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シリア情勢に惑わされる人々

シリア内戦(が、その実態は外国による侵略戦争)もついに政府軍によってアレッポが解放されたが、それでもまだ予断を許さない。一刻も早く欧米やイスラエル、トルコといった帝国主義諸国の侵略がはねのけられて同国に平和が訪れる事を祈るばかりである。

が、こうしたアレッポ解放やロシアのプーチン訪日に絡んで見当違いな事をツイッターなどで言っている者が目立つ。特にこれまで日本の歴史問題や性差別問題、民族差別問題、沖縄米軍基地関連などでまともな事を言っていたはずの人間の中に「アサドやプーチンは虐殺者だ。だから安倍とはお似合いだ」みたいな酷い発言をしたり、それらを好意的にリツイートする例が多かった。

 

↑プーチン訪日とシリアのアレッポ解放に対して、普段の言行からは想像出来ない意外な人達がアサド&プーチンバッシングに加担した。


筆者はこれらの発言や好意的リツイートを見ていて、それが例えば緑の党関係者だったりすると「ああ、やっぱりね。石油強奪戦争に賛成したり軍需産業を幇助する欧州諸国緑の党とおんなじで、こいつらの根っこはしょせんネオコンかネオナチだから」とある意味納得出来た。

↑プーチンやアサドを戦犯だとこき下ろしながら、オバマやエルドアンやネタニヤフに対しては決して同じ事を言わない人達。まあ緑の党とその眷属って、所詮本性は戦争好きのネオコンだから…。


「環境、人権、戦争と平和」を自称しながら、第三世界諸国に対してだけは徹底した上から目線で攻撃して卑下しようとする某ジャーナリストも同様だ。



↑「環境、人権、平和」が笑わせる。あんたがやってるのは第三世界と弱小国に対する卑下とイジメだろ? これほど弱いものいじめ大好きな典型的「普通の日本人」も珍しい。「はだしのゲン」で主人公一家をいじめてた連中とこのジャーナリスト氏の姿がダブって仕方ない。


この某ジャーナリスト氏が実際にやってる事は第三世界や弱小国をいじめているだけで、これこそまさに弱い者いじめを国技とする鼻持ちならない「普通の日本人」の真骨頂であると思う。アジアプレスの石丸次郎とおんなじだ。そう言えば、そのアジアプレス出身者で「イスラム国(IS)とマブダチ」を自称する怪しげな記者もいたよねえ。この「イスラム国とマブダチ」氏はもちろん反アサド政権の急先鋒な上に、インチキなアジアプレスの記事をずいぶん好意的にリツイートしていたアジアプレスもアメリカによるシリア攻撃をひたすら扇動・幇助していた訳だから、アジアプレス(及びそこの出身記者。以前にはイラク戦争礼賛報道の故・山本美香なんてのもいたよね)というのは北朝鮮報道だけでなく、アラブ・中東報道でもデタラメの極みというか一貫して欧米日の侵略者目線であるという事が分かるだろう。
また、トルコイギリス、アメリカなどでもシリアのアサド政権糾弾デモが起こっているようで、これらはまさにヨーロッパ版「暴支膺懲国民大会」そのものではないか。一般民衆までもが戦争に酔って「生意気で野蛮なアサドを懲らしめろ、これは戦争だあああああッ!」という、まるでブッシュみたいな事を言っているのだから恐ろしい。こういうデモに出ている連中は極右や過激派ではなく向こうの一般市民のようで、日本に限らずこういう差別・戦争大好きな「普通の○○人」や「臣民」というのは(程度の差こそあれ)どこの国にも存在するのであろう。

が、一方で「え、そんな馬鹿な。何でこの人が?」と思えるような人までもがこうした根拠が怪しい上に欧米侵略者目線であるアサド&プーチンバッシングに加担しているのを見ると、本当に幻滅を感じる。頼むからせめてもう少し慎重に物事を判断しなさいよと思う。
そもそもシリアで起こっている戦乱は欧米やトルコやイスラエルなどの介入と謀略によるものではなかったか。イスラム国にせよヌスラ戦線にせよ、この手の反政府勢力は上記外国勢力の支援を受けて暴れている訳で、シリアで起こっている戦乱は一見内戦のように見えて本当は欧米・トルコ・イスラエルによる巧妙な侵略戦争である。標的となる国の反政府勢力に金や武器を与えて反乱の代理戦争をさせたり傀儡政権を作るという、それこそアメリカが南米などで数え切れないほどやって来た手口ではないか。今シリアで暴虐の限りを尽くしているイスラム国やヌスラ戦線などの反政府勢力は、ベトナムで言えばかつてのゴ・ディン・ジェム政権やグェン・バン・チュー政権に相当しよう。シリア・ロシアと欧米側のどちらに非があるかは明白である。それがどうして「アサドとプーチンは虐殺者」になるのか? しかも沖縄米軍基地問題などでまっとうな意見を言っていたような人間達が? 真の虐殺者はイスラム国やヌスラ戦線を支援しているオバマやエルドアン、あるいはどさくさに紛れて自ら直接シリアへ軍事攻撃をしているイスラエルのネタニヤフらの方ではないのか。国際戦犯法廷に送られるべきはまさにこいつらであろう。
さらに言えばロシアがシリアのアサド政権を支援しているのは、ベトナム戦争でソ連や中国や朝鮮共和国が北ベトナムを支援したのとほとんど違わない。それを「虐殺」「戦争犯罪」扱いしてしまったら、いかなる反帝国主義抗争も、それに対する支援も出来なくなってしまう。アサドやプーチンに対して口を極めて罵っている人間は、自分が今ベトナム戦争やイラク戦争でアメリカの肩を持つのと、あるいは1937年に「暴支膺懲」を叫んで中国侵略に熱狂した皇国日本人と同じ事をしているのだという事を自覚すべきである。何よりもオバマはシリアをイラクと同じように空爆(それに全面的に賛同したのが国連事務総長の潘基文)しようとして断念した事があったのを忘れてはならない。いや、別にアサド政権やプーチンを絶対に許さない、あいつらは虐殺者で戦争犯罪人だと主張したければそれもいいだろう。ただしその同じ口で二度と沖縄米軍基地に反対したり、在日朝鮮人差別に反対するような事は言わないでくれという話だ。これらはどうしても両立し得ない甚だしい矛盾だからである。実際に朝鮮共和国はベトナム戦争の時と同じでシリアのアサド政権を支援しており、軍事顧問も送っている。日本でアサドやプーチンを糾弾している人間達が仮に今は在日差別に反対していたとしても、その事を理由に「北朝鮮許すまじ」「朝鮮学校への補助金・無償化除外は当然」「拉致被害者を帰せ」へと道を誤る危険性は常に孕んでいると思う。故に一度落ち着いて考え直し、自制する必要があるのではないか。緑の党をはじめとするヨーロッパの左派・リベラル勢力や、それを無条件追従する韓国の一部旧民主化勢力(リビア・シリアへの侵略に事実上賛成している参与連帯が特にそう)の過ちが示唆する所は大きい。あるいはそれがさらにエスカレートして理性や自制心を完全に失うと、反原連やしばき隊といったいわゆる「野間易通一派」だの、沖縄米軍基地本土引き取り運動のようにカルト化する事は言うまでもない。

「第三世界や植民地被害国や被侵略国の立場に立ってものを考える」
「加害者と被害者を取り違えてはならない」
「帝国主義の陰険毒辣さを侮るな」
「社会正義や反戦平和運動は良識に加えて、正しい知識や国際情勢などを学びながら行わねばならない。革命とは勉学を伴いながら行うものである」

こうした事が今ほど重要な時代はない。そしてこれらを忘れてしまうという過ちを犯す可能性は誰にもある。反戦平和運動に身を置く者はなおさらこの事を心に刻み付けておかねばなるまい。
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「金正恩と対話したるぞ」というドナルド・トランプの発言

ある意味でなかなか「ええアイデア」だと思う。それはどういう事かって? 日本と韓国からもっと米軍駐留費(思いやり予算、またはみかじめ料とも言う)を搾り取るのに有効な手だからに決まっているではないか! 

まず最初に弁えておかねばならないのは、ドナルド・トランプという人間の本質である。米大統領選挙戦に入って多くの人々が忘れかけているようだが、そもそもトランプという人間はアメリカでも名うての強欲経営者として知られた人物であった。その強欲商法で一財産作って政界にも進出し、今また大統領選挙にも挑むようになって、その様々な暴言から「狂人」などと呼ばれる事も少なくない。だがトランプという人間は果たして何かに「狂って」はいるが「愚鈍」ではなかった。この者を愚かだと考える人間がいるなら、その人間は間違いなく重大な過ちを犯す事になるであろう。アメリカ有数の強欲経営者としてのトランプの前歴と本性を考えれば、この者が何に「狂って」いるかは言うまでもあるまい。日本や韓国に対して「守って欲しかったら米軍の駐留費を全部負担せい。さもないと撤退したるぞ」というのは、まさに自分の会社でやってきた強欲商法をそのまま大統領になった際の政策へ当てはめたに過ぎない。自分のビジネスの成功体験を政治にも当てはめるというのは企業家出身の政治家がよくやる事で、世界中どこでも見られる。韓国でも李明博がそうであったし、もちろんこれらは大抵の場合において無残な失敗や大惨事をもたらす。トランプの諸発言を見ているとこの男が大統領になってやりたい事というのは、要するにアメリカを自分の強欲商法会社になぞらえて「業績」を上げる事。すなわちどれだけ稼ぐか儲けるかという部分に主眼が置かれている。アメリカ資本主義&新自由主義の最も特徴とする点は「収奪」であり、世界中のあらゆる国、特に奪い易い所から徹底的に絞り取る訳で、中でも日本と韓国のようにアメリカの要求をほぼ100%(か、時にはそれ以上に)何でも聞いてくれる属国に対してトランプが「みかじめ料値上げ」を言ってくるのは当たり前の話だ。そして日韓共にこれを拒否出来ない、それどころかトランプのズボンの裾にしがみついてでも「喜んで駐留費を値上げさせていただきますから、我々をお守り下さい」と哀願してくるのは目に見えている。が、万(億?)が一にも日本と韓国がそれを渋った場合のカードとして「金正恩との対話」が出て来るのである。日本と韓国が米軍駐留費値上げを渋った場合、多分トランプは朝鮮共和国に何らかの特使を派遣して対話の振りをするであろう。理由は何でも良い。朝鮮国内で反政府活動をして逮捕されたアメリカ人の釈放問題でも何でもいいだろう。そこで朝鮮との「平和協定」「制裁緩和」云々という話をほんのちょっとリークするだけだ。その途端日本と韓国は一大事、自分らを見捨てて北と手を結ぶのか、ニクソン訪中の悪夢再来か、となる。そうなれば日韓は「お金は望み通りいくらでも差し上げますから、米軍様は永遠に韓国と日本(特に沖縄)に御駐留下さい」と言って額を地面に打ち付けて土下座してくるに決まっている。日韓が米軍駐留費の値上げを飲めば、トランプは朝鮮との対話(の振り)を即座に中止する。元からトランプに朝鮮共和国と対話したり関係改善、果ては平和協定を結ぶつもりなどカケラもありはしないのだから。トランプの言う「金正恩との対話」というのは万が一にも日韓が自分の言う事を聞かなかった場合の保険的外交カードとしてちらつかせているだけであり、それが実現する可能性はゼロであろう。

次期政権においてもアメリカの対朝政策は「力による圧迫」か「戦略的忍耐という名の黙殺」以外にあり得ないのではないか。南や日本と同じでアメリカの首脳達も朝鮮共和国の事を「旧東欧やソ連と同じで、ほっとけばいずれ崩壊する」程度の認識しか持っていないからだ。それが転換するとしたら、朝鮮共和国の軍事力や経済力が無視出来ぬほど飛躍した時であり、それは十分に実現可能な事だがそれなりの時間を要する。

「トランプ旋風」の反応を見ていて最も滑稽なのは「トランプが当選したら日本(韓国)はアメリカから『独立』出来る。自主防衛や核武装も出来る」とはしゃいでいる人間達だろう。結論から言うならば、例えトランプとヒラリーのどちらが大統領になろうとも、アメリカは決して日本と韓国を手放す事はないし、これらの国の「自主防衛」や「核武装」も絶対に認めない。

人類の歴史上、自ら好き好んで植民地や保護国・属国を手放した帝国主義国家があるだろうか?
ない! 断じてない!

「トランプが大統領になったら日本は独立だッッッッ!」と喜んでいる人間(そのほとんどが頭の悪そうな右曲がり)達は自分の立場で考えてみたらいい。あんたらがもし旧日帝の指導者(でなくとも、それを支える皇国臣民)だったとして、台湾や朝鮮やパラオの独立を認めますか? 沖縄の独立を認めますか? 満州国を解体して中国に返しますか? 北海道をアイヌに返還しますか? これらは日帝の立場からすれば絶対にあり得ない事であり、それが帝国主義というものなのだ。旧日帝に例えるまでもない。今の日本(もアメリカの下位従属国とはいえ、当然帝国主義国家の範疇に入るが)がジプチの自衛隊基地を撤去するのか。そんな事は絶対しないし、「トランプ当選で日本独立」派の日本人で「だから日本も自衛隊をジプチから撤退させよう」などと主張する者は間違いなく0%であろう。ましてや日本と韓国はアメリカの要求を100%か時にはそれ以上に何でもハイハイと聞いてくれる(もちろんそれに伴う駆け引きがない訳ではないが)、ある意味植民地以上に便利で収奪し甲斐のある国である。それでなくとも「アメリカの国益」を表看板に掲げるトランプがこれらの国を今以上に絞ろうとする事はあっても、「独立」させる事などあり得ない。
日本で「トランプが大統領になったら日本は独立だッッッッ!」とはしゃいでいるメンツというのは古谷経衡だの高須院長だの島田洋一だの孫崎享だの、名前見ただけで頭痛がしてくるような奴らばかりだが、韓国でもやはり同じような事を言ってる奴らがいる。延世大学の文正仁がそうで、この男は韓国でも名うての出世亡者として知られるインチキ学者だ。以前は金大中や盧武鉉にくっついて進歩派のような振りをしておきながら、その後政権が変わるや朴槿恵政権の政府審議会(統一準備委員会)委員にちゃっかり潜り込むという無節操漢の権化みたいな学者だ。おまけに「帝国の慰安婦」の朴裕河の擁護者の中では一番の大物学者でもある。文正仁は「トランプ大統領、あるいは韓国にとって祝福かも」とまで言っている。いずれにせよ、日本でも韓国でも本当にロクでもない連中が口を揃えて「トランプが大統領になったら日本(韓国)は独立だッッッッ! 自主防衛だッッッッ!」とはしゃいでいる状況だ。何と愚かな連中である事か!
トランプが大統領になれば日本と韓国は独立出来るだって? おまえら帝国主義国家の臣民のくせに、帝国主義ってモンをまるで分かってねえぜ。そんな事を言っている者は、「沖縄の米軍を本土に引き取った後、その跡地へ自衛隊が入って来るなんてあり得ない」みたいな寝言を言っていた某活動家並みにお人好しの馬鹿であろう。

アメリカは日本と韓国を決して手放さない。これはトランプとヒラリーのどちらが大統領になろうとも同じ事である。そしてアメリカが米軍駐留費の更なる負担を求め、嫌なら出てくぞと脅してきた場合、日本と韓国はそれを究極的には拒否出来ないどころか、土下座してでもい続けて下さいと哀願するだろう。これは日本と韓国で政権が交代しても、すなわち日本で自民党から民進党中心とする野党に、韓国でセヌリ党から民主党か国民の党中心とする野党圏に政権交代したとしても違わない。日本の野党も韓国の野党もおしなべて親米派ばかりの巣窟であり、朝鮮共和国や中国と関係を良好にしてやっていこうとする気がカケラもなく、「北朝鮮と中国の脅威」からアメリカに守ってもらうしか頭が回らないからだ。

ついでに言うとトランプの「軍事不介入主義」とやらにも言っておかねばならない事がある。アフガン報復戦争やイラク戦争をおっぱじめたブッシュジュニアでさえ大統領就任前は「私はアメリカが世界の警察になる事を望まない」と言っていた。今のトランプが言っている「不介入主義」と全く同じである。そんなブッシュジュニアが当選して、とりわけ9.11後にどうなったかはすでに全人類が知る所ではないか。日本の自民党が選挙の時に「TPP反対、ブレない」などという最初から100%不渡り確定な公約を掲げるのと何も違わない。仮に今のトランプが本気で「無駄金ばかり掛かるから、軍事不介入主義がいい」と考えていたとしても、実際に一度執権して米軍の死者が多数発生したりテロでアメリカ人が死ぬ状況に接したら、途端にブッシュジュニアと同じで「これは戦争だーッ!」となるだろう。対するヒラリーはオバマ政権下でリビアのカダフィ政権打倒戦争に重要な役割を果たした事からも分かるように、元よりバリバリのタカ派だ。アフガニスタンやイラクで無人戦闘機による虐殺を続けるオバマ路線を継承するだろう。さらに言えばヒラリーの党内対抗馬だったサンダースも国内政策では「社会主義(的)」と言われているが、外交・軍事政策ではオバマの政策(対イスラム国の空爆や特殊部隊投入。実態はシリアの民生インフラ破壊とアサド政権転覆作戦)を支持していたタカ派(戦争賛成左翼?)である点は留意しておく必要がある。こうして見る限り、今回のアメリカ大統領選はどの候補を見ても「金持ち優先、タカ派、帝国主義と新自由主義の権化」同士が相争うという歴代選挙と何ら違う所がなく、いずれの候補が当選しようともそれに過度な意味付けや期待をする事自体が間違いであろう。どちらが当選しても大惨事というだけの話であり、「トランプ当選という最悪の事態を回避しよう」「トランプを応援して日本(韓国)をアメリカから独立させよう」といういずれも誤りなのである。

アメリカの財政がピンチである事を考えれば、仮にヒラリーが当選した場合に「駐日駐韓米軍の費用を日韓に全額負担さす。日韓が言う事聞かへんかったら、金正恩と対話する振りだけして揺さぶりかける。こらええアイデアやわ。うちもこれパクッたろ」となっても全く不思議ではない。

何かに「狂って」はいるが「愚鈍」ではない。

これはトランプだけではなく、ヒラリー・クリントンとて同じ事。
逆にトランプが当選したとして、ヒラリーの政策から都合のいいのをパクる事はあり得る事だ。トランプとヒラリーのいずれが当選しても大勢に変化はない。今回もまた「いつも通り」のアメリカ大統領選挙である。

今回の件は我々に一つの教訓を与えてくれる。それはアメリカの大統領が誰になるか、よりも自分の国の政治状況を少しでも何とかする努力の方が重要だという事だ!

「和解のために」 朴裕河精神 in 広島

韓国MBCのニュースから以下に翻訳抜粋する。

http://imnews.imbc.com/replay/2016/nwdesk/article/3981549_19842.html
オバマ広島行き、米日新蜜月時代誇示…周辺国「憂慮」

【レポート】
オバマ大統領は広島原爆投下現場を訪問する前に岩国米軍基地を訪問しました。
71年間歴代アメリカ大統領が一度も訪ねなかった広島行きが呼ぶ謝罪論争を念頭にしたものと見られます。
オバマ大統領は自国の兵士達に向かって今回の訪問の意味を過去の敵との和解と規定しました。

 [アメリカ/オバマ大統領]
「過去の敵対国からパートナーになったのみならず友人、最高の同盟国になったのです」

核なき世界を前面に出してノーベル平和賞まで受賞したのに続き、和解を通じた過去史整理で退任前の政治的資産を積むという意味も込めました。
安倍総理としては戦犯国のイメージを脱いで、原爆被害国である事を浮上させる絶好の機会を作りました。

[日本/安倍総理]
「このような悲惨な経験を決して繰り返してはなりません」

対外的には国連安保理常任理事国進出に、国内的には7月の選挙で改憲議席確保に活用する公算が大きくなりました。
日本のマスコミ達は献花・追慕・被爆者名簿までよく組み立てられた和解外交と評価しました。
ですが、日本の過誤を希釈させて東北アジア三国の歴史対立がより複雑になり得るという憂慮も出ています。
今回の訪問と関連して中国政府は、日本が起こした戦争災難を忘れてはならないとし、加害者は永遠に自身の責任を回避出来ないと明らかにしました。


「和解」だそうな。今回のオバマの広島訪問の意味付けは。前にも書いた通り最初から分かり切った話なのだが、オバマはその事を隠しもせず堂々と開き直っている。ほんの数日前に沖縄で起こった米軍属によるレイプ殺人事件は一体どこへ行ってしまったのかという話だろう。まさにこれこそ「朴裕河的和解」そのもの! こんなのものをありがたがる連中は骨の髄まで臣民根性が染み付いている。この間の被団協関係者の態度を見てみるがいい。

広島県被団協・坪井直理事長
「よくぞ、ありがとうございました」


広島県被団協の箕牧智之(みまき・としゆき)事務局長
「私たち被爆者たちにとって夢のようです」


一方でこんな連中もオバマの訪問を大歓迎していた。

「目の前の頭のおかしい人たちにだまされないでください。オバマ大統領を歓迎しないなんて、日本人とは思えない」by 在特会

 
↑これは確か「はだしのゲン」のワンシーンだったと思うが、オバマ訪問反対デモを襲撃した在特会の姿と全く同じ。もちろんこの漫画の右翼どもこそ、8.15以前は一番熱心に「鬼畜米英」を叫んでいた奴らである事は言うまでもない。今の広島の惨状を中沢啓治が見たら、草葉の影で何を思うやら。

ここまで来ると被団協と在特会の区別がつかなくなってくる。この時の在特会側のデモには被爆者二世も参加していた(産経の記事によればだが)そうで、今後は被団協と在特会が「反核・平和・北朝鮮の核だけは許さない」のシングルイシューで一緒にデモやっても全く不思議はない。というより、かなり現実味が高いのではないか。核は核でも、反核(発電)のほうでは5年も前(3.11以降)に起こっていた現象が、反核(兵器)の方にも遅ればせながら本格的に汚染が広がってきたという事だ。オバマ広島訪問は「日本反核運動の右翼汚染・総臣民化現象」の総仕上げという点でも実に「歴史的」であった! 
昔から日本の内乱内戦では天皇すなわち「玉」を取り込んだ側が大義名分を得る。今回の場合、オバマがまさに「玉」としての機能を果たした訳だ。在特会の「オバマ大統領を歓迎しないなんて、日本人とは思えない」という抑圧的な「非国民」の論理、あるいは被団協の「ありがとうございました」「被爆者たちにとって夢のよう」というお慈悲を超卑屈に哀願する模範的臣民像にこれがよく表れていよう。近代天皇制を支える車の両輪が「暴力」と「陛下のお慈悲」である事がよく分かる。この国には一木一草どころか反核運動にまで天皇制がある。オバマ広島訪問で見えた光景、あまりにも天皇制ジャパンらしい。こんな低脳な国、アメリカにとってはどれだけ御しやすい事か!
これも「和解」思想の賜物です! 朴裕河教授と和田春樹先生、ありがとう! オバマ大統領閣下(と安倍総理)もさぞかし御満悦であられる事でしょう! 「臣民裕河と臣民春樹よ、ほめてつかわす」

…冗談はともかく、それでもオバマの広島訪問に反対する骨のある人々が少しでもいた事は救いであろう。筆者はこのオバマ訪問反対デモを報じた記事を新華社通信(その他中国メディア)の朝鮮語版と産経新聞(笑)でしか見る事が出来ず、他の日韓メディアはことごとく全滅だったのも実に印象的であった。

一方で(一部在日も含む)韓国の被爆者達はあまりに卑屈過ぎるのではないか。

http://japan.hani.co.kr/arti/international/24259.html
オバマ大統領を待ち続けた韓国人被爆者…「非常に残念」
登録 : 2016.05.28 00:50 修正 : 2016.05.28 07:16

「すぐ隣なのになぜ立ち寄らないのか 
韓国人被爆者に言及したのは不幸中の幸い
「皆さんは、韓国人被爆者の存在が言及されて不幸中の幸いとしながらも、すぐ横に韓国人慰霊碑があったのに、なぜ足を運ばなないのか残念がっていた」
「今日のオバマ大統領の訪問式典に韓国被爆者は一人も入れなかった。今朝、あまりにも悔しいので広島市長に電話して、韓国の被爆者が来ているのに、なぜ入れてくれないのかと抗議した」

オバマにここまで媚びへつらった惨めな姿は、今回被団協が見せた反動的な振る舞いよりももっと無様で哀れである。
「韓国人被爆者に言及したのは不幸中の幸い」というのは今回のオバマ広島訪問に対する韓国政府(外交部)の公式表明と同じ立場である。従軍慰安婦被害者をあのように切り捨てて謝罪も賠償もせずうやむやに日本と「和解」を強行した韓国政府は、原爆被害者に対して一切責任を取らない不誠実極まりないオバマの言行に対しても「不幸中の幸い」などと超過大評価のごまかしをした訳だが、当の被爆者達がそれと同じ認識とはどういう事なのか。オバマは韓国人被爆者がいたという事をちょっと言及しただけであり、謝罪も補償もしない事は最初から明言していたではないか。それの何が幸いなものか! 日米軍事同盟のさらなる強化を世界に見せ付ける為のセレモニーが今回の目的である。アメリカにとっては属国である日本のさらに下の属国に過ぎない韓国とその原爆被害者など虫ケラ以下の存在でしかなく、そんな慰霊碑にどうして「世界一の超大国アメリカの国家元首」がわざわざ行かねばならない? そんな事はあり得ないし、何かを期待する事自体が大いなる過ちにして、卑屈な事大主義に過ぎないという事だ。弱小国・弱小民族が国連や大国の権威にすがって何か成果を得ようという発想がそもそもの間違いという事にいい加減気付かねばならない。日帝時代の独立運動の中でも「外交論」(世界の世論と同情に訴える事で独立を得ようという妥協的な運動。李承晩はその代表的な一人)がさしたる成果を上げなかったばかりか、むしろ害の方が多かったという歴史を思い出す必要がある。今回わざわざ広島へ行って卑屈にも「オバマはなぜ韓国人慰霊碑に来てくれないんだ」「自分らを何で式典会場に入れてくれないんだ」と嘆いている連中は、まさにかつての「外交独立論」とそっくりな過ちを犯しているではないか。
韓国人にとって今回のオバマ広島訪問とは、先の日韓慰安婦「合意」と全く同じ性質のものであった。被害者への謝罪も賠償もせず、法的責任もとらず切捨て、「和解」の名の下に「不可逆的」な「解決」とし、今後一切の文句や抗議は受け付けない。そればかりかこれで過去は全て水に流したのだから、今後は今以上に遠慮なく軍事同盟と核の支配をますます強化させてもらう、と。日米両政府は朝鮮人被爆者全てに対して「オバマが広島に行ったんだからそれでおしまいだ」の一点張りで、ますます強硬な態度をとるようになるだろう。被爆者の救済や補償といった観点からもむしろマイナスしかない。従軍慰安婦の時と同じで、日本とアメリカが共謀して被爆者を「和解」の名の下に切り捨てて踏みにじったのである。
守株待兎の言葉よろしく、韓国人被爆者達は慰霊碑の前でぼーっと突っ立ってオバマが来てくれるのを待ったり、くだらない式典に自分らも入れてくれと哀願するのではなく、はっきりと「オバマは帰れ」「俺達は『和解』しない。日本とアメリカの『和解』も許さない」「この式典は茶番劇だ」と叫んで広島の町をデモすべきであった。今も抵抗を続ける従軍慰安婦被害者達や、朴槿恵の全泰壱銅像への献花を阻止した労働者達のような事を、どうして韓国(日本もだが)の被爆者達は出来ないのか。

被爆者達よ同胞達よ
民族的覚醒と国際的感覚を備えてくれ。

피폭자들아 동포들아
민족적 각성과 국제적 감각을 갖추어 달라.

備えねばならないのは「朴裕河精神」なのか、それとも「全泰壱精神」なのか。答は歴然としているのではないか。

「独裁国家」よりも民主主義国家の方が残虐

【アメリカ】
これまでさんざん他国の政府を工作で転覆したり軍事攻撃してきた。挙げ句の果てに2001年の9.11事件で自国が攻撃されても全く反省の色がないばかりか、「報復戦争だ」と言って、アメリカに対して何もしていないアフガニスタンやイラクの民衆を空爆して大虐殺。

【フランス】
これまでさんざんアフリカやアラブの旧植民地国に対して独立後も圧力や嫌がらせを繰り返して地下資源を収奪し、21世紀にはそれらの国へ直接軍事介入までし始めた。挙げ句の果てに2015年(今回とシャルリーね)に自国がテロ攻撃されるようになっても全く反省の色がないばかりか、ブッシュみたいに「報復戦争だ」と言って、フランスに対して何もしていないシリア民衆を空爆して大虐殺。

【日本&韓国】
これまでさんざん「自分らは民主主義と経済発展を同時に成し遂げたアジアで唯二つの、輝かしい価値観を共有する国。北や中国ごときとは違うんです! 今後のアジアのリーダーは日韓」と自画自賛してきた。しかしながらその裏では安保法案や辺野古の基地建設反対運動(日本)、政府への抗議に光化門に集まった平和的デモ(韓国)に対して警官隊が凄まじい暴力を振るって大弾圧。不当逮捕や重傷者は数知れず。


こうした一連の出来事が我々に与えてくれる教訓とは、「独裁国家」と言われている国よりも、「民主主義国家」と称している国の方がはるかに残虐な場合があるという事だ。日本の国会前や辺野古、韓国の光化門で行われてきた(いる)弾圧は国家テロそのものであるし、アメリカやフランスの軍事政策はその最たるものである。ネットを見てるとアマゾンやユーチューブのアイコン、果ては東京タワーまでフランス国旗風になっていて気持ち悪い事この上なく、これは9.11の時にすらなかった事ではないか。フェイスブックなどで自分のアイコンをトリコロールにしている連中ほど見ていて不快なものはない(もっとも、日本ではトリコロールアイコンを批判している連中にもまともな奴がいないというのが実情だが。古谷某とか…)。しょせんこいつら侵略者の側だというだけの話だろう。シャルリーエブドの時には「このテロは表現の自由に対する挑戦」などと言われたが、人種差別や民族差別を煽るのが「表現の自由」とは笑止である。日本のニュースでは見当たらなかったが、何でもパリ市民の間では今回の事件後にも「奴らが狙ったのは俺達の『自由』」「フランス万歳! フランスは恐れない」などという事が堂々と言われているらしく、9.11後のアメリカ並みに末期症状を呈していると言わざるを得ない。

「奴らが狙ったのは我々の自由。カフェとバーで悠々と座って余裕を享受する自由、自由を満喫して暮らす女性の自由、その自由だ」

この期に及んでまだ本当にこんな事を言っているのだから、こいつらどこまで帝国主義根性に染まっているのか、実に救い難い。そのフランスの「自由」とやらがシリアやマリ、中央アフリカ、リビア、コートジボワールといった旧植民地諸国への軍事介入と資源強奪によって成り立っていた事を少しは考えろという話だろう。フランスはこれらの国で今回の事件の数千・数万倍の人間を殺してきたのではなかったか。パリ市民達のこうしたセリフの本音とは「俺達の自由がうらやましくて嫉妬してるのか? 後進国の野蛮人め」という自画自賛と第三世界への蔑視が入り混じった最低なもので、これを見る限り連中は明らかに「被害者」などではなく加害者の側に立っている事は明らかだ。故に今回のパリ市民達(加害国家である自国帝国主義に帰依した臣民)と光化門の韓国民衆(自国政府の弾圧を受けた一方的被害者)を同列に論ずる事は出来ず、その点は厳密に区別しなければならない。韓国のマスコミ(オーマイニュースやハンギョレなど)にはここを混同している記事が多いので注意が必要だ。
オランドやブッシュ、オバマのように「テロには屈しない」「フランスは恐れない」などと言ってる時点で終わってる。

これだけの事件に遭いながらも自分らの「自由」とやらをひけらかして悦に入るパリ市民の姿、これは日本にいる我々にも見覚えがある。自分らの浅ましい言動とフリチン丸出しの欲望を何一つ省みず、差別用語丸出しで「俺らのエロの自由を守れ! エロ規制したら性犯罪が増えるぞ! 表現規制はババアの嫉妬! 国連許すまじ!」などと逆切れしている日本の「表現規制反対派」と何てそっくりなのかと思う。

いや、実際にはフランスの侵略戦争が今回の事件を自ら招いたのだという事を知り、発言する者がいない訳ではないだろう。だがそうした良識的な声は、今の報復感情と好戦気運に支配されたフランスでは圧殺されるだけなのではないか。9.11時のアメリカと同じで。

今言うべきは「トリコロールなど憎しみの対象でしかない。日の丸と同じである!」という事、米仏日韓といった国々こそ真のテロ国家だという事である。

今後日本で同じような事が起こった場合、ツイッターからフェイスブックからアマゾンまで(今以上に)日の丸アイコンだらけになるという事を今回の件は教えてくれている。想像だけでおぞましい事この上ない。今トリコロールアイコンをわざとらしく批判してる古谷某はじめとする連中は、その時になったら手の平返したように日の丸アイコンを問答無用で掲げろと喚くのは間違いないだろうが。

新ガイドライン・日米安保・翁長ドクトリン その4(完)

・翁長知事が目指すのは「沖縄の吉田茂」

このように戦争に突き進もうとしている日本(とアメリカ)。その中で沖縄の位置は? 翁長県政の狙いというのはこの日米安保・新ガイドライン体制という「日米両大国の庇護」の下、沖縄に偽りの「平和主義・平和の島」の仮面を被せて利益をせしめるという事だ。前回述べたように、冷戦時代の日本がアメリカの庇護を受けて偽りの「戦後70年の平和主義・平和国家」体制で経済発展を享受してきたポジションに、今度は沖縄がなる番だという訳である。

【吉田ドクトリン】
アメリカの庇護の下、日本は軽武装・経済重視。ただしその「経済発展」の手段には、朝鮮戦争やベトナム戦争といった他国の戦争にも積極的に関わって利益を得る事も含まれる。同時に裏でこっそり少しずつ日本の軍拡化も進める。

【翁長ドクトリン(構想)】
二つの大国「日米」の庇護の下、沖縄は軽武装(那覇基地や普天間基地の撤去並びにそれの本土移転)・経済重視(撤去した基地跡地の再開発やUSJの誘致、自衛隊新基地建設などの土建景気)。ただしその「経済発展」の手段には、今後日米が世界各地で起こすであろう軍事行動に(朝鮮戦争・ベトナム戦争時の日本のように)積極的に協力して利益を得る事も含まれる。同時に裏でこっそり少しずつ自衛隊の基地を沖縄に増やして、米軍に代わる「沖縄の安全保障」も進める。

吉田ドクトリン体制の下で日本が享受してきた「戦後70年の平和」とやらと同じ事を、今度は沖縄が享受する番だというのが翁長県政の目標、すなわち吉田ドクトリンの現代沖縄版「翁長ドクトリン(構想)」であろうと筆者はにらんでいる。翁長雄志という政治家の「日米安保LOVE」ぶりがよく現れているのが以下の記事だろう。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150601-00000011-mai-pol
<翁長知事>ワシントンで会見「計画断念求める」改めて主張
毎日新聞 6月1日(月)10時15分配信

 【ワシントン西田進一郎】訪米している沖縄県の翁長雄志知事は5月31日、首都ワシントンの同県事務所で記者会見した。「日米両国は『品格のある日米安全保障体制』でアジアや世界の安定と平和に力を合わせてほしい。そのために沖縄の基地問題を解決しなくてはならない」と語り、改めて米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の県内移設計画断念を米政府関係者らに求める考えを示した。

【翁長知事「自民出身だから安保の大切さはよく分かるが…」】

 翁長氏は、沖縄の基地負担について「過重で県民の自由、人権、民主主義を保障できない」と指摘。「日米安保体制は民主主義という共通の価値観を持つ国々との連帯で中国に対抗しようとしている。自国民にそれらを保障したうえで連帯の輪を作ることが品格のある日米安保体制だ」と主張した。

 普天間飛行場の固定化を避けるための代替案については「日本政府が第一義的に考えるべきだ」と語った。

 翁長氏は6月1日から3日まで、ワシントンで米政府関係者や上下両院議員、シンクタンク関係者らと意見交換する。3日には国務省のヤング日本部長、国防総省のアバクロンビー副次官補代行と面会し、その後に記者会見を開く予定だ。


これまた実に恐ろしい言葉のオンパレードで、「日米両国は『品格のある日米安全保障体制』でアジアや世界の安定と平和に力を合わせて」「そのために沖縄の基地問題を解決」「安保の大切さはよく分かる」「日米安保体制は民主主義という共通の価値観を持つ国々との連帯で中国に対抗しようとしている。自国民にそれらを保障したうえで連帯の輪を作ることが品格のある日米安保体制だ」といった発言はまさに日米安保はおろか、新ガイドライン体制そのものだ。日本がアメリカという強大なケツ持ちをバックにして、これから中国や朝鮮、中東、アフリカなどでバンバン軍事行動を起こす事を全面肯定した上で、「沖縄の基地負担軽減」「普天間基地県内移設断念(基地用地返還)」を求めているのだから。「平和国家」の仮面を被りながら実際にはアメリカの戦争に積極協力して経済的恩恵を享受した戦後日本と完全にダブる姿であり、沖縄を日米の戦争体制の部品の一つに組み込ませる事で経済的恩恵を得る「小日本」にしたいという狙いが透けて見えよう。
翁長県政の下で、今やこれだけ騒がれている辺野古の基地建設はひょっとしたら止められるかもしれない。だがより大きな問題はその後にやってくるのではないか。と言うのも、米軍の代わりに今度は日本軍(自衛隊)がやって来たというオチに終わる可能性がかなり高いからだ。翁長や下地幹郎らに代表される「沖縄の保守派にして指導層」(日帝植民地下の朝鮮における親日派に該当)は二言目には「基地負担の軽減」を口にするが、それと同時に推進されているのが沖縄の自衛隊配備ではないか。しかも与那国宮古島、石垣島(教科書問題も…)のような尖閣に近い過疎の地域から当然のごとく狙いすまして入り込もうとしているお決まりのパターンだ。つまり、さすがにもう沖縄で米軍基地をこれ以上目立った場所(那覇や普天間など)で増やすのは難しいから、今後は尖閣に近い過疎の島に自衛隊基地を建ててその代役にしていくという事だろう。しかも翁長知事は明らかにこれを黙認しているではないか。これなら一見「基地負担の軽減」をしたようにも見えるから、公約を守ったようにごまかしが利く。しかしながら、これでは仮に辺野古の基地建設がストップ出来ても、沖縄が「平和の島」になる事はない。
「米軍基地の島・沖縄」
「米軍が世界各国の紛争地帯へ出撃する基地としての沖縄」

「中国との戦争に備えた自衛隊の前哨基地島・沖縄」
「自衛隊が世界各国の紛争地帯へ出撃する基地としての沖縄」
へと衣替えするだけにしかならないだろう。その後の沖縄が経済発展を享受するということは、すなわちそうした日米の戦争体制へより積極的に加担・協力する事で成し遂げられる事である。戦後日本の朝鮮特需・ベトナム特需のように。宮古島などの自衛隊基地建設には翁長雄志や下地幹郎や高橋哲哉らのバックになっている土建屋達がさぞかし儲ける事だろう。那覇基地や普天間基地の跡地再開発も連中には大きな目玉だ。USJ誘致というのはこうした再開発利権と決して切り離せない。他にももっと大規模な軍需事業体を沖縄に誘致するという事が起こっても不思議ではないだろう。偽りの「平和の島」の仮面を被って裏では戦争特需で経済発展という、戦後日本の行動パターンをそのまま沖縄に当てはめる「翁長ドクトリン」は、連中(沖縄の保守指導層)なりに日米新ガイドライン体制に順応しようとした選択ではあるだろう。だがそれをあたかも「9条護憲」や「沖縄からあらゆる基地の撤去」であるかのように誤解する事ほど危険な事はない。

今の安倍政権が戦後70年間積み上げてきた再軍備や軍事大国化や解釈改憲の総仕上げだとするならば、翁長県政とは1872年の琉球処分以来(正確にはそれ以前から酷い侵略と収奪を受けて来たが)行われてきた沖縄の植民地統治(日本帝国への編入)・民族抹殺政策・皇民化の総仕上げではないかとすら思える。皮肉な事に「オール沖縄」で基地反対の為に選んだはずの知事が、だ。
沖縄人が「祖国は日本。アジアや世界の安定と平和の為に、品格ある日米の安全保障は大事」などと言うのは、日帝時代朝鮮の親日派が「祖国は大日本帝国。大東亜と世界平和の為に、朝鮮の若者は聖戦に出征せよ」と叫んだのと全く同じで、悲劇を通り越した喜劇でしかない。被侵略国の人間が侵略国の戦争に積極加担して、それを「世界平和」などという。翁長のような「沖縄の指導層」のこうした振る舞いは、沖縄の皇民化と民族精神・文化の破壊がいかに深刻かをよく物語っている。今のままでは沖縄の行き着く先はアメリカにおけるハワイでしかないだろう。

この「翁長ドクトリン」が「米軍基地本土引取り運動」と結果的には軌を一にするものだという事もお分かりいただけるだろう。飽くまでも沖縄が「ふたつの大国【日米】 by 山内徳信」に隷属する事が大前提である「翁長ドクトリン」において、米軍基地の完全な廃止など論外であるからだ。だからこそ普天間基地などを「本土移転」させて、日米の軍事体制に支障をきたさないようにしつつ、それを以って形ばかりの「基地負担軽減」を取り繕うに過ぎない。それを「沖縄に対する植民地支配への清算」などと誤認するのは間抜けにも程がある。仮にそのような本土移転が実現したとしても、ベトナム戦争の時と同じでその米軍基地から世界中に米軍の飛行機や船が出撃する事に違いはなく、その銃口は依然として朝鮮民主主義人民共和国にも向けられているのだ。一部の在日までもが「本土引き取り運動」に賛同してたわけた事を言っているのは、末期症状としか言いようがない。それも民団やデイリーNKのような在日の不良分子や反北朝鮮勢力ならまだしも、普段から朝鮮共和国への制裁や軍事的圧迫に反対しているはずの者がだ。だからこそ少しは頭を冷やせ、引き返すなら今のうちだ、というのである。


・真犯人をすり替える歴史修正主義

「本土引き取り運動」が明らかにおかしいもう一つの理由は、責める(攻める)べき相手を完全に間違えているという点にあろう。こうした軍事基地や迷惑施設・公害などの問題で「責任者が迷惑施設や有害物質など引き取って同じ目に遭ってみろ」と追求するのはよくある闘争手段だ。例えば水俣病の時には患者達がチッソの幹部を問い詰めて「だったらおまえが工場廃水を飲んでみろ」と突きつけた事があり、実際にその幹部はその排水を飲めなかった。犯人の責任とそれを負おうとしない醜態を満天下に晒してみせる、最もストレートな運動だと言える。だが「本土引取り運動」は? 連中は漠然と「本土で引き取りましょう。大阪がいいでしょう」と言っているだけで、沖縄に米軍基地を押し付けた真犯人を全く責め(攻め)ようとしない。いや、それどころか連中は「沖縄に米軍基地を押し付けたのは、本土の反戦平和運動(by 屋良朝博&高橋哲哉)」などというとんでもない歴史修正主義的詭弁を弄しているではないか。沖縄に米軍基地を押し付けた真犯人は言うまでもなくアメリカ政府そのものであり、明らかに戦後の日本政府であり、自分の保身の為にアメリカへ「沖縄をずっと占領していてくれ」と惨めかつ卑屈な姿勢で差し出した昭和天皇・裕仁であるのは明白だ。これら真犯人の事を完全に無視して「本土の反戦運動が悪い」などというのは、もはや新しい歴史教科書をつくる会並みの歴史修正主義である。沖縄から米軍基地(自衛隊基地もね)は永遠に撤去・廃絶されるべきであり、「ヤンキー(ジャップ)ゴーホーム」以外に道はない。「引き取り」を口にするなら「米本土」だろう。実際の沖縄の世論調査でも「無条件閉鎖・撤去」の方が「沖縄県以外の国内に移設(日本本土移転)」よりも多かったではないか。高橋哲哉はこの事実をも無視してあたかも「(日本)本土引取り」が「沖縄の声」とまで言っており、またしてもとんでもない大嘘を言っている。歴史修正どころか現在修正主義ではないか。この者の邪悪さは限度を超している。

もし仮に「米軍基地を「本土」で引き取れ」というならば、皇居や皇室御料地といった天皇家の土地に引き取らせるのがスジではないか。明仁に「親父の責任を取れ」と! あるいは皇室と姻戚関係があって現に日米戦争体制を進めている日本のエスタブリッシュメント達に突きつけるのも手だ。安倍晋三や麻生太郎らに「おまえらが持ってる土地に米軍基地を引き取れ」というのも十分にありである。とりわけ麻生家は東京に大邸宅を構え、それのツアーという示威行動をした運動家が酷い弾圧を受けている事を考えれば、それへの連帯と協力という観点からも理に適っている。もちろん安倍も軽井沢はじめとする各地に別荘をいくつも持っており、これまで内外の賓客をそこへ招いて歓待してきたのだから、安倍家が米軍基地の一つや二つ引き取れるだけの不動産を十分に持っていても不思議はない。
米軍基地を仮に「本土」で引き取れと言うならば
「天皇や安倍や麻生が責任取って引き取れ! おまえらの土地で米軍基地を受け入れろ!」
と声を上げるべきであろう。チッソの幹部が工場廃水を飲めただろうか。電力会社の社長が自宅の隣に原発を建てるだろうか。東京電力が自分の本社敷地に汚染瓦礫を引き取ろうとしただろうか。明仁が今まで一言でも「皇室の土地に米軍基地を引き取る」と表明した事があっただろうか(明仁が自分の保身しか頭にない偽善者というのは、この事だけでよく分かるだろう)。そんな事は今まで一度もなく、これこそ強者が弱者を踏みにじって犠牲にする社会構造そのものではないか。だからこそそこを突き、連中の汚れた本性と邪悪さを徹底して暴かねばならない。戦いはまずそれからだろう。
しかしながら「本土引取り運動」の中には狂信者も何人かおり、疑問を呈した者に「俺らの運動に反対するのは植民地主義が分かってない。本土引取りだけが沖縄差別と植民地支配を清算する方法だ」とばかりに何の論理的説明もせず頭ごなしにどやしつける者がいる。そういう罵声は天皇や安倍や麻生に言え。なぜ天皇らにそういうセリフを言わず、本来味方であるはずの運動家や同胞達に罵声を浴びせるのか。そんなに天皇や安倍が恐いのか。それとも米軍基地問題の直接の犯人でない一般人の住む大阪のどこかに基地を引き取らせるのはまだ「実現性」があるが、天皇や安倍や麻生といった基地問題の真犯人・責任者にして権力者の私有地に引き取りを要求するのは「実現性」がないからだとでもいうのか。それこそ「本土引取り運動」の側が金科玉条として追求してきたはずの「犠牲のシステム」とやらそのものではないのか。

「米軍基地本土引き取り運動」とはすなわち
・それまでの主張と原則(米軍基地の完全撤去と日米安保廃棄)を曲げて、妥協した運動である。
・「日米安保8割」という世論がある事と、それに迎合しておもねる事を前提とした運動である。
・沖縄米軍基地問題における最大の真犯人(米軍及び天皇に代表される日本の支配層)を追及しない。
・平気でとんでもない嘘をつく(沖縄に米軍基地を押し付けたのは「本土」の反戦平和運動、本土引き取りこそが「沖縄の声」であるなど)。
・日米安保体制下で沖縄の「軽武装・経済重視」という「翁長ドクトリン(構想)」に合致した路線である。

といった事柄が際立った特徴として挙げられる。
「本土引き取り運動」というのは一見「沖縄差別の解消」を唱えて弱者である沖縄を助けるかのように振舞っているが、実際には犠牲を別の弱者にたらい回しして、真犯人(米軍とそれの同盟者である天皇はじめとする日本のエスタブリッシュメント)を全く追求しようとしない、日本の社会運動の中でも恐ろしいほど誤った方向へと邁進している運動の一つである。誤った運動? いや、3.11以降の日本ではこんなものは別段珍しくもない。むしろ今の日本では間違ってない社会運動を探す方が難しいだろう。

反原連のように右翼や日の丸を認めて労働運動の旗を排除し、瓦礫の拡散に手を貸すような「脱原発運動」。
在特会と寸分違わぬ差別暴言を撒き散らすゴロツキどもが、あたかも自分達を正義の味方のように装う「反差別運動」CRAC。
都知事選で細川護熙&小泉純一郎組を「脱原発の最後の戦い」のごとく言い立てて応援した広瀬隆や鎌田慧らの集団。
「自民党に頭を下げて自分達オタクの表現の自由を守ってもらいましょう」と主張する、赤松健らの「表現規制反対運動」。
「警察のみなさんに感謝しましょう」と言い、「日本がアジアの主導権を握る」事を目指すという覇権主義丸出しな「若者の反安保法案運動」SEALDs。

3.11以降の日本の社会運動は一事が万事で、これらのように底なしの腐敗堕落ぶりを露呈してきた。「米軍基地本土引き取り運動」もまたそれらと同じ道を歩む誤った運動に過ぎない。上記のような運動に反発してきたはずの一部の人々までもが「本土引き取り運動」に賛同してしまうのは、まさに悲劇を通り越した喜劇そのものである。誤った運動に加担してしまうという危険性は誰にでもあるという事、それを絶えず意識する事を決して忘れてはならない。

言い出したのは古賀茂明だったか、反安保法案デモに際して「30万分の1になれ。頭数になれ」というスローガンが一部で言われた。これほど人間の個を抹殺する機械的で冷酷な言葉はないと思うが、同時にこれは誤った運動へと大衆を扇動する為の「名文句」でもあると思う(逆に言えばまっとうな運動を目指す者が絶対に言ってはならない言葉である)。日本野鳥の会でも反原連でもそうだが、インチキ社会運動の人的構成とは、頭の足りない99%のアホと狡賢い1%の確信犯的詐欺師によって成り立っている。主導権を握るのはもちろん後者だ。3.11後の日本の社会運動はどれもこうした色彩が恐ろしいほど濃い(ついでに言うと、上記の集団達と対立している(という事になっている)在特会もそうである)。一言で言えば烏合の衆の全体主義カルトだ。これこそ日本という国の縮図そのものである。
「頭を使うな、おまえはただの「頭数」だ。反論は一切許さない。おまえがそういう事を言うのは、俺達の運動を理解していないからだ」
野間易通や古賀茂明が自分とこのデモ参加者に見せる強権的なカルト教祖じみた姿と、「本土引き取り運動」の狂信的賛同者達の振る舞いにいかほどの違いがあるだろうか?

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