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浅井基文氏の「驚き」について

http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2016/856.html
韓国における核武装の主張に接して思うこと

浅井基文氏の上記最新記事によると、韓国のハンギョレ統一文化財団主催のシンポジウムで「韓国核武装」という主張が当たり前のように飛び交っていてショックを受けたとの事です。が、浅井氏に申し上げておきたいのですが、筆者はこれを見て「ああ、やっぱりね」という感想しかなく、まさに(嫌な)予感通りという印象でした。これまで筆者は何度も指摘してきましたが、韓国のハンギョレ新聞(のみならず京郷新聞、オーマイニュース、プレシアンといった韓国の著名な進歩派というかリベラル系メディア達)というのは諸外国で思われているほど素晴らしくもなければ、反権力でも反骨派でもありません(創刊間もない頃の最初期はどうだったか知りませんが)。一言で言うと、ただの煽情報道と機会主義で部数を稼ぐ事が最優先の堕落し切ったダボハゼメディアです。日本で言えば、最近なら旧噂の真相スタッフが主軸になっているらしいリテラ(その実態は、貧困女子高生バッシング報道で捏造記事を出したビジネスジャーナルの別働隊)だとか、あるいは総会屋雑誌そのものであるかつての現代の眼なんかが非常に近いんじゃないでしょうか。最近の例で言うと、ハンギョレは朴槿恵政権の歴史教科書国定化に表向き反対の論陣を張りながら、裏では政府の国定教科書推進広告を一面トップに載せるなどという露骨な事もしています。ハンギョレの掲げる「社会正義」や「民主主義」や「歴史正義」など、広告を取る為のネタでしかありません。今のハンギョレに極右朴槿恵政権の悪事を真面目に追求しようとしている記者などほとんどいないでしょう。今韓国で大騒ぎになっている「崔順実事件」にした所で同様であり、今をときめくホットイシューだからスキャンダラスかつ煽情的に書き立てているだけで、その姿勢は朝鮮日報などとほとんど一緒です。ハンギョレの崔順実事件報道に核心を突くような鋭い記事や分析はほとんどありません。対日問題についてもそうで、この新聞は日本の安保法案(戦争法)成立に対して「対北抑止力になるから評価出来る」などという、およそ日帝の植民地被害国の、それも「代表的進歩派新聞」とはとても思えない無茶苦茶な社説まで乗せていました。明仁を「平和の神」のごとくヨイショするのにも率先していますし…。
ハンギョレは「韓国報道界信頼度ナンバー1」という自画自賛が大好きですが、その実態は総会屋稼業に片足突っ込んでいるような、ブラックジャーナリズム一歩手前の存在に過ぎません。
実際に世界中見回しても、ハンギョレとアルジャジーラほど外ヅラと実態の掛け離れた「美しい誤解」を受けているメディアはないでしょう。もちろん読める記事が皆無という訳ではありませんが、基本的な会社の方針というか体質が「総会屋一歩手前」のメディアだという事は前提としてわきまえておくべきです。中国の専門家である浅井氏にこんな事を言うのは何ですが、環球時報を読むような感覚でハンギョレや京郷を読んじゃいけません。レベルが違いすぎます。雲泥の差です(笑)。
浅井氏はこのシンポで核武装論が出た事に驚いていましたが、それ以前の問題としてハンギョレという新聞社が明確な「反核メディア」であった事など一度もありませんでした。これはハンギョレという新聞を知る上で重要なポイントでありながらあまり知られていない事実で、この新聞社の核(兵器・発電問わず)に対するスタンスはとにかく定見というものがなく、下手したら核兵器がどういう物なのか、原発はどういう原理で電気を作るのか、放射能がそもそもなぜ危険なのかという常識レベルの話を理解している記者がどれだけいるのか極めて疑わしいというレベルなのです。代表的な例として、ハンギョレは日本で福島原発事故が起こった後にも関わらず原発輸出に賛成し、アメリカとの交渉で原発核燃料を独自に確保出来た事を無邪気に喜ぶ社説を堂々と載せた事がありました。朝中東のようなゴリゴリの右翼で原発推進メディアがそういう事を言うならまだ整合性がありますが、一応「進歩派」で自然環境問題などもよく取り上げているはずの新聞がそんな事を言うとか、矛盾がどうのこうのという次元をはるかに超越しているでしょう。一方でたまに思い出したかのように脱原発的な記事を載せる事もあるなど、ハンギョレが明確に「反核・反原発」のスタンスをとっている訳でない事は明らかです。なので、そんなハンギョレ(正確には系列の財団)が主催するシンポジウムで「韓国核武装論」「米軍核兵器再配備論」といった話が出ても何の不思議もありません。韓国の事情をよく知らず、漠然と「ハンギョレは軍事政権時代に弾圧を受けた反権力・反骨ジャーナリスト達が集まって出来た新聞 by本多勝一」という美しい誤解イメージをまだ抱いていた人達にはちょっとしたショックかもしれませんが…。浅井基文氏は実績ある中国の専門家で筆者も一定の敬意をはらっていますが、韓国含めて朝鮮半島のそうした実情にはまだ疎い所があり、それで今回のような驚きを感じたのだと思います。

韓国という国の進歩派マスコミは諸外国の人々が抱くイメージほど反骨精神がある訳でもなければ民主主義や平和を大事にしている訳でもなく、韓国社会の民主主義とやらもまた言われているほど社会に深く根を下ろしている訳でもなければ、市民社会や大衆の意識が高い訳でもありません。
よく朝鮮半島の平和統一を願う人々の間では、朝鮮民主主義人民共和国の情報が少ない上にそれに敵対する国家やマスコミから流されるネガティブキャンペーンが激しい事から「北の事を正しく知ろう。それが平和と統一の道」という事がよく言われます。それはその通りなのですが、では西側に住む我々は南の事をどれだけ正しく知っているのでしょうか? 朝鮮共和国の事を単純な「独裁国家、テロ国家」と断ずるのが誤りであるように、韓国の事を「民主主義と経済発展を同時に成し遂げた自由の国」などと美化するのも同じくらい間違った認識でしょう。その「経済発展と民主主義」とやらが、今もの凄いスピードで崩壊しているというのが韓国(日本もですが)という国の現状です。「自由な西側」に住んでいるはずの我々が「開かれている(はずの)韓国」の事を、さらにはその上位帝国主義国家である日本やアメリカの事すらもロクに知らなかったのではないか。

今、韓国では崔順実事件によって社会に大騒乱が起こっています。暴政を欲しいままにしていた「独裁者2世」朴槿恵が実は単なるアダルトチルドレンの引きこもりおばさんで、インチキ宗教家の言いなりになっていたカカシみたいな人間に過ぎなかった事が満天下に明らかになった訳ですから。その「神のお告げ」による暴政・悪政・苛政・失政によってどれだけ多くの人々が苦しみ、生活が破綻し、実際に命まで失ったでしょうか。韓国では多くの民衆が怒って朴槿恵の退陣を求め、その間の暴政や失政の真相究明を求めて大規模なデモを行っています。ここで気掛かりなのは「今回の事件をきっかけに、果たして韓国がもう少しでも民主的で平和で暮らし易い社会に変わるだろうか」すなわち21世紀の「ソウルの春」は来るのかという点でしょう。筆者の見解を言わせてもらうなら、そうなって欲しいとは切に思いますが、生憎とそうなる可能性は限りなくゼロに近いと思います。理由は色々ありますが、今回の浅井氏の記事はそれを強く感じさせるに足るものの一つでした。ハンギョレのシンポジウムに来る人間達というのは、荒らしに来た極右勢力の「バンザイアタック(笑)」でもない限り、基本的に民主党や国民の党(あるいは正義党も)の支持層です。野党の次期有力大統領選候補とされている文在寅か安哲秀いずれの支持層に他なりません。そういう支持層が今や声高に「韓国核武装」「米軍核兵器再配備」を叫んでいる状況なのですから。もちろん今の民主党と文在寅、国民の党と安哲秀らは(野党という立場もあって)、そうした韓国の核武装に類する主張には反対していますが、今や支持者の方がそれをも飛び越して先鋭化しているというのは何を意味するのでしょう。日本でも一部の左翼や反戦運動家くずれの人間が「沖縄米軍基地本土引き取り運動」なる奇怪極まりない運動を提唱して政治カルトの様相を呈していますが、韓国での出来事もこれと同じで旧民主化勢力の中から理性を失って政治カルト化した転落者が続出している無残な状況なのだと思います(近年になって旧民主化勢力の中から朴裕河を支持する者が続出しているのも、やはりこれと平行している反動化現象なのでしょう)。さらにこのハンギョレシンポジウム参加者達=野党支持者達が同時に、今まさに崔順実事件を受けて朴槿恵退陣を叫んでデモしてるような層でもあったとしたら? もちろん韓国が核武装する事は現実的に不可能であり、そもそもアメリカがそれを許さない上に、戦時作戦権すらない国が核だけ持ってどうすんだという話にしかならないでしょう。それでも韓国に核武装させる、配備させるというのは、南北関係を改善して交流を再開したり平和的な関係を築こうという考えが全くない、それどころか戦争も辞さずという意味です。今やセヌリ党は親朴槿恵派か非朴槿恵派かといった派閥を問わず有力議員のほとんどが韓国核武装論を主張しており、日本の安倍自民党とどっちがヤバいのかねというレベルの危険極まりない集団です。親朴槿恵派の筆頭格である党代表の李貞鉉から非朴槿恵派の最有力者である前代表の金武星までことごとくそうなのですが、それに対するハンギョレのシンポ参加者(=野党支持者)達までもがそれと何ら変わらない水準の「核武装バカ一代」では、例え朴槿恵が下野してもそれで韓国社会がどれだけマシになるのか、南北関係が平和になるのか、極めて疑わしい。もちろん今韓国で朴槿恵退陣を求めて民衆デモを行っている人々が100%全てこんな連中ばかりではないはずです。それでも野党支持層にこうしたカルト化した者達が目立ち始めているというのは、恐ろしく不安を感じさせるでしょう。

「日本の安保法は対北抑止力だから評価出来る」
「韓国の原発輸出バンザイ」
「原発の核燃料が確保出来てうれしいな」
「今ある原発を即時全廃するのは無理だから、それまで可能な限り使い倒せ」
「平和の神、明仁テンノーヘーカバンザイ」
「北は(を)核放棄して(させて)国際社会に出て来い(引きずり出せ)」

こういう実に勇ましい記事や社説が乱舞するハンギョレを熱心に読んだ結果、ああいう「核武装バカ一代」達が生まれて来たという話なのですから。

筆者が浅井氏の記事を見てもう一つ警戒心を抱いたのは、このシンポジウムの登壇者達です。記事に「モデレーターを勤めた延世大学名誉教授ムン・チュンイン」というのが出て来ますが、これはおそらく盧武鉉政権期に大統領の対北政策アドバイザーや外交通商部国際安保大使(長官級の役職)を務めた延世大学の文正仁(문정인 ムン・ジョンイン)の事だと思います。「ムン・チュンイン」というのは、浅井氏がこの人の名前を読み誤ったのでしょうか。しかしながらこの文正仁というのは中国関係の専門家(つまり奇遇な事に浅井氏と同じジャンル)として韓国ではかなり実績のある学者ではありますが、同時に政府のポストにかなり貪欲な無節操漢でもあるという点に注意が必要です。この人は金大中・盧武鉉のいわゆる「民主政権2代」の時に政府の重要ポストに就任し、とりわけ対北融和政策(いわゆる太陽政策)の立案や実行に大きな役割を果たしました。しかしながらその後李明博・朴槿恵政権になった後も、文正仁はこれら保守極右政権にかなりの「猟官運動」をして政府審議会(統一準備委員会)のポストをガメつく獲得したのですから無節操の極みです。朴槿恵政権の対北政策は民主政権と180度逆の対決政策だというのに、ポスト欲しさでそんな所へ潜り込むのですから! さらにこれのお相手をしたハンギョレ統一文化財団理事長の林東源こそ一番の問題人物です。こう言うと意外に思う人もいるかもしれません。林東源と言えば金大中時代に統一部長官を務めて2000年南北首脳会談の実現に大きな役割を果たし、朝鮮半島の平和実現に寄与した「ピースメーカー」というのが日本でも韓国でも一般的なイメージでしょう。金大中・盧武鉉政権期に太陽政策の実行に活動した政治家・官僚・学者の集団、いわゆる「太陽(抱擁)政策派」グループ(先程の文正仁もその一員)の筆頭格と言って良い存在です。ところがこの「太陽政策派のリーダー」たる林東源もまた文正仁に劣らずピョスル(벼슬 朝鮮語で官職とか仕官の意)に恐ろしく貪欲な人間で、金大中・盧武鉉政権と180度対北政策が違う朴槿恵政権に取り入ろうと浅ましい醜態をさらした事がありました。例えば林東源は2014年頃までは朴槿恵の「韓半島信頼プロセス」(これも中身のないもので、実際には黒幕の崔順実が思い付きで朴槿恵に吹き込んだ案である可能性が高い)をボロクソにけなしていたのです。ところが翌2015年になると突然態度を180度変えて「朴槿恵政権の韓半島信頼プロセスは実に良くやっている」と真顔で大絶賛し始めました。現実に南北朝鮮の関係はその頃どうなっていましたか? 南北間の対話は完全に閉ざされて戦争一歩手前の状態に追いやられ、朴槿恵の「韓半島信頼プロセス」とやらが机上の空論レベルにすら達してないどれだけメチャクチャなものかがすでに実証されていたではありませんか! それを「実に良くやっている」と激賛したのが「2000年南北首脳会談の立役者であるピースメーカー・林東源」だったのです! この事は日本・韓国を問わず平和統一運動の世界でもほとんど知られていなかったり無視されている事実です。なぜ林東源は単なる吸収統一論でしかないあんな朴槿恵(崔順実)のどーしよーもない暴論を大絶賛したのか。文正仁と同じで政府のポストが欲しかったからではないのか。朴槿恵の周囲は三国志に出て来た宦官の十常侍みたいなおべっか使いに取り囲まれていた事が明らかになっていますが、林東源もそのサークルに入りたくて仕方のない出世亡者の一人だったという事をここにはっきりと記しておきます。「太陽政策派」の人間達というのはこのように、かつて首脳会談を行った南北首脳達(金正日・金大中・盧武鉉)が全員世を去ってから(大体2012年以降)というもの、正視し難いほどの堕落道をたどりました。筆者がこの人達の言動を調べた範囲で、例外は一人もいません。みんな「ドイツ方式とは違う、我が民族の実情にあった平和統一」から「北の体制を転覆して、西ドイツに倣った南主導の吸収統一」へ大転向しました。まさに「金大中と盧武鉉の元側近衆はもう壊滅状態」なのです。真面目に朝鮮半島の平和を望むなら、こうした人間達を切る事から始めねばならないでしょう。冗談でなく! こうした吸収統一論への転向者が登壇して話をし、聴衆が韓国の核武装や駐韓米軍の核再配備を声高に主張するのがハンギョレの主催するシンポジウム…。こうした人間達が朴槿恵下野後の受け皿になるというのでしょうか? それで韓国に「ソウルの春」が訪れるのでしょうか?

今の朴槿恵政権の状況を指して李承晩政権最末期、すなわち4.19蜂起が起こった状況に似ているという指摘が多く見られます。しかしながら実際にはそうでなく、今の韓国は日本の第1次安倍政権末期に大変似通った状況ではないでしょうか。あの時安倍が心身ボロボロになって敵前逃亡したのは今でも多くの人が覚えているでしょう。しかしながら安倍はその後別人のようにタフになり、民主党政権の失敗に乗じて復活してしまい、長期政権として今に至っています。朴槿恵は事ここに至っても辞任する考えは全くなく、仮に下野したとしても民主主義や民生・南北関係改善といった方向へ舵を切る者は与野党問わず誰もいません。李承晩や朴正熙が倒れた時は与野党いずれにも「これからは民主化に進まねばならない」という考えがある程度共有されていたのですが、今はその点が全然違っており、あの頃よりも明らかに悪い。何しろ野党そのものよりも支持者達が先鋭化して「核武装論」ですから…。

かつての安倍のように朴槿恵がタフに変身して逆襲するか、
与党が朴槿恵だけを尻尾切りしてこれまでと同じ事を続けるか、
野党に政権交代してこれまでとあまり違わない事を続けるか、

どっちに転んでも韓国の行く手には地獄しかないのではないでしょうか。「崔順実事件」で朴槿恵政権が風前の灯だからといって、楽観出来るような情勢では全くありません。

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