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藤永茂氏の問題提起に対する解答(のようなもの) アメリカのエジプト特使フランク・ワイズナーとは何者か

藤永茂氏のブログ「私の闇の奥」にて、今回のエジプト民衆蜂起に際してアメリカが送って遣した特使フランク・ワイズナー2世Frank Wisner Ⅱ という人物に対する謎掛けをしています。

アリスティドは学校を建てた
http://huzi.blog.ocn.ne.jp/darkness/2011/02/post_1cad.html
日本を含めて、世界のニュースに関しては、この所、ハイチとエジプトの事で頭が一杯です。この世というものは何とひどいことがまかり通るところでしょう。エジプトについては、NHK を含むテレビ局、大新聞の外国通の論説委員やマスメディアに顔を出して一般大衆向きのニュース解説をしている人たちに是非お願いしたいことがあります。今回オバマ大統領が特使としてカイロに派遣した Frank Wisner という人物の経歴その他の基礎データを広く報じて頂きたい。この人物に対する批評は要りません。判断は視聴者や読者に任せて、自ら進んで重大ニュースのブラックアウトの手伝いをしないで下さい。

日本ではほとんど報道されていませんが、このワイズナーという男は2月5日に「ムバラクは現職に留まるべき」と発言して世間を驚かせました。何よりもオバマ自身の「ムバラクは交代すべき」と言ったばかりだというのに。藤永氏の謎掛けはこのような背景があってのもので、日本の報道だけを見ていてはその答は導けないでしょう。外国では多くの国で報道されて騒ぎになっているというのに。以下にその答めいたものを少し書いておきます。御参考までに。
このワイズナーという人物の正体について暴露したのはイギリスの「インディペンデント」紙で、その詳細を韓国の「プレシアン」が紹介していました。以下がその翻訳記事です。

「ヒラリーが送ったエジプト特使はムバラク弁護士」
ワイズナー特使の「ムバラクは現職を維持すべし」の主張に理由があった。
記事入力2011.02.07午後6:59:01

反政府デモ隊から辞任要求を突きつけられているホスニ・ムバラクエジプト大統領が「現職を維持すべき」という発言で波紋を呼んでいる米国のフランク・ワイズナーFrank Wisner特使が、ムバラクを代弁してきた法律事務所所属である事が判明して衝撃を与えている。

英国日刊紙「インディペンデント」は、ワイズナーが2009年3月に入社した米国法律事務所「パットン・ボッグスPatton Boggs」はエジプト軍部の法律諮問をしており、米国と欧州地域で繰り広げられる訴訟でムバラク政府を代弁してきたと7日報道した。

ワイズナー特使がムバラク大統領と癒着関係にある事を見せてくれるこうした事実は、「ムバラクが現職を維持すべき」という彼の5日の発言が単なる「個人的見解」に過ぎないという米国務省の弁明を形無しにしている。

この特集記事を作成した「インディペンデント」のロバート・フィスク中東専門記者は、そのような履歴を持ったワイズナーを特使に任命したバラク・オバマ大統領とヒラリー・クリントン国務長官の判断に疑問が提起されていると指摘する。

記事によれば、パットン・ボッグスは自社パートナー達の中の一人が米―エジプト商工会議所議長として在職し、エジプトに対する米国の軍需物資販売過程で生じる法的紛争を治めるなど、エジプト政府及び財界と緊密な関係を維持してきた。

ワイズナー特使とこの法律事務所の関係を調査した政治分析家ニコラス・ノエルは、ムバラクを弁護してきたワイズナーがクリントン長官を代理する特使として活動しながら「利害関係の衝突」を起こすのが核心問題と指摘した。彼は敢えて米国政府が危機管理を民間に「下請け」させたり「民営化」させるのも大きな問題とし、「米国にそれほど外交官がいないのか?」と問い詰めた。

ワイズナー特使がパットン・ボッグスに合流して2年になろうという状況で、ホワイトハウスと国務省が彼とムバラク大統領の癒着関係を果たして知らなかったかどうかは疑問だ。フィスク記者は「ニューヨークタイムズは2週間前にワイズナーに関する詳細な履歴を公開したが、エジプトとの関係についてはおかしな事に何の言及もなかった」と付け加えた。

米国務省のあるスポークスマンはこれに対して、クリントン長官がワイズナー特使がパットン・ボッグスに所属しており、その会社がムバラク政府と関係があるという事実を知っていたと「推定」する、と言っていたと新聞は伝える。だがワイズナーの特使活動が招く衝突可能性に対しては論評を拒否した。

一方でクリントン長官は6日、ムバラク大統領が早期退陣した場合、大統領選挙の日程が複雑になりうるという憂慮を表明し、彼の即刻退陣は困難だという立場を繰り返し明らかにした。オバマ大統領は4日に「権力委譲作業はすぐに始めねばならない」としてムバラクの即時辞任を要求するような発言をしていた。だがワイズナー特使とクリントン長官はまさに次の日に「斬新的な権力委譲」を強調して、即刻辞任を要求しないという立場をほのめかした。

黄ジュンホ記者
(訳 ZED)

なお参考までに以下の写真はパットン・ボッグス法律事務所のホームページに掲載されているワイズナーの紹介です。

86.jpg


韓国語原文記事はこちら。例によって朝鮮語の読める方は原文でも読んでみて下さい。
http://www.pressian.com/article/article.asp?article_num=40110207185709&Section=05


他に京郷新聞でもこれについては報道しており、日本と違って韓国のマスコミではこの件をきっちり報道して世間的にも広く知られている事が分かります。

http://news.khan.co.kr/kh_news/khan_art_view.html?artid=201102072054255&code=970209


そもそもワイズナーの「ムバラク続投」発言自体が日本ではほとんど報道されておらず、指摘したのが陰謀論者の田中宇だけだったという時点で何かが間違っているとしか言いようがありません。要するにムバラク政府の顧問弁護士がアメリカから特使として派遣されてきた訳です。アメリカはエジプト民衆の生活や政治的独立など欠片も考えておらず、(ムバラクを続投させようが、エルバラダイやスレイマン副大統領その他の親欧米派に挿げ替えようが同じように)引き続き同国を属国として支配し続けたいという醜悪な欲望しか頭にありません。

また、ワイズナーの父はかつてトルーマン政権の国務長官だったディーン・アチソン(エチスン)の部下となってCIAの幹部となり、世界中で様々な謀略活動を行った札付きの人物です。世界各地でアメリカにとって都合の悪い政権を潰すのに辣腕を振るいましたが、その中でも代表的なのがグアテマラのアルベンス政権転覆とイランのモサデク政権転覆でしょう。そして今、ワイズナー・シニアの「事業」を受け継いで、子のワイズナー2世がエジプトの対米属国体制を維持させようと躍起になっている。まさにアメリカ覇権主義の勢力維持・拡大が世襲によって代々繰り広げられている悪夢を我々は目の当たりにしていると言えます。


北朝鮮の世襲を狂ったように非難するアジアプレスと石丸次郎が、こうしたアメリカ覇権主義の世襲を非難した事を聞いた事がありません。誰か教えて下さい(笑)。

 

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