忍者ブログ

Home > > [PR] Home > 妄言・妄動大賞 > 今週の妄言・妄動大賞(2)

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

今週の妄言・妄動大賞(2)

今週(じゃないのも入ってますが)の妄言・妄動大賞は「陛下のお気持ちに寄り添う現代韓国の皇国臣民」特集です! 日韓仲良くテンノーヘーカを世界一の平和主義者として崇めようぜ! 나는 황국신민이로소이다!(私は皇国臣民でございます!) 韓国のジャーナリストや知識人には今でもこんなに「テンノーヘーカ激ラブ!」な奴らが腐るほど存在しているんです! 「普通の日本人(またの名を臣民)」のみなさんは喜んで下さい。もはや独島どころか大韓民国全てが日本の版図も同然です! これで日本の改憲も軍拡化も日韓慰安婦合意もTHAAD配備も安泰だ! 「日韓対立」なんて大嘘さ!
引用した記事原文の大部分は朝鮮語記事なので、該当部分のみ翻訳抜粋している点を御了承下さい。


・吉倫亨(キル・ユンヒョン ハンギョレ新聞日本特派員)
「(明仁は)生涯日本平和憲法の大事さを身を以って実践した平和主義者

http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/752242.html
注:日本語版未訳記事です。

まぁたこいつかよ! ハンギョレ日本特派員の吉倫亨か! 筆者はハンギョレの歴代日本特派員でまともな記者を見た事がない。この男の前任者だった鄭南求(現・論説委員)も「戦後日本は真面目に謝罪してきた」とか馬鹿丸出しの妄言を吹聴しまくってたが、それが色褪せて見えてくる。明仁が平和主義者だってさ! それも平和憲法の大事さを身を以って実践したという! 明仁がパラオを訪問しても、その植民地支配を一切謝罪しなかった件は? それどころか「パラオ人には総理はじめとして日本の名前を持った人が多くいる」事を超うれしそうに話してたんだけど。創氏改名って知ってるか? しかもその時明仁は海保(旧日本海軍が前身)の船に寝泊りしてたんだぜ。それと1990年の「痛惜の念」発言はどうしたよ? これらのどこら辺が「平和憲法の大事さ」「平和主義者」なのか? ちなみに「痛惜の念」という言葉は悪名高い2015年の「安倍談話」にも使われた。いわば「安倍談話」の元ネタになったのが明仁の「痛惜の念」発言であり、「明仁は安倍を牽制してくれている」どころか実際には「明仁は安倍のお師匠様」という言い方すら出来るのである。安倍は「師父」である明仁の教え(オイシイ植民地だった朝鮮半島を大日本帝国の版図から失って惜しい、悔しい。すなわち「痛惜」)を忠実に守って2015年の「安倍談話」を発表したのです! 二人は仲良し師弟! 


↑ほれほれ、おまえらの大好きなテンノーヘーカだぞう。「愛弟子」の安倍晋三とこんなに仲良しだぞう。

この吉倫亨の記事は全編に亘って明仁を持ち上げる気持ちの悪い内容となっており、これをハンギョレ日本版が翻訳配信しなかった理由は不明である。ここまで「ヘーカのお気持ち」に必死こいて寄り添おうとする韓国人が21世紀になっても存在し、それが何と「韓国マスコミ信頼度ナンバー1」と自称するハンギョレの記者なのだから救いようがない。当時の倭王(現倭王の親父)に忠誠を誓う血書を書いてまで日本軍に入隊した高木正雄(現韓国大統領の親父)と何が違うのか。その高木正雄に弾圧を受けた反骨記者達が結集して作ったハンギョレ、などというのはもはや遠い大昔の神話に過ぎないという事が実によく分かる。今のハンギョレは韓国のファシズム化と日本の軍拡化を後押ししてるとしか思えない。特にTHAAD配備決定後の情勢下でさらにとんでもない方向へ進む可能性が…(後述)。
ハンギョレはもう廃刊すべきと思う。害毒しかないし、実際にここが潰れたって誰も困んないよ。まあ、それでも続けるというなら紙名を「ハンギョレ 한겨례(ハンは一つ、キョレは民族、すなわち一つの民族の意)」から「ファンギョレ 황(皇)겨례(天皇の民、すなわち皇民新聞)」に変更してくれ。その方が実態に合っていてお似合いだよ。せめて名前と実態を合致させろ。


・鮮于鉦(ソヌ・ジョン 朝鮮日報論説委員)
「日王の身分で(訪韓が)実現出来ないなら退任後に軽い身と心で韓国を訪問してはどうか。暖かい気持ちで彼を迎えてくれる韓国人は少なくないだろう」

http://premium.chosun.com/site/data/html_dir/2016/07/15/2016071500487.html


韓国進歩言論の雄(笑)ハンギョレとセットで、やはりここは保守言論の雄こと朝鮮日報も槍玉に上げておかねばなるまい。出ましたよ、ここぞとばかりに天皇訪韓論が! 退任後なら訪韓も容易いだろうという、非常に姑息なやり口を植民地被害国である韓国側から申し出てりゃ世話ねえよ。明仁様、「上皇陛下」におなりの際はぜひとも韓国にお越し下さい、ってか? はっきり言っておかねばならないが、仮に明仁の退任が実現するという事は、天皇の地位が順当に継承されて天皇制も今後ますます安泰であるという事を意味している。倭王とその継承者が戦争責任・植民地支配責任を一切とらず、日帝の象徴にして「将来の国家元首(予定)」としてますます日本エスタブリッシュメントの頂点に座り続ける事を喜んじゃう韓国人って何? それをぜひとも我が国においで下さいというのだから、朝鮮日報は21世紀になっても依然として頭の中が植民地時代の皇国臣民状態そのものという事だろう。「皇紀2600年」「天皇陛下の御威徳」などとトップに乗せていた頃と全く同じ! 


↑「我々は大日本帝国の一員として天皇陛下に忠誠を誓います」朝鮮日報1936年1月1日新年の辞より


ハンギョレ新聞が「韓国マスコミ信頼度ナンバー1」だとするなら、朝鮮日報は「韓国マスコミ発行部数ナンバー1」であり、一番左の新聞と一番右の新聞が競うように倭王明仁を「安倍を牽制してくれている立派な平和主義者」としてヨイショするという地獄絵図が現在進行形なのが今の韓国という国なのである。日本は天皇を中心とする神の国! 韓国はその「神」をありがたがる臣民の国!(そのくせ「俺達は民主化と経済発展の両方を成し遂げた。北や中国やロシアとは違うんだ」と自惚れきっている。夜郎自大もいいとこ)

余談だが、「鮮于 선우」という珍しい二字姓を見て、韓国の軍事政権時代をリアルタイムで知っている人ならピンと来るかもしれない。この鮮于鉦記者の親父は鮮于輝(ソヌ・フィ 선우휘)といって、韓国では有名な反共主義者にして朝鮮日報の幹部だった。朴正熙や全斗煥の軍事独裁時代を体験した者で朝鮮日報の鮮于輝主筆を知らぬ者はおるまい。おまけに鮮于輝は東仁文学賞(日帝時代の代表的親日小説家・金東仁の名を冠した文学賞)の審査委員までやってたし、鮮于輝の親族にはかの悪名高き西北青年会(西青 서청)の幹部だった奴までいた。親父は親日文学賞審査員で、倅は天皇訪韓論者…すげえな。まさに民主主義弾圧と日韓癒着の時代を象徴するような言論人だったのだ。それも親子2代に亘って! 朴正熙親子とおんなじじゃねえか! 韓国では鮮于親子と朴親子ら、日本では岸・安倍家3代と裕仁&明仁親子らの家系に代表されるそれぞれの「悪のエリート家門」が癒着・共犯関係を代々結び、民主主義の抑圧と軍拡化、それに日帝の戦争犯罪隠蔽と天皇美化に走ってきたという歴史は決して過去のものではなく、現在進行形である事を忘れてはいけない。
さらにもう一つ余談を言うと、鮮于鉦は21世紀初頭に朝鮮日報日本特派員として赴任していた経歴がある事も述べておきたい。進歩派のハンギョレだけでなく、保守派の朝鮮日報においても「日本特派員にまともな記者はいない」というジンクスは当てはまる。これはハンギョレや朝鮮日報だけの問題ではなく、韓国のマスコミ全体がそうなのであろう。韓国マスコミの日本特派員にまともな奴などいない!


・金ヘギョン(ニューシス記者)
「日王譲位、安倍の改憲を阻止する為の「最後の肉弾抵抗」」
「安倍政権が日王を元首に格上げさせようという改憲の動きに対し、明仁日王が旧日本憲法の残滓である終身制を覆すべく「生前退位」という強気な手に出たというビッグローブの分析は相当に説得力があると見られる。生前に退位するという事は「日王も国家の管理職、すなわち職務に過ぎないから時期が来れば退位する」という意味に解釈出来るからだ。」

http://www.newsis.com/ar_detail/view.html?ar_id=NISX20160715_0014222690&cID=10101&pID=10100

明仁の「生前退位意志表明」を報じたニューシスというメディアの記事なのだが、これまた酷い記事なので槍玉に上げておく。上記引用文では「ビッグローブ」の記事となっているが、正しくは以下のリテラに載った記事を指している。ビッグローブはそれを二次配信したに過ぎないのを、あたかも最初の配信元と勘違いして書いているこの記者も相当レベルが低い。

http://lite-ra.com/2016/07/post-2416.html
http://lite-ra.com/2016/07/post-2416_2.html
http://lite-ra.com/2016/07/post-2416_3.html
http://lite-ra.com/2016/07/post-2416_4.html
明仁天皇の「生前退位の意志表明」は安倍政権と日本会議の改憲=戦前回帰に対する最後の抵抗だった!


で、このリテラ記事では明仁の「退位意思」を「身を賭して抵抗(肉弾抵抗)」と書いており、それをニューシスの記者は真に受けて「説得力がある」とか言っちゃってる訳だ。アホなの? さっきも書いたが、明仁が退位してさっさと倅に跡を継がせたがっているのは飽くまでも天皇の地位と天皇制をより安泰にさせる為の姑息なコムス(꼼수 朝鮮語で「裏技」「小細工」「せこい手」の意)に過ぎず、それに護憲だの平和主義だの安倍への抵抗だのといった意味付けをするのは重大な誤りであり、危険な事ですらある。ましてや日帝被害国であるはずの韓国でそのような認識を広めようなど、言語道断としか言いようがない。明仁は断じて平和主義者などではなく、この男の本質は極めて姑息かつ無責任な保身主義者であり、それは戦争責任から見事に逃れおおせて天寿をまっとうした先代譲りのものだ。親父にも負けないくらいの狡猾なしたたか者だぜ、明仁って奴はよ。「平和主義者」を装う事こそ明仁最大の保身手段だという事を見抜けないようでは韓国の未来はない。
韓国のジャーナリスト達チョロ過ぎ! 明仁がちょっと「平和主義者」っぽい話をしただけでコロっと参っちゃうんだから、あまりにチョロ過ぎる。甘利明や麻生太郎や山田太郎や小池百合子がちょっと「漫画好き」っぽい言動しただけでイカれてしまう日本のオタク層並みにチョロ過ぎるわ。

おまけに倭王すなわち天皇の事を単なる「管理職」というのも凄まじい。天皇ってのは日本のエスタブリッシュメント(特権階級)の象徴なんだぜ。そこらの中小企業や市役所の管理職じゃねえんだよ。帝国主義日本国家の上流階級・特権階級による抑圧的な支配体制の王様だって事だよ。単なる「職務」なんて甘っちょろいもんじゃなく、生まれついての「身分」なのさ。それを生きてるうちに倅へつつがなく継承させるって事は、この抑圧的な制度を着実に将来的へ維持していくという事を意味する。倭王の「お気持ち」に「思いを寄せて」ばかりで、「天皇制の本質」に「思いが及ばない」のはノータリンの極みだ。

このニューシスの記者は先述の吉倫亨や鮮于鉦らよりもさらにレベルが低く、韓国マスコミの「底辺」がどういうものかをうかがい知れる良いサンプルケースであろう。そして「底辺」というのはどこでもそうだが数だけは大量にいるもの。向こうの報道界にはこういう「底辺」がいっぱいいるって事だ…。そして「倭王が平和主義者で安倍に体を張って抵抗してくれている」という壮大な幻想が幅広く信仰されているという点で、ハンギョレや朝鮮日報のような「頂点グループ」(笑)からニューシスのような「底辺」まで違いはない。
故に我々はこの現象に対して次のように命名せざるを得ないのである。

「韓国言論界の天皇汚染」

この件は我々に一つの教訓を与えてくれる。韓国で最も信者数が多い宗教はキリスト教(プロテスタント・カトリック合わせて)だと一般的に言われているが、これは実態にそぐわない。実際に韓国で今最も信者の多い宗教は「国家神道天皇教韓国宗」であるという事だ! 「明仁天皇は平和主義者」というのが主な教義で、金子兜太が帰依している宗派の韓国分派である! 少なくとも韓国の報道界ならびに知識人の世界でこのカルトが最大派閥である事は間違いない!

日帝植民地時代に朝鮮の各地には神社が建てられてこれへの参拝が強要され、これら神社の神職は基本的に日本人だけが就いた。だが一人だけ例外があり、当時唯一の朝鮮人神職者として李山衍(リ・サニョン 리산연)という輩がいた。皇民化政策に率先した第一級親日派で、当時の朝鮮人で神社の神職にまでなったのは李山衍が唯一である。植民地時代の朝鮮人神職は李山衍一人しかいなかったが、解放から70年以上過ぎた21世紀の韓国には「李山衍」が山ほど大量に存在しているようだ。それも社会の指導層ほどたくさん!


※おまけ・番外編
・田中宏(一橋大名誉教授 ヤングマガジンの常連執筆陣である広島のヤンキー漫画家に非ず)
「米大統領が来て坪井直さんら被爆者2人と会い、握手をし、背中を撫でた。謝罪の言葉がなくても手を握るだけで気持ちが伝わる。日本の右翼たちが何と言おうと、現在もっとも注目される問題である慰安婦問題解決のために安部首相はソウルに行き、おばあさんたちの手を握り、言葉をかけなければならない
「日本の最高指導者がこのような姿勢を見せることが真の日本の名誉を守ること」
「日本の野党とメディアがなぜこのことを首相に要求しないのか、理解し難しい」

http://japan.hani.co.kr/arti/politics/24779.html

朝鮮日報が明仁の「退位意思」にかこつけて天皇訪韓をまたぞろぶち上げているので、ついでにこいつの妄言も槍玉に上げておかねばなるまい。今回のネタでは唯一の日本人な上に天皇退位問題とは直接的な関係ではないので、「おまけ」という扱いにしておく。

田中宏は天皇訪韓どころか安倍訪韓を主張しており、しかも安倍を従軍慰安婦被害者に会わせて慰労させろとまで言っている。馬鹿なの? 死ぬの? 安倍は朴槿恵と一緒に日韓慰安婦合意を押し付けた当人だぜ? それを韓国にやって被害者を慰労させろとか、常識以前の問題だろう。こいつは自分がどんだけとんでもない事を言ってるか分かっているのだろうか? 田中の主張は要するに、アイヒマンをユダヤ人絶滅収容所生存者の所へ送って慰問させ「問題解決の為に被害者達の手を握り、言葉をかけなければならない」と言っているに等しい。クレイジーの一言だ。安倍(と朴槿恵も)などというのは打倒し、裁きに掛けるべき対象でしかない。はっきり言って、日帝の被害者の立場からすれば田中の言うような「真の日本の名誉」なんてどうでもいいの。戦犯国家日本がきちんと謝罪・賠償して法的責任を認め、永久的に再発防止を遵守する、これらの「実行」が重要なのだ。むしろそんなクソくだらない「日本人の名誉」とやらが日本を無反省・無責任に開き直らせてきた原動力だとは思わないのか。「理解し難い」のは田中の妄言と妄想の方だ。
倭王であれ安倍であれ、こいつらを韓国へ送って「和解」のセレモニーをやらせる事はすなわち「日帝の勝利」を天下に知らしめる行事でしかない。オバマ広島訪問や日韓慰安婦合意を見ても分かるように、「安倍訪韓」など何の謝罪も賠償もなく、法的責任も取らない、ただ「お言葉」をかけてこれで「不可逆的」な「和解」だ、今後一切この問題を言及するなという事でしかなく、それをやれというのだから田中宏というのは実に大した「戦後補償運動家」だ。凄過ぎ。この記事(しかも聞き手がまたしても吉倫亨というのが…)を見ていて、もはや田中宏というのは和田春樹や大沼保昭と一緒だなとつくづく思った。いや、もっと酷い。それどころか田中宏は朴裕河以下なんじゃね? この発言はそれだけ最低なものだ。田中宏の馬鹿さ加減は、高江の現場に安倍のカミさんを連れて来た三宅洋平並みの酷さである。

そもそもオバマ広島訪問をここまで褒め称えられる神経が分からんわ。原爆投下を何一つ謝罪(というか最初から謝罪しない事は明言していたが)せず、何の意味もない抽象的なおためごかしだけちょっとしゃべって終わりのオバマ広島訪問は被爆者を愚弄してるとしか思えないが、それと同じ事を安倍に韓国へ行ってやらせろというのだ。オバマ広島訪問を日本の右翼は大絶賛してたぜ。それこそ「オバマ広島訪問に反対する奴は非国民だ」と言わんばかりに! 
いい加減田中宏ウザい。おまえはもう今後一切在日朝鮮人問題や戦後補償問題に関わらず、日本会議でも在特会でも好きな所へ行け。それがお似合いだ。あ、でもその時はぜひマブダチの和田と大沼も一緒に連れて行ってあげてね(笑)。戦後補償運動くずれの粗大ゴミ老人同士、余生は「本音と建前と行動と所属組織」を一致させて生きる事をお勧めします。



今回のテーマと外れるが、最後に余談で少し。THAAD配置決定後の韓国では今後「嫌中ブーム」が起こるのではないかと筆者は危惧している。THAADに対して中国が様々な報復や制裁措置をやってくるのは確実であるし、例えば韓流ドラマなどもこれによって壊滅する可能性が高いと思う。当然の展開だろう。よく韓国の「北朝鮮専門家」と称する者達は「北は経済的に中国に依存しきっている」などとしたり顔で言うが、実際には中国なしに経済が成り立たないのは南の方。北は経済制裁や貿易を断たれて貧しくなっても自立経済でどうにでも生きていけるが、経済の多くを海外交易に頼っている南は中国との経済交流を断たれただけで致命的ダメージを受ける。朴槿恵はそれだけの事を仕出かしたのだ。ところがこの間の韓国の報道など見ていると凄まじいもので、朝鮮日報の主筆なんか「中国の制裁で我が国の企業が少しくらい潰れても構わないッッッッ! 国家安保の方が大事だッッッッ!」とか日本の右翼も裸足で逃げ出しそうな「カミカゼ精神」丸出しな事を言っていたし、セヌリ党には「中国は乞食の群れ」などという幸福の科学みたいなヘイト発言をした議員もいた。セヌリ党というのは日本の自民党とおんなじで、あそこにも慎太郎や稲田みたいな奴は腐るほどいる。対する進歩派も「中国の稚拙な報復(ハンギョレ)」「THAADを撤回し、北を制裁・圧迫して対話に引きずり出そう(プレシアン 鄭旭湜)」「THAADの対案は韓国独自のミサイル防衛体系(KAMD)構築だッッッッ(林東源ら)」とか甲乙つけ難いほど酷い。THAAD賛成派も反対派もマスコミや知識人や政治家は救いようがないほど酷い有様だ。とりわけハンギョレやプレシアンなんかの酷い報道を見ていると、これらが日本の「沖縄米軍基地本土引き取り運動」とダブって仕方がない。高橋哲哉ら「引き取り運動」論者どもが辺野古や高江で命がけの必死な抵抗をしている人々を奈落に突き落とすような言動をしているように、ハンギョレやプレシアンもTHAAD配備予定地の星州で必死の抵抗をしている人々を殺しかねないようなロクでもない記事を垂れ流している(記事を大幅に取捨選択して配信されているハンギョレ日本版だけでは、この事は分からないかもしれないが)。THAADには反対だが北への制裁・圧迫は必要だとか言っているプレシアンの鄭旭湜という人間は、これで「平和ネットワーク」の代表だというのだから恐れ入るものだ。北への制裁? 5.24措置とか開城工団閉鎖はどうしたんだよ? それらも容認する訳なの? 馬鹿なの? 死ぬの? 鄭旭湜という軍事評論家、昔に比べるとあまりに劣化が著しい。
このように理性を完全に失った韓国報道界や政界の行き着く先が「嫌中ブーム」になるのではないか、と思うのである。問題の根源をまるで深く掘り下げようとせず、ただただ中国が悪い憎い、と。
THAAD配備決定前と後で韓国という国はどう変わったか? 重要なポイントの一つは韓国が朝鮮共和国や第三世界といった「人権侵害国(と書いて「アメリカの気に入らない国」と読む)」など他国を制裁する立場だったのが、今後は「制裁される側」になったという事だろう。韓国と日本はこれまでどれだけ自国内で酷い人権侵害を繰り返したり、不当不法な軍備増強で周辺国に軍事的脅威を与えても、それで国連や国際社会から制裁や報復を受ける事がほとんどなかった国だ。その理由が、アメリカにとってこれ以上ないほど忠実な「衛星国」だから、というのは公然の秘であろう。ところがTHAAD配備決定後の韓国は違う。これは中国を完全に怒らせる「度を越した」行為であり、中国からの制裁・報復を自ら招く結果となった。しかも今の中国の力量を考えれば、国連からの制裁などよりも、中国一国からの制裁の方がはるかに恐いのは自明の理ではないか。国連からもほとんど制裁された事のない韓国は、これからもっと恐ろしい報復に直面するであろう。中国が本気で経済報復してきたら、その影響は開城工団閉鎖どころのレベルではない。しかも「パルチザン国家」として「制裁慣れ」して独立独歩している北の朝鮮共和国と違い、南の韓国はそうした制裁・報復に直面した経験がなく、アメリカや日本も利用するだけで真面目に助けてくれたりはしない。アメリカも日本も最終的に韓国という国を守ってくれるようなものではねえんだ。
韓国の政界も報道界もその事をまるで理解出来ていない為、自分が不当に制裁されている程度の幼稚な認識しかなく、それでますます暴走するという悪循環を繰り返すだろう。今までアメリカや日本と一緒になってさんざん北に対して不当な制裁をしておきながら、自分が不当な軍備(THAAD)をして当然の報復を受けたら逆ギレするなど話にならない。むしろ今回の件で、韓国という国はこれまで自分がどれだけアメリカや日本の尻馬に乗って他国に不当な制裁や攻撃を加えてきたかを反省するいい機会にすべきなのだが、それは百年河清を待つようなものか。そうした過程で「韓国の嫌中」という現象が発生する。太平洋戦争突入直前の日本みたいな道を今の韓国(もちろん日本もだが)は突っ走っているのだ。これは朴槿恵の任期一代で終わるものではなく、仮に次の大統領選挙で政権交代しても引き返せない可能性が高いと筆者は見ている。
「THAAD前後」というのが韓国という国の歴史において非常に重要な転換点(それも非常に悪い)になるのは間違いない。
PR
コメント

コメントを受けつけておりません。

プロフィール

性別:
非公開

ブログ内検索

カレンダー

03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

フリーエリア