前回の記事で筆者は「憲法9条にノーベル賞を」運動に賛同した国会議員60人の中に、自民党でも特に右寄り(日本会議・神道政治連盟所属)な長島忠美と金子恭之が本当に入っているのか疑問を呈した。どうやらこれは事実だったようである。以下のように貴重な御指摘を拝見出来た。
https://twitter.com/kibikibi20/status/470623303279734785
@kibikibi20⇒前掲「立憲フォーラム」HPによると、長島忠美と金子恭之の2人が賛同したのは事実である⇒
衆参国会議員有志により、「ノーベル平和賞の授与を求める文書」を提出しました
(立憲フォーラムHP、2014年5月17日)
10:51 - 2014年5月25日
https://twitter.com/kibikibi20/status/470623823847374848
@kibikibi20 「賛同者 (ABC順):
[・・・]
/菅 直人/金子 恭之/
[・・・]
/長島 忠美/中川 正春/志位 和夫/」
10:53 - 2014年5月25日
もうこの時点で明らかだろう。この運動がどれだけアホ臭い馬鹿馬鹿しいものかが。金子恭之なんてバリバリの改憲派ではないか。以下の赤旗記事によれば憲法調査推進議員連盟にもその名がある。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-04-19/02_02.html
保守「2大政党」づくりの 断面
議連に同舟 改憲レース
上記記事から10年後、その金子議員は共産党の志位委員長と一緒に「憲法9条にノーベル賞を」与える運動をするようになりましたとさ。おいおい、赤旗はあんたらの親分と自民党の憲法調査議連所属議員が一緒になってこんな事をしてるのを何とも思わないのか? 思わないんだろうな…。
「9条に平和賞をやる事で安倍政権の暴走に歯止めが掛けられる」などというのは愚かな希望的観測というか馬鹿な妄想に過ぎず、それどころか安倍や金子や長島のような自民党改憲派・タカ派・日本会議派にとっては望ましい事なのだ。「ノーベル平和賞まで日本国民は受賞した」という権威付けのアリバイは軍拡化と戦争を抑止するのではなく、日本人の国威発揚と日本優越主義の強化に直結し、それがさらなる軍拡化を推し進める力になるだろう。ノーベル平和賞を受賞した「日本国民」が
日本ヨイ 国、キヨイ 国。
世界ニ 一ツノ 神ノ 国。
日本 ヨイ 国、 強イ 国。
ノーベル賞ニ カガヤク エライ 国。
というますます酷い修身ナルシズムに陥る事だけは間違いなく、これはまさに大日本帝国そのもの。金子や長島のような極右国粋議員がこの運動を気に入って飛び付いたのはまさにその点だ。ナルシーな日本優越主義者にとって「ノーベル賞」のごとき「世界的権威」はよだれが出るほど大好きだろう。「9条を守る」どころか、安倍を全力で手助けすらしているのが「憲法9条にノーベル賞を」運動なのである。
「護憲」のウィングを右に伸ばし、「従来の護憲派」だけではない、より幅の広い「国民」層を取り込む。また、アジア太平洋戦争については、「加害」の点を強調する(それは「反日」になるから)のはやめて、「被害」の側面を強調し、改憲することによって再び戦争被害を被りかねないことに注意を促す。
佐藤優現象はまさにここに極まれり! 佐藤優現象を今最も体現した醜悪な姿の極致が、この「憲法9条にノーベル賞を」運動に他ならない。
「自共対決」だって? どう見ても「自共仲良く」にしか見えないんだが。
自民党も共産党も仲良くしようぜ! ノーベル賞の為に!
日本ハ ノーベル賞ニ カガヤク エライ 国!
(続く)
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