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シリア情勢に惑わされる人々

シリア内戦(が、その実態は外国による侵略戦争)もついに政府軍によってアレッポが解放されたが、それでもまだ予断を許さない。一刻も早く欧米やイスラエル、トルコといった帝国主義諸国の侵略がはねのけられて同国に平和が訪れる事を祈るばかりである。

が、こうしたアレッポ解放やロシアのプーチン訪日に絡んで見当違いな事をツイッターなどで言っている者が目立つ。特にこれまで日本の歴史問題や性差別問題、民族差別問題、沖縄米軍基地関連などでまともな事を言っていたはずの人間の中に「アサドやプーチンは虐殺者だ。だから安倍とはお似合いだ」みたいな酷い発言をしたり、それらを好意的にリツイートする例が多かった。

 

↑プーチン訪日とシリアのアレッポ解放に対して、普段の言行からは想像出来ない意外な人達がアサド&プーチンバッシングに加担した。


筆者はこれらの発言や好意的リツイートを見ていて、それが例えば緑の党関係者だったりすると「ああ、やっぱりね。石油強奪戦争に賛成したり軍需産業を幇助する欧州諸国緑の党とおんなじで、こいつらの根っこはしょせんネオコンかネオナチだから」とある意味納得出来た。

↑プーチンやアサドを戦犯だとこき下ろしながら、オバマやエルドアンやネタニヤフに対しては決して同じ事を言わない人達。まあ緑の党とその眷属って、所詮本性は戦争好きのネオコンだから…。


「環境、人権、戦争と平和」を自称しながら、第三世界諸国に対してだけは徹底した上から目線で攻撃して卑下しようとする某ジャーナリストも同様だ。



↑「環境、人権、平和」が笑わせる。あんたがやってるのは第三世界と弱小国に対する卑下とイジメだろ? これほど弱いものいじめ大好きな典型的「普通の日本人」も珍しい。「はだしのゲン」で主人公一家をいじめてた連中とこのジャーナリスト氏の姿がダブって仕方ない。


この某ジャーナリスト氏が実際にやってる事は第三世界や弱小国をいじめているだけで、これこそまさに弱い者いじめを国技とする鼻持ちならない「普通の日本人」の真骨頂であると思う。アジアプレスの石丸次郎とおんなじだ。そう言えば、そのアジアプレス出身者で「イスラム国(IS)とマブダチ」を自称する怪しげな記者もいたよねえ。この「イスラム国とマブダチ」氏はもちろん反アサド政権の急先鋒な上に、インチキなアジアプレスの記事をずいぶん好意的にリツイートしていたアジアプレスもアメリカによるシリア攻撃をひたすら扇動・幇助していた訳だから、アジアプレス(及びそこの出身記者。以前にはイラク戦争礼賛報道の故・山本美香なんてのもいたよね)というのは北朝鮮報道だけでなく、アラブ・中東報道でもデタラメの極みというか一貫して欧米日の侵略者目線であるという事が分かるだろう。
また、トルコイギリス、アメリカなどでもシリアのアサド政権糾弾デモが起こっているようで、これらはまさにヨーロッパ版「暴支膺懲国民大会」そのものではないか。一般民衆までもが戦争に酔って「生意気で野蛮なアサドを懲らしめろ、これは戦争だあああああッ!」という、まるでブッシュみたいな事を言っているのだから恐ろしい。こういうデモに出ている連中は極右や過激派ではなく向こうの一般市民のようで、日本に限らずこういう差別・戦争大好きな「普通の○○人」や「臣民」というのは(程度の差こそあれ)どこの国にも存在するのであろう。

が、一方で「え、そんな馬鹿な。何でこの人が?」と思えるような人までもがこうした根拠が怪しい上に欧米侵略者目線であるアサド&プーチンバッシングに加担しているのを見ると、本当に幻滅を感じる。頼むからせめてもう少し慎重に物事を判断しなさいよと思う。
そもそもシリアで起こっている戦乱は欧米やトルコやイスラエルなどの介入と謀略によるものではなかったか。イスラム国にせよヌスラ戦線にせよ、この手の反政府勢力は上記外国勢力の支援を受けて暴れている訳で、シリアで起こっている戦乱は一見内戦のように見えて本当は欧米・トルコ・イスラエルによる巧妙な侵略戦争である。標的となる国の反政府勢力に金や武器を与えて反乱の代理戦争をさせたり傀儡政権を作るという、それこそアメリカが南米などで数え切れないほどやって来た手口ではないか。今シリアで暴虐の限りを尽くしているイスラム国やヌスラ戦線などの反政府勢力は、ベトナムで言えばかつてのゴ・ディン・ジェム政権やグェン・バン・チュー政権に相当しよう。シリア・ロシアと欧米側のどちらに非があるかは明白である。それがどうして「アサドとプーチンは虐殺者」になるのか? しかも沖縄米軍基地問題などでまっとうな意見を言っていたような人間達が? 真の虐殺者はイスラム国やヌスラ戦線を支援しているオバマやエルドアン、あるいはどさくさに紛れて自ら直接シリアへ軍事攻撃をしているイスラエルのネタニヤフらの方ではないのか。国際戦犯法廷に送られるべきはまさにこいつらであろう。
さらに言えばロシアがシリアのアサド政権を支援しているのは、ベトナム戦争でソ連や中国や朝鮮共和国が北ベトナムを支援したのとほとんど違わない。それを「虐殺」「戦争犯罪」扱いしてしまったら、いかなる反帝国主義抗争も、それに対する支援も出来なくなってしまう。アサドやプーチンに対して口を極めて罵っている人間は、自分が今ベトナム戦争やイラク戦争でアメリカの肩を持つのと、あるいは1937年に「暴支膺懲」を叫んで中国侵略に熱狂した皇国日本人と同じ事をしているのだという事を自覚すべきである。何よりもオバマはシリアをイラクと同じように空爆(それに全面的に賛同したのが国連事務総長の潘基文)しようとして断念した事があったのを忘れてはならない。いや、別にアサド政権やプーチンを絶対に許さない、あいつらは虐殺者で戦争犯罪人だと主張したければそれもいいだろう。ただしその同じ口で二度と沖縄米軍基地に反対したり、在日朝鮮人差別に反対するような事は言わないでくれという話だ。これらはどうしても両立し得ない甚だしい矛盾だからである。実際に朝鮮共和国はベトナム戦争の時と同じでシリアのアサド政権を支援しており、軍事顧問も送っている。日本でアサドやプーチンを糾弾している人間達が仮に今は在日差別に反対していたとしても、その事を理由に「北朝鮮許すまじ」「朝鮮学校への補助金・無償化除外は当然」「拉致被害者を帰せ」へと道を誤る危険性は常に孕んでいると思う。故に一度落ち着いて考え直し、自制する必要があるのではないか。緑の党をはじめとするヨーロッパの左派・リベラル勢力や、それを無条件追従する韓国の一部旧民主化勢力(リビア・シリアへの侵略に事実上賛成している参与連帯が特にそう)の過ちが示唆する所は大きい。あるいはそれがさらにエスカレートして理性や自制心を完全に失うと、反原連やしばき隊といったいわゆる「野間易通一派」だの、沖縄米軍基地本土引き取り運動のようにカルト化する事は言うまでもない。

「第三世界や植民地被害国や被侵略国の立場に立ってものを考える」
「加害者と被害者を取り違えてはならない」
「帝国主義の陰険毒辣さを侮るな」
「社会正義や反戦平和運動は良識に加えて、正しい知識や国際情勢などを学びながら行わねばならない。革命とは勉学を伴いながら行うものである」

こうした事が今ほど重要な時代はない。そしてこれらを忘れてしまうという過ちを犯す可能性は誰にもある。反戦平和運動に身を置く者はなおさらこの事を心に刻み付けておかねばなるまい。
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これからは「日本死ね」より「日本いらない」を使おう

例の「日本死ね」が流行語大賞のトップテンに入ったという。流行語大賞なるもの、もう十何年も前から本当に流行している言葉や世相を鋭く突いた言葉が全く選ばれない有名無実な存在に成り果てている(例えばオウム事件があった95-96年にかけて、世間で流行った「ポア」などのオウム関連の言葉が全くランキングに入らなかった)ので、とっとと廃止すべきだし、その考えは今も変わらない。それでも今回「日本死ね」が入ったのは近年にしては珍しく世相を反映したセレクトではあるだろう。だからといって流行語大賞そのものの価値が高まったりした訳では全くないのだが。そもそも発言の主ではなく、それを国会で取り上げただけの民進党議員がなぜ受賞するのか全く理解出来ない。
が、しかし…。

筆者もこの「日本死ね」という言葉をこれまで無意識に多用してきたのだが、それは軽率な振る舞いであったようだ。‏@haiekiという方のツイッターを見て、「日本死ね」の発言主にも少々問題があるという事を知ったからである。

https://twitter.com/haieki/status/804615625939161088
死ヶ崎‏@haieki
それはそうと件の「落ちた人」は、やながせ裕文やおときた駿の「韓国人学校」反対ツイートをRTする御仁なのはお忘れなきよう。
1:18 - 2016年12月2日

 

子供を保育園に入れられなかった母親の感情というのはあるだろうが、それでも「韓国学校に土地を貸したせいで俺達日本人の為の保育園が建てられない」みたいなデマに不用意に乗っかり、そのような主張をしているレイシストの発言を好意的にリツイートするのはあまりに軽率で思慮の足りない行動であろう。何よりもおときた駿は「東京都は保育園作るな」と主張してきた政治家ではなかったか。そのように子供をまともに保育園にすら入れられない今の日本の政治体制そのものの政治家、すなわち「不倶戴天の敵(のはず)」を知ってか知らずか好意的にリツイートしてしまうというのは、真に致命的な自殺行為である。この発言主にはもう少し勉強をして欲しいと思う。

こうした経緯を見ていて、筆者は「日本死ね」という言葉を使いたくなくなった。代わりに今後は同じ用途として「日本いらない」を使うのが相応しいと思う。

http://pinkydra.exblog.jp/24735756/
 4コマまんが「ある日の入管」27
東京入管に収容されたこの2人の家族である父親と長男も、だいぶ前に収容され、すでに牛久入管に移送されていた。お互い収容されているので、会うことはもちろん電話などで声も聞く事すら許されなかった。唯一の伝達手段は手紙だけ・・・・。

補足:この漫画では、第三国という言葉がたまに出てくるが、難民認定されるより確率ははるかに低い。母国には帰れない、日本で難民として認められずヴィザも出ない、なら別の国に行きたいと思っていてもヴィザがなければ出国はまず不可能に近い。つまり八方ふさがり。



まさにその通り「日本いらない」であろう。これからはこの言葉を使おうではないか。「日本いらない」に加えて「安倍いらない」「自民党いらない」「天皇制いらない」「米軍基地いらない」「自衛隊いらない」「日米安保いらない」「消費税いらない」「子宮頸ガンワクチンいらない」「遺伝子組み換え食品いらない」「朝鮮共和国への制裁いらない」「原発いらない」「入管いらない」…それで良いではないか。
筆者は今後この言葉を使っていきたいと思う。今の日本において、人民による抵抗と批判の言葉として大変優れた言葉ではあるまいか。もちろん流行語大賞ごとき不名誉なものに選ばれる必要はない。なぜなら、

「流行語大賞いらない」

からである!

WANTED! 韓日軍事情報保護協定推進派学者ども

以下いずれも韓国の新聞から翻訳抜粋する。

◆韓日軍事情報保護協定を推進する「日本の韓国通」

東京大学教授・木宮正史曰く

https://www.hankookilbo.com/v/e28273fba2f94557b93145997245d497
「トランプ、韓国・日本を退けて朝鮮と直接協議するかも」
登録2016.11.14 20:00 修正2016.11.14 20:00
木宮正史東京大学教授

―韓日軍事情報協定(GSOMIA)推進で韓国内の批判世論が多い。

誤解を解かねばならない韓国ではまるで軍事同盟をするかのように考えるが、そうではない。重要情報交換はどちらにも必要だ。韓日協力の必要性が急激に増加しているのに、依然としてタブー視される所が多い」


◆韓日軍事情報保護協定を推進する「韓国の日本通」

延世大学名誉特任教授・文正仁(笑)曰く

http://news.sbs.co.kr/news/endPage.do?news_id=N1003881468&oaid=N1003881068&plink=TOP&cooper=SBSNEWSEND&v2
「朴鎭浩の時事展望台」文正仁「トランプのアメリカ、『サード』の代価を要求するかも」
対談:文正仁延世大学名誉特任教授
作成 2016.11.10 10:00 修正2016.11.10 10:11

朴鎭浩
もう一つおうかがいします。韓日軍事情報保護協定が韓日間で推進されて実務段階がまとまりつつありますが、このままイっても大丈夫だと見られますか?

文正仁
それもタイミングが良くありません。大統領が準事故状態にあるのに、我々の立場では重要だと思うのを一方的に出た際には国民的な情緒が心配になります。ですが韓日軍事情報保護協定それ自体は大きな問題ではありません。互いが交換した情報を各国の軍事機密保護法案に準じて保護し、交換した情報を第3国に与えないものです。それ自体が1級秘密をやるかどうかを決定するものではありませんよ。


韓日軍事情報保護協定を韓日双方で推進している学者の実例を二つ挙げてみた。木宮・文のいずれもこの協定について「誤解を解かねばならない」「どちらにも必要」「大きな問題ではありません」挙げ句がタイミングが悪いだけでそれ自体は重要だとまでぬかしている。この協定こそ第2の「乙巳保護条約」であり、日本軍(自衛隊)の朝鮮半島再進出を導く危険が高いとまで言われているのに、何イってんだこいつらという話だろう。この二人はいずれも韓日双方で「日本の韓国通」「韓国の日本通」(ただし文正仁はどちらかと言うと「中国通」であって、日本には大した知識も見識も持っていないようだが)で通っている権威である。恐ろしい話ではないか。原発擁護や放射能の危険性を隠蔽するのに必死な学者がその道の「権威」とされているのと何てそっくりなのかと思う。

原発の御用学者
「放射能は安全です。原発の必要性が急激に増加しているのに、依然としてタブー視される所が多い。福島の汚染も大きな問題ではありませんので、誤解を解かねばなりません」

木宮&文
「韓日軍事情報保護協定は安全です。韓日協力の必要性が急激に増加しているのに、依然としてタブー視される所が多い。軍事機密をやりとりするのは大きな問題ではありませんので、誤解を解かねばなりません」

もう一つ木宮正史と文正仁に共通しているのは、両人とも「帝国の慰安婦」と朴裕河の熱心な擁護者・支持者であるという事だろう。木宮は2015年11月に朴裕河が在宅起訴された時に日本から抗議声明に名を連ねた一人だ。文もまた「帝国の慰安婦」が2014年秋に出版禁止仮処分を受けた時から朴裕河の応援団に名を連ねたのに始まって、やはり2015年の在宅起訴の際にも韓国側の抗議声明に名を連ねている。二人とも金筋入りの朴裕河シンパであり、そういう連中が韓日軍事情報保護協定を必死こいて擁護・推進しているというのは、まさに「帝国の慰安婦」に象徴される「朴槿恵・安倍晋三・朴裕河的日韓和解」の行き着く先が何であるかを雄弁に物語っていよう。

で、韓国ではこの「朴裕河応援団長」であるインチキ学者・文正仁が「金大中・盧武鉉時代に太陽政策を推進した大物学者」として今現在も統一問題の講演会で引っ張りだこという始末…。以下のポスターを見て、筆者は驚愕すると同時に絶望したよ。


↑ 11月24日に開かれた「ソウル統一トークショー」パネリストに林東源、丁世鉉、朴元淳と共に文正仁(上の写真右から2番目)の名がある。

朴裕河応援団長にして軍事情報保護協定ゴリゴリ推進派の語る「南北統一」って一体何? これでは例え朴槿恵が失脚しても韓国の未来は暗く、南北関係改善や日帝の過去史清算や2015慰安婦合意の撤廃は極めて困難であると言わざるを得ない。除去されなければならないのは朴槿恵だけではない。文正仁も朴裕河も林東源も丁世鉉も木宮正史も安倍晋三も全員等しく除去されなければならない対象である!

【翻訳記事】金甲洙氏のフェイスブックより「朴槿恵の身辺確保火急、緊急逮捕と拘束収監以外に答はない」

https://www.facebook.com/kimcapsu/posts/729821900502090
2016.11.27 8:07

朴槿恵の身辺確保火急、緊急逮捕と拘束収監以外に答はない
―李承晩のケース、朴正熙のケース二つとも駄目だ

11月12日の民衆総決起直後に私は朴槿恵の退陣は時間の問題になったと言いつつ、おそらくクリスマス(12月末)を前後して事態は絶頂に至るものと予測した事がある。依然として朴槿恵はびくともしていないと舌打ちする人々が多い。だが状況がこれほどまでに至れば、朴槿恵の退陣は朴槿恵個人の意思によって行われるものではない。

1960年4.19当時に李承晩が「下野」したのは4月26日だったが、驚いた事に李承晩は当日午前までも下野を拒否していた。これは李承晩の下野が本人自身の意思とは無関係に行われた事を知らせてくれる。もちろん最終的な瞬間に決心したのは李承晩だが、彼をしてそうしなければならないようにしたのはまさに「民衆の抗争」だった。

問題は当時の民衆が、李承晩をして下野後に国外亡命する事まで防げなかった所にあった。反面に朴正熙は「下野」も出来ず死んだ。朴正熙は内部権力の一員であった金載圭によって除去された。

歴史的に見て国家最高権力者が他意によって失脚する場合は「李承晩のケース」よりは「朴正熙のケース」がもう少し多い。だがここで我々が非常に注目せねばならないのは、朴正熙を除去した金載圭もまた除去されたという事実だ。

私は朴槿恵の除去は朴正熙のケースが最悪、李承晩のケースが次悪であると規定する。最高権力者が殺されれば瞬く間に同情論が拡散される。こうした場合に歴史は「反動(reaction)」へと流れるようになる。朴正熙以後に全斗煥が登場したのは誰もが知る事実だ。

ならば李承晩のケースはどうか? この場合歴史は反動ではないが反正(restoration 以前の状態への修復、復旧の意。訳注)へと流れるようになる。朝鮮朝には燕山君時代の中宗反正、光海君時代の仁祖反正があった。これによって権力地形は変化したが、依然として全州李氏が王位を継承したという点で、この二つの反正は1392年の易姓革命の価値に全く及ばなかった。

だが遺憾な事に4.19は中宗反正や仁祖反正にも及ばない結果を醸し出した。とりあえず李承晩以後に国家権力は許政過渡政権を経て張勉政権へと移ったが、実際に張勉こそ李承晩に劣らず非自主的な反北親米政権に過ぎなかった。張勉政権は1年もしないうちに5.16反動クーデターを迎えた。

我々はこの二つの歴史から冷静に悟らねばならない。朴槿恵は朴正熙のように死んでもいけないし、李承晩のように下野・亡命させるようにしてもならない。このようになった場合、旧悪の歴史は清算されない。いや、清算はおろか隠蔽・歪曲され、甚だしくは旧悪の歴史が美化すらされる。

全斗煥を無力化させた1987年の6.10も同様だった。6.10やはり一種の反正であったと言える。人々はこの時金大中・金泳三の両金氏分裂で失敗したと言うが、それは近視眼的な歴史観に過ぎない。

盧泰愚の登場はすでに6.29談合の時に決定されたも同然だった。結局問題は「6.29談合」(1987年6.29宣言以後に7月31日から9月16日にかけて憲法改正の為に全斗煥・盧泰愚側、民主党内金泳三派、同金大中派が集まって協議した8人政治会談の事を指す。ここで協議された改憲内容は民主化の為に扱われるべき内容がかなり欠けており、盧と両金の各人が次期執権に有利な制度を確保しようという「利害調整」の談合的要素が大きかった。訳注)にあったのだった。さらに言ってその時の抗争を最後まで押し通して五共(全斗煥体制である第5共和国の略。訳注)勢力を断罪し、金大中と金泳三が残って競争する構図の選挙を行わねばならなかったという事だ。

したがってこの厳重な時間に、我々はなぜこのような失敗達が繰り返されるのかを深刻に認識せねばならない。それは抗争は民衆がしておいて、抗争以後の主導権を第2既得権権力者達に委任した為ではないか?

ならば今日の第2既得権勢力は誰か? セヌリ党内非朴槿恵派と民主党と国民の党と正義党ではないか? こうした点で私は、この重にして大な時点で特定野党政治家を追従するいわゆる「ファンダム市民達」の覚醒と自制を求めない訳にはいかない。

先に述べたように、朴槿恵はいかなる形態であれ間もなく除去される。さらに言って除去如何が重要な時点は過ぎたという事だ。これからは除去の形態と除去以後を討議して決定せねばならない。とりあえずは既存体制による弾劾は最悪だ。すでに青瓦台は「むしろ弾劾手続きを踏んでみろ」と傲岸不遜な態度ではないか?

朴槿恵を李承晩のように自らの足で降りて亡命させるようにしてはならない。朴正熙のように内部から除去させるようにしてはなおさらいけない。この二つの場合を未然に防止するには、朴槿恵を民衆の圧力で緊急逮捕・拘束収監させて身辺を確保する事が急務ではないのか?

訳:ZED


例によって金甲洙氏のフェイスブックより翻訳して御紹介させていただいた。今の韓国の状況と今後いかにせねばならないかを鋭く指摘している文章で、せめてこれくらいのレベルの記事が日本でももっと増えて欲しいと切に思う。
日本の「朝鮮半島専門家」(在日朝鮮人か日本人であるかを問わず)どもはどれもロクな者がおらず、此度の韓国の事態に対してもまともな事を言ってるのを見た事がない。この期に及んでもまだ朴槿恵を決死擁護し続けている河信基(笑)。2016年というこの時代になってもまだ「この間に北が攻めてくるぞおおおおおッ! 文在寅と民主党は北の手先だぞおおおおおッ!」という戯言をわめき散らすしか能がないコリア国際研究所の朴斗鎮。おめえ一体何10年前の化石反共主義者なんだよ(笑)。あんな事を真顔で言って、朴斗鎮はよく恥ずかしくねえな! 極めつけは「朝鮮半島問題専門誌「コリア・レポート」の編集長」である辺真一であろう。「朝鮮半島問題専門誌の編集長」たる者が、これまで盧武鉉の事をよく知らなかったみたいな事を言ってるのだからアホの一言だ。じゃあおまえが以前に出した「大統領を殺す国 韓国」とかいう本は何なんだ? 盧武鉉の事を何も知らないくせに「韓国の大統領」を書いたというのか? 「できることなら彼が大統領になるまでの経緯を詳しく書き加えたくなった」ではなく、今すぐその本絶版にしろよという話だろう。ついでに辺真一という人間もマスコミから永遠に絶版になるのが望ましい。これら在日2世総連転向者の河・朴・辺という百害あって一利のない「有害廃棄物オヤジズ」は一刻も早く、朴槿恵共々除去されるべきであろう。同胞の迷惑を一切顧みずただただ私利私欲の為に日本と韓国の右翼に媚びへつらうこの手の旧悪が一掃されねばならないのは、在日の社会も同様である。

それはともかく「朴槿恵の除去はもはや時間の問題で、それも本人の意思とは無関係に追い込まれる」という金甲洙氏の見立ては筆者の見通しとは若干違うものの、「除去の形態と除去以後」が重要であるという点は全くその通りであろう。民衆の力で打ち倒されて旧悪が一掃されねばならず、その為の朴槿恵除去なのだから。今韓国国会では野党の弾劾手続きが進行中であり、これにセヌリ党からどれだけ造反者が出て可決されるかというのが注目を集めているが、これこそ内部権力の一員によって除去される「朴正熙のケース」に近い。朴槿恵弾劾が通っても次に憲法裁判所の審判が待っており、その間は例の公安検事出身者で朴槿恵に勝るとも劣らない極悪総理・黄教安が権限代行になるに過ぎない。憲法裁判所の認定が仮に通ったとしても、今度はセヌリの非主流派造反組が大きな顔をしてくるであろう。「俺達がこれだけたくさん造反したから朴槿恵を退陣させられたんだぞ」と。だからハンギョレの言う「国会の圧倒的な弾劾案可決が必要」というのは、むしろ後に大きな災いを残す危険もはらんでいるのである。ノータリンもいい所だ。もちろん今の野党もセヌリに劣らぬ酷さなのだが。
こうした面を決して忘れてはならない。国外へ逃げられる訳にも、権力内部の都合で除去(これは親父の時のように必ずしも死による除去を意味する訳ではない)される訳にもいかない。旧悪もろとも裁かれねばならないのである。

金甲洙氏のフェイスブックより「11.26 闘争正常化の為の緊急提案15項」

韓国では本日11月26日にも大規模デモが予定されています。それについて金甲洙氏のフェイスブックに掲載された提言を翻訳して御紹介します。

# 11.26 闘争正常化の為の緊急提案15項

1.これ以上「下野」「退陣」とは言わず「処罰」「拘束」「処断」にスローガンを変えよう。
2.「加担者処罰処断」も一緒に入れよう。
3.トラクター青瓦台進撃闘争団を熱く歓迎して激励しよう。
4.不法・暴力が嫌いな人間は、警察の不法・暴力から指摘しよう。
5.街や広場の掃除はソウル市に任せよう。

6.弾劾を望む人間達は野党政治家達と一緒に汝矣島国会議事堂に行ってデモをすれば良い。
7.弾劾してみた所で黄教安(現総理。民主化運動を弾圧した公安検事出身政治家で、朴槿恵政権では統合進歩党解散などの悪名高い数々の公安弾圧事件に辣腕を振るった。朴槿恵が仮に退陣しても、現行法では総理であるこいつが自動的に権限代行になる。訳注)に入れ替わるだけ。「内閣総辞職」を新しいスローガンに入れよう。
8.改憲しようとは言わずに「まずは国家保安法を廃棄しよう」と叫ぼう。
9.「統合進歩党復元」「李石基、ハン・サンギュン即時釈放」を叫ばねばならない。
(李石基は統合進歩党議員。「内乱陰謀罪」デッチ上げで9年の刑をうたれた。ハン・サンギュンは民主労総の委員長で、2015年の民衆総決起デモが「違法集会」であるとして一審で5年の刑を宣告され控訴中。いずれも朴槿恵政権下における政治弾圧最大の犠牲者達。訳注)
10.愛国歌のようなものを歌うのはやめよう。光化門は「国際市場」(愛国歌が流れると、夫婦喧嘩の最中でもそれをやめて敬礼をするというシーンのある映画の事。訳注)ではない。

11.芸能人公演のようなものはやらず、見るのもやめよう。
12.座ってキャンドルを振るよりもスローガンと合唱・行進を主にしよう。
13.レ・ミゼラブル合唱公演を見るからには、民衆の歌を一緒に歌おう。
14.なるべく子供や老弱者を連れて来るのはやめよう。
15.家族外出や恋人のデートは他の場所を利用しよう。

訳:ZED

原文記事URL
https://www.facebook.com/kimcapsu/posts/728857857265161


デモは闘争的であるべし。先日筆者も100万人デモの問題点を述べましたが、上記も的確な指摘であると思います。日本の社会運動においても当てはまる部分が結構あるのではないでしょうか。

現在韓国では全国の農民が「全琫準闘争団」(上記の2にあるトラクター青瓦台進撃闘争団の事)の名称を掲げ、大規模トラクターデモでソウルに向かっている最中ですが、これがまた警察からひどい弾圧を受けています。こういう闘争的な運動に対しては徹底した暴力を振るうという、まさに「警察からの伝言」を地で行く風景。

【警察からの伝言】
「おまわりさんありがとう」「警察も我々と同じ国民同僚」などの「良い」言葉をかけると逮捕されない。「警察帰れ」「イヌ」などの「悪い」言葉をかけると逮捕・暴行される。

先日のソウル警察庁長の「成熟した市民意識しゅごい」発言がいかに欺瞞的なものであるかがよく分かるでしょう。「非暴力」ばかり訴えて従順な参加者に対しては「成熟した市民のみなさんに感謝」と持ち上げ、そうでない全琫準闘争団や民主労総委員長のように反骨精神のある闘争的な参加者には「違法デモ」のレッテルを貼って弾圧する。

念の為に言っておかねばなりませんが、「闘争的」というのは必ずしも「暴力的」を意味するものではありません。日本の反天皇制デモや高江の闘争のように非暴力でも大変闘争的な運動というのはいくらでもあり、社会運動が「闘争的」であるかどうかというのは戦う相手や運動の目的・方針による所が大です。逆に暴力的だが全然闘争的じゃない運動集団の例としては男組だのしばき隊だの憂国我道会だのが大変分かり易いでしょう。だからこの手の連中が沖縄に来ても全くの逆効果であり、暗害分子にしかならないという事です!

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