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河信基はもう朝鮮半島研究家としては完全に終わってる

これまでも何度か指摘したが、河信基という人はもう引退した方が良い。3.4年くらい前までは結構まともな事を言ってたのだが、最近のこの人の発言には見るべき所が何もなくなった。口を開けば「金正恩は(開城工団再開・核廃棄など)決断しろ」と北に対して無茶な事を要求するばかりで、南に対しては「朴槿恵は(原発推進・公安弾圧中止・対北敵視政策など)決断しろ」とは絶対に言わない。この男はかつて朝鮮半島の諸問題解決について「同時行動」を主張していたのだが、今はそんな主張は欠片もなくなって、北に対してだけ一方的な譲歩と行動ばかり要求する。かつての辺真一がそうであったように、当初はまともな事を言ってても、その後日本のメディアに出続けて儲ける為には北朝鮮や総連や同胞社会の悪口を言って日本の社会体制に媚びざるを得なくなるもの。河もその落とし穴にはまってしまったのかもしれないが、それにしても無残で醜悪な成れの果てと思う。
河の妄言は朝鮮半島関連だけではなく、その他国際情勢に関するピンボケぶりも甚だしい。特にひどかったのが以下の記事だろう。
シリア情勢と北朝鮮核問題(下)

「大量破壊兵器問題解決のモデルケースとなりうるものであり、特に、北朝鮮の核問題にも大きなインパクトを与えずには置かないであろう」

「北朝鮮はアメリカの脅威を核開発・保有の名分にしてきたが、アサド大統領のように中国、ロシアなどの保障を得ればその必要はなくなる。
北朝鮮は核を放棄すると丸裸になり、米国に攻撃されると主張するが、中国、ロシアが保障する限り、その恐怖感も除去できる」

それで大量破壊兵器を放棄して、数年後に侵略されたのがリビアではなかったのか。シリアの「化学兵器国際管理」も実施するには数年の調査期間を要すると言われており、その間に何が起こるか分かったものではないだろう。特にシリア内戦の場合は西側に援助された反政府勢力が暴れ回って住民の虐殺を繰り返したのが最大の原因であり、それを止めさせなければ何の解決にもならない。シリア政府も苦しい状況だからやむを得ずそのような提案に乗ったのだろうが、あまり根本的な解決にはならないのではないか。
シリア問題の一番の解決策は西側帝国主義諸国が反政府勢力への援助を一切止めてシリアから手を引く事なのに、河信基はその事については何も言わない。この人はシリア問題の何たるかをそもそも分かっていないのではないか。いや、多分分かっていて言ってるのだろう。
最近の河が言っているような事を朝鮮では古来「事大主義」と言ってきた。事大とはすなわち弱者が強者のいいなりになる事で、今の河は口を開けば「北朝鮮は韓国なしに経済再建は成り立たない」「北朝鮮は核放棄してアメリカや韓国の経済援助を受けろ」「シリアは化学兵器を放棄して中国とロシアの保障を得ろ」と言うが、要するに朝鮮やシリアのような「小国」は韓米中露のような「大国」の下に入ってりゃいいという、恐ろしく大国や覇権国家の側に立った上から目線そのものである。昔の李氏朝鮮にはいつも清(中国)の顔色ばかり伺う官僚が少なくなかったし、日帝植民地時代には日本の言いなりになって同胞を痛めつけた親日派がいた。今でも韓国はアメリカの顔色ばかり気にする事大主義の亜流帝国主義国家だ。河信基は今や完全にこうした卑屈な事大主義者(早い話スネ夫という事です)と言うか帝国主義の走狗に成り果てた訳で、小国の民衆がそうした大国の軍事的脅威にどれだけ怯えて暮らしているかを考えようともしない。
大体この男の朴槿恵に対する評価は甘いどころか、犯罪的な美化作業とすら言える。河信基は普段原発に反対するような事を言っているが、じゃあ先日朴槿恵がベトナムに言って来た件はどうなんだよと言いたい。朴槿恵が今回ベトナムに行った最大の目的は原発のセールスではなかったか。脱原発のような事を言っておいて、大好きな朴槿恵が原発を外国に売っても何も文句を言わないのだからインチキそのものだ。朴槿恵がベトナム戦争の時の事を一切謝罪しなかった事も、河は完全にスルーしている。
「金正恩第1書記は自ら核廃棄に乗り出せば、望むだけの経済協力を得ることが出来よう」
そんな保障はどこにもない。逆にリビアのようになる可能性の方がはるかに高いだろう。李朝末期(大韓帝国)に軍事権と外交権を日本に引き渡した乙巳勒約(을사륵약 乙巳条約)とそれを結んだ乙巳五賊(李完用 리완용李根澤 리근택李址鎔 리지용朴齊純 박제순権重顕 권중현)と全く同じ発想である。アメリカやフランス・韓国といった帝国主義国家の軍事的脅威に現実に晒されている国々(シリア・朝鮮)に、ましてや自分の国にまでこうも簡単に武装解除して国家主権を捨てろと平然と要求出来る感覚が信じられない。乙巳五賊ら当時の親日派どもも同じような事を言ったのだ。「軍備と外交を日本に引き渡せば、望むだけの経済協力を得て朝鮮は近代化することが出来よう」と。前々から河信基は親日派である朴正煕の事をやたらとヨイショする欠点があったが、ミイラ取りがミイラになるの例え通り、今や本人もこうした親日派・事大主義に染まってしまったという事だろう。このリョンガムジェンイ(령감쟁이 朝鮮語でオッサンとか老いぼれの意)はシリアのような第三世界諸国はもちろん日本の在日同胞社会にとっても有害なだけで、益になる所は全くない。一日も早く消えるべきだろう。もはや河信基は、日帝の被害者である在日としての資格を完全に喪失した。
これからは朴斗鎮・金賛汀・辺真一・高英起に河信基を加えた5人を「総連からの転向者五賊」と呼ぶ事にしたい。
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日本政府は潘基文がどういう人間かまるで分かってない

シリアへの軍事介入を必死になって煽っている例の極悪国連事務総長・潘基文が26日、歴史認識問題で日本を批判した。

http://news.livedoor.com/article/detail/7987583/
潘基文国連事務総長、異例の発言…安倍政権批判
読売新聞2013年08月26日19時30分
  . 【ソウル=中川孝之】韓国出身の潘基文(パンギムン)国連事務総長は26日、ソウルの外交省で記者会見し、日本の憲法改正論議を巡り、「正しい歴史(認識)が、良き国家関係を維持する。日本の政治指導者には深い省察と、国際的な未来を見通す展望が必要だ」と述べた。

 韓国政府の立場に同調した安倍政権批判と言え、国連事務総長の発言としては異例だ。

 発言は、「日本の平和憲法修正の動きに関する国連の立場」について答えたもの。潘事務総長はまた、日本が中韓と歴史や領土を巡り対立している現状に関し、「歴史について正しい認識を持つことが必要だ。そうしてこそ、他の国々から尊敬と信頼を受けるのではないか」と語った。韓国メディアは一連の発言を、「日本の右傾化の兆しを遠回しに批判した」(聯合ニュース)と大きく伝えている。

これに対して日本政府は抗議したらしい。

http://news.livedoor.com/article/detail/7988078/
政府、国連総長の真意確認へ 対日反省要求で
共同通信2013年08月26日20時04分
  コメント 37 . 政府は26日、歴史認識問題で日本に反省を求めた潘基文国連事務総長の発言について「中立の立場を守るべき国連事務総長の発言として適切かどうか、真意を確認する必要がある」(外務省筋)として、事実関係の把握に乗り出した。政府筋によると、在韓国大使館を通じて潘氏の記者会見発言を精査した上で、潘氏の意図を国連サイドに問い合わせる方向だ。

まずこの件で考えなければならないのは、潘基文のこの発言は「国連事務総長としての発言」としては全く非の打ち所がないという事だ。潘基文が事務総長を務めるこの国際外交組織の名は正しくは「United Nations」、つまり正確には第2次大戦で日独伊の枢軸国と戦争した「連合国」である。日本でも今まで多くの人が指摘してきたが、日本語の「国際連合=国連」という言葉は誤訳に等しい。実際中国語ではこの組織を「連合国」とずばりそのもので訳しているし、韓国でも「国際連合」という訳語よりも「UN」という英語の略語で言うのが一般的である。つまり第2次大戦で日独伊の枢軸国をやっつけた「連合国」が大日本帝国の蛮行を批判するのは当然であり、戦争に負けて「連合国」の軍門に下った戦後日本がそれに文句を言える筋合いは全くないという事だ。これは潘基文でなくても、アナンだろうがブトロス=ガリだろうがデクエヤルだろうが誰が事務総長になっても同じ事を言わざるを得ない立場になる。本当に日本がこうした発言に反対するというならば、「連合国」を脱退するのが筋なのだ。その上で「日本はアジア解放の為に戦争した」「大東亜共栄圏」「八紘一宇」などを好きなだけ主張したらいい。もちろんそれは日本の支配層が忠誠を誓って止まないアメリカを再び敵に回す事にもなる訳だが。
日本政府はその辺を知ってか知らずか、この件について何と韓国大使館にクレームをつけている。表向きは勇ましく「反日国家・韓国」へ文句を言っているように見えるが、こんなものは門前払いか、韓国大使館の担当者の耳を右から左へ通り抜けて終わりだろう。韓国大使館にしてみれば「潘基文? あの人は今は国連に籍があるんだから、文句はニューヨークへ言ってくれ」という事なのだ。しょせん日本国内右派向けのパフォーマンスの域を出ない、実効性ゼロの全く無意味なデモンストレーションに過ぎないのである。

国際外交や韓国の情勢というのを全く分かっていない馬鹿で間抜けでアナクロな日本政府や日本右派の為にお情けでヒントをやる(笑)が、そもそも潘基文という男ほど立身出世主義の権化みたいな官僚はいない。「激昂がんぼ」や「票田のトラクター」じゃないけど、日本の霞ヶ関はもちろんどこの国の官界にもこういう出世主義者はおり、潘基文はその中でも並外れて出世欲が突出した超亡者と言って良いだろう。これについては同じ外交官でも佐藤優や東郷和彦ごとき(笑)では到底敵わない。この男の過去の行動を見ていると政治的主体性というのが全くなく、とにかく時の権力者・執権勢力の言う事をひたすら唯々諾々とこなして出世道を歩んで来た。金大中や盧武鉉が大統領になれば北朝鮮との融和政策(太陽政策)を推進するし、逆に李明博が大統領になれば打って変わって北朝鮮非難を繰り返すというように。最近の潘基文は北朝鮮に対して急に温和な姿勢に変わって「朴槿恵政権の人道支援を評価」「朝鮮半島の平和の為に近く訪朝したい」と、数ヶ月前(ロケット発射や核実験の時)とは180度違う事を何の説明もなく唐突に言い出しているが、これも南北の対話が進んできた本国の情勢をうかがっての風見鶏処世術が存分に発揮された結果であろう。とにかくこの男は自分の出世の為であればどんな事でも言うし、行動するのだ。潘基文の行動原則は100%己の処世と立身出世のみ! 節操のなさに関しては、潘基文は間違いなく最強・無敵・不敗の世界チャンピオンである。
で、国連事務総長という国際外交の頂点にまで上り詰めたこの男が、次に狙うのは故国である韓国大統領の座である。そして潘基文は、自分が次期韓国大統領になる為には「アメリカの支持」が一番重要だと思い込んでいるのだ。この辺は筆者などよりも、他ならぬ自民党の執権者のみなさんの方がより詳しく身に覚えがあるのではないか(笑)。この男がハイチやリビアやシリアの件でひたすらアメリカの意に沿って侵略や軍事介入を後押ししているのは、そう考えると一目瞭然だろう。この男が日本に対して歴史認識で反省を求めたというのも、本人が韓国人であるという民族的理由からでは全くなく、飽くまで United Nations の事務総長としての立場ならびに、その国際秩序を取り仕切る(と同時に将来自分が韓国大統領になれるかどうかを左右するであろう)アメリカに媚びたものでしかないという事だ。逆に自分が韓国大統領になるのに最重要であれば、潘基文は平気で「大日本帝国万歳」でも「天皇陛下万歳」でも何でも喜んで言うだろう(現実の情勢としてはあり得ないが)。同時に、潘基文の発言など韓国人は一切評価する必要はないという事でもある。潘基文が歴史認識で日本の反省を促すなど「おまえが言うな」の一言に尽きるだろう。
いわば潘基文は「第2次大戦の連合国(United Nations)の事務総長」ならびに「4年後の次期韓国大統領の座を狙う野心家」の立場としては「政治的に極めて正しい行動」をしているに過ぎないのである。
潘基文による日本への歴史認識問題発言がどうしても気に入らなくて報復(ヤクザ用語では「カエシ」)したいのであれば、実効性ゼロな韓国大使館への抗議などではなく、こうした潘基文の立身出世に直接影響を及ぼす対抗策というか嫌がらせを弄さねばならない。それが具体的にどのような手段かまでは言及しないが、まあ頭を使えという事だ。もっともここまで説明してやっても、日本政府にそこまで深謀遠慮が出来るとはハナから思ってはいないけれどね。

これが次期韓国大統領有力候補だって?

シリアでまたしても「政府軍が化学兵器を使用した」という話が流布されている。早速アメリカは「軍事介入だ」と小躍りして騒ぎ立てており、民主党のオバマ政権が共和党のブッシュ政権と本質的には何一つ違っていない事を良く見せ付けてくれている。このシリアの「化学兵器疑惑」も、実際には欧米諸国の支援によって反政府勢力が使った可能性が高い。またしてもイラクやリビアの時と同じで大嘘を理由にしての軍事介入が起こる危険が高まっている。

http://japanese.ruvr.ru/2013_08_22/120041670/
化学兵器 シリア反対派勢力の「やっつけ仕事」

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013082500014
反体制派地域からガスマスク=シリア国営テレビ報道

軍事介入を目論む米オバマ政権や仏オランド政権はもちろん最悪だが、これに最大級の加勢をしているのが国連事務総長の潘基文(반기문 パン・ギムン)である。今回の件で22日にオバマがシリアへの軍事介入を検討し始めたと発表するや、潘基文はすかさず23日に「化学兵器使用は国際法違反であり、即刻調査を求める」「シリア事態は全国際社会に対する脅威」「シリア事態に関与する事は時間の問題」として国連レベルの積極的な活動が迫っていると宣言した。

http://www.pressian.com/article/article.asp?article_num=40130823140440&Section=05
シリア化学兵器大虐殺疑惑、アメリカ「軍事攻撃検討」(韓国語記事)

国連事務総長が率先してアメリカやフランスの軍事介入を後押し・正当化するような事を軽々しく言いふらしているのだからお話にならない。前任者のアナンですらイラク戦争開戦を止める為の努力を一応ある程度はしていたのに、潘基文はそれ以下だ。間違いなく潘基文は、かつてPKOによる軍事介入と戦争を世界中に広めたブトロス・ブトロス=ガリと並んで、史上最悪の事務総長に数えられるだろう。
潘事務総長は「国際的脅威」を煽り立てるのが本当にお好きなんですね。外交官なんかとっとと辞めて、どっかの兵器産業のセールスマンにでも転職された方がはるかに高収入になるのではないかと思います。日本の安倍総理と一緒に「731」と番号が書かれた戦車だか戦闘機だかに一緒に乗り込んで記念撮影するのがお似合いではないでしょうか。こいつはそれほどどうしようもない大悪党である。

さらに信じられないのは、この潘基文という男が韓国では早くも(4年後の)次期大統領選有力候補などという話が出ている事だ。しかも与野党問わず! 本人は否定しているが、内心では間違いなく大乗り気だろう。先日、潘基文は休暇を利用して韓国へ里帰りしたのだが、その時は故郷の村で大歓迎を受け、
「国連事務総長として全世界の平和と人権伸張の為に働くのは大変な事だが、大韓民国国民の成員として力を得ている」
「世の中により多くの平和と人間尊厳性を守り、公平で正義が実現される社会を作る為に努力するだろう」
などと言ったそうな。

http://www.pressian.com/article/article.asp?article_num=60130825140453&section=01
潘基文、2年ぶりに「故郷に錦」…視線を引く理由は?(韓国語記事)

ハイチで大地震があった時は火事場泥棒的な欧米の侵略行為を手助けし、NATOによるリビアへの軍事介入を擁護し、今またシリアへの軍事介入を国連を挙げて後押ししている真っ最中のくせに、実に御立派な事を言うものだ。シリアを「第2のイラク」にして現地民衆を大虐殺しようとしている人間の言う「全世界の平和と人権伸張」「平和と人間尊厳性を守り、公平で正義が実現される社会」って一体何?
いささか早い話だが、こんな人間が本当に韓国の大統領になったらと考えると寒気がする。李明博、朴槿恵に続いて潘基文までもが大統領になるとか、本当に世も末としか言いようがない。セヌリ党ならまだしも、野党つまり民主党までもがこの男を有力大統領候補に狙い、しかも潘基文の帰国に対する反戦平和団体の抗議の声一つないというのはどういう事なのか。それどころか見当たるのは地元の歓迎の声ばかり。潘基文の故郷である忠清北道陰城郡には「潘基文記念館」という施設まであり、たぶん地元でこの男の悪口を言うのは、日本で天皇の批判をするのと同じ事なのだろう。

韓国の反戦平和運動団体達はなぜ潘基文の帰国反対運動をしなかったのか。もちろん韓国ではソウルで連日様々なデモが起こっていて、それどころでない事情もあるだろう。それでもせめて潘基文が国連を舞台にやっている事の本質をちゃんと見抜いて、批判ぐらいはしなければならない(はず)。もっとも、リビアの時に韓国では参与連帯や全教組のような民主勢力団体がいくつも雁首そろえて軍事介入に賛成した事を考えると、その手の勢力も今やすっかり今の韓国という「第三世界を搾取する亜流帝国主義国家」の体制に大筋で取り込まれてしまったのかもしれない。そういう連中にとっては潘基文の本性・本質などはどうでも良いどころか、それを批判するなどとんでもないという事になるのだから。今回引用したプレシアンの記事では二つとも潘基文のそうした悪行について何一つ批判にも問題にもしていなかったのは象徴的だろう。プレシアンはハンギョレと並んで韓国進歩派メディアの中では、シリア問題に対してタカ派な主張で一貫していた所である。したがってこれらが潘基文を批判する事はあり得ない。

しかしそれでも敢えて言っておきたい。潘基文という男は韓国人こそ率先して排撃すべき対象である。それも今のうちからだ。この男が何年かして大統領になるようになってからでは遅過ぎる。潘基文という輩が尋常な悪党ではないという事を、韓国の人々はしっかりと認識しておかねばならない。
かつて中曽根康弘が韓国を訪問した時、韓国の民主化勢力は中曽根訪韓反対運動を繰り広げた。その時のスローガンは「軍国主義日本を排撃する」「中曽根は即刻帰れ」だった。今はそれと同じスローガンを潘基文ならびに国連、それと自国韓国にこそ突き付けねばならない。
「軍国主義国連を排撃する」
「帝国主義化する韓国を排撃する」
「潘基文は即刻帰れ(ニューヨークでも日本でも)」
と。



当時の中曽根訪韓反対運動の一コマ。中曽根訪韓の1983年から30年過ぎても「軍国主義日本」は変わってないどころかますます酷くなったような…。

 

デイリーNKは振り込め詐欺の集団か? 金がないならとっとと店じまいしろ

デイリーNK日本版のホームページを見て笑ってしまったのだが、何とカンパの告知をしているではないか! そんなに財政状態が悪かったの? 日頃からあんだけ総連の財政などを馬鹿にしきって、それで自分ら(高英起&朴斗鎮)も総連を抜けたみたいな自慢話してたくせに、てめえらが一番経済観念ゼロではないか。
しかもこのカンパ募集がシャレにならないのは、そもそもデイリーNKというのはアメリカの全米民主主義基金(NED)から多大な財政支援を受けていた団体という事だ。これは他ならぬNEDのホームページにも堂々と書いてある。NEDからもらったお金はどうしたの? あのCIAの事実上フロント組織と言われているNEDから大金をもらっておきながら財政ピンチとか、おまえら一体どういう金の使い方してるんだという話だろう。いつだったか、ヤクルトの重役が会社の金をヘッジファンドにつぎ込んで莫大な損を出したという話があったけど、まさか…。人間持ち慣れない金を持つと散財し、博才のない奴ほど博打に狂うものだが。いや、別にデイリーNKの高英起&朴斗鎮が持ち慣れないゼニを手にして、それでいつぞやのヤクルト重役みたく「小豆相場」にぶち込んだ、などと断定している訳じゃありませんよ(笑)。あんだけ潤沢な資金をアメリカからもらってるくせに、いきなり財政がピンチになるのは不自然じゃないかと、誰でも思うごく当たり前の感想(疑惑とも言う)を提議しているだけだから。
 
それにしてもデイリーNKはどこまで金に汚いのやら。何が「支援金のお願い」だ。アメリカのNEDから活動資金もらってるくせに何でそんなに金がなくなったのか、その財務の内訳を公表もせずにカンパだけよこせなんて、いくら何でも虫が良すぎる。そんなに金が足りないなら、まずはアメリカの御主人様におねだりして小遣いもらえや(笑)。でもあんまり無駄遣いばっかしてると、御主人様からも見捨てられるよ。
 
まあ現実的な話をするなら、まずはこんなに財政を悪化させた日本支局代表の高英起と顧問の朴斗鎮が責任をとるのが筋というものだろう。高と朴が自分の私財を吐き出してデイリーNK日本の財政に充てるのがまず先決だ。それでもまだ足りなかったら、カンパ募集をすれば良い。代表と顧問というトップ達が何の責任も取らずに「カンパくれ」とか、この二人は完璧に世の中をなめている。それでも駄目なら店じまい、倒産するのが資本主義のルールであろう。
こういう虫のいいやり方で金だけ集めようとするのを、世間一般には「振り込め詐欺」というんじゃないのか? デイリーNKがやってる事はまさに「振り込め詐欺まがい商法」そのものだ。デイリーNKがいくら活動した所で連中の言う「北朝鮮の人権改善と民主化実現」に至らない事だけは100%保証済みだから、そんな連中にカンパをするのはまさに「振り込め詐欺」の口座に入金する以外の何者でもない。
 
何よりも傑作なのは、デイリーNK顧問である朴斗鎮の本業はパチンコ屋の経営コンサルタントだという事だ。前にもちょっと述べた事があるが、この男は昔総連から追われるように逃げ出して乞食同然の身に落ちぶれた所を、当時九州でパチンコ屋をやっていた孫正義(言うまでもなく後のソフトバンク会長)の父親に拾われて、店のマネージャーのような仕事を与えられた。それからこういう仕事をするようになった訳で、いわば経営や財政のプロ(のはず)という事だ。そのマネージメントのプロが顧問として運営に関わっている団体が、カンパを集めなきゃいけないほど財政ピンチだって? こんなに無能な経営コンサルタント、初めて見たわ(笑)! 筆者がパチンコ屋だったら、絶対に朴斗鎮にはコンサルタントを頼まない。店潰されちゃうよ。あ、そうか。コンサルタントの仕事が駄目になったから、「振り込め詐欺まがい商法」に転職したんだ。それが朴斗鎮のようなクズにはお似合いだろう。
 
そう言えば高英起も少し前に何か本を出していたはずだ。脱北者のコッチェビがどうのこうのとかいう…。その本がそれなりに売れていれば、今のデイリーNK日本支局の財政ももう少しマシになっていたはずだ。それが今の体たらくという事は、高英起の本の売れ行きはやっぱり…(笑)。それとこの男が自分のツイッターで「在日は日の丸を尊重しろ」という浅ましい親日派丸出しの態度を見せた事があったが、あれも今思うと日本の右派勢力からの財政支援が欲しくて媚びへつらっていたのかもしれない。そんな自分をエライなどと言ってしまう時点で、この男のオツムを疑いたくなる。それよりも、自分が仕切ってる日本支局の財政問題の責任を取ってから偉そうな事を言え。今のままで行けば間違いなく、北朝鮮や総連ではなく、デイリーNK日本支局の方が財政破綻・経済崩壊するだろう。振り込め詐欺まがいのカンパを集めなきゃいけないくらい火の車な連中が、北朝鮮の事を「経済崩壊している」などと馬鹿にしてるって、高英起自身はひょっとして気の利いたギャグでも言ってるつもりなのだろうか? だとしたらこの男のギャグセンスはワールドメイト教祖である深見東州並みのレベルだ。高英起と深見東州はどちらも、傍から見てると呆れるしかないほど醜悪なナルシストぶりが共通している。
ちなみに高英起も若い頃は朝鮮学校へ通っていて、元は朴斗鎮と同じく総連系の人間だったのだが、後に転向してああなった。日本人でもナベツネだの有田芳生だのセブンイレブン会長の鈴木敏文だの、若い頃左翼だったのに年取ってから右へ転向した連中にはまともな人間がいないが、在日の世界でもそれは違わない。高英起&朴斗鎮はその典型的なサンプルケースである。
 
でもアジアプレスも薄情だねえ。業務提携先にして反北朝鮮の盟友でもあるデイリーNKが財政的に困ってる(?)んだぜ。少しはカンパしてやんなよ。石丸次郎は何の為に「仲良くしようぜ」一派(反原連一味とか有田とか)を自分のツイッターで推奨してるんだか。こういう時こそ「仲良くしようぜ」精神を発揮してあげなきゃ駄目じゃないか! デイリーNKとアジアプレスは、共に北朝鮮を敵とする「血で結ばれた友誼」のはずなのに、冷たすぎるぜ。それとも財布の紐だけは「仲良くしようぜ」精神とは別物だとでも言いたいんだろうか。こんな所にも「仲良くしようぜ」の醜い本性が垣間見えますなあ。それを白日の下に晒してくれただけでも石丸には感謝しなくてはなるまい(笑)。
ところで開城工団は再開で合意されたが、石丸はこの件については何かコメントをしないのだろうか。石丸のツイッターを見ても、現時点では開城工団に関して何も言っていない。下らない朝鮮日報の記事を引用している暇があったら、「北朝鮮報道の第一人者」として自分の言葉でちゃんとこの件について解説をしてみろという話だ。石丸はこの間、開城工団について「北は工団の財産を没収するつもり」というような根拠不明な話をさんざん言いふらしていたが、またしても石丸次郎の「大予言」は大外れに終わった。金正日の後継者問題に関するデタラメ発言筆者への訴訟をちらつかせた脅迫などもそうだったが、石丸は自分に都合が悪くなるとなかった事にしてトンズラするのが常套手段だ。今年1月の「北朝鮮は飢饉で人肉を食っている」という報道も国連食料農業機構(FAO)の調査で全くの捏造・嘘だとバレてしまったが、これについても石丸は知らんぷりをし続けている。5月15日のツイッターで石丸は殊勝な事に「FAOに対して後日反論を書く」とか言ってたくせに、その「反論」とやらは2013年8月現在、石丸のツイッターにもアジアプレスのホームページにも掲載されていない。安倍晋三は第1次内閣の時に「北朝鮮から日本国民の皆さんを守ります」とか大口叩いておきながら、自分が真っ先に敵前逃亡して辞任した。だが石丸次郎の敵前逃亡回数は数え切れないほどで、これには安倍晋三でさえ敵わないだろう。石丸はその卑劣さにおいて、お仲間の高英起&朴斗鎮といい勝負である。
 

頼むから韓国の人達はこんな本を高評価しないでくれ

最近韓国である日本の書籍が翻訳出版(2013.04.20発行)された。そのタイトルは「アメリカは東アジアをどのように支配したのか 미국은 동아시아를 어떻게 지배했나」という。よくある話ではあるものの、翻訳に際して原書とは全く違うタイトルが付けられており、これを見て日本語原書が何か当てられる方はいるだろうか。おそらくこれだけではほとんどの方が分からないだろう。筆者もこれだけでは原書が何か分からなかった。題名だけ見ると、アメリカがアジアで行なってきた様々な戦争や内政干渉といった歴史を述べた、しごく真っ当そうな本のように見える。が、しかし…。

正解を述べよう。この本の著者は孫崎享、日本語原書のタイトルは「戦後史の正体」といった…。
そう、あの孫崎享のトンデモ本が韓国でもついに翻訳出版されてしまったのだ。しかも「発行即時20万部販売 2012年日本アマゾンベストセラー」という仰々しい売り文句まで付けて。出版元もかなり力を入れて売り出しているらしく、宣伝用動画までYouTubeで公開している。下記リンク先参照。一応、動画の字幕も訳して載せておきたい。ただしこの動画はのっけから日の丸がデカデカと登場するなどかなり凄絶な内容となっており、くどいようだが閲覧は飽くまでも自己責任でお願いします! 

韓国語版「戦後史の正体」である「アメリカは東アジアをどのように支配したのか 미국은 동아시아를 어떻게 지배했나」の公式宣伝動画
http://www.youtube.com/watch?v=dx7OVMa7KlI

日本の外務省国際情報局長が打ち明けた屈辱的な日本の歴史
アメリカの覇権主義に奉仕してきた日本
韓国も違わない
敗戦後アメリカは
どのように日本を統治したのか?
連合軍最高司令官マッカーサーが日本政府に命令を下し、
日本政府は最高司令官の指示に従って政策を実行する。
日本の自主的な統治が存在すると思うならこれは錯覚だ。
東アジアを支配して
世界覇権を狙うアメリカの戦略を
日本の現代史を通じて確かめる
「アメリカは東アジアをどのように支配したのか」
日本の事例、1945-2012年
孫崎享 著/文正仁(ムン・ジョンイン) 解題/梁起豪(ヤン・ギホ) 訳



何と言うか頭の痛くなってくる煽り文句だが、呆れたのは同書の解題つまり解説文を文正仁(延世大学教授)が寄せている事であろう。あの「日本の最高戦略家に話を聞く」と称して国分良成だの竹中平蔵だの添谷芳秀だの船橋洋一だの白石隆だの、その他諸々くだらない連中のインタビューを集めたトンデモ本「日本は今何を考えているのか? 일본은 지금 무엇을 생각하는가?」を出したあの文正仁教授である(この本の書評も以前書いたが、旧ブログの凍結で今は見られない。これもまた後日復活させるのでしばらくお待ちを)。正直言って「また文正仁かよ」と呆れ果てた。自分がトンデモ本を出すだけでは飽き足らず、今度は日本の御同類を解説ですか? 文教授は本当にトンデモ本を自ら書くのも、他人のそれを解説するのもお好きなんですね。大学教授辞めてトンデモ本ライターに転進した方が大成するのではないかと冗談抜きで思う。

それはともかく、それ以上に頭痛がしてくるのはこの本が韓国では結構高い評価を受けてしまっているという現実だろう。韓国にはアマゾンが進出していない代わりに、国内書店による有力な書籍ネット通販会社がいくつもある。それらをざっと見てみると、どれもこの「戦後史の正体」韓国語版である「アメリカは東アジアをどのように支配したのか」に高評価が付けられていた。レビューを見てみるとどれもこれも最低星3つ、ほとんどが4か5という高評価だ。空恐ろしくなってくる。

韓国のインターネット書籍通販「インターパーク」の該当ページ
http://book.interpark.com/product/BookDisplay.do?_method=Detail&sc.shopNo=0000400000&dispNo=&sc.prdNo=212197833

同じく教保文庫のページ
http://www.kyobobook.co.kr/product/detailViewKor.laf?mallGb=KOR&ejkGb=KOR&clickOrder=LEB&barcode=9788994612584

同じくyes24のページ
http://www.yes24.com/24/goods/8727001

さらに絶望的になるのは統一ニュースまでもがこの本に対して肯定的な書評記事を載せている事だろう。

http://www.tongilnews.com/news/articleView.html?idxno=102715
日本がこのザマなのに、韓国はどうか?(韓国語記事)

ここは南北統一関連ニュースでそれなりに貴重なニュースや論評が少なくないものの、それにしたって孫崎本の礼賛はねえだろうという話だ。上記書評記事ではこの本に対して
「統一の主軸は民族自主でなければならず、東北アジア協力は非同盟中立化を基盤にすべきであり、地球村の繁栄は覇権構造を打破してこそ可能だという事をこの本は確認させてくれるようだ」
「最後に、アメリカに対する自発的隷属主義者達で一杯に見える南の外交・国防高位官僚の中にも、こうした類の本を出せる強くて正義感にあふれて自主志向的な「第2のウケル」を期待してみる」
(引用者注:この書評記事ではなぜか著者名を「マゴザキ・ウケル」ではなく単に「ウケル」とだけ表記している)
と最大級の賛辞を送っているのだから。馬鹿馬鹿しいアメリカ陰謀論とその著者が、韓国の統一運動家の目にはこのように映ってしまうのかと思うと、本当に暗澹たる気分だ。頼むからもう少し日本の正しい現状を、それも日本社会の特に邪悪で汚れた部分をこそ知る努力をして警戒して欲しい。それこそがこれからの韓国人の身を守り、真の平和統一に近付く道であろう。そう、大事なのは日本の最も汚れた部分の本質をこそ把握する事なのだ。 「サザンオールスターズ(李明博・安田浩一でも可)的日韓未来志向」なぞ有害極まりなく、まさにクソ食らえである。
それにしても、孫崎の本を読んで「目から鱗が落ち」てしまうような馬鹿は日本だけでなく韓国にも一杯いたという事実は悲し過ぎる。これまたサザンオールスターズ曰く「歴史を照らし合わせて 助け合えたらいいじゃない」という事なのだろうか。腹立ちしか感じない。

孫崎のこの本の内容を一言で言ってしまえば「アメリカ陰謀論」に尽きる。日本の首相で政権が短命な例が多いのは、「自主独立派」がアメリカによって失脚させられたからだ。日本に原発がこんなにたくさん出来たのもアメリカの陰謀だ。だから日本は悪くないんだ。という根拠不明なトンデモ話を延々書き連ねたのがこの本に過ぎない。
そもそも「戦後史の正体」では日本に原発が大量に出来た理由を「第5福竜丸の件をなだめたいアメリカと、それに便乗して一口乗ろうとした日本人が合作して『原子力の平和利用』をぶちあげたから」と説明している。さらに「今でも日本では反原発は左翼、推進は右翼という等式が存在する」ような事まで言う。確かにそうした面もない訳ではないが、かつては共産党も「原子力の平和利用」を肯定していた(共産党はいつから急に原発反対に回ったのか? 少なくともチェルノブイリの頃までは明確に原子力の平和利用を肯定していたはずなのだが。そうした党中央と原発立地の地方組織の食い違いもあっただろうが)し、今では多くの右翼団体が自分達のイメージ向上の為に「脱原発」を口先だけ言うようになった事はどうなのかという話だ。しかも最も重要な事実、日本が原発を始めた最大の理由は、自前で核武装をする為だったという事を孫崎は完全になかった事にしている。こんな重大な歴史的事実を黙殺して「アメリカとその追従者の陰謀」にするのだから、これはもはや犯罪的ですらあろう。

日本がアメリカの属国である事自体は確かだが、それを逆用して日本が自らの意思で行なった悪事も山ほどある。日本の国連外交などはそうした事例の宝庫だろう。アメリカに言われなくても日本は自ら進んでODAなどを盾に第3世界諸国を恫喝し、アメリカの対テロ戦争に協力するよう仕向けた。それこそが自衛隊海外派兵などの日本軍拡化に利する行為だからであり、その姿は「自主的軍事・安全保障外交」そのものだ。それを問題視されても「アメリカのせい」と言い訳すれば通ってしまう。孫崎の言う「アメリカに逆らうと消される」というアメリカ陰謀論は日本が自主的に行なって来た悪事をカムフラージュする方便でしかない。
日本が国連外交などでアメリカに関係なく自主的にさんざん悪事を働いてきた歴史を、外交官だった孫崎が知らないはずがないのだ。「戦後史の正体」がインチキな偽書だという事を一番良く知っているのは、当の孫崎自身だろう。孫崎享などという人間はただの陰謀論商売人に過ぎない。早い話「ノストラダムスの大予言」の五島勉といい勝負なのである。

それでも孫崎が韓国でウケてしまっているというのはどういう意味を持っているのか。最大の悪影響は「対日批判の押さえ込み」だろう。「日本はアメリカに頭を押さえられている。韓国も同じじゃないか」という理屈で、日本に対する批判がし辛くなる訳だ。孫崎は韓国語版まえがきで「この本を読む過程であるいは『韓国も同様ではないのか』という声が出て来るかもしれない」と述べており、明確にそれを意識して韓国語版出版を進めた事は間違いない。実際にレビューなど見てみると韓国で孫崎の本を高評価している連中というのは、韓国がやはりアメリカの属国である現状に怒っている層であり、それで深く考えずに「戦後史の正体」に共感してしまう例が非常に多かった。実は在日の中にも孫崎に共感している層(飽くまで筆者が目撃した範囲であり、特に60代以降の2世が多い)が最近微妙に増えており、それらが孫崎を支持する理由も同じである。「戦後史の正体」韓国語版は「韓国も日本と違わない」というキャッチフレーズで売り出しており、出版社側もそれを十分に意識してマーケッティングしたのは明白であろう。だが、それは極めて危険な論法なのである。韓国も日本同様にアメリカの属国である事自体は間違いでないが、両国の歴史的過程や国際環境は大きく違い、同列にくくれない部分も非常に多い。日本が孫崎の言うような「対米自立」をするのと、韓国がアメリカの影響から脱して民族自決する事はかなり意味が違う。同じアメリカの属国であっても、日本と韓国では何が同じで何が違うのかを厳密に見極める事こそ大事なのだ。今のまま国家体制が変わらずに日本が「孫崎的対米自立」をしたら、今よりはるかに大きな災厄を周辺アジア諸国にもたらすだろう。橋下徹の従軍慰安婦発言があった際、安倍晋三らはアメリカの顔色をうかがって心にもなく嫌々橋下を叩いた。「孫崎的対米自立」というのはこれ以上アメリカの顔色を気にする必要がなくなるという事であり、アメリカを気にせず大日本帝国の正当化が出来るという事でもある。アメリカから「自立」する事で、日本は過去史に対してますます反省しなくなるだろう。そして日本が「孫崎的対米自立」しても、アメリカへの軍事的貢献・協力は全く変わらず「自主的」に継続される事だろう。イギリスやフランスなどのヨーロッパ先進国がアメリカの対テロ戦争に協力し続けているのと同じになるだけだ。それが日本の「国益」になると判断される限り、アメリカから自立しようとしまいと日本の対米軍事協力・貢献だけは続く。
今後歴史問題などについて、孫崎の悪影響で韓国からの対日批判が鎮静化するのではないかと思うとゾッとする。孫崎の陰謀論を拡大解釈していけば、日本が戦後国連外交でさんざん自主的に悪事を働いてきた事も、国内に大量の原発が出来たのも全て「アメリカだけが悪い」という一言で責任を回避出来てしまう。日本が戦後補償をまともにしないのも在日朝鮮人への差別政策がまかり通っているのも「全部アメリカだけが悪い」という事にされかねない。孫崎享というのは「(外部からの)日本における最大の野党」たる韓国に打ち込まれた楔のようなものと思う。「戦後史の正体」が韓国で出版されたというのは、そういう役割を果たすという事である。
そして日本に対して「外部からの野党」の役割を果たしているのは韓国や中国だけではない。従軍慰安婦の件を見ても分かる通り、皮肉な事にアメリカも時と場合によってはその役割をある意味・ある程度担っている。アメリカは日本に対して「与党」なだけではないのだ。孫崎の主張と違ってね。
はっきりしているのは、日本はアメリカから「自立」する資格も環境も現状では持ってないという事だろう。日本が「対米自立」しようとしたら、軍備の放棄、アジアに対する過去史の徹底した反省と謝罪・補償、それに基づくアジアとの平和的友好関係構築といった事が同時進行で行なわれなければ全く意味がないどころか有害ですらある。改憲論者である孫崎の「対米自立」には、もちろんそうした内容は含まれていない。韓国の読者がそうした点を見抜けずにただ「反米」だけで単純に孫崎を礼賛するのは危険な事だ。前述の統一ニュースの書評のように孫崎を読んで「統一の主軸は民族自主でなければならず、東北アジア協力は非同盟中立化を基盤にすべきであり、地球村の繁栄は覇権構造を打破してこそ可能だという事をこの本は確認させてくれるようだ」などというのはあまりに飛躍が過ぎる。日本でもそうだったが、孫崎は韓国でもある種の左派・進歩派に対して、より大きな害毒を与える存在だろう。

安田浩一、原子力資料情報室、孫崎享。これら3者が最近揃って韓国で売り出され、それなりに現地で好評を博した。だがこの連中は韓国に対して悪影響しかもたらさない。連中は示し合わせて陰謀(孫崎の本と違って)を行なっている訳ではないだろうが、その言動がいずれもある目標に共通して向かっている点が興味深いだろう。安田が「日本は右傾化していない。日本で極右を主張する政治家が勝った事は一度もない」という完全に誤った日本観を伝え、原子力資料情報室が日本の脱原発運動の腐敗堕落した体質を現地へ「輸出(というより「転移」と言った方が相応しいか)」しながら現地の運動体と連帯し、孫崎享が「日本も韓国もアメリカに押さえつけられている点は同じ」というアメリカ陰謀論で日本への批判をなだめる。その結果は韓国の対日批判抑制だ。韓国からのまともな対日批判がなくなった状態、すなわち「サザンオールスターズ的日韓未来志向」の完成である。

孫崎享のようなペテン師とその言動については日本における悪影響に加えて、今後は海外への悪影響も同時に考慮して批判していかねばならない。

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