現在進行中のイスラエルによるガザ虐殺行為と関連して一つ述べておきたい。日本はこれまでもイスラエルの肩を持ち続けてきた上に、ここへ来て安倍政権がイスラエルとのさらなる経済協力はおろか兵器輸出にも大乗り気なのは既報の通り。
これとそっくりな事をしてきた国がアジアにもうひとつある。韓国だ。韓国もまた日本と同じように、これまでイスラエルと密接な経済的・軍事的関係を持ち続けて来た。以下に韓国の「パレスチナ平和連帯」という団体が作成した資料を御紹介する。PDFなのでダウンロードしていただきたい。
http://pal.or.kr/data/%ED%95%9C%EA%B5%AD%EA%B3%BC-%EC%9D%B4%EC%8A%A4%EB%9D%BC%EC%97%98-%EA%B4%80%EA%B3%84-%EB%B3%B4%EA%B3%A0%EC%84%9C.pdf
韓国とイスラエル関係報告書 韓国はイスラエルのパレスチナ占領・植民化・人種差別にどのように関わって来たのか 2012.08
これが韓国語の報告書である事はあらかじめお断りしておきたい。よってとりあえず読める人だけでも読んでいただきたいと思う。筆者も今は全文翻訳する余裕がないので、ここでは序文の「要約と我々の要求」及び目次だけを訳すに留める。だれか手の空いている人がいたら訳していただければと思う。
いずれにせよ、ここで我々はまたしても次の嫌な法則と言うか標語を思い出してしまうのである。
「日本政府と韓国政府は共犯関係。双方の最も悪質な層が一貫して手を組んで来た」
「日韓仲良くしようぜ! 韓米日以、みんなで仲良くパレスチナを侵略・虐殺しようぜ!」
韓国とアメリカと日本はいずれも、イスラエルによるパレスチナ侵略・虐殺・人種差別の共同正犯である。
ちなみにここで、朝鮮民主主義人民共和国によるイスラエルの虐殺行為に対する公式声明を見てみましょう。
http://www.rodong.rep.kp/ko/index.php?strPageID=SF01_02_01&newsID=2014-07-16-0038&chAction=S
労働新聞2014.07.16付 朝鮮民主主義人民共和国外務省スポークスマン談
「パレスチナの平和的住民地帯に対する無差別的な軍事的攻撃を敢行し、丸腰な数多くの民間人達を殺戮したイスラエルの野獣的蛮行は許されない反人倫的犯罪であり、我々はこれを強力に糾弾する」
それでは以下に「パレスチナ平和連帯」の報告書序文と目次を翻訳抜粋するのでお読みいただきたい。
要約
我々はこの報告書を通じて次の結論を下した。
韓国とイスラエルは経済的・軍事的・学術的・文化的にも相当に密接な関係を結んで来た。この関係は様々な形式で現れる。
・両国民間分野の協力
・民間分野の協力を増進させる両国政府の他者協定締結及び共同研究開発基金設立
・両国政府と民間での武器取引
両国関係は次の理由でより密接になってきている。
・間もなく締結される予定の2国間自由貿易協定(FTA)
・学術交流増進
・韓国の軍事予算増加とアメリカ以外の武器供給元を物色する試み
韓国がイスラエルと結んだ経済的・軍事的・学問的関係は、韓国をイスラエルのパレスチナ占領と植民化・人種差別政策の共犯者にさせる。こうした関係は次のような企業と機関達にとって利益になる。
・分離壁・検問所・占領基盤施設と、占領されたパレスチナ地域の不法イスラエル入植村を建設・維持する企業
・イスラエル軍事部門を強化する企業
経済的・学術的交流は、パレスチナに対するイスラエルの攻撃的で公公然と糾弾される政策を暗黙的に承認するのと変わりはない。こうした交流は次のものと矛盾する。
・憲法と国際法を遵守する義務
・植民統治を体験した国家として負う責務
・韓国が国連で議決権を行使して見せてきたイスラエル入植村に対する姿勢
我々の要求
こうした研究結果に従い、パレスチナ平和連帯は韓国政府がパレスチナ人達のBDS(ボイコットBoycott、投資撤収Divestment、経済制裁Sanctions)要請に応える事を要求する。
・入植村・分離壁・占領そのものと関連するあらゆる生産とサービスを即刻禁止せよ。
・政府次元でのあらゆる交易及び研究投資振興を中断せよ。
・進行中であるあらゆる協議、特に貿易・投資軍事問題と関連する協議を即刻中断せよ。
我々は韓国の企業達と学術界に要求する。
・分離障壁・入植村・占領そのものと関連する企業・機関とのあらゆる協議を即刻中断せよ。これにはイスラエル軍・企業と関連するものも含まれる。
こうした断交はイスラエルが
1. アラブの地の占領と植民化を中断して障壁を解体する時まで
2. イスラエルのアラブ・パレスチナ市民の基本的権利を完全に平等に承認する時まで
3. 国連決議案194に従って、パレスチナ難民が帰還する権利と没収された財産を補償される権利を尊重・保護・促進する時まで
続けねばならない。
目次
要約と我々の要求
第1章 イスラエルと韓国の交流史
第2章 韓国の憲法上・国際法上義務
第3章 植民地支配を体験した国家として負う責務
第4章 韓国の外交的立場
4.1 国連加入以前
4.2 国連で行使した票決内容
4.3 分離壁・入植村・ガザGazaに対する立場
第5章 占領・植民化・人種差別支援
5.1 BDSキャンペーン
5.2 イスラエル経済とインフラ構築に対する投資
5.3 イスラエル軍需産業との強力
5.4 占領への連座
5.5 占領に連座した学術機関との交流
第6章 韓国企業達
6.1 イスラエルインフラ構築開発に協力・貢献する企業達
6.2 イスラエルの軍需産業と取引・協力関係にある企業達
6.3 占領に連座した企業
6.4 イスラエル植民村商品の韓国内流通状況
第7章 軍事交流
7.1 冷戦体制下での両国軍事交流
7.2 オスロ協定以後急速に強化された両国軍事交流
7.3 具体的な武器取引
第8章 経済関係
8.1 韓国・イスラエル産業研究開発財団
8.2 共同投資基金
8.3 韓以FTA
第9章 学術交流
9.1 テクニオンの占領・植民化・人種差別への共謀
9.2 テクニオンとカイストKAIST
第10章 聖地巡礼
10.1 聖地発掘
10.2 ベツレヘムキリスト教徒抹殺政策
10.3 イスラエル観光産業と韓国人聖地巡礼
10.4 大韓航空、イスラエル就航で聖地巡礼完成
10.5 聖地巡礼誘致
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