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ペニウェイのIn This Film 翻訳連載開始します

筆者が最近注目している韓国の映画評論サイトがあります。「ペニウェイのIn This Film」というのがそれですが、そこのレビュー記事が大変面白い。
 

一つの映画評論として大変優れているので、ぜひ韓国語の読めない方にも読んで欲しいと思い、このサイトの名物コーナーである「怪作列伝」「続編列伝」「古典列伝」の中からいくつかを選んで翻訳連載を開始する事にしました。
日本で、特にインターネット上で韓国のエンターテイメント作品を論じる場合、どうしても嫌韓という民族差別的偏見が先立って作品を公正に見ようとしない論が多くあります。特に昔の韓国映画・アニメに日本の剽窃が多かった事を槍玉に上げて、そうしたひどい差別的言辞を繰り返す者が後を絶ちません。しかし韓国の映画やアニメにそうした作品が多かったのにはもちろんそれだけの歴史的・社会的理由があり、そうした事情を踏まえねば語る事は出来ないのです。
例えば昔の韓国アニメに日本アニメのパクリが多かったのは、日本のアニメ会社が韓国のアニメ会社に多くの下請け作業を発注していた事が最大の原因であり、日本の作品を実際に手掛けた韓国側アニメーターがそうした作品を真似たりして自作品に利用する事は当然過ぎる展開でした。手塚治虫だって当初はディズニーに憧れて、ディズニー作品の模倣をずいぶんしていたのとあまり事情は変わりません。そして日本側もそうした業務上の理由から韓国側を不必要に刺激したくなかった為に、よほどの場合でない限りそうしたパクリを訴える事はまずありませんでした。韓国のアニメに日本アニメの剽窃が多かったのは事実ですが、当時の日本アニメ業界は韓国はじめとする海外への下請けがなければ成り立たない状況であったのも厳然たる事実だったのです。一昔前の日本のオタクの世界ではそうした韓国や台湾などのパクリ物を笑って楽しむ度量があったものですが、いつしかそうした大らかな風潮が薄れてしまい、笑ってすませる事例を強引に民族差別の理由付けにする例が増えてしまいました。
また、かつての韓国は長きに渡る軍事独裁体制下で言論・表現の自由が厳しく制限されており、とりわけ映画産業に対する検閲は凄まじいものがありました。韓国が厳しい反共国家として、現在の北朝鮮やミャンマーにも劣らぬ言論・思想統制を敷いていたのはそんなに大昔の話ではありません。まさか韓国が建国当初から自由と民主主義に満ち溢れた国だったなんて思っちゃいないでしょうね? 今の若い人はそう思ってそうで恐いんですが…。半ば国策プロパガンダ産業としての枷をはめられた韓国映画人が厳しい国家検閲はもちろん、技術や資金の不足という困難の中でいかに作品作りに打ち込み、また抵抗していったかを見ずに韓国の映画とその歴史を語る事は出来ません。韓国にも日本アカデミー大賞のような国内映画賞があるのですが、そこでは1986年まで「反共映画大賞」というのが存在していたのです。昔の韓国の小学校における「道徳」の授業の中身は「反共教育」が大部分でしたし、子供向けロボットアニメの中には敵が北朝鮮や共産主義者という反共アニメも多く制作・放送されました。さらにそうした韓国の子供向け反共アニメには、日本のアニメ制作者が何人か招かれて制作協力したという歴史もあります。こうした韓国反共アニメへの制作協力は、下請け発注の話と並ぶ日本アニメ界の黒歴史と言っても良いでしょう。韓国アニメ界の黒歴史はすなわち日本アニメ界の黒歴史とも表裏一体なのです。
 
嫌韓的な偏見から脱して韓国のエンターテイメントを見る一助として、この翻訳連載を開始したいと思います。黒歴史や怪作レビューだけでなく、正当な映画評論としても優れており、日本人とは違った視点からの切り口や、知られざる情報にも目を見開かされる事でしょう。
例えば「猿の惑星 Planet of the Apes」は韓国でも当時一代ムーブメントを引き起こした映画ですが、韓国ではこれに原題ともストーリーとも大きくかけ離れたとんでもない訳題が付けられていた事など、このサイトで初めて知りました。「猿の惑星 Planet of the Apes」という題名をそのまま直訳しても韓国では全く通じないでしょう。なぜならこの映画の韓国版題名は…。
 
連載のペースは遅いですが、気長にお楽しみいただければ幸いです。第1弾は日本の一大人気漫画を、ハリウッドが一大怪作映画にしてしまった「怪作列伝 第77回 ドラゴンボールエヴォリューション篇」から始めましょう。来週中頃に掲載の予定です。御期待下さい!
 
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