結論から先に述べると、今の韓国で言われている「統一」ほど信用出来ない言葉はない。その手の主張を読んだりする時はかなりの警戒心と注意が必要である。今向こうでは保守派(右派)・進歩派(左派)問わず酷い内容の「統一論」を口やかましくがなり立てており、今の韓国で言われている「統一」ほど嫌らしく不純な発想はない。
韓国では最近やたらと「統一」が語られているのだが、その原因は第1に北で昨年末に起こった張成沢事件により「北の崩壊は近い。統一に備えよ」という主張が南でやたらに出回った事だ。
これを受けて南の国家情報院(国情院)長官である南在俊(ナム・ジェジュン 남재준)が昨年12月21日に国情院の忘年会で
「来る2015年には自由大韓民国体制で統一されているだろう」
「我が祖国を自由民主主義体制で統一する為に皆で一緒に死のう。一点の迷いもなく、皆で一緒に死のう」
と部下達にアジったという。某東京都知事選候補のような誇大妄想狂にしてシバキ主義体質(と書いて、旧日本軍体質と読む)の軍人(南在俊は陸軍将校出身)はどこの国にもいるという、非常に分かり易いサンプルケースであろう。
「自由民主主義体制で統一」とは早く言えば北の体制を転覆するという事であり、これは1991年の南北基本合意書や2000年の6.15共同宣言にも明確に反する。なお、南在俊は韓国でも特に狂信的でアナクロな反共主義者の軍人として有名だという事も指摘しておく。
言うまでもなく国情院とはかつて軍事独裁時代に民主化運動や労働運動を弾圧する恐怖の機関として恐れられたKCIAの後身であり、民主化されたはずの21世紀韓国において南在俊のごとき人間がそこの長官に任命されるばかりか、それ以前にそのような諜報機関が解体されずに依然として存続しているという現実こそ重く見なければならない。これが「自由と民主主義の大韓民国」だって?
一体どこの日本ですか(笑)。
(この項続く)
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