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「日本の歴史家を支持する声明」について その2

・戦後日本の肯定と美化という歴史歪曲

従軍慰安婦問題はじめとする大日本帝国の犯罪行為について、必ず付きまとうのが当の日本による「歴史歪曲」の問題だ。「従軍慰安婦はただの売春婦であり、決して強制ではなかった」「強制連行はなかった」「関東大震災の時に朝鮮人による暴動は本当にあった。だから虐殺はやむを得なかった」「日韓併合は合法」「日本は植民地時代の朝鮮にいい事をしてやった」「南京大虐殺はなかった」「軍艦島は日本の輝かしい産業革命遺産」「日本はアジアをヨーロッパの植民地から解放する為に戦争した」などなど。こうした日本人自身による荒唐無稽な歴史歪曲と捏造話を誰しも一度は聞いた事があるだろう。そして今の日本ではこうした歪曲史観こそが、冗談ではなく本当に社会の主流となっている。テレビを見ればそうした番組が毎日のように放送されているし、本屋に行けばその手の本がどこでも山と積まれて非常に良く売れているという。帝国主義国家の中で日本ほど歴史修正主義の天国はない。

「日本の歴史家を支持する声明」に戻ってみると、この声明では「日本の多くの勇気ある歴史家が、アジアでの第2次世界大戦に対する正確で公正な歴史を求めていることに対し、心からの賛意を表明するものであります」としており、そうした歴史修正主義者達とは一線を画した「勇気ある歴史家」へのエールとなっている。なるほど。その「勇気ある歴史家」とやらが日本にどれだけいて、どんな人間達なのかは具体的に挙げられていないので分からないが、とにかくそうした歴史家を支持するのだと。日本帝国主義の被害者当人達ではなく、歴史家の側を支持するという回りくどい主客転倒な論理については前回指摘した通り大きな問題なのだが、それでも日本の歴史修正主義に対抗するという意味はあるように見えるだろう。
そう、この声明は日本の歴史修正主義に対抗するものなのだ、と。
では、この声明に込められた歴史観、具体的にはこの声明を作成した人間達の歴史観と言うべきだが、それは一体どのようなものであろうか?

「この声明は戦後70年という重要な記念の年にあたり、日本とその隣国のあいだに70年間守られてきた平和を祝うためのものでもあります。戦後日本が守ってきた民主主義、自衛隊への文民統制、警察権の節度ある運用と、政治的な寛容さは、日本が科学に貢献し他国に寛大な援助を行ってきたことと合わせ、全てが世界の祝福に値するものです。」
「今日の日本は、最も弱い立場の人を含め、あらゆる個人の命と権利を価値あるものとして認めています。」

この声明では上記のように述べている。戦後の日本は平和で、素晴らしい民主主義国家だった! 自衛隊もきっちり文民統制されており、警察も節度を持って治安を守ってきた! 日本は外国に多大な援助をしてきたし、社会的弱者の命と権利も認めてきたのだ!

…これは冗談や皮肉ではなく、この声明が真顔で主張する「戦後の日本国家像」である。これが戦後の日本だって? 何をどう見たら日本の戦後70年がこのように見えるというのか?

1945年の日本敗戦から2年後の1947年に「不戦・非武装」を謳う今の日本国憲法が出来たものの、1950年の朝鮮戦争勃発後には早くも自衛隊の前身である警察予備隊が創設され、わずか3年で憲法9条は反故にされている。1950年からの違憲状態が日本ではもう65年も続いているのだ。さらに日本は朝鮮戦争に海上保安庁(旧日本海軍をルーツに持つ、準海軍組織)の特別掃海部隊を派遣しているばかりか、いわゆる「朝鮮特需」と呼ばれる軍需景気によって莫大な経済的恩恵を受けた。戦後日本の経済発展が「朝鮮特需」と、その後再びベトナム戦争で同じような事を繰り返した「ベトナム特需」なしにあり得なかった事は誰もが知る所である。
戦後間もない時期だけではない。1991年中東湾岸戦争後の自衛隊掃海部隊のペルシャ湾派遣に始まり、その後は自衛隊のPKO海外派兵が常態化するようになる。しかもこれら自衛隊派兵(PKOであるかないか問わず)は決して「平和・人道」の為に行われたものなどではなかった事に留意せねばならない。2003年のイラク戦争の際にも米軍支援の自衛隊派兵が論議されたが、当時の小泉内閣の閣僚達は皆一様に派兵の理由を「石油の安定確保の為」と答弁していた。石油の為の海外派兵だ! 石油が欲しいから軍事行動するんだ! アメリカの石油資本をバックにしたブッシュ政権でさえ絶対に口にしなかった(と言うより、だからこそそんな事は言えなかった)欲望丸出しの本音を、ここまで平然と言ってのける日本! まさに、全てが世界の祝福に値するものであります! 

さらに今や日本の自衛隊は他国に海外駐屯基地まで構えているではないか。アフリカのジプチには自衛隊の基地が作られ、基地の保護の為に自衛隊が「必要な措置」がとれる、あるいは刑事裁判権を日本が「すべての要員について行使する」ことを明記するなど、事実上の「治外法権」とも言うべき地位協定をジプチ政府と結んでいる。まさに米軍が日本や韓国に対して結んでいるのと同じ「不平等条約」を、日本は自分よりもさらに弱い立場の国に対して押し付けているのだ。果たして今後、米軍が沖縄や韓国で仕出かしている蛮行(婦女暴行、地元民への暴力行為、頻発するひき逃げ、危険物質の不法投棄、核兵器・生物化学兵器などの無断持込と秘密実験など)を、日本軍(自衛隊)がジプチで絶対に行わないなどと保障出来る者がいるだろうか? 韓国では今、駐韓米軍によって炭疽菌やボツリヌス毒が秘密裏に持ち込まれて基地で実験が行われていたという恐るべき事実が暴露されたが、細菌兵器の実験と言えばかつて日本の731部隊も世界的に悪名を轟かせた。そしてその研究データと引き換えに731部隊関係者を戦犯から免罪してやったのがアメリカであり、そのデータに基づいて朝鮮戦争で実戦にまで使用したのもアメリカであった。そのアメリカは南朝鮮にある基地で21世紀にまたしても細菌兵器の秘密実験を行っていたという。
731部隊の蛮行だけでなく、旧日本軍が中国各地で秘密裏に遺棄した化学兵器が戦後に多くの犠牲者を出した事も忘れてはならない。駐韓・駐日米軍が後にさんざんやらかす危険物の不法投棄を、日本軍はこの頃から先取りしていたのだ。
このように本国で出来ない危険な実験や不法投棄も、治外法権な外国駐留基地ならやり放題である。後は野となれ山となれ。果たしてジプチの日本軍基地は…。
元祖人体実験731部隊の日本軍! その731部隊の「研究成果」が、あるいは遺棄した毒ガス兵器が事もあろうに戦後においても旧植民地国や被侵略国の民衆を殺し続けた平和国家日本! まさに、全てが世界の祝福に値するものであります! 

これが「戦後70年間守られてきた日本の平和」とやらの実態である。朝鮮戦争でもベトナム戦争でもイラク戦争でも他国の侵略戦争に積極的支持を表明するか甚だしくは軍事組織をも派遣し、軍需景気や石油確保といった経済権益確保に血眼になってきた。さらに侵略戦争の落とし子とも言うべき人体実験のデータや遺棄した化学兵器が、戦後も被侵略国の民衆を殺し続けてきた。それが戦後日本の真の姿である。これを平和国家と呼ぶのは勝手だ。だがそのような歴史観に基づいた声明を平然と発表して恥じる事のない者達を「歴史修正主義者」と断ずるのもこちらの勝手である。

自衛隊の文民統制だって? 1963年の三矢作戦研究を知った上でそういう事を言っているのか? 自衛隊の軍人達が秘密裏に行ったこの研究はシビリアンコントロールとは最もかけ離れたものであり、極めて攻撃的な軍事作戦内容から、専守防衛とも180度考え方を異にする。三矢作戦ばかりでなく、その後も自衛隊からはシビリアンコントロールを屁とも思わない軍人が度々登場しているではないか。イラクで勝手に「駆け付け警護」をして戦闘行為に自ら飛び込む事を目論んでいた佐藤正久(イラク派兵時に第1次イラク復興業務支援隊長)や、日本の核武装を主張している田母神俊雄(当時航空総隊司令官)などは特に有名な例である。佐藤は今や政権与党自民党の国会議員であり、田母神は売れっ子の軍事評論家として自衛官時代よりも羽振りが良いぐらいだ。自国軍人がシビリアンコントロールに平然と背き、それどころかその後もさらに乗勝長躯(승승장구 朝鮮語で「出世街道」の意)・好衣好食(호의호식 朝鮮語で「贅沢三昧」の意)していい目を見られる国・日本! まさに、全てが世界の祝福に値するものであります! 

警察権の節度ある運用だって? 日本警察の代用監獄や転び公防を知った上でそういう事を言っているのか? 日本の代用監獄が国際的な人権組織から撤廃勧告を受けたのは1度や2度ではない。警察の密室留置所で威圧的・暴力的な取調べが行われ、してもいない犯罪の自白を強要される。冤罪の温床となってきたこの制度が21世紀になっても存続し続け、国際的な批難にも関わらず日本という国はこれを改善するつもりが全くない。「民主主義国家」に生まれ変わったはずの戦後日本においてさえも! 
さらに日本警察が左翼や市民運動を弾圧する為の常套手段に「転び公防」がある。逮捕・拘束したい相手の前で警察官が自分から勝手に転んでおいて、「暴力を振るわれて転ばされた。公務執行妨害だ」と言って逮捕する。知らない外国人が見れば笑い話か冗談と思うかもしれないが、これは本当に日本警察が最も頻繁に使う常套手段だ。転び公防に似た例として、立件すら出来ないような言い掛かりによる逮捕も多い。例えば日本では5月28日に、経済産業省前で反原発の抗議活動をしていた市民3人が建造物進入容疑で逮捕された上に、12日間も拘留して家宅捜索まで行った(6月9日に不起訴・釈放)が、検察側がこれを立件する事すら出来なかった事からも分かるように、これは明らかに転び公防と同質のこじ付けによる不当逮捕であった。こういう無茶苦茶な不当逮捕と長期拘留による恫喝といった警察権の濫用が日本では常態化しているという典型例だ。
代用監獄制度が出来たのは1908年の監獄法以来であり、今年で107周年を迎える。この冤罪の温床、反人権の極みたる代用監獄が100年以上も存続し、「警察権の節度ある運用」を象徴するという日本! 転び公防やそれに類する不当逮捕が日常茶飯事と化しているほど「警察権の節度ある運用」が行われている国・日本! まさに、日本とその警察のあいだに107年間守られてきた代用監獄を祝うため、全てが世界の祝福に値するものであります!

…こうした事例は戦後日本の一部でしかない。実際にはもっと酷い例が不知其数(부지기수 朝鮮語で「無数」の意)にある。戦後日本は傍目には一見民主主義的・平和主義的な装いをしてはいたものの、実際には根本的な部分で変革はなされておらず、それどころか再軍備やファシズムへの回帰に時間を掛けて取り組んできたのが真の「戦後日本」であった。そうした視点を欠いた歴史観など全くもって有害でしかない。

「今日の日本は、最も弱い立場の人を含め、あらゆる個人の命と権利を価値あるものとして認めています。」
だと? これはまた一体何の冗談なのか? 声明ではこれに
「今の日本政府にとって、海外であれ国内であれ、第2次世界大戦中の「慰安所」のように、制度として女性を搾取するようなことは、許容されるはずがないでしょう。」
と続けており、「日本のような弱者の命と権利を尊重する国」が従軍慰安婦問題を解決しようとしないのはおかしい、とも読める一節だが、それは全く逆だ。日本は戦後も一貫して「最も弱い立場の人を含め、あらゆる個人の命と権利」を踏みにじって来た国だったから、従軍慰安婦をはじめとする日本帝国主義の被害者を救済せず、それどころか差別と抑圧を加えてきたのである。因果関係が完全にひっくり返っているのだ。
そればかりか、今の日本では中国・ベトナム・ミャンマーなどから外国人労働者を「技能実習生」の名目で呼び寄せて過酷な低賃金・長時間労働で働かせるという、事実上の奴隷労働・人身売買が国家的に公然と行われているではないか。「第2次世界大戦中の「慰安所や強制連行」のように、制度として人間を搾取するようなこと」は、戦後70年を経た21世紀の今でも平然と許容されている。


「日本の歴史家を支持する声明」が描写する「戦後日本像」、すなわち「戦後日本が守ってきた民主主義、自衛隊への文民統制、警察権の節度ある運用と、政治的な寛容さ」「最も弱い立場の人を含め、あらゆる個人の命と権利を価値あるものとして認めている」なるものは全く事実に反する。すなわちこの声明(及びこれを作成した者達)自体が歴史修正主義の権化という事だ。
ところがこの声明では驚いた事に「日本の多くの勇気ある歴史家が、アジアでの第2次世界大戦に対する正確で公正な歴史を求めていることに対し、心からの賛意を表明」すると同時に、「彼女たちの身に起こったことを否定したり、過小なものとして無視したりすることも、また受け入れることはできません」として日帝の犯罪行為を隠蔽する歴史修正主義勢力(便宜上、以下「日本極右」とする)を批判する素振りを見せている。敗戦後日本の歴史を歪曲した者が、敗戦前日本の歴史を歪曲している者を批判する? 歴史修正主義者同士の言い争いではないか。このような行為こそ、日本帝国主義の被害者にとって実に迷惑千万なものである。日本極右という歴史修正主義者が、別の歴史修正主義者に批判された所で痛くも痒くもない。「おまえ達も歴史をねじ曲げているではないか」と言われておしまいだ。それどころか日本極右勢力に「不当な攻撃にさらされた」という「正当化」の口実すら与える事になりかねない。
この声明は従軍慰安婦はじめとする日帝被害者には何のプラスにもならず、むしろ有害無益なものだ。それはこの声明自体が歴史修正主義の塊であるからに他ならない。

なぜこの声明ではここまで「戦後日本」を超美化しなければならなかったのか? 日本極右がそうであるように、あらゆる歴史歪曲には政治的動機がある。この声明の歴史歪曲はいかなる政治的動機に基づいているのだろうか?

一方で気がかりな部分は他にもたくさんある。この声明が歪曲して伝えているのは「戦後日本の歴史」だけではなく、現在の我々を取り巻く国際情勢についても同様だったからだ…。
(続く)

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「日本の歴史家を支持する声明」について その1

・楔子(序文)

日本国内閣総理大臣・安倍晋三曰く。

私は日本の軍国主義者でございます。
나는 왜놈군국주의자로소이다.
我是日本鬼的軍国主義者。
I am Jap militarist.

安倍晋三という男、日本で最も政治的地位の高い人間にして、日本で最も面皮極厚な人間なり。地位の高さとツラの皮の厚さで日本一のこの男、自ら右翼の軍国主義者を以って任じている。だが、このような露骨な主張が戦後日本の首相にこれまで許された事があっただろうか。今の日本は国を挙げて総右傾化の時代、選挙をやっても安倍自民党が当たり前のように勝ち、日本国民の多くがこの「右翼の軍国主義者」に選挙という「民主主義手続き」によって圧倒的支持を与えている。安倍晋三すなわち、「日本国民が民主主義手続きを以って選出した右翼の軍国主義者」なり! 
だがそれだけだろうか? 周辺国との関係を考えれば、日本の首相がいかに自国民によって「認められた」からといって「私は右翼の軍国主義者」などという露骨過ぎる主張が出来るはずもない。安倍が自らをそのように言っても構わないという、ある種のお墨付きともいう「力の論理」が作用したからに他ならないだろう。
ではそのお墨付きを与えた力とは何であろうか? 何故にそれが許され、そしてそれが許された現在とはいかなる時代なのであろうか? 日本を取り巻く国際情勢をこそ正しく見抜く必要があるのではないだろうか。

・「日本の歴史家」を支持する?

2015年5月5日、世にも珍妙な声明が発表された。アメリカの日本研究者や歴史学者ら187人が連名で発表した「日本の歴史家を支持する声明」なる声明文である。これの声明自体は広く公開されているので、原文を読むのは難しくない。検索すれば英語の原文も日本語訳文も簡単に出て来る。
この声明は安倍晋三宛てに直接送られたもので、アメリカの学者達が日本政府に対して過去の過ち(従軍慰安婦問題)を認めて清算する事を求めたものだという。
大日本帝国は朝鮮半島や中国などの占領地で現地女性を強制徴用し、自国軍兵士の性奴隷にした。この事は否定しようもない厳然たる事実であり、とりわけ旧日本軍の元下級兵士はおろか、後の首相である中曽根康弘や産経新聞社長となる鹿内信隆のような将校クラスの者達でさえ従軍慰安婦があった事を認めていたのだから。にも関わらず、日本政府は戦後も長らくこれを認めず、謝罪も賠償も一貫して拒否し続けてきた。謝罪を拒否? いや、1995年の村山談話があったと反論する者もいるだろう。だがこの時村山富一は朝鮮併合が不法であったかどうかについては終始言葉を濁し、植民地侵略の違法性すなわち法的責任は決して認めようとしなかった。これが果たして真に謝罪などと呼べるものだろうか? 従軍慰安婦問題に限らず、日本帝国主義による朝鮮植民地支配は今まで何一つ真の謝罪は行われていない。

最近「日韓関係悪化」という事がよく言われる。その原因について尋ねれば、とりわけ従軍慰安婦問題をはじめとする歴史問題がその原因だという答が一様に返って来るだろう。これは日本のマスコミにおいても韓国のマスコミにおいても全く違わない。このように歴史清算を依然として無視し続ける日本に対し、ついにアメリカを代表するような知識人達からの突き上げとして発表されたのが今回の「日本の歴史家を支持する声明」だった。
この声明に名を連ねた学者達には「世界的に大きな影響力を持つ学者も多く含まれ(by 朝日新聞)」ており、韓国マスコミでは右派の朝鮮日報から左派のハンギョレまでこの声明をおおむね肯定的に受け止めており、あたかも100万の味方を得たかのような反応を見せている。
一方の日本はと言うと、リベラル・左派的な人々の間ではおおむね良好な受け止め方をしているようだ。右派でもよほどの日帝バンザイ極右派(在特会系や東京裁判否定派、朝日新聞排斥派に多く見られるような気がする)でない限りは、これを頭ごなしに排斥する者は(筆者の見た範囲では)見当たらない。
今回の声明は韓国でも日本でも、右から左まで広く受け入れられてはいるようだ。これこそ正義である、と。例えば…

「非常に傾聴すべき点が多い声明」
(東洋経済編集局記者:福田恵介 談)

「安倍首相と日本政府の姿勢を批判するもの」
「署名した研究者たちが日本における歴史研究が政治的な攻撃に晒されていることを危惧し、日本政府や歴史修正主義者たちによるまっとうな歴史学への攻撃に対抗しようとしている」
「一番の目的は、歴史修正主義的な政府と世論の圧力に晒され、自由な研究や報道を脅かされている日本の歴史学者やジャーナリストらを支援すること」
(上記いずれも小山エミ 談)

「安倍首相が言った、「人権という普遍的価値、人間の安全保障の重要性、そして他国に与えた苦しみを直視する必要性」を、歴史的な日本人自身の体験に則して、いかに実現できるかが、夏までに問われている。新たな防衛協力・安全保障枠組みに先だって、こうした歴史に根ざした問題を避けずに、むしろ、先駆けて積極的に解決にむけて努力して欲しいと願わずにはいられない」
アメリカの先生方が生んでくださったせっかくの総意という宝物を日韓で協力してどのように生かすか、それが問われている」
(上記いずれも早稲田大学教授:浅野豊美 談)

この3者はいずれもこの声明を高く評価して支持する日本人達であり、支持表明の代表例と言って良いだろう。この声明を支持する他の日本人(プラス韓国人も)の多くの思考もこれらとほぼ同等なのではないか。
が、しかし…。

このような声明に納得して支持する者が韓日両国でこんなにいるという現実にこそ、筆者は戦慄した。この声明の何が素晴らしいというのか? この声明、読めば読むほど実に恐るべき内容を孕んでおり、この声明を日本政府と韓国政府が仮に受け入れて、その通りに従軍慰安婦問題の「解決」が図られて、韓日の「和解」が行われた場合、どれだけ悲惨な展開が待ち受けているか分かったものではない。それをこれから述べていきたいと思う。


まず第一に、声明の題名からして馬鹿げたものではないか。「日本の歴史家を支持する声明」だと? この声明は従軍慰安婦問題の解決を日本政府に促すものだとされている。ではなぜ、当の従軍慰安婦被害者達を支持する声明としなかったのか? 

ある犯罪被害者がいた。この被害者は、加害者が大変な勢力家であった為に逮捕される事もなかったばかりか、その為に長らく泣き寝入りを強いられて補償も受けられなかった。それでも長い歳月が過ぎて、その被害者の遭った事件の詳細を知る者も少しずつ増え、事の真相を独自に調査・研究する記者や学者、さらには裁判を支援する弁護士や支援者も現れ始めた。この被害者を仮にAさんとして、話が広く知られるに至って各界の著名人士達がとうとう声明を発表した。「Aさんを支援し、救済を求める声明」と。

これは例え話だが、こうした声明などを発表する時は「当の被害者への支持」と銘打って発表するのが当然なのではないか? 被害者を応援する記者や弁護士や支援者達の行いはもちろん立派なものだが、だからといって「支援者である弁護士または記者を支持する声明」などとは言わない。常識以前の話だ。
今回の声明も真に被害者の側に立つならば「従軍慰安婦被害者を支持(または支援)する声明」さらに具体的に言えば「日本帝国主義の侵略による被害者を支持する声明」とでもすべきだろう。それなのに被害者当人達を支持・支援するのではなく、飽くまで「支援者」の立場でしかない「日本の歴史家」を支持するなどとこの声明では言っている。その「歴史家」も侵略被害国である朝鮮半島や中国のそれではなく、加害国である日本のそれではないか。何故に被害者と被害国に連帯し、直接支持しようとしないのか? 出来ない理由が何かあるのか? この声明に対する疑念を真っ先に抱かせるのがこの傲慢の極みな「題名」である。一番重要で救われるべき被害者にそっぽを向いているのだから。
名は体を表わすもの。ならば声明本文に大きな問題がある事をこのたわけた題名が示してくれているのではないか?
まさにその通りで、声明本文にはさらに驚くべき事が山のように書かれていたのである。

(続く)

「日本の歴史家を支持する声明」は訳が問題なのではない

「日本の歴史家を支持する声明」について本格的な分析と批判を始める前に、前提として一つ明確にしておきたい点がある。それは一部で言われている、この声明の英語原文と日本語版の訳による違いが問題ではないという事だ。
例えば東洋経済の福田恵介が、この声明を報じた聯合ニュースの記事を「都合のよい論調で、しかも原文の意味を歪曲して伝えている」「日本たたき」「(声明の中に)「むごい野蛮行為」「いけにえ」といった言葉はない」として、声明の日本語訳に関わったという浅野豊美の証言も引きつつ批難した。すると、声明の署名者の一人である小山エミがそれに対して「聯合ニュースの記事の内容は、日本語版を確認する限り、フィナンシャル・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナルと大差ない内容だ。世界中のメディアが声明を誤解しているのでなければ、福田氏の解釈がおかしい」としてそれに反論する。詳しいその内容は以下のようなものだ。

http://synodos.jp/international/13990/2
福田氏は聯合ニュースによる捏造の一例として、同紙が声明を引用して「大勢の女性たちが自らの意志に反してとらえられ、むごい野蛮行為のいけにえにされた」と書いている部分について、原文には「大勢の女性が自己の意思に反して拘束され、恐ろしい暴力にさらされた」とは書かれているが、「どこにも『むごい野蛮行為』『いけにえ』といった言葉はない」と指摘している。

たしかに声明の日本語版ではそのように訳されているが、英語版では「large numbers of women were held against their will and subjected to horrific brutality」だ。どちらの訳も間違いではないが、「brutality」という言葉はただの「暴力」より残虐性の強い言葉だ。聯合ニュースの記事が一度韓国語を経由して日本語に翻訳されているのだとすると、この程度の違いはまったく不思議ではないと思うのだが、それを「ネジ曲げ」「改ざん」とまで呼ぶ福田氏の判断には疑問を感じる。

福田氏はさらに、聯合ニュースが声明の呼びかけ人の一人でコネティカット大学の歴史学者であるアレクシス・ダデン氏のコメントを掲載したことに対して、早稲田大学の浅野豊美氏に「ダデン教授は署名者の一人であるが、内容を主導してはいない」「このようなコメントは今回の声明に盛られた研究者の総意とはまったく違う」とまで言わせているが、声明の呼びかけ人がジョージタウン大学のジョーダン・サンド氏とダデン氏の二人であることは公開されている。

この引用が正確だったとしての話だが、他の数名の人とともに翻訳を手伝ったという浅野氏こそ、共同署名者の一人ですらないのに、このようにして呼びかけ人を公然と中傷するのはどういうことだろうか。


つまり声明の訳文を福田が曲解し、(署名者ですらない)浅野(ごとき)が勝手な事を言っていると、小山は批難している。これ以降、ネット上の色々な反応を見てみると「(日本の声明は)日本の権力者の機嫌を損ねないよう、配慮と遠慮を重ねて遠回しに書いた」などという意見が多く見られるようになった事から、「この声明は安倍に対する良心的なアメリカ学者衆からの突き上げだったんだが、翻訳の食い違いで騒ぎになってるんだな」というのが大方の見方になっているのではないか。つまり「訳」の問題であると。

しかしながらそうではない。こういった「訳」の食い違いうんぬんというのは、この声明の本質的な問題点から完全に外れた議論である。むしろ日本語と英語原文の訳のニュアンスという枝葉末節に気を取られ、この声明自体の本質から目を逸らされる事は大変危険である。
まず考えていただきたいのは、今回の「声明解釈論争(?)」当事者である福田恵介・浅野豊美・小山エミの3者の相違点と一致点が何かという事だ。まず3者いずれも声明が「韓国の言うような『安倍批判』なのか」「訳語が捻じ曲げられたり改竄されているのではないか」「アレクシス・ダデンの談話が総意と言えるのかどうか」といった点で激しく意見の違いを見せている。ところが、この声明自体への賛否という点では3者いずれも肯定的で賛成しているのだ。(以下引用文の強調部分は引用者による)

福田の場合、先の東洋経済の記事で

東アジアの歴史を考えるうえで、混乱をまねている問題を取り上げ、当事者・当事国が冷静な姿勢で、互いに敬意を払いながら誠実に話し合っているという事実にも触れ、「過去の過ちについて可能な限り全体的で、でき得る限り偏見なき清算を、この時代の成果として共に残そうではないか」と結んでいるなど、非常に傾聴すべき点が多い声明だ。

と言っており、肯定的スタンスでとらえている事が分かる。その「非常に傾聴すべき点が多い声明」の精神を聯合ニュース(実際には聯合ニュースの記事は福田の言うような内容ではない。どちらかと言うとハンギョレ朝鮮日報の社説の方が福田の指摘に近い事を言っている)のような韓国側が踏みにじっているのが許せない、というのが福田のスタンスという事だ。


浅野はと言うと

「この声明は、英文も日本文もともに正文であり、署名したすべての研究者に回付され検討されたもの。東アジアの歴史について、さまざまな多様性を許容しながら真摯に研究していこうという呼びかけであり、米国人研究者の常識に絞って作成された」(上記福田の記事中より)

https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=877223855669357&id=100001452518600&hc_location=ufi
入江昭先生、ボーゲル先生、ダワー先生、ゴードン先生、グラック先生はじめ、アメリカを主な拠点とする日本研究の先生が、日本の歴史研究者と日本国民一般、そして安倍首相に向けて、慰安婦問題での前向きな対応をもとめる公開書簡を発出された。安倍首相が言った、「人権という普遍的価値、人間の安全保障の重要性、そして他国に与えた苦しみを直視する必要性」を、歴史的な日本人自身の体験に則して、いかに実現できるかが、夏までに問われている。新たな防衛協力・安全保障枠組みに先だって、こうした歴史に根ざした問題を避けずに、むしろ、先駆けて積極的に解決にむけて努力して欲しいと願わずにはいられない。(アレックシスダデン先生の名前もあるけれど、呼びかけのスタイル・スタンスは大きく違う)
(引用者注:このフェイスブックのコメントは現在閲覧出来なくなっており、筆者がコピーした文面である)

https://twitter.com/ToyomiAsano/status/595840954776604672
浅野豊美 ‏@ToyomiAsano
新たな防衛協力・安全保障枠組みに先だって、こうした歴史に根ざした問題を避けずに、むしろ、先駆けて積極的に解決にむけて努力して欲しいと願わずにはいられない。
23:42 - 2015年5月5日

https://twitter.com/ToyomiAsano/status/596193616151879680
解釈論争にはまってしまってはいけない  子供を両側から引っ張って殺してしまってはいけない。アメリカの先生方が生んでくださったせっかくの総意という宝物を日韓で協力してどのように生かすか、それが問われている。協力の契機にして欲しいという点は日本側にも重くのしかかっていると思う。
23:03 - 2015年5月6日


このように一応日本語訳にも関わった「当事者」の一人として、当然の事ながら積極的にこの声明に賛辞を送っている。

最後に小山は言うまでもなく声明の署名者の一人であり、これに反対であるはずがない。それどころか、

http://synodos.jp/international/13990
わたし自身も署名したが、あとになってリストを見ると、わたしなんかが入って本当にすみません、と謝りたくなる気分だ。権威主義的だと言われるかも知れないが、これだけ有名人が揃うと壮観。

と、自己顕示欲丸出しの超ミーハーぶりである(こうした大物学者の権威にすがっている点は福田や浅野も似たようなものだが)。

こんだけ大物学者達に支持されてるからこの声明は正しいんだッッッッ! 

こんな言い草、以前どっかで見た事がないだろうか。従軍慰安婦被害者を侮辱しまくって商売しては日韓「和解」をうそぶく韓国の鬼畜学者が、「日本を代表する良心的知識人」に支持されているから正しいんだという例のアレ…。

いずれにせよ、互いに批難の応酬をしているように見える福田&浅野組vs小山の3者が、いずれもこの声明そのものの賛否については完全に一致して支持という点が最も重要であり、この声明の持つ意味を正確に理解する鍵なのだ。加えて、言い争いしながらも声明そのものに対してはどちらも熱心な賛同者である浅野豊美と小山エミ。この両者のうち、「仮にこの声明を支持するという立場から見て、いずれが筋の通ったまたは声明の意味を正しく理解した支持者なのか」という差異点に気づく事だ。
声明に対する筆者の本格的な分析と批判は次回からスタートしたいが、この二つの点は読者への前口上代わりのヒントとして提示しておきたい。この「浅野と小山の一致点と相違点」さえ理解出来れば、「日本の歴史家を支持する声明」そのものの本質も自ずとつかめてくる。勘の良い方であれば、これだけでもう分かった方もおられる事だろう…。

アメリカの「日本の歴史家を支持する声明」はそんなに素晴らしい内容なのか?

アメリカの歴史学者たちが発表した例の「日本の歴史家を支持する声明」とやらについて、とりあえず筆者の感想を簡潔に記しておきたい。

一言で言ってクソである。

韓国でも日本でも、右派左派問わず多くの者がこんなものに感動したり支持出来たりする神経が理解出来ない。日本の場合だとよほどのゴリゴリ極右、つまり在特会or皇道派入ってるっぽいような連中でない限りは、右翼でもこの声明をむきになって排斥してるのを(筆者の調べた範囲では)見ないのだが、それがこの声明の肝と言うか狙い所だろう。右にも左にも広範囲に支持される最大公約数的な「落とし所」を突いた内容だからだ。そしてこの声明が日本と韓国で広範に支持される事によって誰が利得を見るのか、何が到来するのか、それを的確に見据える事が必要だ。少なくとも日帝の植民地支配及び戦争犯罪の責任を問い、今の日本の歴史修正主義や軍拡化に反対して朝鮮半島やアジアの平和を希求するという立場から見てロクな結果が到来しない事だけは100%保障出来る。

詳しい分析と批判は近々また改めて書く事を予告しておくが、どんな人間がこの声明に好意的な反応を示しているのかにも注視すべきだろう。そういう点では「国民基金」や「帝国の慰安婦」と同じ性質をこの声明は持っている。

仲良し6連発

♡仲良し♡


「安倍の暴走を天皇陛下が防いで下さっている」だって? 「天皇陛下こそ日本最高の平和主義者にして護憲派」だって? 何を戯言を。両者は対立しているのではなく、互いに協力して支えあう関係でしかない。

♡仲良し♡


槿恵の親父&晋三の爺さん。満州人脈、日韓協定つながり。韓国の独裁政権と日本政府は共犯関係。こいつらの私利私欲で結ばれた日韓協定で、どれだけの日帝植民地被害者が切り捨てられた事か。

♡仲良し♡


正煕の娘&信介の孫。「韓国の成長は日本が支えてやったんだ」と米議会で恩着せがましく豪語する晋三。対して、「韓国は日本の植民地支配のおかげで近代化・経済発展した」という植民地近代化論を自国に広める事で応える槿恵。こんなに息の合った仲良しコンビの国家首脳が他にいますか! 日韓関係は戦後最高に良好な蜜月関係そのもの! 植民地支配と戦後の肯定という点で歴史認識と価値観も100%一致!

♡仲良し♡


説明不要。韓国の統一運動家に切り付けられた例のリッパート大使曰く「米国防省は安倍総理の安保政策に大変満足している」つまり「あっぱれ、大儀である」とお褒めの言葉を下された、と。安倍の訪米で日米蜜月時代とか何とか言われてるが、これに対抗して韓国はまたぞろアメリカへのさらなる過剰な忠義立てをし始めるだろう。「日米蜜月時代」というのは同時に「日韓、アメリカへの忠誠競争時代」も意味しているのである。

♡仲良し♡


この写真は2014年7月21.22日に行われた韓米日合同捜索・救助訓練(SAREX: Search and Rescue Exercise)に参加したジョージ・ワシントン号。こんだけ凶悪そうな戦闘機や爆撃機を大量に積んで「救助訓練」とか、人を馬鹿にするにも程がある。どう見ても攻撃訓練にしか見えない。韓米日仲良く軍事訓練!
しかもこの空母に搭載されていたある飛行機のデザインが凄まじい。


この戦闘機の尾翼の絵…。ある意味韓米日軍事同盟体制を非常によく象徴しているとも言える。


♡仲良し♡


朴裕河&和田春樹。
和田は今年2月26日の韓国日報インタビューでスゲエ事を言っている。タイトルからして帝国の慰安婦の「プラス機能」とか言っちゃってるし、もう何が何だか。以下に問題の部分を翻訳抜粋、と思ったのだが和田の言ってる事があまりにも酷いので、後の資料として活用出来るよう全文翻訳しておきたい。強調部分は訳者による


http://www.hankookilbo.com/m/v/86fc1dfb784a4255a92a290849f7d32b
記事登録:2015.02.26 16:14
帝国の慰安婦論争、日本内部を喚起させるプラス機能も」
和田春樹東京大学名誉教授
「一部内容が被害者感情傷付け…両国各界、慰安婦論議進展させねば」

「帝国の慰安婦」が最近日本国内で慰安婦問題を振り返って見る契機として作用している、プラス機能を無視してはならない。

東京大の和田春樹名誉教授は25日に韓国日報との電話インタビューで「帝国の慰安婦」を取り巻く論争について「慰安婦問題解決に努力する方々の分裂した姿を見るようでもどかしい」としてこのように語った。

最近日本軍慰安婦被害者お婆さん達が、世宗大学の朴裕河教授が2013年に出した「帝国の慰安婦」の一部内容が自分達の名誉を棄損したとして提起した出版等禁止仮処分申請を裁判所が一部受け入れ、出版当時からあった「帝国の慰安婦」を取り巻く擁護・批判論争にまた火が付いている。日本内で慰安婦補償問題を主導したアジア女性基金専務理事を務めた和田教授に、この論争をどう見るか聞いた。

―韓国の裁判所が「帝国の慰安婦」に対して一部内容を直せという決定をした。

この本は朴裕河教授がこじれるだけこじれた韓日関係の和解の為、慰安婦問題を解決しなければならないという基本的な認識の下に書いた事は間違いない。慰安婦の姿に対して歴史的に多様な見解を見せてくれる過程で、一部内容に慰安婦のお婆さん達の感情を傷付ける部分が含まれていたようだ。朴教授とお婆さん達が互いに対話を通じてこの問題をうまく解いてくれる事を願ったが、結局法廷訴訟まで行ってこうした結果が出た。慰安婦問題が解決されていない中でこういう風な対立関係が形成され、慰安婦解決を望んで努力してきた人間達としてはあまりにもどかしい」

―裁判所は「慰安婦」を自分の体を犠牲にして国家を助けた軍人と同様に「愛国」をした存在であるとか、朝鮮人慰安婦と日本人女性(原文ママ。日本人兵士または日本軍の誤りと思われる:訳者注)を同志的関係と見るなどの表現に対して削除を要求した。裁判部の判断についてどのように考えるか。

「韓国・台湾の慰安婦は日本の皇国臣民として日本の政策に従うよう心理的な圧迫を受けて慰安婦生活をするなど、制度的な状況の産物という点を朴教授は本に込めたかったようだ。これを通じて『慰安婦=売春婦』と刻み付ける日本右翼に向かって、戦争の為に犠牲になった慰安婦達にそんな扱いをしてはならないというメッセージを与えようとしたのだと理解する。だがこれは極めて日本志向的な考えで、韓国人と慰安婦のお婆さん達の立場から見たら反発が出ざるを得ない側面もある。朴教授が表現にもう少し細心の注意を傾けたら良かったと思う」

―今回の決定に対する日本内の反応はどうか。

「裁判所の決定に先立ち、裁判が進行する過程からすでに日本内の慰安婦関連学者達の関心が高かった。朝日新聞は最近『帝国の慰安婦』翻訳本を出しもした。本を求める大多数は慰安婦問題解決を通じて韓国と関係改善を図ろうという人達だ。今回の裁判を取り巻く論争が、日本内では慰安婦問題を喚起させる良い契機となっている。慰安婦問題をあまり扱わなかったNHKすら一昨日に朴教授が東京日本記者クラブでもった記者会見を詳細に伝えた。NHKは朴教授の本を通じて慰安婦問題を言及し、朴教授が会見で言及した韓日専門家の慰安婦問題解決の為の共同研究などを詳細に報道した。朴教授が慰安婦問題を日本内で喚起させるのに一定な役割をしたと見る事が出来る」

―今回の論争を取り巻く望ましい解決策は何か。

「裁判所の決定に従って本の内容を修正するかどうかは朴教授が決定する事だ。重要なのは今回の決定をきっかけにして韓国社会が朴教授の持つ意図すら誹謗してはならないという事だ。朴教授はどこまでも慰安婦問題解決という大前提で本を執筆した。韓日両国関係が対立している中で朴教授に過度な焦点を置いては、日本内で慰安婦問題解決に否定的な人々に逆利用される可能性がある事を想起せねばならない」

―今回の決定が韓日両国の慰安婦問題解決の為の糸口になり得るか。

「可能だと思う。今回の決定を契機に韓国内では朴教授を攻撃する雰囲気があるが、日本では慰安婦問題を至急に解決せねばならないという認識が大きくなっている。両国各界が乗り出して問題解決の為の論議を進展させ、安倍総理の戦後70年談話が出る前に結実を収めるのが良い」

東京=ハン・チャンマン特派員


お読みになった通りである。もう、どこから突っ込んだら良いのか分からなくなるくらい酷い。「帝国の慰安婦」が出たおかげで日本でも従軍慰安婦問題が振り返られるようになった、「プラス効果だ」とか、とても正気とは思えない。「韓日関係の和解の為、慰安婦問題を解決しなければならないという基本的な認識の下に書いた事は間違いない」「『慰安婦=売春婦』と刻み付ける日本右翼に向かって、戦争の為に犠牲になった慰安婦達にそんな扱いをしてはならないというメッセージを与えようとしたのだと理解する」とか、勝手な好意的解釈連発してんじゃねえよという話だろう。あの本をどう読んだらこういう解釈が出来るんだ? 和田は自民党の9条解釈並みに凄まじい恣意的曲解をしてる。一言で言えば悪質極まりないという事だ。日本軍に無理矢理連れ去られて性奴隷にされた被害者を「日本軍(加害者)と同志的関係」呼ばわりするなど、これほど酷い侮辱はない。それを「韓国人と慰安婦のお婆さん達の立場から見たら反発が出ざるを得ない側面」「朴教授が表現にもう少し細心の注意を傾けたら良かった」で済ませる和田の人権感覚と歴史観も相当に狂っている。こんなのが「日本を代表する良心的知識人」呼ばわりされている現状がそもそもおかしい。
それ以前に「日本右翼に向かって、戦争の為に犠牲になった慰安婦達にそんな扱いをしてはならないというメッセージを与えようとした」って、これは慰安婦被害者を「英霊」扱いしろという事じゃないのか? そのうち和田や朴は「慰安婦のお婆さんを靖国神社に合祀しろ」とか言い出すんじゃないのか? ふざけるのもいい加減にしろ!

重要なのは今回の決定をきっかけにして韓国社会が朴教授の持つ意図すら誹謗してはならないという事だ。朴教授はどこまでも慰安婦問題解決という大前提で本を執筆した。韓日両国関係が対立している中で朴教授に過度な焦点を置いては、日本内で慰安婦問題解決に否定的な人々に逆利用される可能性がある事を想起せねばならない
って和田は言ってるが、これって要するに「朴裕河を攻撃したら問題解決に否定的な人々(日本の右翼勢力?)に利用され、困るのは韓国側だぞ」って恫喝してる訳でしょ。朴裕河の言ってる事こそ真正な問題解決策だ、と。「帝国の慰安婦」を買うような人々は慰安婦問題解決と日韓関係改善を図ろうという人達、つまり「日本の良心的層」なんだ、と。だから朴裕河に文句つけるな、と。
今現在、日本でも韓国でも朴裕河を擁護・正当化し、免罪符を与えるのに最も大きな影響を及ぼしているのは、間違いなく和田春樹である。和田と朴の「♡仲良し♡」関係は今回取り上げた6組の中でも最強の緊密ぶり、3.11以後の時代だけにこれこそまさに「絆」というやつだろう。和田春樹と朴裕河の「絆」は、安倍と天皇よりも、朴正煕と岸信介よりも、韓米日軍事同盟よりも強固なのであります!

「朴裕河教授は、畏れ多くも日本を代表する良心的知識人であらせられる和田春樹教授に支持されているのだッッッッ! 貴様それでもなお朴裕河教授を『日本右翼の代弁者』呼ばわりするというのかッッッッ!」
というのが韓国における朴裕河擁護派の決まり文句になっている事は前にもちょっと書いた。例えばこことかこことか。韓国日報のインタビューで和田ははっきりと「帝国の慰安婦」を買い求める日本の読者こそ「良識派」であるかのように言い切った。和田のこれまでの実績や「名声」から言って、これの及ぼす悪影響の度合いは松竹伸幸ふぜいの比ではない。
和田春樹という人間はもう完全に「トロイの木馬」か「獅子身中の虫」であるとみなさねばならないだろう。こんな人間が挺対協といつまでもくっついている事自体がおかしいのではないか。先日の北海道新聞の誤報(挺対協が方針転換して、日本の法的責任を問わなくなったというやつ)にしてもどこからああいう話が出て来たのか、実に怪異な話だと思う。挺対協も和田との関係はもうケジメを付けるべきではなかろうか。和田も今後一切この問題には関わるなと言いたい。

歴史問題で妄言を繰り返す安倍晋三と、知韓派で「行動する知識人」と言われた和田春樹。両者は一見対立する存在のように見えるがそうではなく、本質的には全く同じものだ。前者が北一輝や寺内正毅(武断統治)や在特会(笑)だとすれば、後者は福沢諭吉や斎藤実(文化政治)やしばき隊(笑)というだけの違いに過ぎない。さらに言えば和田と朴裕河の関係は、福沢諭吉と金玉均の関係ともかなり相通ずる部分があろう。朝鮮侵略の為に福沢は金玉均に肩入れしてクーデターを起こさせ、親日政権を作らせようとした。和田も朴裕河をさんざん肩入れして持ち上げ、従軍慰安婦問題解決を骨抜きにしようとしている。こうした点も我々が歴史から大いに教訓を得て対抗せねばならないのではないか。まあ、朴裕河が後に金玉均と同じ運命をたどり、利用されるだけ利用されて惨めな末路を迎えるかどうかまでは分からないが、それとは関係なくこれ以上この者達が害毒を垂れ流すのをやめさせなければならない。

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