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朴槿恵が「やらねばならない事」

あれこれ言われてはいるが、朴槿恵はどれだけ支持率が落ちようがデモに民衆が何100万人集まろうが国会で弾劾されようが、それが原因で下野する事はないであろう。あの女には「やらねばならない事」があるからだ。朴槿恵が「やらねばならない事」というのは、任期の間に可能な限りの悪事(韓日軍事情報保護協定、日韓慰安婦合意の事業強行、サード配備など)を完遂する事である。それらに一通りケリをつけたら、任期切れ(より早い可能性もあるが)と同時に訴追を逃れるべく国外逃亡というのが思い描いているパターンなのではないか。要するにペルーのフジモリに近いパターンだ。
朴槿恵退陣を求める側もその辺りを考えに入れて行動する必要がある。集会に歌手を呼んで祝祭みたいにしたり、警察と一緒になって「非暴力」を叫ぶのは完全にずれているとしか言いようがない。ましてや金済東や朴裕河のように「不義に抵抗する事を知らない北の連中と違って、デモに集まったみなさんは目覚めた市民です」「日帝時代をそのまま踏襲した北の指導者にそっくりな世襲指導者を大統領に仰ぐ必要はない」みたいな事を言って、100万人デモすらも反北扇動と従北狩りに悪用したがる連中は最悪である。金済東や朴裕河のような輩こそ、朴槿恵支持派である極右団体のデモに参加してしかるべきだ。対北対決政策や日韓慰安婦合意など、金済東や朴裕河の求めてきた事は全て朴槿恵が叶えてくれたのだから当然の話ではないか。金済東にいたっては12日のデモで「警察はみなさんと同じ民主共和国の市民同僚ですから、彼らに拍手を送りましょう」というSEALDsか反原連のような事まで真顔で訴えていた。この金済東という韓国のお笑い芸人、日本で例えれば野間易通と爆笑問題の太田光をチャンポンしたような存在だと言えば分かり易いであろうか。それだけでこの輩がどれだけ下らない人間かお分かりであろうし、それをヨイショする韓国の報道機関の終わってるぶりも分かろうというもの。韓国にもようやく進歩媒体が安心して起用出来る「野間易通的存在」が本格的に登場した訳であり、今後この「韓国の野間」が及ぼす悪影響は甚大なものになろう。
100万人ものデモ参加者がいれば、中にはこういうおかしな連中も紛れ込む。それらに対する革命的警戒心を怠ってはならないのだが、ハンギョレやオーマイニュースや参与連帯(ソウル市長・朴元淳の出身母体だが、今では西欧リベラルにかぶれてかなりネオコン化した団体になっており、リビア・シリアへの侵略戦争にも事実上賛成していた)のような進歩派マスコミ・市民団体がむしろそれらを擁護・助長するのは本当に終わっていると思う。そうした社会運動に変な連中が紛れ込んでくるというのは、日本においても全く他人事でない。男組だの引き取り運動だの…。

あるいは

「潘基文に説得(国連事務総長の任期は今年一杯。その直前のクリマス休暇に韓国へ一事帰って来るらしいので…)される形で朴槿恵は勇退の花道を歩み、それで「朴槿恵を退陣させた英雄」のポジションを得た潘基文がそのまま大統領選挙で勝利。それとバーターする形で朴槿恵の身の安全(国外逃亡?)を保障」

万が一だが、こんなシナリオもあるのではないかという考えがよぎった。もちろん単なる筆者の空想だが、その場合は「朴槿恵がやり残した事」を潘基文が引き継いで完遂する事になる。潘基文は日韓慰安婦合意に賛成していたし、ベタベタの親米派で、朝鮮共和国の事も大嫌いだから、これほど朴槿恵の後任に相応しい人間はおるまい。あの男が韓国の大統領になれば慰安婦合意の「宣撫事業」も軍事情報保護協定もサード配備も成果年俸制も全教祖への弾圧も歴史教科書の国定化も対北圧迫・制裁も、何もかも朴槿恵の政策を忠実に引き継ぐだろう。いずれにせよロクなものではない。
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100万キャンドルの「光と影」 その2

■警察は友達?

100万人デモをめぐる報道の中で筆者が特に戦慄を覚えた写真と記事を一つ紹介しておきたい。これまた日本で見た事あるような、嫌なデジャブが甦ってきそうな光景である。



デモ参加者が帰り際に記念写真を撮ったのだが、それを警官が撮ってやっている。この写真がデモの翌日に大変話題になった。
…いくら何でもそれって違わねえか? あの時警察は確かにいつもより格段に大人しくしていたが、それでも基本的に警察はどこまで行っても体制権力の暴力機構であり、今は朴槿恵政権の走狗なのである。それと馴れ合う写真を「誇らしい民主主義の光景」とばかりに拡散するのは、いくら何でも限度を越えてはいまいか。写真を撮ってもらうよう頼む方も頼む方だが。

http://www.ohmynews.com/NWS_Web/View/at_pg.aspx?CNTN_CD=A0002260582
'시위대 농민' 기념사진, 무릎 굽혀 찍어준 경찰관
화제가 된 사진, 어떻게 찍게 되었나
「デモ隊農民」記念写真、膝ついて撮ってやった警察官
話題になった写真、どうして撮る事になったのか
16.11.14 14:04 最終アップデート 16.11.14 14:04

この写真を撮った経緯を述べたのが上記オーマイニュースの記事なのだが、その記事は最後にこんな文章で締めくくられている。気分悪いが、以下に翻訳抜粋しておきたい。

我々はみんなあまりにも素晴らしい大韓の国民なのに、なぜ度々俺とおまえ、こちらとあちらに分かれて戦わねばならないのかもどかしくて淋しいです。ですが先の土曜日に我々が一つである事を、自然と一つに慰めて慰めあっている事を感じられたようです。あの日の感動をより一層深めてくれた、写真のモデルの方々に心から感謝を捧げます! 最後まで、笑って、幸せに!


警察(公営暴力団)と馴れ合ってお互いを「素晴らしい大韓の国民」「我々が一つ」とか、こういうタイプの人間が日本でもとりわけ3.11以後に激増したのを我々は嫌になるほど目撃してきた。先日吉祥寺で行われた反天皇制デモに対して「迷惑だ」「皇居前でやれ」などという暴言を吐いた人間が(左派と思しき者の中にすら)何人もいたのも記憶に新しい。我々はこの手の連中を「臣民」と呼んで軽蔑してきたが、韓国でもこのように己を自立した御立派な民主主義者と勘違いして酔っている「臣民」が順調に激増中である。臣民根性就是不死! あるいは韓国において、アメリカの9.11や日本の3.11に本当に該当・相当する事件(社会を揺るがす大事件・災難が起こりながらも、それを反省して社会が良い方向へ向かうどころかより悪い方向へ進む現象)というのは、崔順実事件ならびに今回の100万人デモであったのかもしれない。杞憂である事を願うが…。

これが「一部の逸脱した参加者」であれば良いが、そうでない可能性も高いのではないか。そんな不安を裏付けたのが他ならぬソウル警察庁の反応であった。以下の記事は100万人デモを語る上で外せない重要なポイントなのだが、日本はじめとする諸外国ではいまいち知られていないようなので、以下に全文翻訳して御紹介したい。

・朝鮮日報
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2016/11/14/2016111401796.html
金正勲ソウル警察庁長「これから栗谷路の集会許容…成熟した市民意識に感謝
入力2016.11.14 14:49 修正2016.11.14 14:49

金正勲ソウル地方警察庁長は、去る12日にソウル都心で行われた「朴槿恵大統領下野要求」キャンドル集会が平和的に幕を下ろした事に対し「成熟した市民意識が発揮された。市民に感謝する」とし、これからも青瓦台南側の栗谷路と社稷路の集会を許容出来ると明らかにした。

金庁長は14日の記者懇談会で「裁判所の決定は、集会の特殊性を勘案すれば交通の不便よりも国民の『表現の自由』をより優先したものと見る」とし「これから同じ性格・目的のキャンドル集会申告に対しては、裁判所判断を最大限尊重して許容する方向で考えている」と語った。

当初警察は青瓦台近辺の栗谷路と社稷路の更新を「交通の妨害になる」という理由で禁止した。だが裁判所は12日「この事件集会は大統領の国政運営に対する憂慮から始まったもの」とし、主催側の主張を受け入れて青瓦台目の前までデモ隊の合法的な行進を可能にしてくれた。

だが金庁長は青瓦台入口である清雲孝子洞住民センター前まで行進を許可する事に対しては留保的な立場を見せた。金庁長は「紫霞門路は行き止まりなので、全体を統制されたら、向こう側の住民の不便も考えねばならない」とし「交通などを見て判断する」と語った。

金庁長は大規模キャンドル集会が平和的に終わった事に対して、市民に感謝すると語った。彼は「多くの人員が集まったにも関わらず例年のように暴力的な方法もなく終了した事に驚いた」とし「市民に心から感謝すると申しあげたい」と語った。また「これからも我が社会で暴力や不法デモがなければと思う」とし「平和的で不法的でない集会の自由は保障する。適法なら柔軟に対応するだろう」と語った。

金庁長は解散命令不応などの嫌疑で連行された23人と関連し、住居が一定でなかったり証拠隠滅・逃走の恐れがあったら拘束礼状を申請する。こうした点達を考慮して(処置の)水位を決定する」と語った。

金庁長は集会参加人員が主催側推算(100万人)と警察推算(26万人)で差が大きく出た事と関連し、「警察は対外的に発表する為に推算するのではない。経歴運用の為に単位面積と密集度で推算するもの」と説明した。


御覧の通りソウル警察庁(日本で言えば警視庁に該当し、その庁長は警視総監に該当する)までもがあのデモを「成熟した市民意識に感謝」とか言っている。完璧ナメられてるじゃないの。上記金正勲発言には見過ごせない要素がいくつも散見されるのだが、ここまで余裕こいた事を放言出来るというのは、あんな逆らう事を知らない羊の群れみたいなデモなんぞ100万集まったって恐くねえ、という事だろう。もちろん警察側も100万という参加者の多さや、以前の暴力対応で死者まで出したばかりなのでデモ当日当初はおっかなびっくりになっていた。海外の目もある。あのデモを武力鎮圧なんかしたら今度こそ本当に朴槿恵政権はおしまいであり、かの不動産王ならぬ暴言王ドナルド・トランプ次期アメリカ合衆国大統領でさえ朴槿恵を非難せざるを得ないほどの展開になる(笑)のは間違いない。100万人デモが12日にせよ19日にせよ「平和裏」に終わったのはその程度の理由に過ぎず、決して「韓国市民の意識が高かったから」ではなかった。日本の反天皇運動や反基地闘争などが圧倒的な劣勢の中で、だからこそ当局の無用な弾圧を回避する為にも敢えて非暴力で厳しい闘いを強いられるのとは全く事情が違う。

「戦争の神」安倍政権の支持率が51%な上に、「平和の神」明仁倭王のそれは間違いなく安倍を上回る日本において、参加人数も100人そこそこという吉祥寺の反天皇制デモは警察と右翼の凄まじい暴力にさらされた。
朴槿恵の支持率が平均5%で、世代や地域によってはすでに0%になっている韓国において、参加者100万人のデモは警察や右翼からほとんど何の攻撃も受けなかった。

たったそれだけの話でしかない。朴槿恵の支持率が25%以上あった去年まで、韓国の警察はあらゆる非暴力・平和的デモに対してやりたい放題の暴力(それこそ高江や辺野古以上の)を振るってきたのである。韓国の100万人デモはだからこそ、市民の側がもう少し「物理力」を行使して然るべきであった。それを「成熟した市民意識」などとのぼせ上がるのは、戦略上の誤謬を通り越してお寒いギャグですらある。

さらに言えば、韓国の警察も今回のデモで非常に多くの事を学んだという事だ。最初は100万も集まるというからビクビクしていたが、実際にやってみたら大した事はない。腑抜けのように「非暴力」を叫ぶばかりで、何にもしてこない。挙げ句が警察車両に上がり込んだ「仲間」を自分らの手で引き摺り下ろしてくれさえしたのだから、楽でいいわ。おまけに記念写真のシャッターを押してやったり「成熟した市民意識」という言葉でおだてただけで、ほとんど例外なくコロッと落ちて「警察は友達」「私も警察も偉大な大韓の国民」と舞い上がってしまうのだからチョロいチョロい。東京都知事がアニメキャラのコスプレしただけで「俺達の百合子」とばかりに舞い上がってしまう日本のオタク層並みにチョロいわ! 
このように運動側を大人しい非暴力傾向に誘導して「泳がせた」方が楽であり、政権や国家体制の脅威にもなり難いという事である。つまり日本のデモ、それも3.11以降の反原連・SEALDs的なそれが理想的という訳だ。

我々は日本のような移民政策を理想とするだけなのです」byヨーロッパの極右
「我々は日本のようなデモのやり方を理想とするだけなのです」by韓国の警察

日本という国はヨーロッパの極右と韓国の警察という、世界でも特に邪悪で凶悪な民主主義破壊勢力から熱い憧れの目で見られているのです! まさに「日本しゅごい」ではありませんか! 

…冗談はともかく、ソウル警察庁長があそこまで「成熟した市民意識しゅごい」とばかりにヨイショしているのは、おだててそういう方向へ誘導したいという下心であろう。そうした言葉がマスコミで飛び交い、参加者達も酔っていた。そんな奴らを囲い込むのは簡単だ。12日・19日の当日、警察やオーマイニュース(笑)が「非暴力、非暴力」を連呼すれば、ほとんどの参加者がそれを復唱してくれた。警察の車壁を乗り越えようとした「不届き者」を市民の側が「非暴力、非暴力」で引き摺り下ろしてくれさえした。まさに警察側からすれば至れり尽くせりで「市民の御協力に感謝いたします」だろう。警察の車壁を乗り越えようとして拘束された人々はどうなったのであろうか。日本のどこぞの団体のように「デモで警察に逆らって逮捕された奴が悪い」とばかりに、何の救援措置もとられずに見捨てられるような事にならなければ良いが…。韓国警察による「成熟した市民意識しゅごい」というマジックワードの褒め言葉は運動の分断という効果をも兼ねているのである。「非暴力に心酔する成熟した市民」という名の臣民と、「暴力や不法デモに走る不穏勢力」という名の非国民に。上記金正勲発言で「多くの人員が集まったにも関わらず例年のように暴力的な方法もなく終了した事に驚いた」とあるのにも注目されたい。「今年の」民衆総決起(12日の100万人デモ)は成熟した市民意識の素晴らしい集会だったが、「例年の」民衆総決起(ペッ・ナムギ氏が一方的に警察暴力で虐殺されたデモである!)は暴力的だったとデッチ上げたいのである。平和デモへ一方的に暴力を加えてきた自分らの事は棚に上げて! またしても過去の運動と今の運動を分断し、非暴力デモだけが成熟した行動だ、これからはそういう運動だけをしろ、そうすれば警察も市民と協力するぞ、大統領官邸近くまでデモ出来るという「エサ」もくれてやるぞという誘いなのである。これに乗る者が運動の主導権を握った時、運動体が警察の手を煩わせる事なくみずから内部の「過激派」を「掃除」してくれるという、非常に見慣れた光景が現出するのだ。それこそ「成熟した市民意識に率いられた民主的デモ」の進化形態である。

民衆は抵抗と闘争を重ねて多くの事を学び、成長していく。だが、対する捜査当局や司直は民衆以上に多くの事を学んでいるという事を、少なくとも疑わねばならない。韓国の警察はこの間ずっと馬鹿の一つ覚えのように暴力的手段にばかりかまけていたのであろうか? そうではない。もっと「効率」の良いデモ対策を求め続けてきたはずだ。日本の反原連やSEALDsや表現規制反対運動といった「ネオ報国運動」は良いモデルケースであったはずである。あんなんばっかりだったらどれだけ警察は仕事がやり易いであろうか。ましてや日本と韓国の公安当局は今も昔も公安情報のやり取りを密接に続けて来た兄弟(もちろん日本が兄である!)のような関係である。軍事情報の共有よりもずっと昔からだ。

自らを「成熟した市民」と自惚れ、警察に対してまで「我々はみんなあまりにも素晴らしい大韓の国民」「我々は一つ」とか言ってしまう有様、あまりにも日本にいる我々には見覚えのある光景ではないか。これは単なる警察権力への屈服と擦り寄りである。世界中の反政府デモや革命において、警察や軍隊が負けを認めて武器を捨て、民衆側に立って革命に参加するという光景は稀に見られた。そういう場合であれば上記のように「我々は一つ」などと発言をしても、まあ許されるであろう。だが韓国警察は過去はもちろん、今回の100万人デモにおいても一切民衆の側には立っていない。大統領官邸に通じる通りや地下鉄の出入口を、裁判所の命令に背いてまで封鎖していたではないか。いや、裁判所も警察とグルであったと考えるべきであろう。要するに裁判所も警察も口裏合わせて「ガス抜き」の八百長をしただけなのではないか。「成熟した市民意識に感謝」だって? 警察はその前にやる事があるであろう。言っておかねばならないが、先に述べた農民ペッ・ナムギ氏が警察の放水銃で虐殺された件、韓国警察は今まで一切の謝罪も真相究明も責任者処罰も被害者遺族への補償もしていない。それこそ朝鮮半島の植民地支配責任に対する日本政府のごとく! ペッ・ナムギ氏の死は今回の100万人デモが起こる大きなきっかけの一つだったが、氏が死んだ時に警察は病院へ大挙押し寄せてその遺体を強奪しようとした事(司法解剖を強行し、警察の暴力が死因ではないというインチキ証拠を捏造する為)、それが多くの市民の手で阻止されたという事も忘れてはならない。そんな警察に「成熟した市民」などとヨイショされる事ほど、気持ち悪くて腹立たしい事はない。まともな社会運動家なら恥じ入るか、警察や国家権力に対する怒りをさらに燃え上がらせるのが本当であろう。警察に認められた「成熟した市民」になど死んでもなりたくない。「不穏勢力」上等である。「従北」? 「金正恩の手先」? 光栄だよ、それがどうしたという話ではないか。

だが、あのデモにおいてもやはり韓国社会のどうしようもない病理というか宿痾というか、「反北主義」を持ち込み、それと国家主義的ナルシズムを結び付けて扇動しようとする輩がいた。その者達に名前を尋ねれば、一人はお笑い芸人の金済東、そして二人目は朴裕河と答えた…。
(続く)

100万キャンドルの「光と影」 その1

※先日行われた韓国の朴槿恵退陣要求デモ、12日に引き続き19日にも行われました。以下に述べるのは当初12日デモを対象に書いていたものですが、途中から19日のデモ並びに日本の吉祥寺で20日に行われた反天皇制デモについても対比しながら内容を書き加えたものです。本来は前回の金甲洙氏の翻訳記事に追記する予定でしたが、長くなったので独立記事として掲載します。


先日行われた韓国の「民衆総決起」すなわち100万人デモはその規模と行われた今の情勢からして、確かに歴史的事態であった事は間違いない。ならばなおさらその中身が精査されねばならないだろう。あのデモで政権側がさらにダメージを受けた事は間違いないが、それでもなお朴槿恵は大統領の座に居座り続けている。

「あいつ(朴槿恵)は例え死んでも辞任せえへんで」 by金鍾泌

金鍾泌の証言通り、朴槿恵の権力者の地位に対する執着は親父の朴正熙並みかそれ以上である。いや、この方面については日本の安倍晋三やアメリカのトランプでさえも及ばないであろう。闘争は何一つ終わっていないのだ。このような状況であのデモを無闇に賞賛ばかりする事は、かえって有害ですらある。実際にあの100万人集会には見過ごせない問題点も少なからず散見された。韓国の報道など見ていると、それをむしろ良い事であるかのように吹聴する傾向すらあり、このまま行ったら朴槿恵退陣どころか今後の韓国の社会運動・民衆運動に大変な悪影響を及ぼしかねない。その点は指摘しておかねばならないであろう。
韓国の主流マスコミ達がそれこそ右も左もなく「100万のキャンドル」と浮かれて騒ぎ、その明るい部分にばかり注目しているが、その影には何があったのか。そこには日本にいる我々にも嫌な覚えがダブる姿があったのではないか。

此度の100万人デモには日本からも連帯して参加した人々がいた。代表的な例として園良太氏がおり、氏は当時の状況を動画や自身のツイッターで実況して伝え、その参加した感想もレイバーネットで公表している。

http://www.labornetjp.org/news/2016/1115sono
韓国の百万人デモに参加し感じたこと(園良太)

園氏の報告の数々は自身が実際に現場へ行ってデモに参加し、その光景を収め、現地人達と会話を交わして見聞きした事を述べたレポートだ。現地の「生きた姿」を収めた、言わば「光」の側面からアプローチしたものだと言って良く、重要なものである。
一方、これから筆者が述べる事は見た光景も調べる手法においても園氏とは正反対のものだ。筆者はこのデモの現地には行っていない(行けない)ので、当時の様子は主に報道機関の記事とライブ配信によった。それを元に分析するという、言わば徹底して「影」の側面からアプローチしたものである。
重要な歴史的局面であるからこそ、光と影の両面からあのデモを見ていただきたい。


■「韓国すごい」を一番言っていたのは誰だったのか

100万人デモが行われた日とその直後、日本でのツイッターユーザー(嫌韓右翼や親日派など除く)の反応など見ていると、これを「すごい」「うらやましい」とする意見が多く見られた(飽くまで筆者が見て回った範囲だが)。言っているのもどちらかというと歴史問題や民族差別問題、労働問題などで割とまともなスタンスの層だったと言えるだろう。だが筆者はこれを見て非常に変な気分になった。この層の人々はあのデモの何を以って「すごい」「うらやましい」としていたのか? おそらくは集まった人数や、こうした抗議の声を上げて決起した向こうの市民達の意識といった事柄に対してそうした感想を持ったのであろう。外国から漠然とあの光景を眺めていれば「韓国すごい」と感じるのも無理はないし、当然の反応でもある。筆者が変な気分になった理由というのは、この「韓国すごい」という盛大な反応の嵐を別の所ですでに目撃していたからである。それは他ならぬ韓国マスコミの報道においてだ。100万人デモがあった翌日、韓国のマスコミは一斉に「偉大な100万人」「成熟した市民意識」という賛辞をトップで報じた。それこそ右の朝鮮日報から左のハンギョレ新聞まで「右も左もなく」である。今でも「성숙 시민(成熟 市民)」で検索すればそうした「韓国すごい」記事を山ほど見つける事が出来るので、朝鮮語の分かる方は試してみると良い。あれだけのデモが起こってなお朴槿恵は何ら退陣するそぶりも見せていない状況で、そこまで褒めそやして大丈夫なのか? このような自画自賛はかえって危険なのではあるまいか? 「韓国すごい」を最も連呼してたのは日本のそれも比較的良識のある層ではなく、実は当の韓国マスコミとデモ参加者の側だったのである。そうした記事はそれこそ死ぬほどあるので、まずは聯合ニュースの記事を挙げておきたい。これは日本語版では翻訳配信されていない記事である。

http://www.yonhapnews.co.kr/society/2016/11/13/0701000000AKR20161113000800004.HTML
100만명 모여 평화집회 마무리 중…시민의식 성숙했다
(100万人集まって平和集会幕引き中…市民意識が成熟した)
2016.11.13 00:42

1年前の民衆総決起とは天地の差…秩序整然と衝突自制
「平和集会が効果的という事実を10年のキャンドル集会の歴史で体得」と評価

この記事はデモ当日の日付が変わった直後に配信されたものと分かる。この記事中ではとにかく「成熟した市民意識が輝いた」「集会は平和に幕引き」「『朴槿恵退陣』を叫びながらも秩序整然と動いた」「一部興奮した市民達が警察に文句をつけたり警察バスの上に登ったら、他の参加者達は『平和集会』を叫んで自制させた」「1年前の民衆総決起で参加者と警察の間に激烈な衝突が続き、ペッ・ナムギ農民が放水銃に当たってついに亡くなった事と比較したら天地の差だ」といった言葉が乱舞し、とにかく平和裏に集会が終わった、韓国の市民は成熟した、の自画自賛オンパレードだった。聯合ニュースだけでなく、デモ翌日の韓国メディアではこうしたニュースでほぼ100%埋め尽くされていたのである。
まず基本的な疑問として、平和デモをするのは良いが、あまりに大人しすぎたのではないか。大統領とその黒幕宗教家(崔順実)の仕出かしてきた数々の悪事、それによって多くの民衆が多大な犠牲(それこそ軍事独裁時代にも劣らない!)になってきた事を考えれば、あのデモはあまりにも抵抗運動としては大人しすぎると思う。そのように大人しい羊の群れみたいなデモを心底恐がる権力者がどこの国にいるというのか? いや、さすがに100万集まって抗議の声を上げればそれなりの効果はある。大統領が泰然(?)としているのに比べて、与党セヌリ党の面々は大慌てだ。支持率もついに国民の党にも負けて第3位に落ちるという一部調査結果まで出ているのだから。おまえら今まで朴槿恵政権下の与党議員としてさんざん甘い汁吸ったんだろうが! それを何を今さらオタオタしてるのか、みっともない。この期に及んでもまだ朴槿恵を神と崇めて決死擁護し続けている河信基を少しは見習え!(笑) 
…冗談はともかく、あのように「非暴力」ばかりを強調したデモは決定的な打撃に欠けていたのではないか。最後の最後に権力を追い詰める、そんな力が抜けていた。それを「偉大」「秩序整然」「成熟した市民意識」などと誉めそやして良いものなのか。とりわけ上記聯合ニュースの記事では「1年前の民衆総決起で参加者と警察の間に激烈な衝突が続き、ペッ・ナムギ農民が放水銃に当たってついに亡くなった事と比較したら天地の差」という一節がある。これはあまりにひどい言い草であろう。1年前のデモもまた非暴力の集会だったにも関わらず、警察当局が凄まじい一方的な暴力を加えてきたという事実が完全に忘れ去られている。これではまるで1年前のデモでは警察だけでなく、デモ参加市民の側も当初から暴力で挑んだかのような印象を受けるではないか。これでは亡くなったペッ・ナムギ氏も浮かばれないどころか、氏に対する冒涜ですらあろう。一体何を考えているのか。一言言っておかねばならないが、ペッ・ナムギ氏が警察の放水銃で撃たれた時の状況は凄惨を通り越して吐き気を催すような光景であったという。警察はニヤニヤ笑いながら、それこそ射的の的でも当てるかのようにデモ参加者に高圧放水を乱射していたのだ。高江や辺野古で海保や警察が基地建設に反対する人々をニヤニヤ笑いながら暴行していたのと、あるいは20日の吉祥寺で警察と右翼が仲良く一緒になってデモ隊に暴力を振るっていたのと全く同じである。さらにペッ・ナムギ氏がどういう人物だったのかを、どれだけの人が知っているだろうか。氏は若い頃に朴正熙の独裁に反対して民主化運動に参加し、何度も監獄に入れられた(当然拷問も受けた)という闘争歴の持ち主だった。社会人になって実家の農業を継いでからも農民運動に積極的に参加し、米価格の下落に抗議して、ついに朴槿恵政権に虐殺されるという悲運に見舞われたのである。民主主義と農民の生活に献身してきた人が朴正熙親子2代にわたって弾圧され、ついには殺された。それが持つ深刻な意味をどれだけの人々が、それこそ100万人デモで「俺達は成熟した市民だ」と自画自賛して浮かれている一部の層は理解しているのだろうか。ペッ・ナムギ氏が朴正熙親子2代に弾圧・虐殺された姿を見ていると、日本の似た光景を連想する。祖父(信介)が従軍慰安婦を狩り出し、孫(晋三)がその被害者をセカンドレイプしている光景に何とそっくりなのかと思う。
少なくともあのデモで極度に「非暴力」を訴えて「成熟した市民」と浮かれるのは何かが間違っているとしか言いようがない。韓国社会で起こっている事態の深刻さを考えればあまりに手ぬるすぎるのだ。日本の3.11後のデモや社会運動を思い出してみると良い。日の丸や右翼を引き入れた官邸前デモを安倍政権や当時の野田政権が恐れただろうか? 「警察に感謝する」などという参加者や団体が大手を振っていた反安保法デモを安倍政権は恐れただろうか? 

他にもこうした自画自賛「韓国しゅごい」記事の例を以下にいくつか挙げておく。オーマイニュースなんて凄まじいもんで、外国人の発言を引用する形で「韓国人しゅごい、韓国の民主主義しゅごい」とやっているのだから、日本で毎日のようにやってる「日本しゅごい」番組や、博多駅前の陥没事故を「世界に誇れる事故」「早い復旧に世界中が賞賛」とか言ってる一部のバカと何が違うのか分かったものではない。

・オーマイニュース
http://www.ohmynews.com/NWS_Web/View/at_pg.aspx?CNTN_CD=A0002260110
"한국인들 좌절 충분히 이해, 동참하러 나왔다"
외국인들에게 민중총궐기 현장은 '놀라움의 연속'
「韓国人達の挫折十分に理解、参加しに出て来た」
外国人達に民衆総決起は「驚きの連続
16.11.12 18:54 最終アップデート 16.11.12 18:55

・韓国経済
http://www.hankyung.com/news/app/newsview.php?aid=201611132578g
100만 촛불집회, 평화롭게 끝났다대한민국 시민은 위대했다
100万キャンドル集会、平和裏に終わった大韓民国市民は偉大だった
入力 2016-11-13 09:18:22 | 修正 2016-11-13 10:53:50

・聯合ニュース
http://www.yonhapnews.co.kr/bulletin/2016/11/13/0200000000AKR20161113039700033.HTML
< SNS돋보기> 평화로운 100만 촛불 집회…"성숙한 시민의식"
〈SNS虫眼鏡〉平和な100万キャンドル集会…「成熟した市民意識
2016/11/13 17:04

100万人デモの後に韓国マスコミに乱舞した「韓国しゅごい」の記事達は、まさに日本で近頃流行っている「日本しゅごい」系番組や書籍類と同質である。一言で言って国家主義的ナルシズムの発露以外の何者でもない。繰り返すが、朴槿恵はまだ平然と大統領の座に居座り続けているのだよ。
(続く)

【翻訳記事】「100万キャンドル」果たして偉大な事なのか

先日の韓国であったデモについて、金甲洙(김갑수 キム・ガプス)氏のフェイスブックより翻訳して以下に御紹介する。


金甲洙
2016.11.13

「100万キャンドル」果たして偉大な事なのか
―キャンドルデモなのか、キャンドル商売なのか

「偉大なる100万キャンドル」だという。私は1973年維新(政権)の時から40年間デモをしてきた。往来に出た事だけでも優に数100回は超える事だろう。デモには変わりなく一貫する法則が一つある。少数が参加すれば「不法」であり、多数が参加すれば「示威」であり、最多数が参加すれば「偉大」と評価されるという点だ。

私は11月12日午後1時から夜10時45分までソウル都心を歩き回った。崇礼門を始まりにソウル市庁、清渓広場、光化門、鍾路1番街、仁寺洞入口、世宗会館裏側、景福宮駅などが私の動線だった。私は最後の景福宮駅で最も長く留まった。

朝鮮日報・ハンギョレをはじめとするニュース会社達と主催側は「100万キャンドル」と言い、警察側は25万人だという。2008年狂牛病デモの時もニュース会社達と主催側は100万だという反面、警察は8万人だとした。

参加数が重要だろうか? もちろん重要だ。いや、「最も重要だ」と見る見解もある。いずれにせよこの日のデモで朴槿恵政権が受けた打撃は致命的だと見る。間もなく朴槿恵は「2線後退」したり、または退陣する事になると予想される。

朴槿恵が退陣するとしよう。そうしたら我々の抵抗は成功するのだろうか? 厳密に言って、これだけでは成功でもなく失敗でもない。よくある言葉で「半分の成功」というのがあるが、これは実際には「半分の失敗」同じ言葉だ。私は朴槿恵退陣後の歴史がより一層重要であると思う。

11月12日の抵抗は「半分の成功」にして「半分の失敗」というのが私の総評だ。だが今後の予感がさほど良い訳ではない。参考までに、私は最も失敗した抵抗の事例として狂牛病デモを挙げる。あれは人ばかり多く集まっただけで、李明博の「朝露 아침이슬」謝罪(狂牛病デモがあった後、李明博は会見で「デモ隊から私の好きな『朝露』の歌が聞こえてきた」と言って謝罪し、いかにもデモ参加市民に理解があるかのように装った件。訳者注)と主催側人士何人かを国会議員にしてやった事以外には得たものがない。ましてや以後の状況はさらに悪化した。

結論から言って、私は11月12日のデモが遺憾である。満足足りえるのは数字だけだが、数字は言葉通り数字に過ぎない。ニュース会社達と主催側は「偉大な100万キャンドル」だと口を揃える。私が見るにこの日のソウルの街に参加した人員は冷静に言って50-70万だ。

いずれにせよおかしな事が一つある。我々国民は数字に対して過剰なほど非理性的だ。数字がそれほど重要なのか? 「年齢は数字に過ぎない」としながらも数字がそれほど偉大なものだとするなら、何か御幣があるのではあるまいか?

私は昨今の韓国野党達が嫌いだ。顔色ばかりうかがって決定的瞬間に参加するふりをする野党政治家達と遭遇するのは気分悪い。一人ずつ党の大きな黄色い旗一本ずつ持って回る正義党員達は全くもって目障りだ。

反北デモの演説者にして元お笑い芸人である金済東(김제동 キム・ジェドン)に会うのも嫌だ。彼はなぜああも無知なのにやたらと知ったかぶりをするのか? また英語で「ノーウェイ、ノーウェイ」を連発する人気歌手達の慰労の歌にも、私は慰労どころか不愉快になる。

裁判所は明らかに青瓦台道路の行進を許可した。それにも関わらず警察は青瓦台へ行く道路の要所をバスと車壁で防いだ。これは不法占有ではないのか? ましてや警察は地下鉄入口まで遮断する措置を執った。これはより深刻な不法だ。これに抗議するべく市民がバスの上に上るのは当然の事だ。いや、車壁を倒してこそ正常であった。

現場中継をする「オーマイニュース」のある女性記者は「偉大なる100万キャンドル」に加えて「暴力はいけない」という言葉を4回ずつも連発していた。もしキャンドル集会が年中行事になったら、おそらくオーマイニュースは大繁盛する事だろう。ましてやその女性記者(장윤선 チャン・ユンソン)は2012年以来、統合進歩党を最も激烈に謀害してきたいわゆる「柳派(私利私欲から統合進歩党を裏切って、同党が朴槿恵政権に弾圧・解散させられるのに最も大きな貢献をした、盧武鉉政権の元社会福祉部長官であった柳時敏のシンパの意。訳者注)」記者である事を私は知っている。だがつられて通りの人々は「非暴力、非暴力」を叫んだ。

バスの屋根に上がるのは暴力でもないばかりか、不法に抵抗するのは最小限「物理力」とすべきで、暴力とは言えない。それならば安重根と尹奉吉も暴力だと言わねばならない。「非暴力、非暴力」を叫んでいた人々が不意に愛国歌を斉唱(?)し始めた。私は場を離れる事にした。

「みなさん、来週にもキャンドル(集会)にまた出て来るでしょう?」

主催側の発言がまだ耳から離れずにいる。我々は壬辰倭乱(秀吉の朝鮮侵略である文禄・慶長の役の事。訳者注)で避難の道にある王の行列を物理力で遮った朝鮮民衆を悪いとは思わない。植民地時代以降、我々は非暴力に過度に馴れてしまっている。家に着くと夜12時をはるかに過ぎていた。私は京畿道の名もなき衛星都市に住んでいる。ほろ苦い帰り道であった。

訳:ZED

原文記事URL
https://www.facebook.com/kimcapsu/posts/722240621260218


※とりあえず金甲洙氏の記事訳だけ先に上げておきます。これを見ただけで日本の総理官邸前デモとか安保法案反対の時のSEALDsとか、嫌な思い出が甦ってくる人も多いかもしれません。もちろんそんなのが100万人デモ参加者の全てではありませんが、これまでの韓国の民衆運動になかった良くない傾向として警戒はしておくべきでしょう。訳者解説はまた後で追記します。韓国民主党もさすがに強い反発に遭って朴槿恵との代表会談は取りやめになりましたが…。
韓日軍事情報保護協定もドサクサに紛れて仮署名とか、これについても書いておきたい事が色々あるのですが…。日本でも韓国でも「帝国の慰安婦」と朴裕河を擁護・支持してた連中ほど、この協定の推進派になっているのも面白い(というか必然)現象でしょう。

韓国の100万人デモについてとりあえず

11月12日に韓国で「民衆総決起」という朴槿恵退陣を求める大規模デモが行われた。これは全国各都市でも同日に行われたが、とりわけ首都ソウルでは主催者発表で100万人参加したとされており、映像など見てもそれぐらいは集まっておかしくない規模である。このまま行けば朴槿恵政権の余命は長くあるまい。が、しかし…。

今は時間がないので簡単に論評するが、あの100万人デモってちょっとヤバくね? という不安も筆者は感じた。要するに最近日本の社会運動やデモなどでよく見られる「警察に感謝」「過剰なまでに非暴力を強調」「国家主義的ナルシズムの発露」「祝祭イベント化」といった現象がずいぶん見られたからである。一部のデモ参加者が警察の車壁を乗り越えて大統領官邸へ進もうとすると、他の参加者に「降りろ、降りろ」と引きずり下ろされるとか、これが本当に韓国の反政府デモなのかと我が目を疑った。農民が一人虐殺された1年前のデモとは比較にならぬほど参加者が激増した反面、打って変わって牙を抜かれてしまったのではないか。すなわち韓国民衆運動の「反原連化・SEALDs化」現象である。数年前から嫌な予感はしてたのだが、まさか…。

さらにここへ来て民主党が朴槿恵と単独会談に出て、野合するのではないかという疑いが濃厚だ。民主党だって12日のデモには参加していたにも関わらずこれである。考えてみれば民主党が12日のデモ参加時に掲げていたスローガンは「大統領は国政から手を引け」だった。他の市民達が「朴槿恵退陣・下野」を叫んでいた最中に、なぜか民主党だけそれよりも後退したスローガンを掲げていたのはこういう事だったのかと疑いたくなる。


共に民主党の参加議員達。手にしたスローガンは「大統領は国政から手を引け」で非常に微温的だ。


一般のデモ参加者達。こちらは「朴槿恵退陣」を掲げている。

まとまった記事は後で書くが、今回の100万人デモは問題点も非常に少なくなく、日本から参加した人々もその点は留意すべきだろう。民主党の裏切りで朴槿恵が延命する可能性も出て来ている今、状況は依然厳しいか、さらに悪化する危険性もある。

とりあえず韓国の作家・金甲洙氏が今回のデモについてそうした問題点を指摘しているので、以下リンク先を朝鮮語の読める方は目を通しておくと良いだろう。これはまた後で翻訳して当ブログでも公開する。

https://www.facebook.com/kimcapsu/posts/722240621260218

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