並みの原発であれば水を使う所に金属ナトリウムを使うという時点で高速増殖炉がどれだけ危険か分かろうというものでしょう。金属ナトリウムに水が触れただけで火が付く事など小学校の理科でやる水準の知識です。それと原爆材料のプルトニウムの核分裂をセットにする時点で、これがどれだけヤバイ発電方法か明白ではありませんか。
そもそもこの高速増殖炉の名前の元になった文殊菩薩は知恵を司る仏ですが、事故前から「こんな無謀でノータリンな計画で作られた原発に文殊様の名前を付けるなどとんでもない」とさんざん言われてきました。挙句の果てが1995年のナトリウム漏れ事故です。誰にでも予測出来る当たり前過ぎる事故を引き起こした訳で、知恵の仏の名を冠しながら「知恵のない原発」という陰口通りの結果でした。
政権交代したとは言え、経産省の検討会など自民党時代の原発利権派学者ばかりでしょうからこんなOKを出すのも当然でしょうけど、安全委員会などが最終的にゴーサインを出すようなら本当にヤバ過ぎです。これを中止させれば民主党・鳩山政権の支持率も確実に上がる(連立を組んでる社民党もですが)でしょうに、そこまで知恵が回らないのでしょうか。
それと日本の原発政策はそもそも核兵器開発を視野に入れて始まったという歴史的経過を忘れてはならないでしょう。それを最も熱心に推し進めたのが中曽根康弘であり、当時反対する学者を金で黙らせろと指図したのもこの男でした。
日本の原発など一刻も早く全廃させる以外に選択肢はありません。
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