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「日本の歴史家を支持する声明」について その1

・楔子(序文)

日本国内閣総理大臣・安倍晋三曰く。

私は日本の軍国主義者でございます。
나는 왜놈군국주의자로소이다.
我是日本鬼的軍国主義者。
I am Jap militarist.

安倍晋三という男、日本で最も政治的地位の高い人間にして、日本で最も面皮極厚な人間なり。地位の高さとツラの皮の厚さで日本一のこの男、自ら右翼の軍国主義者を以って任じている。だが、このような露骨な主張が戦後日本の首相にこれまで許された事があっただろうか。今の日本は国を挙げて総右傾化の時代、選挙をやっても安倍自民党が当たり前のように勝ち、日本国民の多くがこの「右翼の軍国主義者」に選挙という「民主主義手続き」によって圧倒的支持を与えている。安倍晋三すなわち、「日本国民が民主主義手続きを以って選出した右翼の軍国主義者」なり! 
だがそれだけだろうか? 周辺国との関係を考えれば、日本の首相がいかに自国民によって「認められた」からといって「私は右翼の軍国主義者」などという露骨過ぎる主張が出来るはずもない。安倍が自らをそのように言っても構わないという、ある種のお墨付きともいう「力の論理」が作用したからに他ならないだろう。
ではそのお墨付きを与えた力とは何であろうか? 何故にそれが許され、そしてそれが許された現在とはいかなる時代なのであろうか? 日本を取り巻く国際情勢をこそ正しく見抜く必要があるのではないだろうか。

・「日本の歴史家」を支持する?

2015年5月5日、世にも珍妙な声明が発表された。アメリカの日本研究者や歴史学者ら187人が連名で発表した「日本の歴史家を支持する声明」なる声明文である。これの声明自体は広く公開されているので、原文を読むのは難しくない。検索すれば英語の原文も日本語訳文も簡単に出て来る。
この声明は安倍晋三宛てに直接送られたもので、アメリカの学者達が日本政府に対して過去の過ち(従軍慰安婦問題)を認めて清算する事を求めたものだという。
大日本帝国は朝鮮半島や中国などの占領地で現地女性を強制徴用し、自国軍兵士の性奴隷にした。この事は否定しようもない厳然たる事実であり、とりわけ旧日本軍の元下級兵士はおろか、後の首相である中曽根康弘や産経新聞社長となる鹿内信隆のような将校クラスの者達でさえ従軍慰安婦があった事を認めていたのだから。にも関わらず、日本政府は戦後も長らくこれを認めず、謝罪も賠償も一貫して拒否し続けてきた。謝罪を拒否? いや、1995年の村山談話があったと反論する者もいるだろう。だがこの時村山富一は朝鮮併合が不法であったかどうかについては終始言葉を濁し、植民地侵略の違法性すなわち法的責任は決して認めようとしなかった。これが果たして真に謝罪などと呼べるものだろうか? 従軍慰安婦問題に限らず、日本帝国主義による朝鮮植民地支配は今まで何一つ真の謝罪は行われていない。

最近「日韓関係悪化」という事がよく言われる。その原因について尋ねれば、とりわけ従軍慰安婦問題をはじめとする歴史問題がその原因だという答が一様に返って来るだろう。これは日本のマスコミにおいても韓国のマスコミにおいても全く違わない。このように歴史清算を依然として無視し続ける日本に対し、ついにアメリカを代表するような知識人達からの突き上げとして発表されたのが今回の「日本の歴史家を支持する声明」だった。
この声明に名を連ねた学者達には「世界的に大きな影響力を持つ学者も多く含まれ(by 朝日新聞)」ており、韓国マスコミでは右派の朝鮮日報から左派のハンギョレまでこの声明をおおむね肯定的に受け止めており、あたかも100万の味方を得たかのような反応を見せている。
一方の日本はと言うと、リベラル・左派的な人々の間ではおおむね良好な受け止め方をしているようだ。右派でもよほどの日帝バンザイ極右派(在特会系や東京裁判否定派、朝日新聞排斥派に多く見られるような気がする)でない限りは、これを頭ごなしに排斥する者は(筆者の見た範囲では)見当たらない。
今回の声明は韓国でも日本でも、右から左まで広く受け入れられてはいるようだ。これこそ正義である、と。例えば…

「非常に傾聴すべき点が多い声明」
(東洋経済編集局記者:福田恵介 談)

「安倍首相と日本政府の姿勢を批判するもの」
「署名した研究者たちが日本における歴史研究が政治的な攻撃に晒されていることを危惧し、日本政府や歴史修正主義者たちによるまっとうな歴史学への攻撃に対抗しようとしている」
「一番の目的は、歴史修正主義的な政府と世論の圧力に晒され、自由な研究や報道を脅かされている日本の歴史学者やジャーナリストらを支援すること」
(上記いずれも小山エミ 談)

「安倍首相が言った、「人権という普遍的価値、人間の安全保障の重要性、そして他国に与えた苦しみを直視する必要性」を、歴史的な日本人自身の体験に則して、いかに実現できるかが、夏までに問われている。新たな防衛協力・安全保障枠組みに先だって、こうした歴史に根ざした問題を避けずに、むしろ、先駆けて積極的に解決にむけて努力して欲しいと願わずにはいられない」
アメリカの先生方が生んでくださったせっかくの総意という宝物を日韓で協力してどのように生かすか、それが問われている」
(上記いずれも早稲田大学教授:浅野豊美 談)

この3者はいずれもこの声明を高く評価して支持する日本人達であり、支持表明の代表例と言って良いだろう。この声明を支持する他の日本人(プラス韓国人も)の多くの思考もこれらとほぼ同等なのではないか。
が、しかし…。

このような声明に納得して支持する者が韓日両国でこんなにいるという現実にこそ、筆者は戦慄した。この声明の何が素晴らしいというのか? この声明、読めば読むほど実に恐るべき内容を孕んでおり、この声明を日本政府と韓国政府が仮に受け入れて、その通りに従軍慰安婦問題の「解決」が図られて、韓日の「和解」が行われた場合、どれだけ悲惨な展開が待ち受けているか分かったものではない。それをこれから述べていきたいと思う。


まず第一に、声明の題名からして馬鹿げたものではないか。「日本の歴史家を支持する声明」だと? この声明は従軍慰安婦問題の解決を日本政府に促すものだとされている。ではなぜ、当の従軍慰安婦被害者達を支持する声明としなかったのか? 

ある犯罪被害者がいた。この被害者は、加害者が大変な勢力家であった為に逮捕される事もなかったばかりか、その為に長らく泣き寝入りを強いられて補償も受けられなかった。それでも長い歳月が過ぎて、その被害者の遭った事件の詳細を知る者も少しずつ増え、事の真相を独自に調査・研究する記者や学者、さらには裁判を支援する弁護士や支援者も現れ始めた。この被害者を仮にAさんとして、話が広く知られるに至って各界の著名人士達がとうとう声明を発表した。「Aさんを支援し、救済を求める声明」と。

これは例え話だが、こうした声明などを発表する時は「当の被害者への支持」と銘打って発表するのが当然なのではないか? 被害者を応援する記者や弁護士や支援者達の行いはもちろん立派なものだが、だからといって「支援者である弁護士または記者を支持する声明」などとは言わない。常識以前の話だ。
今回の声明も真に被害者の側に立つならば「従軍慰安婦被害者を支持(または支援)する声明」さらに具体的に言えば「日本帝国主義の侵略による被害者を支持する声明」とでもすべきだろう。それなのに被害者当人達を支持・支援するのではなく、飽くまで「支援者」の立場でしかない「日本の歴史家」を支持するなどとこの声明では言っている。その「歴史家」も侵略被害国である朝鮮半島や中国のそれではなく、加害国である日本のそれではないか。何故に被害者と被害国に連帯し、直接支持しようとしないのか? 出来ない理由が何かあるのか? この声明に対する疑念を真っ先に抱かせるのがこの傲慢の極みな「題名」である。一番重要で救われるべき被害者にそっぽを向いているのだから。
名は体を表わすもの。ならば声明本文に大きな問題がある事をこのたわけた題名が示してくれているのではないか?
まさにその通りで、声明本文にはさらに驚くべき事が山のように書かれていたのである。

(続く)

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