新しく韓国の総理に内定した文昌克と、国情院長に内定した李丙琪という人物について少し。
まず文昌克は保守3大紙の一つである中央日報の主筆だったという履歴だけで、もうオチが見えたようなものだろう。この男は早い話「韓国のナベツネ」そのものである。中央日報日本語版に文昌克の記事が載っているので、実際にこれを読めば全て納得というものだろう。
http://japanese.joins.com/article/609/132609.html?sectcode=&servcode=100
【コラム】国恥100年、もう「日本のせい」はやめよう(1)
http://japanese.joins.com/article/610/132610.html?sectcode=&servcode=100
【コラム】国恥100年、もう「日本のせい」はやめよう(2)
これらの記事を要約すると、朝鮮が日本の植民地になったのは朝鮮がだらしなかったからだ、だから日本の責任を問うのはやめようという事だ。典型的な植民地近代化論・正当化論そのものである。ナベツネどころか現代版李完用そのもの。ちなみに文昌克の名前で検索すると上記の記事を好意的に取り上げている日本のネット右翼どもの記事が大量に出て来るので、注意が必要である。
これの前に総理候補に指名された安大熙という男も、元最高裁判事という履歴をフル活用して天文学的な収入を得ていた銭ゲバ弁護士だった事が発覚し、たった6日で候補辞退という珍事だった。朴槿恵政権というか、セヌリ党の天下である以上、こういう人間しか要職に指名されようもないという事である。そういえば、例の朴槿恵に媚びてる人も当初は安大熙の事を素晴らしい弁護士のように言って赤っ恥をかいていたなあ…。
次に李丙琪だが、この男の履歴もかなりろくでなしだ。まず国情院の前身である安企部の高官だった事と、さらに駐日大使までやっていたというのが凄絶すぎる。ここで韓国の国情院(旧安企部・KCIA)と日本の公安がどういう関係かを今一度思い出してみたい。
「ゲシュタポと特高は兄弟のようなものだからね」by 手塚治虫「アドルフに告ぐ」より
これと全く同じ関係が当てはまる。
「国情院と公安は兄弟のようなものだからね」
日本と韓国の公安当局は極めて密接に情報の共有や交流を行って、互いの国の民主化運動や反権力運動などを監視・弾圧するのに協力し合ってきた。長く日韓関係の運動をしてきた者であれば、この事実を知らぬ者はいない。「仲良くし続けてきたぜ!」という日韓癒着・共犯の歴史を体現してきた国情院の関係者というのは、伝統的に日本とのパイプが太いものである。そこの元高官で朴槿恵の「お気に」が日本大使までやるとか、お決まりの典型例以外の何者でもないだろう。良かったじゃねえか、桜井信栄よ。これで日韓の「絆」はますます安泰だ! これからも日本と韓国は腐った絆で仲良くし続けるぜ!
そして国情院と言えば朴槿恵を当選させた時の大統領選介入工作が思い出される。その前身である安企部も同じような事を何度も仕出かしてきた。特に李丙琪が安企部の第2次長だった時というのは1997年大統領選挙の年で、この時に金大中を落とす為に悪どい裏工作を取り仕切ったのが李丙琪その人なのである。詳しくは以下のリンク先記事を参照されたい。
http://www.poweroftruth.net/column/mainView.php?kcat=2013&uid=561&table=impeter&PHPSESSID=ce9d89fb37947a18f19a32a51e91397e
「大統領選挙介入・北風工作」李丙琪が国情院長とは(韓国語記事)
上記記事を要約すると、「9年選挙の際に安企部は金大中を落とす為に「北の脅威」すなわち「北風」工作を行った。後にこの選挙介入がばれると、担当者である李丙琪は「自分はその時台湾出張中だったから知らない」とシラを切った。ところが翌年になって検察の捜査が行われるや、李丙琪はその時自分が工作指示をしたと陳述した」というものだ。今の韓国で国情院が問題になっているのは、他ならぬ大統領選挙介入工作が原因である。そこへかつての大統領選介入犯を長官にするという、話にならない話だ。言うまでもなく日本ではワタミの社長が典型例だが、日本の安倍政権の政府審議会などでもこうした「吸血鬼が血液銀行の総裁になる」ような話は山ほどある。全くもって日本と韓国はそっくりではないか。
例によって日本では「反日大統領・朴槿恵ピンチ」のような記事があふれているが、根本的に間違っている。実際には朴槿恵ほど親日的で日本の既得権層に都合の良い大統領はおらず、それを実行にも移しているのに、それを全く逆に歪曲して伝えている日本マスコミの気持ち悪さといったらない。歴史問題を棚上げして日本との安保協力を優先させ、日本の集団的自衛権行使にも肯定的で、柳永益のごとき植民地近代化論者を国史編纂院長にし、文昌克のごとき親日派を総理にしようとしている朴槿恵のどこらへんが「反日」なのか。韓国と日本の悪しき癒着・共犯関係が最高潮に達したと言っても良いほどの親密な状況にありながらこれを徹底黙殺し、ありもしない「日韓対立」を創作・捏造して流布されているのが、日韓2013年体制における日本側の不気味な現実である。
ついでに言うと、安倍晋三ほど親韓的で韓国の既得権層に都合の良い首相はいないという事もわきまえておく必要があろう。
今の「日韓対立」がここまで極度なほど不自然に演出されている最大の理由は、日韓支配層の防衛本能によるものではあるまいか。本来日韓民衆の為という事を考えるならば、こうした「日韓共犯・癒着で、仲良くし続けてきたぜ体制」をこそ粉砕せねばならない。そうした現実から民衆の目を逸らさせるべく、李明博の独島訪問辺りを起点にこうした不自然な「社会的演出」がなされてきたと思う。そうした対立・葛藤を乗り越えてやがて「日韓和解」を導くという腹積もりなのだろうが、それは日韓の共犯癒着体制をさらに強固にするだけだ。「仲良くしようぜ」や「しばき隊」「のりこえねっと」「日韓知識人声明」のごとき民間のネオ御用運動(現代版内鮮一体・報国運動)はそうした空気を敏感かつ本能的に感じ取った人間(その多くは社会運動を自身の売名や立身出世の手段に考えている機会主義者)が自発的に起こしているのだろう。「お国の為」こそ時代のトレンドだと、この手の運動を起こした連中はみな感覚的に気付いているのである。
嘘臭くてわざとらしい「日韓対立」の裏で堂々と進行している悪行、すなわち韓米日共同の軍事訓練や安保協力体制構築、歴史修正、民族差別政策などにこそ目を向け、それを打破せねばならない。
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