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日本的被爆者之臣民根性

任期がもういくらも残ってないオバマが、サミットのついでに広島を訪問する事が決まったようだ。これに対する日本側や被爆者達の反応を見ていると「そんなの喜んでんじゃねえよ」としか言いようがない。
まず今回の件でわきまえておかねばならないのは、第1次オバマ政権の時にも広島訪問の話があり、それに日本外務省がどのように対応したかという事実だ。これについてはウィキリークスが2009年9月3日付外交電文で暴露した事がある。当時外務次官だった藪中三十二は当時駐日大使のジョン・ルースに対してこう言った。

「第二次大戦中に原爆を投下した事に対して謝罪するべくオバマ大統領が広島を訪問するだろうという日本国民の期待を、両国政府は沈静化せねばなりません。それは元から可能な事ではないという風にです」

日本の方からアメリカに対して「原爆投下を謝罪しないでくれ」と哀願していたのである。今回の訪問でアメリカ側は被爆者達に謝罪も賠償もしない事がすでに明言されているが、それは2009年(ちなみに日本は当時民主党が選挙で勝って政権交代を決めた直後)の「藪中・ルース会合」から決まっていた路線だったという事だ。オバマが広島を訪問して謝罪でもしようものなら、アメリカが日本に提供している「核の傘体制」にヒビが入りかねない。それを最も恐れての事であろう。そのような心配が全く無用である事は、その後のオバマの言行(臨界前核実験やりまくり)を見ればすぐに判明するのだが、日本外務省としてはもしオバマの「核なき世界」がある程度本気だったらどうしようという不安が相当大きかったという事だ。

当時の「藪中・ルース会合」によって、オバマ広島訪問が実現した場合に日米安保体制を棄損しないような枠組みがすでにある程度形作られていた、というのが重大なポイントだ。すなわちアメリカが日本に提供している核の傘は微動もしないようにと。
今回の広島訪問は2015年に安倍が米議会で演説した事に対する答礼の意味が強い。あの演説は日本のアジア侵略を正当化しながら、アメリカに対してだけは卑屈に太平洋戦争を謝罪するという、まさに日米新ガイドライン体制そのものを象徴する邪悪極まりないものだったが、その返礼が「謝罪も反省も核廃絶もない広島訪問」だという事だ。

「原爆投下を謝罪しないでくれ」という日本側の要望に基づく日米の密約めいた談合があり、
アメリカには卑屈に謝罪してアジアには絶対謝罪しないどころか侵略を正当化する安倍の米議会演説があり、
日本は謝罪も賠償もせずに「今後この問題は一切持ち出すな」と不可逆的な「最終解決」を韓国に押し付ける「2015日韓慰安婦和解」があり、
その積み重ねの果てに今「謝罪も反省も核廃絶もないオバマ広島訪問」が行われる。

これらは全て一直線につながった出来事だ。こんなものを歓迎出来る神経が理解出来ない。

今回の訪問によって任期終盤のオバマは「核なき世界実現に努力した」というポーズだけはそれらしく出来るし、安倍の支持率も間違いなく上がる。得をするのは日米政権と首脳だけで、被爆者達は何一つ得るものがないという馬鹿馬鹿しい結果に終わるだろう。
広島の声など見ていると、日本の被爆者というのはここまで臣民化していたのかと驚くしかない。

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20160511-00000020-nnn-soci
 オバマ大統領訪問決定 広島からは歓迎の声

日本テレビ系(NNN) 5月11日(水)10時35分配信
 アメリカ・オバマ大統領の訪問決定を受けて、広島からは歓迎の声が届いている。

 広島県被団協・坪井直理事長「よくぞ、ありがとうございました。と同時に、これから一緒に頑張りましょうと。これを契機にして、一歩でも二歩でも世界が明るくなるように」

 湯崎英彦広島県知事核なき平和な世界の実現に向けて取り組む決意を新たにしてほしい」

 広島市の松井市長は「核兵器廃絶に向けた国際的な動きを前進させる歴史的な出発点になることを期待する」とコメントを発表している。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160511-00000514-san-pol
オバマ氏広島訪問 菅官房長官歴史的な機会
産経新聞 5月11日(水)10時39分配信

 菅義偉官房長官は11日午前の記者会見で、オバマ米大統領が広島訪問を決めたことについて「核兵器のない世界を目指す国際的機運を盛り上げる上で極めて重要な歴史的機会になる」と述べた。


http://jp.sputniknews.com/japan/20160511/2119982.html
広島の被爆者はオバマさんの口から謝罪を待ってはいない
© AFP 2016/ Raymond Roig
2016年05月11日 22:05

広島県被団協の箕牧智之(みまき・としゆき)事務局長は、1945年の原爆投下による広島の被爆者らは米大統領の広島視察時に大統領の口から米国民を代表する謝罪を聞こうとは思っていないと語った。

ホワイトハウスは10日火曜、オバマ大統領は5月27日にG7サミットに参加するため日本を訪問した際、安倍首相とともに広島を訪問すると発表。

オバマ氏は米空軍が1945年8月に原爆を落とした都市を訪問する最初の現役大統領となる。

箕牧さんは「私たち被爆者たちにとって夢のようです。原爆資料館を訪れて原爆被害や核兵器の恐ろしさを感じてほしいです。謝罪をするとか慰霊碑の前で頭を下げるとかということはおいておいて拍手で迎えて拍手で送りたい。訪問をきっかけに核兵器廃絶がさらに前進することを願います」と訪問が決まった喜びを語っている。

原爆投下時、わずか3歳だった箕牧さんは、被爆者全員の悲願である核兵器の完全廃絶を人生の一番の目標とされている。


我々はこれらと似た光景を以前にも見た事がある。倭王・明仁夫婦が水俣を訪問した時と何てそっくりなのかと思う。日本の被爆者や反核運動というのは今や「総石牟礼道子金子兜太化(おかきの播磨屋でも可)」したかのようだ。「チッソを許す」の大惨事がまた再び…。

反面、我々はこれらと似て非なる光景も以前に見た事がある。韓国で朴槿恵が全泰壱の銅像や財団を訪問しようとした時と何て対照的なのかと思う。
2012年大統領選挙戦の最中、朴槿恵は「国民大統合」という中身カラッポのどーしよーもないスローガンを掲げ、事もあろうに全泰壱財団やその銅像を訪問しようというとんでもないパフォーマンスを挙行しようとした。今のオバマ(と安倍)がやろうとしている事と全く同じである。それに対して全泰壱の遺族(もピンキリで、中には一部ロクデナシもいるが)は「誠意が感じられない」として財団訪問を拒否し、銅像への献花も労働者達の体を張った抵抗で阻止された。当然の話だろう。今の韓国の進歩派や民主勢力も酷い堕落ぶりだが、それでも朴槿恵と全泰壱の「朴裕河的和解(別名・強姦に強い弁護士 笑)」を阻止した事は賞賛されて良い。

誠意も本気も全く感じられないオバマの広島訪問をなぜ歓迎出来るのか? 反核の視点から考えるなら、オバマの広島訪問など反対・拒否するのが当然であろう。いまのような情勢下であのようなパフォーマンスを許したら、むしろ日米という二大戦争狂国をますます増長させて、アメリカの「核の支配」を助長させるだけだ。

日帝資本主義と水俣病患者の「朴裕河的和解」
日帝と韓国極右政権による従軍慰安婦問題の「朴裕河的和解」

このような事をこれ以上許してはならない。石牟礼道子と(それにオルグされたと思しき一部の)水俣病患者達は天皇制に丸め込まれものの、従軍慰安婦被害者達は今でも「和解」を拒否して抵抗し続けている。全泰壱の衣鉢を継ぐ者達も朴槿恵との「和解」を断固拒否した。日本の被爆者や反核運動や広島の人々はどうするのか?

アメリカ帝国主義(&日帝)と広島の「朴裕河的和解」

を容認するのだろうか。繰り返すが、「原爆投下を謝罪しないでくれ」というのは日本側が強く望んでアメリカに哀願したのである。にも関わらず現実には

「天皇陛下お助け下さい」(by 石牟礼&播磨屋)
「オバマ大統領閣下お助け下さい」(by 広島県被団協&広島県知事)

という臣民への道まっしぐら状態では何も期待は出来ないだろうが。


それと最後にこの一言も追加しておきたい。今回のオバマ広島訪問が何か素晴らしい結果を生み出すかのような幻想を振りまいているハンギョレ日本特派員の吉倫亨(キル・ユンヒョン)はとっととくたばれ! と。馬鹿丸出しの社説をこれ見よがしに載せているハンギョレも一刻も早く廃刊した方が良い。「重要なのは被害者日本人と区別される「加害者日本」の責任を明確に問うことだ」だって? 「加害者日本」を免罪するのが今回のオバマ広島訪問の大きな目的の一つではないか! それに何かを期待する事自体がすでに大きな過ちという事に気付いていない。朝鮮人被爆者の事を想うなら、オバマ広島訪問に対してとるべき態度は一つ。反対・拒否する事だ!
少なくとも吉倫亨とハンギョレに「全泰壱精神」のカケラもない事だけは誰の目にも明らかである。
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