「日韓仲良く共犯・癒着しようぜ」
戦後一貫して続いてきたこの悪しき日韓共犯関係が最高潮に達した今の時代を、筆者は「日韓2013年体制」と呼んできた。前回述べたように、朴槿恵政権の韓国で「第2の日韓協定」が結ばれそうな状況が急速度で進んでいる。特に南スーダンのPKOで自衛隊から韓国軍に銃弾が支援された件は露骨であろう。今回はその締結される危険の高い新たな日韓協定に関する記事をいささか訳して御紹介したいと思う。
一つは聯合ニュースに載った記事で、日本語版でも読む事が出来る。以下参照。
聯合ニュース日本語版
http://japanese.yonhapnews.co.kr/relation/2013/12/24/0400000000AJP20131224000200882.HTML
韓国政府 日本との歴史問題と安保協力に別途対応か
韓米日軍事同盟を推進していく上で、最大の障害になるのが歴史認識問題だ。それを棚上げするような動きが韓国でも日本でも顕著である。ここに来て韓国側もアメリカに「口説かれ」て、歴史問題と安保問題は分けるという方向へ急速に舵を切りつつあり、極めて危険な様相を呈していよう。原文記事ではワシントンがソウルに対する忍耐をなくしている、つまりアメリカから韓国に対して「俺の辛抱にも限界があるぞ。だから日本と仲良くしろ」という説得(という名の圧力)があった事を露骨に示している。
が、しかし…この日本語版記事は大変内容を省略されたもので、韓国語原文にあった他の重要な記述がいくつも抜け落ちていた。誰がどこへ行ってどんな会話を交わし、どんな圧力があったのか、韓米日がどこで危険な共同軍事訓練を行っていたのかなどが、日本語版の記事では載っていない。聯合ニュース日本語版の記事にはこういう例がかなり多く、そんなに日本の読者の目に触れるのが嫌なのかは知らないが、記事の核心部分を大幅に削って配信するのは大いに問題であろう。
事態の深刻さを警告する意味も込めて、この記事の韓国語原文記事を全訳して以下にお届けする。強調部分は訳者による。
政府、韓日問題で過去史・安保協力に分離対応の動き
海賊退治・共同訓練に日本から「実弾」支援受け
米専門家「ワシントン、ソウルに忍耐をなくして」
(ワシントン=聯合ニュース)盧孝東特派員
我が政府が日本との過去史問題と韓米日安保協力を分離対応する方向に糸口をつかむという事が分かった。
これは最近中国の防空識別区域宣布事態と張成沢処刑以後、北朝鮮状況に対処する家庭で韓米日3国間協調が緊要になるにつれ、対応基調に変化が生じたものと解釈される。
複数のワシントン外交消息通は23日(現地時間)「過去史問題は日本と必ず解かねばならない事案」だとして「だが最近朝鮮半島状況が不安定になり、韓米日間の相互協力がいつよりも緊要になる中で韓国政府内にも別個にアプローチする必要があるとの状況認識が増えている」と語った。
アメリカ国防総省のある関係者も「過去史と関連する対立とは別途に、現在韓国と日本・アメリカが参加する軍事訓練と相互協力強化される趨勢」と語った。この関係者は特に去る11日(現地時間)に韓米日3国がアデン湾海域で対海賊作戦遂行の為の連合訓練を実施した点に注目せねばならないと強調した。
これと関連して南スーダン内戦と関わる現地支援任務を遂行中であるハンビッ(한빛 「韓国の光」の意:訳者注)部隊は22日に米軍に続いて、23日に日本陸上自衛隊から実弾1万発を緊急支援された。韓国軍が日本自衛隊から弾薬を供給されたのは創軍以来初めてだ。
政府はその間に過去史問題と安保協力問題を直接連結させなかったが、挑発的言動で過去史対立を起こした日本側の「原因提供」で両国または3国間軍事協力に困難が起こっていると見て、日本政府が周辺諸国との根本的関係改善の為の努力を執る事を求めた。
これに対してアメリカ側は日本に対して転向的態度を見せる事を注文しながらも、我が政府に対しても過去史と安保協力を分離対応せねばならないという認識を見せ、3国間協力を強化すべきという立場を見せてきた。
これと関連して保守派シンクタンクであるヘリテージ財団のブルース・クリンナー研究員は去る週末にマスコミへ寄稿した文章で「ワシントンがソウルに対して忍耐心をなくしている」とし「韓国は恐れているようだ。韓国は非常に実質的な北朝鮮の脅威よりも、日本軍国主義の復活がより不安なのか」と問いかけた。
彼は「(集団的自衛権推進をはじめとする)日本の安保体制再編が日本軍国主義の復活を代表するという韓国政府の主張は、ワシントンにうまく受け入れられていない」とし「朴槿恵大統領が去る9月にチャック・ヘーゲル米国防長官に「日本が過去史を真面目に反省するようアメリカが圧力を行使してくれ」と叱ったのも同様」と指摘して、過去史問題と安保協力を分離対応する事を求めた。
彼のこのような主張は日本の肩を持つような論調だが、ワシントン官民の大体の空気を反映しているという点で注目する必要があるというのが消息通達の説明だ。
去る10月玄仁沢(ヒョン・インテッ 현인택)元統一部長官と千英宇(チョン・ヨンウ 천영우)元青瓦台外交安保首席などがワシントンDCを訪問してアメリカ外交協会(CFT)及び戦略国際問題研究所(CSIS)と非公開セミナーをもった場でも、アメリカ側参加者達は韓国政府に対して歴史問題と安保協力問題を分離して対応せよと注文した事がある。
韓米両国は17日(現地時間)次官級戦略対話を通じて、過去史を取り巻く韓日対立と安保協力問題について深みのある意見調律をしたものと明らかになった。
当時、金奎顕(キム・ギュヒョン 김규현)外交部第1次官は韓国政府がソウルで韓日戦略対話を開催するという立場を説明し、これに対してアメリカは韓国側の努力を評価して非常に歓迎するとの立場を表明した。ただ、韓日戦略対話は当初計画された今月末でなく、来年1月中に開催される可能性が大きいものと判明した。
2013/12/24 05:47
訳 ZED
http://www.yonhapnews.co.kr/international/2013/12/24/0602000000AKR20131224006200071.HTML
韓国語原文記事はこちら。
歴史問題の棚上げ、もしくは「一致を求めない点で一致」「パラレル・ヒストリー(笑)」という動きがアメリカという大きなバックを得て急ピッチで進む動きをこそ警戒し、打破せねばならない。韓日戦略対話が来年1月になりそうだという重要な情報もまた日本語版記事では削除されていたが、この事も肝に銘じておくべきであろう。
こうした状況で韓日両国の知識人達の進める「和解」の為の行動は、むしろ危険な軍事協定締結を手助けする結果にしかならない。根本的に彼らは「和解」すべき相手も、差し迫った日韓協定の危険な本質も体感的に分かっていないのではないかと思う。これでは「次の100年」とやらは本当に心配である。
朴槿恵政権と安倍晋三政権によって結ばれる危険の高い「第2の日韓協定」の本質とは、南スーダンPKOのように日本と韓国がアメリカの下で仲良く侵略戦争を推進していくようになるのと同時に、もう一つ重大な危険性も指摘しておかねばならない。それは南北朝鮮の統一問題の視点から見た場合、「第2の乙巳勒約(乙巳保護条約)」となりうる可能性を大いに持っているという事だ。これについては次回に詳しい記事を訳してお届けしたいと思う。
(続く)
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