シリアでまたしても「政府軍が化学兵器を使用した」という話が流布されている。早速アメリカは「軍事介入だ」と小躍りして騒ぎ立てており、民主党のオバマ政権が共和党のブッシュ政権と本質的には何一つ違っていない事を良く見せ付けてくれている。このシリアの「化学兵器疑惑」も、実際には欧米諸国の支援によって反政府勢力が使った可能性が高い。またしてもイラクやリビアの時と同じで大嘘を理由にしての軍事介入が起こる危険が高まっている。
http://japanese.ruvr.ru/2013_08_22/120041670/
化学兵器 シリア反対派勢力の「やっつけ仕事」
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013082500014
反体制派地域からガスマスク=シリア国営テレビ報道
軍事介入を目論む米オバマ政権や仏オランド政権はもちろん最悪だが、これに最大級の加勢をしているのが国連事務総長の潘基文(반기문 パン・ギムン)である。今回の件で22日にオバマがシリアへの軍事介入を検討し始めたと発表するや、潘基文はすかさず23日に「化学兵器使用は国際法違反であり、即刻調査を求める」「シリア事態は全国際社会に対する脅威」「シリア事態に関与する事は時間の問題」として国連レベルの積極的な活動が迫っていると宣言した。
http://www.pressian.com/article/article.asp?article_num=40130823140440&Section=05
シリア化学兵器大虐殺疑惑、アメリカ「軍事攻撃検討」(韓国語記事)
国連事務総長が率先してアメリカやフランスの軍事介入を後押し・正当化するような事を軽々しく言いふらしているのだからお話にならない。前任者のアナンですらイラク戦争開戦を止める為の努力を一応ある程度はしていたのに、潘基文はそれ以下だ。間違いなく潘基文は、かつてPKOによる軍事介入と戦争を世界中に広めたブトロス・ブトロス=ガリと並んで、史上最悪の事務総長に数えられるだろう。
潘事務総長は「国際的脅威」を煽り立てるのが本当にお好きなんですね。外交官なんかとっとと辞めて、どっかの兵器産業のセールスマンにでも転職された方がはるかに高収入になるのではないかと思います。日本の安倍総理と一緒に「731」と番号が書かれた戦車だか戦闘機だかに一緒に乗り込んで記念撮影するのがお似合いではないでしょうか。こいつはそれほどどうしようもない大悪党である。
さらに信じられないのは、この潘基文という男が韓国では早くも(4年後の)次期大統領選有力候補などという話が出ている事だ。しかも与野党問わず! 本人は否定しているが、内心では間違いなく大乗り気だろう。先日、潘基文は休暇を利用して韓国へ里帰りしたのだが、その時は故郷の村で大歓迎を受け、
「国連事務総長として全世界の平和と人権伸張の為に働くのは大変な事だが、大韓民国国民の成員として力を得ている」
「世の中により多くの平和と人間尊厳性を守り、公平で正義が実現される社会を作る為に努力するだろう」
などと言ったそうな。
http://www.pressian.com/article/article.asp?article_num=60130825140453§ion=01
潘基文、2年ぶりに「故郷に錦」…視線を引く理由は?(韓国語記事)
ハイチで大地震があった時は火事場泥棒的な欧米の侵略行為を手助けし、NATOによるリビアへの軍事介入を擁護し、今またシリアへの軍事介入を国連を挙げて後押ししている真っ最中のくせに、実に御立派な事を言うものだ。シリアを「第2のイラク」にして現地民衆を大虐殺しようとしている人間の言う「全世界の平和と人権伸張」「平和と人間尊厳性を守り、公平で正義が実現される社会」って一体何?
いささか早い話だが、こんな人間が本当に韓国の大統領になったらと考えると寒気がする。李明博、朴槿恵に続いて潘基文までもが大統領になるとか、本当に世も末としか言いようがない。セヌリ党ならまだしも、野党つまり民主党までもがこの男を有力大統領候補に狙い、しかも潘基文の帰国に対する反戦平和団体の抗議の声一つないというのはどういう事なのか。それどころか見当たるのは地元の歓迎の声ばかり。潘基文の故郷である忠清北道陰城郡には「潘基文記念館」という施設まであり、たぶん地元でこの男の悪口を言うのは、日本で天皇の批判をするのと同じ事なのだろう。
韓国の反戦平和運動団体達はなぜ潘基文の帰国反対運動をしなかったのか。もちろん韓国ではソウルで連日様々なデモが起こっていて、それどころでない事情もあるだろう。それでもせめて潘基文が国連を舞台にやっている事の本質をちゃんと見抜いて、批判ぐらいはしなければならない(はず)。もっとも、リビアの時に韓国では参与連帯や全教組のような民主勢力団体がいくつも雁首そろえて軍事介入に賛成した事を考えると、その手の勢力も今やすっかり今の韓国という「第三世界を搾取する亜流帝国主義国家」の体制に大筋で取り込まれてしまったのかもしれない。そういう連中にとっては潘基文の本性・本質などはどうでも良いどころか、それを批判するなどとんでもないという事になるのだから。今回引用したプレシアンの記事では二つとも潘基文のそうした悪行について何一つ批判にも問題にもしていなかったのは象徴的だろう。プレシアンはハンギョレと並んで韓国進歩派メディアの中では、シリア問題に対してタカ派な主張で一貫していた所である。したがってこれらが潘基文を批判する事はあり得ない。
しかしそれでも敢えて言っておきたい。潘基文という男は韓国人こそ率先して排撃すべき対象である。それも今のうちからだ。この男が何年かして大統領になるようになってからでは遅過ぎる。潘基文という輩が尋常な悪党ではないという事を、韓国の人々はしっかりと認識しておかねばならない。
かつて中曽根康弘が韓国を訪問した時、韓国の民主化勢力は中曽根訪韓反対運動を繰り広げた。その時のスローガンは「軍国主義日本を排撃する」「中曽根は即刻帰れ」だった。今はそれと同じスローガンを潘基文ならびに国連、それと自国韓国にこそ突き付けねばならない。
「軍国主義国連を排撃する」
「帝国主義化する韓国を排撃する」
「潘基文は即刻帰れ(ニューヨークでも日本でも)」
と。
当時の中曽根訪韓反対運動の一コマ。中曽根訪韓の1983年から30年過ぎても「軍国主義日本」は変わってないどころかますます酷くなったような…。
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