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侵略者の論理

古今東西問わず、侵略者とそのタイコモチが自らの侵略戦争犯罪を糊塗するのに愛用してきた代表的な屁理屈が「侵略された国では野蛮な政治体制の為に国民達が苦しめられてきた。だから我々が戦争して腐敗した体制を打倒して、彼らを解放してやったんだ」というものです。実際に大日本帝国がアジア諸国を侵略した時もそうでしたし、現在のアメリカがイラクやアフガニスタン、その他にも自国の意に従わない国々を侵略したり謀略で政権転覆させた時も常にそうした事を言って、自分達の野蛮で残虐な行為を正当化してきました。曰く「李氏朝鮮は当時未開な野蛮国で、国民はその支配下で苦しんでいた。だから日本は朝鮮を併合して彼らを救ってやったんだ」「イラクではサダム・フセインの圧制で国民が苦しめられてきた。だからアメリカはフセイン政権を打倒してイラクを解放し、国民達から歓呼に迎えられた」と。
で、その結果はどうでしたか。腐敗した野蛮な体制から「解放」されたはずの日帝植民地支配下の朝鮮やフセイン政権崩壊後のイラクで、なぜあれだけ激しい抵抗運動が起こり、日帝や米帝による現地住民に対する残虐な鉄拳統治や弾圧・虐殺行為が繰り返されたのでしょうか。侵略者達の言い訳がいかに欺瞞に満ちたデタラメであったかがよく分かるでしょう。
 
明治維新から間もなく、軍国主義に向かってまっしぐらの頃の日本では、今後実行されるであろうアジア侵略の為の準備が軍人・文民一体となって行われました。岡倉天心だの新渡戸稲造だの福沢諭吉だのがしきりに「日本はアジアの優生民族。対して朝鮮は未開の野蛮国」といった事を国内はおろか海外にまで必死になってキャンペーンしたのは、まさに将来の軍事侵略を正当化させる為の宣伝活動でした。
北朝鮮との関係が悪化の一途をたどっている今の日本でも、そうした当時の岡倉天心らと同じ役回りを演じている連中が山ほどいます。「北朝鮮は金正日体制の下で国民が苦しんでいる上に、核武装して東アジアの平和を乱している。日本人を拉致したこんな危険な隣国は打倒しろ。独裁体制の国に日帝植民地支配の賠償や謝罪をする必要はない。金正日政権を潰して北朝鮮国民を解放しろ」という物騒な内容の記事はSAPIOのようなそこらの右翼雑誌はおろか、左派・リベラル系の媒体でも今や珍しくありません。
アジアプレスと石丸次郎はそうした「現代における岡倉天心的役割」を務める左派代表と言って良いでしょう。アジアプレス及び石丸次郎は「北朝鮮と戦争しろ」というズバリそのものの発言はまだ(今後は分かりませんが)行っていません。しかしながらその記事内容は、北朝鮮がいかに恐ろしくて信用出来ない国であるかという事をひたすら強調するものであり、いかに「北朝鮮と戦争しろ」という事をストレートに言っていなくても、それを書いた人間の真意がどこにあり、そのような記事が大量に垂れ流された結果がどうなるかはあまりにも歴然としているではありませんか。もし今後北朝鮮と日米との間で本格的な軍事衝突が起こるような事になれば、まさにアジアプレスと石丸のやってきた報道記事がそれを招いたA級戦犯となる事だけは間違いありません。岡倉天心や新渡戸稲造・福沢諭吉らがかつての李氏朝鮮を「野蛮な体制化で国民が苦しんでいる」と針小棒大に書き立てて、日本による朝鮮侵略を正当化する世論を醸成したように、石丸次郎が「北朝鮮の国民は金正日体制下で飢えている」と書き立てれば書き立てるほど、現在の日本でも北朝鮮に対する好戦的な世論が喚起される一助になるでしょう。それに伴って植民地支配の清算・賠償はますます遠のき、在日朝鮮人に対する差別や迫害も強くなるという図式です。また、それによって北朝鮮への様々な経済制裁の中、当の「飢えている北朝鮮国民」への本当に必要な人道支援への理解すらも得られなくなってやり辛くなったり、妨害すら受ける事になるでしょう。石丸は「支援は必要」と一応言ってはいますが、同時に「支援食料の横流しが行われている」という事も必ず強調しており、それが結果的に「横流しされて国民の手に届かないなら、支援なんかする必要ないや」という一般的な日本人の間に多い「空気」を醸成するのにどれだけ悪影響を及ぼした事か! 北朝鮮の国民が飢えている事を書き立てておきながら、それが当の国民達への支援を妨害して苦しめているとはどういう事でしょう。まさに北朝鮮の国民が困窮しているのを誰よりも喜び、それでメシを食っている張本人は石丸次郎自身なのです。
 
アジアプレスには代表の野中章弘はじめとして宇田有三など、従軍慰安婦問題やミャンマーの軍事政権の問題を取材している記者が何人もいたり外部から記事を提供しています。それは良いのですが、しかし…。なぜ北朝鮮報道ではあのように最低極まりない記事を連発しているばかりか、それを自社の最も目玉として大々的に売り出しているのでしょうか。「売れているから」という言い訳は却下させてもらいます。いくら何でもそれは最低の腐敗堕落でしょう。ジャーナリズムとして。はっきり言って野中や宇田といった面々がいかにイラク反戦、従軍慰安婦問題、ミャンマー軍事政権問題を取り上げて語ろうとも、石丸次郎らの北朝鮮攻撃報道がそれを全て台無しにしています。これは重要なポイントなので何度でも繰り返しますが、実際に石丸は北朝鮮に対する植民地支配の賠償を(独裁政権だからという理由で)事実上否定しているのですから。従軍慰安婦問題ではナヌムの家まで行って親身になって取材をしておきながら、一方では賠償を否定するって何なの一体? アジアプレスは嘘つきと詐欺師の集団ですか?
いや、それどころか、彼らがイラク反戦、従軍慰安婦問題、ミャンマー軍事政権問題で社会正義を装った報道をしようとも、実際には石丸のひどい記事内容を正当化する役割しか果たしていません。「イラク反戦、従軍慰安婦問題、ミャンマー軍事政権問題の野中や宇田がいるアジアプレスだから、きっと北朝鮮報道も公正だろう」という虚像作りにしかならないのです。
野中章弘がいかにイラク戦争を批判しようとも、自分とこのメディアで北朝鮮との外交関係悪化や好戦論を煽るような記事を垂れ流しているのでは何の説得力もありません。日本やアメリカの大マスコミが戦争前夜にイラク侵略を正当化・賛美した姿と、自分のアジアプレスが北朝鮮への偏見や好戦論を助長・幇助している姿を重ね合わせて見る事が出来ないのであれば、ジャーナリスト失格です。今すぐ筆を折るべきでしょう。
 
石丸次郎はもちろん、この男が草鞋を脱いでいるアジアプレスという報道機関もしょせんは「侵略者の論理」による報道をしているに過ぎません。その辺りを見失わずに物事を見極める必要があるでしょう。
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