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韓国の進歩派マスコミは1年前の「統合進歩党事態」から何も反省していない

先日取り上げた韓国の統合進歩党の李石基議員が「内乱陰謀嫌疑」で捜査を受けている件、つまり「21世紀版人革党事件」「第2の金大中事件」についてだが、向こうの報道など見ているとますます事態はひどい方向に向かっている。国家情報院(国情院)は「証拠」だといって、李石基らが講演した集会の録音(というか、それが万一本物だとしても、違法に盗聴したのかよという話なのだが。実際には国情院に買収されてやった党員がいたらしい)を文書化した録取書を出してきたのだが、その内容は李石基がモデルガンの改造拳銃や圧力鍋の改造爆弾で韓国に内乱を起こせと指示したという、常識で考えて出来の悪い創作だと一瞬で分かるような荒唐無稽なものだった。はっきり言ってアメリカ政府やアジアプレス(笑)が「シリア政府が化学兵器を使った」と主張するのと同じくらいひどい事実無根なでっち上げだろう。軍事独裁時代に民主化運動を弾圧するべく、KCIA(国情院の前身ね。今の若い人には馴染みのない名称かもしれないが、軍事独裁時代のKCIAといえば恐怖の機関として、韓国民主化運動に興味のない人の間ですらその悪名は広く知れ渡っていた。もちろん当時の韓国独裁政権を手助けする為に、日本の政府や右翼もKCIAに色々な形で協力した事は言うまでもない。韓国の国情院と日本の公安が兄弟のような関係だという事も現代の我々が忘れてはならない事実である)がさんざんやってきた手口と何も変わらない。2013年になってこんな公安事件が堂々と引き起こされるのは本当に信じられないし、世界中で笑いものになって然るべき話だ。ところが…。

この荒唐無稽な国情院の「証拠」を真に受けたり、政治的に悪用しようとする連中がいる。それもセヌリ党や朴槿恵政権側だけでなく、これらと対立するはずの「民主陣営」の中からだ。特に民主党代表・金ハンギルの対応は最悪である。金は国情院が出して来た録取書を見て「大韓民国民主主義史上未曾有の危機状況だ。過去の古い思考と極端主義的思考が民主主義を脅かしている」「大韓民国の価値を否定する勢力があるなら、それらと断固として決別、立ち向かうだろう」とまで言って、国会の李石基逮捕同意案に賛成する意思を示した。

http://www.ohmynews.com/NWS_Web/View/at_pg.aspx?CNTN_CD=A0001902458&PAGE_CD=ET000&BLCK_NO=1&CMPT_CD=T0000
強硬な民主党「この間に従北イメージ克服しよう」(韓国語記事)

李石基と統合進歩党への攻撃に加担して「自分達はアカや従北派ではありません。大韓民国憲法価値を尊重する立派な反共主義者なんですぅぅぅッ!」と民主党は主張したいらしい。つくづく浅ましくて卑屈な連中である。「過去の古い思考と極端主義的思考」で「民主主義を脅かしている」のは国情院とおまえら自身じゃないのか。大体、李石基と統合進歩党がやられたら、次は自分らの番だという事すら金ハンギルと民主党には分からないらしい。
ちなみに去年の騒動で進歩党から分裂した正義党も民主党と同じで「進歩党は幼稚な従北派」などと攻撃して、国情院を応援するかのようなコメントを出している。日本でも対立している党派が当局に弾圧されているのを見て「いいぞ、警察・公安がんばれ」とはしゃぎ回る新左翼党派がいるが、この民主党や正義党の例はその手の馬鹿が韓国にもおり、世界規模でどの国にもいるという好例なのだろう。

最大野党がこのザマならマスコミもひどいもので、特に進歩派メディアはまたしてもひどい記事を垂れ流している。韓国の4大進歩派メディアであるハンギョレ、京郷新聞、オーマイニュース、プレシアン(頭文字を取っていわゆる「ハン・京・オ・プ」)の中でも一番酷い報道をしているのは間違いなくプレシアンだろう。ハンギョレと京郷も大概だが、今回の件でプレシアンのトバシぶりは突出している。ここは国情院の出した録取書、つまり李石基らがおもちゃのような改造拳銃や圧力鍋爆弾で国家転覆を計画したとかいう、小学生の作文以下のデタラメを全くの事実と前提した記事を出しているのだから凄まじい。はっきり言って「朝・中・東」並みのひどいレベルで、これが韓国の「進歩派・民主勢力」とは笑わせる。国情院が出して来た「公安情報」をそのまま垂れ流している以下の記事を見た時は、本当にこりゃ駄目だと思った。安田浩一のインタビューの時もそうだったが、本当にプレシアンは終わってると思う。最近プレシアンは法人形態が株式会社から協同組合に変更されたのだが、それ以降この手の右傾化偏向はむしろひどくなったのではないか。

http://www.pressian.com/article/article.asp?article_num=60130902190323&Section=01
「準戦時ではなく戦争だ」…李石基、「3大戦争指針」下達(韓国語記事)

一方でハンギョレもすごく見苦しい。以下の社説が日本語版で翻訳されるかどうかはまだ分からないが、要約すると「李石基ら統合進歩党は嘘つきだ。国情院の言ってた通りじゃないか。李石基に国会議員の資格はない。(大統領選挙への不正介入に端を発する)国情院改革が失敗したらそれは李石基のせいだ」というものである。

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/601789.html
「社説」李石基議員、国会議員特権を手放せ(韓国語記事)

今回の件は、不正がバレて窮地に追いやられた国情院がその疑惑を世間の目から逸らす為に仕組んだだけの話ではないか。「国情院改革」とやらを阻害しているのは当の国情院自身の悪あがきに他ならない。それなのに「李石基と統合進歩党が悪い」とか、こいつら馬鹿じゃねえのかという話だろう。
ハンギョレは一体いつから国情院の広報紙に成り下がったのか? ハンギョレって確か、軍事独裁時代に国情院の前身であるKCIAや国家安全企画部(安企部)にさんざん弾圧や拷問されて酷い目にあわされた記者達が結集して作った新聞社のはずなのだが…。ハンギョレの創刊は1988年5月だから、それがここまで堕落するのに25年か。企業30年寿命説というのがあるが、ハンギョレは30年もたなかったね。日本の週刊金曜日や世界も相変わらずひどいもんだが、韓国のハンギョレやプレシアンも堕落ぶりでは決して負けてない。

民主党や正義党、ハンギョレ、プレシアンらが今やってる事を過去の事件に当てはめて言えば、人革党事件の容疑者や逮捕された金大中に対して「あいつらはアカだ。アカは殺せ」と囃し立てている行為そのものである。人革党事件で逮捕された人々や金大中はその後全くの無実である事が証明されたではないか(と言うか、当時でさえあれが内乱陰謀だと本当に信じてた連中なんてどれだけいたのか?)。極右・保守は言うまでもなく、進歩派だ民主勢力だなどと自称してる連中でさえ、韓国の大部分の報道や学者や政治家達の思考レベルは50年代・60年代の李承晩・朴正煕時代の水準で停滞しているという事だ。いや、それでも軍事独裁時代は多くの人間がこうした諜報機関のでっち上げた公安事件を本心では信じていなかった。弾圧が恐いから口をつぐんでいたに過ぎない。当時の韓国がどれだけ恐ろしい国だったか! ところが「民主化」されたはずの今では、政治家やマスコミがかつてと同じ公安事件を本当に信じているか、あるいは国民に信じ込ませようと独裁時代よりも熱心になっている。これは本当に深刻な水準である。
別の言い方をするなら、韓国は社会が一応「民主化」されたが、人々の抵抗精神は独裁時代よりもはるかに退化したという事だろう。同時に「アカ」や北に対する憎悪や嫌悪もかえって増大した。本来ならそれにストップを掛けるべき進歩派マスコミも商売の為なのか、そうした風潮に便乗して扇情主義に走っている。でもそうなってからも、進歩派マスコミ各社の経営は全然好転してないんだけどね。

これら韓国進歩派マスコミに共通しているのは、1年前の総選挙直後に起こった「統合進歩党事態」(比例候補者を決める党内予備選挙で不正があったとされた事件。だが実際には疑いを掛けられた李石基らは全くの無実で、それとは別の候補者が不正をしていた事が後の調査で判明する。この件については近いうちに関連記事を訳して改めて論じたいと思う)の時にやった魔女狩り報道を、翌年の今になってまた繰り返し始めたという事だ。当時の反省など全くなしに。あの時「ハン・京・オ・プ」の進歩派4大メディアがどれだけひどい報道をしていた事か。このメディア達は連日に亘って「統合進歩党はアカだ。従北派だ。韓国にとって有害な党だ」「李石基は北の手先で、こんな奴を大韓民国の国会議員にするな」と、繰り返していた。それこそ保守3大メディアの「朝・中・東」と寸分変わらない反共扇動記事をである。1年前はこれによって統合進歩党の分裂を誘発して力を削ぎ、続く大統領選挙で朴槿恵を勝たせるのにかなりの寄与をしたと言っても過言ではない。こうした魔女狩りキャンペーンが李石基と統合進歩党を国情院から狙われ易くさせたのは歴然としているだろう。結果的に解体されてしかるべき国情院の延命にも手を貸した形だ。これは利敵行為にしても度を超した行為だろう。こいつら進歩派言論は本当に朴槿恵政権と対峙する気があるのか、国情院の不正を追及する気があるのかと聞いているのだ。それなのにやってる事は朴槿恵や国情院を利する事ばかり。韓国に長年続いて来た反共主義と従北狩りの問題点に目をつむったままである。

シリアでも韓国でも同じ時期にとんでもない嘘で恐ろしい事態が引き起こされようとしている。片や戦争が、片やでっち上げの公安事件が。アメリカが「シリア政府が化学兵器を使った」と言いふらしている時に、韓国国情院は「統合進歩党の極左議員が国家転覆の内乱陰謀を企てた」と。邪な目的を達成する為にとんでもない大嘘をつくという点で、両者は何とそっくりなのか。こういう事を平気でする今のアメリカと韓国がどれだけ恐ろしい国なのかという事ははっきりと認識しておくべきだろう。

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