く見られた反応だろう。だがこのような反応こそ朝鮮共和国の実態を全く知らない無知の所産、はっきり言えば韓国と日本で横行している「北朝鮮悪魔化宣伝」に洗脳された愚かな姿としか言いようがない。おまえらアジアプレス(笑)の見過ぎ。
朝鮮共和国の経済状況がここ数年、特に金正恩体制に入ってから着実に向上しているのは否定しようのない事実である。昨年は旱魃にも関わらず農業も好調で、秋にはじゃがいもの配給が一気に5ヶ月も出て、それでも余ったので腐るのを心配しなければならなかったと、アメリカの対アジア工作放送局であるRFAでさえ報じざるを得なかったのだから。朝鮮共和国において飢えが根絶された事はFAOも認めており、石丸次郎はこれに対して依然として一言の反論も出来ないまま逃亡し続けているではないか。石丸は野間易通と同じくらい卑怯で卑劣な人間だ。
現在の朝鮮経済が好調な件については浅井基文氏のホームページに良い記事があるので参照されたい。これは本来なら朝鮮語に訳して韓国の人々にこそ読まれるべきとも思う。暇を見て筆者がやるという手もあるが…。

http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2015/753.html
朝鮮経済の好調原因(李敦球文章)

結論:「北朝鮮は人民を飢えさせて核開発してる」といった極めてアジアプレスか黄長燁的(笑)な極めて俗耳に入り易い難癖は、何重の意味でも間違っていて全く現実に合わない。そういう間違った事をしたり顔で言ってる連中こそ現実の国際情勢を何も知らない、洗脳されたムジレンイ(무지랭이 朝鮮語で「頭の足りない奴」の意)という事だ。そして何よりも「人民を飢えさせて戦争ゲームに興じてる」という非難は、安倍と朴槿恵オバマに対してこそ言えという事だ!

ただし韓米日政府が今回の水爆実験を「許せない」と言っているのは、連中の立場からすればまあ当然の反応ではある。何しろ、これからどんな手(もちろん戦争含む)を使ってでも崩壊させたい、それこそイラクやリビアのように滅ぼしたい相手が、厳しい経済制裁や軍事的圧迫にも関わらず年々経済力を付け、核武装力をますます増大させてしまったのだから、「韓米日仲良く北朝鮮を滅ぼそうぜ大作戦」の成功確率は今や危険水域だ。

自衛隊が北朝鮮へ上陸するのに、韓国の同意を得る必要はない」「安保法は北朝鮮の脅威に備える為」by 日本(安保法制成立直後)
北はなくなるべき国」「日本の安保法制は対北抑止力」「戦争になったら、自衛隊韓国上陸全然オッケー!」by 韓国
「北朝鮮政権に対する孤立化と制裁を持続して、米国および同盟国のミサイル防御(MD)を拡充しなければならない」by アメリカ(駐韓大使のリッパートね)

韓米日、押し込み強盗の侵略戦争ヤる気マンマンだな!
ところがこれから押し込みに入ろうと狙っていた家(朝鮮)が、厳重な防備を固めて手が出せなくなった。それで押し込み強盗側(韓米日)が悔しがって腹いせにゴチャゴチャと勝手な捨て台詞をまくし立てている。「俺達強盗が入れないように家の防備を固めるなんて許せない! 警報装置も泥棒撃退用の武器も全部取り外せ!」と。右翼も左翼も関係なく強盗の立場に立ってものを言ってるのがアメリカと日本と韓国という国である。とりわけ日本の場合、さすがは「強姦に強い弁護士」が大繁盛するお国だけの事はあると、筆者は妙に納得してしまった。

日本って何だ?
「強姦に強い弁護士」が大繁盛する美しい神の国だッッッッ!(実例:先の日韓慰安婦合意)





↑ 巷で話題の「強姦に強い弁護士」事務所の宣伝漫画(現在は同事務所のホームページから削除)。それにしてもこの漫画、話の展開やら、加害者に全く反省の色がなく、謝罪もせず、法的責任も全くとらずまんまと逃げおおせるという点で、先日の日韓慰安婦合意と何てそっくりなのか…。ある意味、これほど今の日本の「國體」を最も象徴する漫画もないだろう。「性犯罪加害者の楽園!」これぞ偉大なる大日本帝国の「國體の本義」なりッッッッ!

全く反省のない強姦加害者目線でものを言う。全く反省のない脅迫加害者目線でものを言う。全く反省のない詐欺加害者目線でものを言う。全く反省のない暴行加害者目線でものを言う。…そして何よりも、これから押し込みをやろうとする強盗目線でものを言う!

韓国にしてみればますます「南主導の吸収統一」論の破綻が明らかになった訳で、同時に「北が核放棄したら経済援助をめぐんでやるぞ」「核放棄だけが北の生きる道だ(ただし韓米同盟の破棄や南の軍縮には一切言及せず)」「北の核実験にに断固抗議する」しか言えない対北専門家や(吸収)統一運動家達(いずれも金大中・盧武鉉時代からの「太陽政策派」に多い)は朴槿恵もろとも御退場願わねばならない。この手の人間達の言う「北核放棄論」などとうの昔に破綻している(大量破壊兵器を放棄したイラクとリビアはどうなったか?)のに、まだそんなカビの生えたやり方にしがみついている姿は滑稽を通り越している。戦時作戦権すらないくせに「南も核武装を!」などという意味分かんない世迷い言を口走ってるセヌリ党の議員どもと、実にいい勝負の低レベル・低脳な争いだ。

韓米日こそこれから朝鮮共和国へ「押し込み強盗」に入ろうとしている、入りたがっているのであって、その逆ではない。これが現在の朝鮮半島核問題を語るにあたっての大前提である。

「日本の安保法案には肯定的な部分もあるんですッッッッ!」by 韓国の大部分のマスコミ

・日本国内閣総理大臣・安倍晋三曰く
「安保法案は北朝鮮の脅威を抑止する為に必要なんですッッッッ!」(2015年8月25日参議院特別委員会)

・保守派・進歩派問わぬ韓国のほとんど大部分のマスコミによる、日本安保法案成立に対する共通した反応。
「日本の安保法案は問題だが、北に対する抑止力として我々には歓迎すべき部分もある」

もう面倒なのでいちいち引用やリンクはしないが、韓国のほとんどのマスコミは社説やコラムで上記のような事を言っている。倭王がパラオを訪問した時と同様に筆者は今回またしてもとてつもなく嫌な予感(笑)がしたので、ざっと韓国マスコミウォッチングをしてみたら案の定だった。「안보법안 대북 억지력」(安保法案 対北抑止力)で検索すればその手の記事が腐るほど出て来るので、朝鮮語が読めて暇な人は自分で探してみていただきたい。いちいち引用するのも面倒になった理由が一目で分かるほど大量に出て来る。
あ~めんどくせえ! 引用するのもリンクを張るのも面倒でいやだ!

「北に対する抑止力になるから、安保法案にはいい所もある」とか、韓国のマスコミは右から左までほとんどが安倍とおんなじ事言っちゃってるよ。それこそ朝鮮日報からハンギョレまでことごとく。上記のように、安倍が安保法案を押し付ける最も大きな口実が「北朝鮮の脅威」だったではないか。それにまるまる乗っかってしまうとか、韓国のマスコミは問題の所在を根本的に分かっていないし、「安保法案=日本の軍拡化」に本心から反対するつもりがなかったと見られても仕方がないだろう。いや、むしろ本音では歓迎しているのではないか。これには日本で安保法案に反対していた者達も呆れるだろう。安保法(戦争法)などアジア民衆の立場から見て100%有害無益で、有益な所など何一つとしてないが、韓国のマスコミではそう思われていないのだから。日本の軍拡化を手助けするのはアメリカだけでなく、韓国も同様だと筆者は思う。安保法案を「100%有害無益 安倍の言ってる事は全部嘘」と主張出来ない時点で本当に終わってる。

さらに付け加えると、一連の安保法案反対運動については韓国でもしょっちゅう報道されてきたが、SEALDsと代表の奥田をやたら持ち上げる論調もかなり目立った。「日本ではこんなに多くの若者が社会正義に目覚めている」とばかりに(ハンギョレ日本版の過去記事を漁れば分かり易いだろう)。しかしながら奥田が「自衛隊は合憲」と主張している人間であり、SEALDsのシンパ達が他ならぬ韓国人研究者に対して民族差別丸出しの人権侵害行為を繰り返している事や、奥田がそれを全く止めようとしていない事実を韓国のマスコミは全く報じてこなかった。さらに国会前で安保法案反対運動をして不当逮捕された者達に対して、SEALDsは「中核派だ、極左だ、迷惑だ」と言って切り捨ての座視不管(좌시불관 見殺しの意)を決め込んでいる事など、韓国のマスコミ関係者達は何も知らないのではないか。いや、知ってても黙っているだろう。船橋洋一や和田春樹の場合でもそうだが、「日本の良心勢力(笑)」とやらを聖人のごとく崇め奉る韓国報道界のどうしようもない事大主義が例によって炸裂している。これでは日本の軍拡化や暴走に反対する力になりはしない。

もう一つ腹立たしかったのは、韓国は今後日本が引き起こす(であろう)戦争や軍事行動の「被害者」になるのではなく「共犯者」になるのだという視点が全く見られなかった事だ。朝鮮日報からハンギョレにいたるまで韓国のマスコミは左右保守進歩を問わず口を開けば「安保法案成立で日本が韓半島に再侵略する」と騒ぎ立てるが、そうではない。今後韓国と日本はアメリカと一緒になって、これまでよりももっと積極的に世界中で侵略戦争の片棒を担ぐのである。ちょっと前の南スーダンPKOの実弾提供の件を思い出してみるといい。こうした日韓軍事一体化は安保法案成立によって今後さらに加速するだろう。日本軍(自衛隊)と韓国軍が一緒になって中東やアフリカの国々に乗り込み、資源略奪や自国企業の権益確保に戦争するのだ。「人道的介入・保護する責任」の錦の御旗を掲げて。もちろん朝鮮民主主義人民共和国に対しても同様だ。早くも韓国の軍部は日本との共同作戦に大乗り気である。

http://world.kbs.co.kr/japanese/event/nkorea_nuclear/news_01_detail.htm?No=47642

韓国海軍参謀総長 「海上自衛隊の協力必要」
2015-09-23 Updated.

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/09/23/2015092300989.html
韓国海軍参謀総長「韓米合同演習、日本から要請があれば…」

「もしまた朝鮮戦争が再発して自衛隊がそれに介入しようとしたら、韓国軍は北と手を組んで日本を阻止する」などというのは昔話(せいぜい90年代か金大中・盧武鉉政権辺りまでの話)に過ぎず、現状は全く違うという事を筆者は前にも話した事があるが、当の韓国軍高官がそれを裏付けてくれた形だ。
韓国の日本安保法に対する反応は、朝鮮共和国や中国・ロシアのそれとは全く異なる。
安保法案にまつわるトピックを見ていて、自分らが「戦争に巻き込まれる(被害者になる)」のではなく「戦争で人を殺しに行く(加害者になる)」という懸念を全く持たないという点では、ほとんどの日本人と韓国人の間に違いはないと筆者は思った。韓国のマスコミがSEALDsを持ち上げるのも無理はない。

今回の件がもう一つ意味するのは、韓国という「民主主義国家」で反戦平和の運動や思想がいかに脆弱・貧弱・希薄かという事でもあろう。日本と韓国はベトナム戦争に加担して大きな利益を得たという共通の過去を持っているが、韓国でベトナム反戦運動がほとんど起こらなかったという点は大きな違いだ。その後90年代や21世紀になってからもとにかく韓国では反戦運動というのが貧弱だった。1992年に自衛隊のカンボジアPKO派兵があった時には「日本軍国主義の復活だ」と騒がれて一見大きな反対世論があったかのように見えたが、翌年に韓国もPKO派兵を始めるとその騒ぎは嘘のように消えてしまう。その後も韓国ではPKO派兵はほとんど社会的な問題にならず、自国軍のPKO派兵に対する反対世論のなさについて言えば、韓国は日本以上かもしれない。21世紀になってからのアメリカによるアフガン侵略やイラク侵略に対しても反戦運動は決して大きいとは言えなかったし、リビアの時にいたっては参与連帯(現ソウル市長である朴元淳の出身母体。ちなみに朴元淳は日本でも「かつて民主化運動を戦った市民派市長」のように好印象の幻想が付きまとっているが、その実態は辻元清美や湯浅誠と同じで、過去の活動歴を勲章代わりに自分の立身出世に悪用しているだけの俗物)や全教祖のような進歩派民主勢力までもが「独裁者カダフィが悪い」と言って、NATOを後押しするようなデモまでやっていたほどだ。これほどまでに「韓国民主主義」には反戦平和の意識が極めて希薄で国際情勢に疎く、とりわけ第三世界からの視点がないという重大な欠点というか欠陥を抱えている。軍事独裁時代の民衆弾圧の酷さや、今も続く分断体制下での特殊な社会構造を差し引いて考えても、韓国社会の反戦平和運動やそれに対する意識の低さは異常なほどであろう。これでは日本の安保法案に対して「北に対する抑止力になるので歓迎出来る所もある」などと言ってしまうのも無理はない。
早い話、韓国の「民主主義」はカダフィと朴正熙の区別もつかないようなレベルだという事だ。当然ながら韓国人の多くは金日成と朴正熙の区別もつかない者が非常に多い。「どっちも独裁者」程度の認識しかないのである。これが韓国の「民主主義」の程度であり、レベルの低さでは日本と本当にいい勝負だ。「韓国の民衆は長年の闘争で民主化を成し遂げ、今や日本よりも民主主義の度合いは高い」などとしたり顔で言う日本人は今でも多いが、それはとんでもない過大評価である。隣の芝生は青く見えると言うが、その手の人達は青いカラーコンタクトでも付けているのではないか。日本と韓国の「民主主義」はどっちも酷く、自分ちも隣んちも芝生は枯れてボロボロなのだという事に気付くべきだろう。

今や日本警察は「転び公妨」すらせず問答無用の強行逮捕で罪状は後からデッチ上げというのが、安保法案や辺野古基地の反対者に対する弾圧で当たり前になっている。

あ~めんどくせえ! 転んだふりをするのも面倒でいやだ!(だから問答無用でまずは逮捕し、理由は後からテキトーにデッチ上げ) だけど逮捕したデモ参加者をいたぶったり拷問するのは全然面倒じゃない! むしろ大好き!

このように日本警察はもはやすっかり戦前の特高に先祖がえりしているが、韓国の警察も負けてはいない。労働運動や市民運動に対する弾圧はますます酷くなっている。今韓国で民主労総が受けている警察の暴力鎮圧は、さながら日本の国会前の安保法制反対デモと同じような光景だ。
辺野古では先日反対運動のキャンプに右翼が押しかけてメチャクチャに暴れながら、警察は何もせず黙認したという事件があったが、韓国でも同様に警察に黙認されて暴力を振るう右翼や政治ヤクザがますます凶暴の度を増している。

「戦後70年間の日本の平和」と「民衆が勝ち取った韓国民主主義」のいずれの神話も嘘にまみれていたり不完全なものであり、実態が全く伴っていない。この二つの日韓大嘘神話は決して真の平和や民主主義に結び付く事はなく、むしろそれぞれの国の民衆を夜郎自大・自画自賛・傲岸不遜にさせ、国家主義と好戦気運を大きく育てる方向に作用してしまっている。さらにこの二つの神話はいずれも「(平和や民主主義を達成すると同時に)経済発展も成し遂げた」という補足説明が付きまとう事と、実際には平和や民主主義の破壊者でしかない者達が好んで言いふらすフレーズであるというのも特徴だ。安倍や菅義偉も「日本は戦後70年間平和だった」というフレーズが大好きであるし、朴槿恵も「韓国は素晴らしい民主主義国家」という事を頻繁に言う。これらはいずれも「おまえが言うな」の極みだ。「他のアジア民衆の血をすすって成し遂げた経済発展」という点では日本も韓国も全く違わない。
多分何年もしないうちに韓国でもSEALDsのような若者の報国運動団体が出現するのではないか。SEALDsが「戦後70年間の日本の平和を守る」を表看板にしつつ自衛隊合憲論や日本覇権主義丸出しの集団であるように、韓国でも「民衆が勝ち取った韓国民主主義」を表看板にしつつ反北や「韓国の国益」を丸出しにして大衆の支持を集めようとするかもしれない。そうなったらハンギョレや京郷新聞のような進歩派マスコミが強烈にプッシュしそうだ。日本で週刊金曜日やレイバーネットがそうであったように。

今回の安保法案成立を見て筆者は日本という国の現状に激しい怒りを感じたが、韓国に対しては怒りを通り越して呆れた感情しか抱かなかった。安保法が「歓迎出来る部分もある」などと言うのはもはや正気の沙汰ではないし、日帝の植民地被害国の言う事ではない。
日本の安保法はこの好戦的でインチキな「平和国家・民主主義国家」同士の軍事的結び付きをさらに強めるだろう。

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