「帝国主義とは主義とすらも言えない。敢えて言うなら強盗根性だ」
前にちょっと紹介した韓国の作家・金甲洙氏の小説「압록강을 넘어서 鴨緑江を越えて」に出て来たセリフ。19世紀のヨーロッパ帝国主義列強とそれに後発で加わった日本を指したものである。もっとも今21世紀の帝国主義は新自由主義やグローバリズムというさらに巧妙で悪質な経済収奪システムと、人道的介入や保護する責任といった「人権」の仮面を被った開戦論理を備え、マスコミや通信の発達による世界的な大衆扇動が可能になった点などで凶悪の度をはるかに増している訳だが。安倍政権の日本なんてそれこそ「強盗根性」の権化みたいなもんだろう。
この作品は19世紀末に日本の朝鮮侵略が始まった頃から植民地前半期を舞台にした歴史小説で、氏の歴史3部作の1作目に当たる。ただしこの本だけ流通が違うので日本では入手がやや面倒だ。でも良い本であり、いずれ改めてもっと詳しく書評を書いてみたいと思う。入手は面倒だが、在日同胞にも広く読まれるべき本である。もう少し手に入り易ければね…。高麗書林ですら取り扱いがないのだから。
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