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SEALDsと韓国マスコミ

詳しくはまた改めて書くつもりなので今回は簡潔にさわりだけ記すが、韓国マスコミではSEALDs(とその関連団体というか界隈団体)の事を虫唾が走るぐらい美化・礼賛した記事があふれている。安保法案が成立するや韓国マスコミの圧倒的大多数が「北に対する抑止力になるから安保法案は歓迎出来る部分もある」と一斉に右へならえ報道したのとそっくりと言うか、間違いなく軌を一にする現象であろう。
歴史的常識を踏まえて考えれば、日帝被害国である韓国が安保法を例え一定たりとも「歓迎・肯定」する事など絶対にあってはならず、100%全否定・反対しなければならないはずなのだが、現実にはそうなっていない。朝鮮民主主義人民共和国の反応とはあまりに違い過ぎる。

前回の記事では面倒なので引用やリンクをしなかったが、それだとやはり言わんとする所がちゃんと伝わらないと思ったので、そうした「日本安保法案は対北抑止力になるからいいとこもある」と主張している韓国マスコミの記事を以下に二つ、保守派(右翼)と進歩派(左翼)の代表格として朝鮮日報とハンギョレを翻訳抜粋して例示しておきたい。いずれも現代韓国の驚くべき歴史的健忘症と崇日事大主義根性と反北主義が克明に表れた最低な記事である。

・韓国保守派メディアの雄・朝鮮日報

http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2015/09/21/2015092100169.html?related_all
中国との対立大きくなり韓国に負担…対北抑止力には助け
2015.09.21

日本はこれ(集団的自衛権)を土台に世界平和に寄与すると主張しているが、退行的歴史認識を持っている安倍晋三政権がこれを軍国主義復活の手段にし得るという憂慮も大きくなっている
(中略)
だが別の一方では日本の集団的自衛権確保が「対北抑止力拡大」など韓国の安保に寄与する部分もあるというのが専門家の診断だ。北韓が核・ミサイル挑発の威嚇をやめない状況で、日本自衛隊の機動力強化と役割拡大は韓米日次元の対北共助をより強化するのに助けになるという話だ。韓半島有事の際に日本が駐韓米軍後方基地の役割をよりしっかり遂行出来るかもしれない。


・「自分とこは韓国マスコミ信頼度ナンバー1」という自画自賛が三度のメシより大好きな、韓国進歩派メディアの雄(笑)・ハンギョレ新聞

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/709576.html
[社説]「危険な刀」日本の安保法案、知恵ある対応を(日本語版未訳記事)
2015.09.19

日本の安倍晋三政権が18日参議院で集団的自衛権行使を骨子とする安保関連11法案を強行処理した。議事堂内で与野議員達が乱闘を繰り広げる非常に稀な光景を甘受しながらも、安倍政権は時間を定めておいて力ずくで法案を押し付けた。これによって第2次大戦敗戦以後70年間守られて来た日本の専守防衛政策は形骸化し、日本自衛隊が世界のあらゆる場所で起こる武力紛争にも介入出来る道が開かれた。

今回の法案通過は安倍総理になって以後、昨年4月に中国の浮上を対象にした日米新ガイドライン改正と、昨年7月に内閣の解釈改憲による集団的自衛権行使容認決定へと続く一連の安保政策の大転換作業にピリオドを打つ意味を持つ。集団的自衛権行使を禁じる根拠となっていた憲法9条(いわゆる「平和憲法」)を改正する問題がまだ残ってはいるが、今回の法案通過で憲法9条は憲法改正いかんに関係なく事実上死文化したと言っても過言ではない。

日本国内的には今回通過した法律が平和憲法に背くのではないかどうか、十分な熟議なき法案の強行処理方式などをめぐって論争が続くだろうが、我が国が注目すべきはこれによって韓半島安保環境がどのように変化するかであり、どのように対応するのが賢明であるかという点だろう。

基本的には、日本が専守防衛から集団防衛に安保政策を大転換する事になった背景には中国の急浮上が大きい。経済的衰退などの理由で一人で中国を牽制するのが難しくなったアメリカが日本の政策転換を積極的に応援し、日本としてもアメリカがこの地域から去る後まで見据えながら独自な軍事力拡張の機会に据えた面がある。アメリカと日本、中国の間で繰り広げられるこうした大きな枠の安保環境変化は、これらの国家と密接な関係を結んでいる我が国にも好むと好まざると大きなショックを呼び起こす以外にない。

我が国は日本の集団的自衛権行使方針に対して事ある毎に「我が国の主権領域に対する自衛隊活動は、我々の同意を得なければならない」という点を強調している。また、憲法上我が領土という理由で北韓地域に対しても外国軍が活動する場合は我々の同意を得ねばならないという要求は言うまでもなく当然だ。また、北韓と関連しても、国際法的に通用し難い要求をするよりそうした状況が発生しないように南北関係を改善する事が最も賢明な方策であるだろう。

日本の安保政策転換によって米軍支援が円滑になれば、韓米連合軍の対北抑止力が大きくなるという側面を看過する事は出来ない。また、中国の暴走を適切に制御する必要があるのも事実だ。反面、日本の軍事活動強化が中国との葛藤と対立を激化する方向に進行したら、我々としては非常に困難な立場に置かれるのは判然としている。中国を圧迫する為の韓米日三角軍事同盟構図に深く巻き込まれる場合が最悪だ。日本の集団的自衛権行使が逆戻り出来ない以上、政府はどのように対応するのが我々の安保に実利的であるかを以って知恵をしぼらねばならない。


右と左の代表的な例として朝鮮日報とハンギョレを挙げたのだが、他のメディアの主張も似たりよったりである。中央日報京郷新聞ニュース1民主新聞YTNニューシスアジア経済…保守・進歩・経済紙の立場を問わず、どれもこれも「北に対する抑止力になるから安保法案は歓迎出来る部分もある」の挙国一致報道だった。「対北抑止力」という安倍の主張をこれほどまでに「反日国家・韓国」のマスコミのほとんどが忠実に復唱して正当化してくれるなんて、日本の記者クラブ制度もビックリだぜ! これには安倍総理も朴槿恵大統領もさぞかしお喜びあそばされている事でしょう! 日韓仲良く安保協力で北朝鮮を滅ぼそうぜ!

このうちハンギョレの社説はまたしても日本語版では翻訳されていない。これまで何度も指摘してきたようにハンギョレ日本版は「自分ら(日本語版スタッフ陣)の立場にとって都合の悪い記事、面倒な長文の記事」はどんなに(良くも悪くも)重要な記事であろうと訳さず日本側に伝えようとしない傾向が非常に強く、この社説を訳さなかったのはやはり「対北抑止力」云々という部分が「韓国の冠たる革新系メディア・ハンギョレ」というブランドイメージを傷付けて都合が悪いという「政治的(商売的?)判断」ではないかと思う。そのくせ、SEALDs大絶賛の提灯記事や日本当局による総連弾圧肯定記事だけは(例え面倒な長文であっても)嬉々として訳した上に長時間サイトのトップに載せるという、まるでアジアプレスみたいな謀略報道(笑)を平気でやるのがハンギョレ日本版だ。以下にスクリーンショットを撮ってあるが、ハンギョレ日本はSEALDs提灯記事を丸2日間もトップに載せ続けた。その前や後はほぼ1日でトップ記事を差し替えていたのに比べると、ハンギョレ日本版のSEALDsびいきがどれだけ偏ってるか良く分かる。総連弾圧肯定記事の時も同じで、3.4日ぐらいトップに乗せ続けていた。


ハンギョレ日本版2015.09.28時点のトップページ


2015.09.29時点のトップページ SEALDS提灯記事をかなり長時間にわたってトップに載せ続けた

ハンギョレ日本は陰険毒辣ぶりで韓国本家をはるかに凌ぐならず者メディアにしてブラックジャーナリズムである。もちろん現在のハンギョレ韓国本家は「反北朝鮮・従北狩り」的論調が非常に強いが、総連弾圧肯定記事を長々とトップに載せていた事を見ても分かるように、日本版は「反北主義」においては本家よりもさらに強烈だ。ハンギョレ日本版を運営する日本人達の本当の氏素性は一体何なのか? どこのネオコン転向左翼なのか? 「反北主義」においては朝鮮日報とハンギョレ本家&日本分家の間に全く違いはない。

かつてハンギョレは福島原発事故後でさえ原発輸出と核燃料輸入を肯定するとんでもない社説を堂々と載せた(当然この社説は日本語版未訳。ハンギョレは断じて「反原発」ではなく、時と場合に応じて原発に反対したり賛成したりの二枚舌なだけである!)事があったが、それと並ぶこの社説の最低ぶりはやはり多くの人に読んでもらわねばならないと思い、全文翻訳した次第である。ハンギョレというメディアにもうこれ以上いささかの希望的幻想も抱いてはいけない! 朝鮮日報と同格な「その程度」の新聞として捉えるべきである。

それにしてもこれは「対北抑止力」云々という部分を除いても酷い内容ではないか。朝鮮日報の記事と比べても決して負けてはいない。「中国脅威論」に丸々乗っかってしまっている不見識さ、韓米同盟を肯定してそれに何の疑問も抱かない駄目さ加減、「今回の法案通過で憲法9条は憲法改正いかんに関係なく事実上死文化した」という度し難い対日認識の甘さ(9条はこれよりもずっと何10年も前にすでに死文化していた)、北つまり朝鮮共和国が自分らの領土だと主張するあさましさなど、これが「韓国民主主義」の成れの果てとは恐れ入る。
こういう不見識と歴史的無知の権化みたいな韓国マスコミ達であるから、日本の正しい情勢など何も知らず(知ってても)伝えず、日本安保法を一定とは言え「歓迎・肯定」してしまうような愚劣極まりない醜態をさらす。

SEALDsの提灯記事が韓国報道界であふれているという事実は日本でほとんど知られていないが、これは韓国マスコミが不見識であったり記者に日本崇拝者が多いというだけでなく、日本側でSEALDsとそれに関係の深い者達が宣伝上手で、頭の足りない韓国マスコミを利用する悪知恵を持っている部分もあると思う。韓国報道界の「日本の良心(ぽく見える)勢力」を無条件崇拝する対日事大主義的傾向が極めて強いという習性を見透かされており、それを運動の正当化に悪用しようという事だ。「かつて日本が被害を与えた韓国からこれだけ好意を以って迎えられているから、我々(SEALDsとそれに関係の深いママの会など)はまっとうな平和運動なんだ!」という、いつぞやの某劇場アニメ公開の際にも見られた「韓国のお墨付き作戦」という奴である。
その典型例と思われる記事が以下のオーマイニュースの記事であろう。

http://www.ohmynews.com/NWS_Web/View/at_pg.aspx?CNTN_CD=A0002146949
「どんな子供も殺してはいけない」街に出た日本のママ達
[特別寄稿]安保法制に反対するママの会@埼玉
2015.09.30
佐藤真由果

まあ、訳す価値もない記事で、中身は要するに自分達の運動自慢と「民主主義って何だ! これが民主主義だ!」のオンパレードである。挙げ句の果てには文末にママの会やSEALDsとその関連団体にアドレスまで列挙してあった。この記事は「特別寄稿」というのを見ても分かるように、韓国マスコミ側が取材したのではなく、日本のママの会側から寄せられた記事だという事になっている。これまでの多くの韓国SEALDs提灯記事というのは基本的に韓国マスコミ側(日本特派員だけでなく、それと関係の深いピースボートの韓国人スタッフ在日朝鮮人記者であったりする場合もあり。いずれもかなりタチの悪い連中)の記事であったのだが、ここに来て「純然たる」日本人による「売り込み」記事が登場する事になった訳だ。もちろん「純然たる」と言うのは御幣があろう。ママの会に自力で一から十まで朝鮮語の文章が書けるとは思えず、かといってこの記事には「翻訳」とか「訳者」が誰彼という表記がなかった。おそらく元は機械翻訳の文章で、それをオーマイニュースの編集者(の表記はあり)が読める水準にまで手を入れたのが真相ではないか。いわば「日韓合作記事」というのがより正しいのであろうが、例えそうであったとしても、韓国に対してここまで「日本の反安保法案運動」を美化して熱心に売り込もうとする姿勢に筆者は嫌悪感しか感じない。このママの会の記事に限らず、一連のSEALDs関連団体提灯記事、それに現在日本の反安保法運動の多くには重大な要素が欠落しているからだ。
(続く)

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ハンギョレのカラクリ その1

6月22日、韓国と日本で双方の首脳がそれぞれの大使館で国交正常化記念式典に「クロス出席」した事で、憂慮していた通りいよいよ日韓共犯・癒着関係の総決算である2013年体制の中で、日米新ガイドライン体制の下部構造に韓国が従属するという形での「新・韓米日軍事同盟体制」が始まろうとしている。
韓国のマスコミでこれの最も熱心な旗振り役を務めてきた代表例が他ならぬハンギョレ新聞であった。この間の同紙報道を見ていると、この新聞がいかに「韓日関係正常化」「韓日友好」「未来志向」「韓日首脳会談実現」「韓国と日本は民主化と産業発展を同時に成し遂げた東アジアでただ二つの国」という気持ち悪いおためごかしを連発してきたか知れたものではない。直近で最も分かり易い例が以下の社説だろう。

http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/21104.html
[社説]韓日の将来は「金大中・小渕」宣言が鍵だ
登録 : 2015.06.23 06:43 修正 : 2015.06.23 07:52

韓国語原文記事
http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/696985.html?_fr=mt0

この社説には全く唖然とさせられる。それだけ凄絶な言葉がてんこ盛りだ。

「両国大使館主催の記念式典に朴槿恵(パククネ)大統領と安倍晋三首相が相互訪問して、ユン・ビョンセ外交長官が初めて日本を訪問して息が詰まった状態に風を吹き込んだことは幸いである。特に前日の外交長官会談で最近対立している要素の日本の近代化産業施設のユネスコ世界遺産登載問題について妥結したことは好ましい兆候と言えよう。今後このような高官次元の接触と動きが、詰まり切った両国関係を打開する転機になることを期待する。」

「しかし結果的に韓日修交は両国ともに大きな利益をもたらしてきた。韓国は日本が提供した経済協力資金をうまく活用して産業インフラを構築するなど産業化の基盤を整えた。その後の急速な経済発展においても日本の技術、資本、経営ノウハウ、貿易など様々な方面で大きな助けを受けた。日本もまた韓国との貿易で莫大な黒字をおさめた。このように両国は迂余曲折を経て民主化と産業発展を同時に成し遂げた東アジアの“双子国家”として成長した。」

「1998年に金大中(キム・デジュン)大統領と小渕恵三首相が採択した「韓日共同宣言―21世紀に向かった新しい韓日パートナーシップ」は示唆する点が大きい。」

「これを基に未来指向的な関係を構築」

「二カ国の首脳は小さいことに一喜一憂せずに「金大中・小渕共同宣言」を継承発展させることで今後50年の未来に対する答えを探すことを望む。」


結局はまたしても「未来志向」かよ! しかも「金大中・小渕宣言」とか馬鹿じゃねーのとしか言いようがない。ハンギョレが主張しているのは、率直に言って1965年以来の日韓協定体制の全面肯定そのものと言って良い。「韓日修交は両国ともに大きな利益をもたらしてきた」「(そのおかげで)両国は迂余曲折を経て民主化と産業発展を同時に成し遂げた」という言葉に全てが要約されている。

・ハンギョレ的歴史観による模範的一問一答集
問:日韓協定を結んだの誰? 
答:当然朴正熙政権だ。
問:日韓協定で日本と韓国はどうなった?
答:そのおかげで韓国も日本も大きな経済発展をした。同時に民主化も成し遂げた。
問:という事は、韓国の経済発展と民主化の最大の功労者は?
答:もちろん、日韓協定という「国家百年の大計」を結ばれた、天が韓半島に下された半神半人にして偉大なる民族英雄、朴正熙大統領閣下でありますッッッッ!

…冗談などではなく、ハンギョレの記事を読んでるとこういう結論にしかならない。日韓協定のおかげで韓国も日本も「経済発展と民主化」が成し遂げられた、しかも東アジアで「経済発展と民主化」を同時に成し遂げられたのは「韓国と日本ただ二つだけ」などと、夜郎自大・自画自賛・我田引水・自己陶酔の極みとしか言いようのない事を平然と言っている訳だから。韓国の進歩派勢力というのは少し前まで1987年民主化宣言以降の民主化を極度に美化する「韓国民主主義神話」という頭の痛い幻想にとらわれていたのだが、それが「韓日修交50年」の今、さらに悪化して時代を遡る「日韓協定神話」にまで行き着いてしまった。韓国の進歩勢力が日韓協定を「民主化と経済発展をもたらした」とまで言うようになるとは…。ちなみに「韓国に経済発展と民主化をもたらした最大の功労者は朴正熙」という歴史歪曲は韓国のニューライト勢力(日本の植民地支配は正しかったと主張する韓国の極右勢力)が奉じる歴史観そのものであり、今やハンギョレはニューライトと全く同じ歴史観を共有するまでになったという事だ。かつて「軍事独裁政権に抵抗してきた気骨のあるジャーナリスト達(当然この人達は朴正熙や全斗煥の時代にさんざんブタ箱に入れられて酷い拷問もされた)が結集して作った新聞」だったはずのハンギョレがとうとうここまで堕ちた。21世紀に光復70年を迎えて、韓国の民主主義を牽引してきたはずの進歩派メディアの雄はニューライトと同等のレベルにまで退化したのだ。「停滞」ではない。それよりもっと酷い「退化」である。
そのうちハンギョレはじめとする韓国の進歩派は「日本の植民地支配こそ韓国の民主化と経済発展の根源」とか言い出すに違いない。と言うか、これもまたニューライトの主張そのものだ! 
歴史観でニューライトと進歩派の垣根が全くなくなる。それも過去の独裁政権と日帝を美化する歴史修正主義という最悪の方向で! これが韓国を待ち受ける無残な未来像だろう。このまま行けば間違いなくそうなる。つまり「韓国版・光る風(by山上たつひこ)」が待ち受けているという事だ。いや、「日韓合同版・光る風」の方が正しいかもしれない。
最近日本のリベラル・左派界隈でやたらと「戦後70年間守られてきた日本の平和・自由・民主主義」とかいう「戦後日本・平和国家神話」がやたらと喧伝されて、戦後日本を超美化するのが流行っているのと全く同じ、と言うか、これらは明らかに日韓で軌を一にした現象だろう。日韓何もかもそっくりだ。

日韓協定が韓国に経済発展と民主化をもたらしただって? ではここで、これを結ぶ過程で出て来た日本側代表者達の諸発言をもう一度御覧いただきましょう。

・久保田貫一郎(1953年第3次日韓会談日本側首席代表)
1953年10月15日の「久保田妄言」
日本は戦争中、東南アジア諸国で掠奪や破壊をしその賠償をしようとしているが、韓国で掠奪や破壊をした事実がないので賠償することはない、万一あるなら賠償する」
「私有財産の尊重という原則に基いた対韓請求権は放棄していない
「もし韓国併合36年間の賠償要求を出していれば、日本としては、総督政治のよかった面、例えば禿山が緑の山に変つた、鉄道の敷設、港湾の建設、米田が非常に殖えたことなどをあげて韓国側の要求と相殺したであろう」
「カイロ宣言は、戦争中の興奮状態において連合国が書いたものであるから、現在は、今連合国が書いたとしたならば、あんな文句は使わなかつたであろう」
韓国の独立はサンフランシスコ条約の効力発生時点だから、それ以前の独立は、たとえ連合国が認めていても、日本から見れば異例措置である」
日本が進出しなければ(韓国は)ロシアか中国に占領されていただろう」

・澤田廉三(1958年第4次日韓会談日本側首席代表 エリザベスサンダースホームの設立者・澤田美喜のダンナ)
1958年6月11日の「澤田妄言
38度線を鴨緑江まで推し進めるのが日韓会談交渉の目的だ。38度線が釜山まで下がって来たら、日本はすぐさま危険になるからだ。地下に眠る朝鮮関係先烈達の霊魂を考えても、この事を忘れてはならない」
現在の日本が日清戦争と日露戦争の後を継いで三度目の正直、再び立ち上がって38度線を鴨緑江の向こう側へ押し出せねば、あの世に行ってもどんな顔で先祖達にお会い出来ようか」

・高杉晋一(1965年第7次日韓会談日本側首席代表 三菱電機会長)
1965年1月7日の「高杉妄言
日本が朝鮮を支配したのは良い事をしようと、朝鮮をより良くしようとした事だった。もっと20年くらい日本と一体だったなら、ああは(韓国の山に木が少ない事を指して)ならなかったかもしれない」
「日本の努力は結局戦争で挫折したが、もう20年くらい朝鮮を持っていたら良かっただろう。日本が謝罪すべきというのは妥当な話ではない。創氏改名からしてあれは朝鮮人を同化させて日本人と同じく対しようと執った措置で、悪い事ばかりだったとは言えない
日本はこれを機に、兄になった気分で韓国に臨まねばならない
「過去の事を暴いて韓国側が主張したい事が多いだろうが、日本側にも(言いたい事は)ある

最初の久保田妄言は日本でもよく知られているが、続く二つの澤田妄言と高杉妄言は日本ではあまり広く知られていない。実際に発言内容を見ても分かるように、澤田・高杉妄言は久保田のそれに決して劣らないどころか、もっと酷い内容であるにも関わらずだ。

澤田廉三の妄言は日本による朝鮮半島再侵略の野欲を露骨に表にしたもので、こんな奴が旧植民地国との国交正常化交渉の首席代表になる所が凄まじい。「38度線を鴨緑江まで推し進めるのが日韓会談交渉の目的」って、最初から南朝鮮は「日本領」も同然という考えであり、やがて「鴨緑江まで」つまり朝鮮半島全てをまた日本領にするという姿勢で会談に挑んだという事だ。「韓国の独立はサンフランシスコ条約の効力発生時点 by久保田」どころか、それ以後も本心では朝鮮の独立を決して認めようとしなかったのが澤田の立場であった。いや、これは日本政府の本音を象徴するものだったろう。

1910年の「日韓併合」ならびにそれ以前の様々な不平等条約も全て国際法的に違法なものであり、源泉無効である。そして日本による朝鮮植民地統治時期は完全に不法な支配状態の時期であり、それも日本敗戦によって解除、1945年8月15日から朝鮮は独立した。

これを決して認めず、「韓国の独立はサンフランシスコ条約(1951年)の効力発生時点」「(1958年現在)38度線を鴨緑江の向こう側へ押し出せねば」として、敗戦後も一貫して朝鮮・韓国の独立を決して認めようとしなかったのが「戦後の平和国家・日本」であった。戦後在日朝鮮人の地位・永住権問題や教育問題と、それに対する在日朝鮮人の抵抗・闘争史に良く表れている。すなわち「朝鮮独立への隘路」と言うべき苦難の歴史であった。いや、今でも日本政府は内心では独立を認めず「朝鮮半島は日本の版図」と思っているだろう。久保田・澤田・高杉らと全く代わらぬ妄言を安倍や麻生や倭王(痛惜の念発言)は今でも言い続けているのだから。
おまけに「38度線が釜山まで下がって来たら、日本はすぐさま危険になる」って、おまえはどんだけ脳ミソにカビの生えた古臭い反共主義者なのか。澤田の言う「地下に眠る朝鮮関係先烈達」というのは明らかに福沢諭吉や伊藤博文や寺内正毅や小松緑や秋山好古らに代表される、朝鮮を植民地化するのに貢献した侵略者先達連中を指している。挙げ句の果てには「鴨緑江まで」どころか
「現在の日本が日清戦争と日露戦争の後を継いで三度目の正直、再び立ち上がって38度線を鴨緑江の向こう側へ押し出せねば、あの世に行ってもどんな顔で先祖達にお会い出来ようか」
だぜ。「日清戦争と日露戦争の後を継いで三度目の正直」「鴨緑江の向こう側」って、アジア再侵略戦争やる気満々だな! 「日米安保(澤田妄言の頃は旧安保条約だが)体制の下、朝鮮半島と満州・中国を再び日本の版図にして大東亜共栄圏復活の日は近い!」というのが、「慈善家」澤田美喜のダンナにして、今でも欧米ナイズされた洒脱なクリスチャン外交官というイメージの付きまとう澤田廉三の正体であった。今の安倍晋三とも実にいい勝負な、どこに出しても恥ずかしくない立派な日本鬼的軍国主義者そのもの、それがおフランス帰りのエリート外交官・澤田廉三という男であった。
「ミーはおフランス帰りのエリート外交官ザンス。朝鮮半島も中国も全部日本の版図ザンス。だから従軍慰安婦にも強制連行にも賠償なんかする必要ないザンス」
というイヤミ澤田の耳障りな声が聞こえてきそうだ。

続いて高杉晋一の妄言について言うと、これは「日本は植民地統治時代に朝鮮に良い事をしてやった」という久保田妄言のさらに強化版である。1965年、つまり朝鮮独立から20年過ぎたその時点でなお「もう20年くらい朝鮮を持っていたら良かった」つまり、まだ植民地として朝鮮を支配していたかった(要するに高杉の気持ちの上では今でも朝鮮は日本の版図のつもり)というのだから、尋常な神経ではない。「日本の努力は結局戦争で挫折した」というのは、本当なら今でも朝鮮半島は日本領なんだという図々しい事この上ない発言だ。まさに「植民地を失ったのが惜しくて仕方ない」という意味である倭王の「痛惜の念」発言と何も違わない。しかも「日本が謝罪すべきというのは妥当な話ではない」つまり謝罪の必要なしだという。創氏改名に関する話も牽強付会な言い訳そのものだ。後の麻生太郎の妄言もこれが原型となっている。要するに高杉という男は、日韓協定体制以後も相次ぐ数々の日本側妄言の「雛形」を作った人間と言って良いだろう。
「日本はこれを機に、兄になった気分で韓国に臨まねばならない」というのも日本側の傲慢さを象徴している。アメリカをバックにしてアジアでも自分だけ平和と経済発展の恩恵を受ける日本という国が、この時代からどれだけ他のアジア諸国、とりわけ韓国を見下していたかが良く分かるではないか。そして今でも日本は高杉妄言の頃と全く同様に韓国を「パシリの舎弟」扱いして舐めきっている。今回の国交正常化記念式典クロス出席だの、軍艦島の世界遺産登録問題であっさり妥協したのも、まさに韓国が日本に心底舐められている証拠だ。
嫌韓だって? 勘違いしてはいけない。日本の方が韓国を侮辱して舐めきっているのである。そして韓国政府もそれに本質的な面での抵抗をせず、屈従してきたのが「日韓協定体制50年」だった。それを今後も未来永劫続けようというのが、今回見せた朴槿恵と安倍晋三の野合である。その下地と言うべきものが高杉妄言であり、韓国はそれに卑屈にも目をつぶった。高杉妄言が久保田妄言ほど知られていないのは、当時韓国でも日本でも大きくクロブタ(黒蓋 「緘口令」のヤクザ用語)が敷かれたからである。高杉は日本の記者達にオフレコを要請した為、日本でこれを報じたのは赤旗くらいしかなく、ほとんど知られずに終わった。一方の韓国でも東亜日報がすっぱ抜いただけに留まっが、こちらは日本と違って大騒ぎになる。だが高杉は韓国の報道陣に「アカの謀略」とコメントし、韓国政府も「韓日会談を壊そうとする陰謀」として口裏を合わせた。高杉妄言は本来なら交渉が全部吹き飛んでパーになってしかるべきほどのものなのだが、交渉が最終段階にあった為に、日韓とも野合して無理な芝居による幕引きを図ったのである。果たして今回の「日韓修交50年」に合わせた「従軍慰安婦問題の解決」とやらも裏では…? 当時も今も、このように日本の妄言や傲岸不遜さに韓国が一方的に屈従してまで結ぶ「日韓友好」とは一体何なのかという事を考えねばならない。

高杉晋一という男は戦前戦後も一貫して三菱財閥の人間であった。一方で澤田廉三の妻・美喜が、三菱財閥創業者・岩崎弥太郎の孫娘である事は有名な話だろう。この日韓会談の首席代表にして重大な妄言者二人が、揃って戦犯企業・三菱財閥の縁者であった事は決して偶然ではない。それだけかつての戦犯関係者が戦後の日本でも生き残って(アメリカに買い取られるような形で助命されて)要職を占め続けたという事であり、あのような妄言を吐いたのは起こるべくして起こった出来事だったのである。強制連行した朝鮮人を重工の工場や軍艦島の炭鉱で奴隷労働させた三菱。その軍艦島問題で日本に一方的にあっさりと屈服した今の韓国…。三菱は今でもこうした強制連行被害者への補償を拒否し続けており、その意識は今でも高杉や澤田らと変わっていない。
「日本が謝罪すべきというのは妥当な話ではない by高杉」
と。

今年2015年に進行する「日韓和解」の背後にはアメリカからの圧力「韓国は歴史問題を棚上げして、日本との軍事・安保協力を優先せよ」というのがあったが、1965年の日韓協定にも冷戦時代の東アジアで日本と韓国を「反共の防波堤」として軍事的に活用したいアメリカの圧力が大きく作用した。

日韓協定により「韓国は日本が提供した経済協力資金をうまく活用して産業インフラを構築するなど産業化の基盤を整えた」などと、ハンギョレの社説ではこの「経済協力資金」がいかに韓国にとってありがたかったかを強調しているが、その金額がどれだけ少なかった事か。日本に36年占領された韓国の受け取った資金(有償無償8億ドル。もちろんこれは「賠償・補償金」ではない!)が、4年ほどしか占領されなかったミャンマー(3億4000万ドル)やフィリピン(8億ドル)、インドネシア(6億2300万。いずれも賠償・借款の合計)に比べると明らかに少なかったのである。しかもこのただでさえ少ない金額のほとんどはプラント購入などの実物賠償やサービス提供といった形でやる事になっていた。現金でやるのではなく日本のプラントを購入するのに主に使われるようになっており、韓国側はこの金の使い道にもほとんど自由がない。「賠償」どころか、それがリターンしてむしろ日本を儲けさせる為のカラクリだったのが、ハンギョレが大絶賛する日韓協定の「経済協力資金」であった。
当然この中から、個々の日帝被害者達にはほとんど金が回らなかった事も思い出す必要がある。従軍慰安婦や被爆者などには一銭の補償もされなかった。それを事もあろうにハンギョレは韓国経済発展の基礎になったと喜んでいるのだ! 
以前に権赫泰氏が少し指摘した事があるくらいで、日本ではほとんど知られていないが、韓国には「太平洋戦争犠牲者遺族会 태평양전쟁희생자유족회 (略称:太平洋遺族会 태평양유족회)」という団体がある。かつて軍事独裁政権の頃、韓国では日帝の植民地支配責任や賠償を求めて民衆が声を挙げる事は許されず、そうした運動は基本的に全て韓国独裁政権が日本政府に代わって弾圧してやったのである。これぞまさに日韓仲良くしようぜの真骨頂! 挺隊協のように従軍慰安婦などの問題を追及する運動が可能になったのは民主化90年代以降の話だ。ただしそれにも若干の例外があり、軍事独裁政権が当時特別に認めた「準官製御用団体」は活動を許されたのである。日本との外交交渉で何らかのカードとして役立ちそうだという魂胆だった訳だが、その一つがこの「太平洋遺族会」だった。ここのスタンスというか歴史観がどういうものかをかいつまんで言うと…

朴正熙大統領は日本からもらった請求権資金を、貧しい時期に国家発展の為に使われたのです! 戦争被害者遺族に金を回せなかったのはやむを得ない措置だったのです! 朴正熙大統領はその事でいつも心を痛めておられたのです! 朴正熙大統領は決して我々をお忘れにはならなかったのです! 朴正熙大統領の事を思うと我々は感涙にむせび泣くのを禁じ得ませんッッッッ!

「アジア女性基金は正当であるッッッッ!」
「明仁天皇こそ日本最高の平和憲法守護者! 恐れ多くもその天皇陛下をヒットラーのような戦犯にしかねない『君側の奸』安倍政権は、河野談話20周年を機に退陣せよ! テンノーヘーカバンザーイ!」


…知らない人が見たら何の冗談かと思うだろうが、これらは全て本当の話である。この旧軍事独裁政権御用団体は、日帝に徴兵されて太平洋戦争で死んだ韓国人の補償を求めるというふれこみだが、同時に自国の日帝被害者をまともに救済しなかった朴正熙を擁護する役割も担っていた事がお分かりいただけるだろう。おまけに「明仁天皇こそ最高の平和主義者で、安倍は無礼な君側の奸」などという、誰かさん(こいつらとかこいつとかこいつとか。勘違いしてる人が多いが、日本恵泉女学園大学の李泳采(イ・ヨンチェ)ってのはこういう実にくだらない人間だから、お忘れなく)みたいな事まで主張している。ここは韓国人の団体のくせに日帝臣民根性丸出しなそういうスタンスであるから、当然挺隊協とは不倶戴天の間柄であり、激しく対立してきた。大沼保明だの和田春樹だのといった連中はスジから言えば挺隊協ではなく、この太平洋遺族会と「仲良くしようぜ」するのが正しいのだ。日本の天皇こそ最高の平和主義者にして9条の守護者と認定し、アジア女性基金こそ真の歴史清算と主張する今の日本のリベラル・左派勢力にとって、最も親和性が高いパートナーシップの相手がこの太平洋遺族会である。

要するにハンギョレの言ってる事、「日本の経済協力資金で韓国は経済発展」とかいう発言は、もはやこの太平洋遺族会レベルのどうしょうもない妄言という事だ。
日韓協定の交渉過程で繰り返された日本側の妄言、雀の涙のようなはした金の請求権資金(繰り返すが、これとて決して賠償・補償にあらず)、救済されなかった被害者達…こうした歴史を踏まえていれば、ハンギョレの社説のような話は絶対に出て来ない。過去は忘れろ、未来志向だ、だから日韓協定は正しかったんだ、そういう歴史修正主義こそ今のハンギョレの旨とする所である。「信頼度韓国一の進歩派メディアだ」「かつて独裁政権に抵抗したジャーナリスト達の結集した新聞社なんだ」自らそう主張している報道機関があのような事を言うのは、はっきり言って保守・極右系の新聞が同じ事を報道するよりもはるかに悪質で重罪だ。世間一般ではこういうのを「詐欺」というのだが、今やハンギョレはまさに詐欺新聞としか言いようがない。
その「詐欺度韓国一の進歩派メディア」ハンギョレを支える構造というかカラクリはいかなるものであろうか?
(続く)

ハンギョレ新聞への廃刊勧告

韓国の進歩派メディアがここ何年か凄まじい勢いで右傾化・保守化というか腐敗堕落しているという実態について、筆者はこれまで何度も指摘してきた。日本では今でもハンギョレ新聞の事を「韓国の良心的報道人達が結集して作った素晴らしい革新派メディア」のように思っている者が結構多く、本多勝一も週刊金曜日創刊の際にはそんな感じでハンギョレの事を羨望するかのような事を言っていた事が懐かしい。しかしながらその後のハンギョレは良い記者がどんどん抜けていき、変な雑誌を副業で出して大赤字を出したり、三星(サムスン 삼성)財閥を批判する記事を書けば広告引き上げで報復されてあっさり白旗という情けない醜態を何度も繰り返してきた。韓国が原発で使う核燃料確保や原発輸出をほめそやす社説を載せた事もある。それも3.11後に! ハンギョレというとあたかも反原発のように思う者も多いだろうが、こうした社説を見ても分かるように同紙は原発問題に対してこれといった定見を持っていない。と言うより、所属している記者・編集者達の多くが原子力発電というのがそもそもどういうもの(難しい話ではない。ただの「原子力湯沸かし器」である!)で、放射能がどうして危険なのか(難しい話ではない。「はだしのゲン 맨발의 겐」は韓国でも翻訳出版されたはずだが?)という基礎的な科学知識すらほとんど持ち合わせていないからだろう。その典型例が日本特派員であるキル・ユニョンだ。この男は自身のコラム(以下リンク先参照)で「自分は福島原発事故の後も放射線というのが何なのかちゃんと理解出来なかった」と語っている。正直と言えば正直だが、ハンギョレの記者達がいかにそうした問題について実は無知であったか、原発密集度世界一の国の記者としていかに恥ずかしい事であるかを象徴するエピソードだろう。ハンギョレは前任の日本特派員だった鄭南求も「日本は戦後真面目に謝罪してきた」などの妄言が酷かったが、その後任も負けず劣らず酷い。おめえ学生時代は日本語を習ってハンギョレに就職後も日本特派員のくせに、原爆の放射能で人が死ぬ描写が山ほどある「はだしのゲン 맨발의 겐」すら読んだ事がなかったのかよ? 病院でレントゲンを撮った事はなかったのか? 今のハンギョレの記者ってどんだけレベルが低いんだ?

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/674808.html
「特派員コラム」あなたは出来るか?(韓国語記事 日本語版では未訳)

これらの話は日本ではあまり知られていない事実である。こうした馬鹿な事を繰り返して、今やハンギョレはすっかり便所紙にもならないような新聞に成り果ててしまった。筆者は日本人が「韓国にはハンギョレみたいに言いたい事が言える革新系メディアがあってうらやましい」などと言うのを見ると、本当に変な気分になる。それ全然違うから。言いたい事が言えるどころか、今のハンギョレって有力政治家や大資本に屈服してばっかりだから。2012年の大統領選挙前には朴槿恵をヨイショする記事やコラムも結構載ったし…。世界でもハンギョレとアルジャジーラほど世間一般のイメージと実態がかけ離れたメディアってないから。ハンギョレも週刊金曜日も初期の頃はともかく、後になって誌面や論調がメチャクチャ酷くなったという点では全く同じ道を歩んだのである。日韓仲良く進歩派メディアの論調が堕落したという、実に気分悪い「日韓シンクロ現象」がまたしても…。

ここ何日かのハンギョレもずいぶん悲惨な記事が何本も載った。とりわけ社説が凄絶過ぎる。

http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/19411.html
[社説]「我がこと」になってきたイスラム国問題

http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/19451.html
[社説]許せない「イスラム国」の蛮行

イスラム国による日本人人質事件について論じているのだが、読んでお分かりの通りこの2回にわたる社説でハンギョレはしつこく「(日本は)西欧各国とは違って軍事活動には参加していない」「軍事活動に加担していない」し、2億ドルの支出も「国際支援」「人道的分野の支援」と繰り返している。日本は何も悪い事はしていない、むしろ人道支援という「いい事」をしていると言わんばかりで、ハンギョレは日本の右派メディア以上の安倍政権擁護をしているのだ。何よりも「我がこと」とまで言っている。日本人への攻撃は韓国への攻撃でもあると言わんばかりで、集団的自衛権を行使して戦争したいのは安倍以上にハンギョレの方ではないのかと言いたくなる。
確かにイスラム国はカルト集団としか思えないし、裏ではアメリカや西欧の支援や手心を受けている(シリアのアサド政権打倒の為に利用されている)疑惑がいつも絶えず、今回の人質殺害も確かに残虐で被害者には同情するが、韓国という国にしてみれば飽くまでも他人事でしかない。単なる同情というレベルをはるかに飛び越して、何で「我がこと」と受け止めねばならないのか。韓国にとってそんな義理がどこにあるというのか。おそらくその理由は以下のくだりによく表れていよう。

・[社説]「我がこと」になってきたイスラム国問題より
日本はイスラム国対策の国際支援として2億ドルを出すことを明らかにしていた、西欧各国とは違って軍事活動には参加していない。それでも日本人を人質としたことを思うと、地球上の誰もが人質になりうると見るべきである。イスラム国のこのような行為は安倍政権が進めている「積極的平和主義」の問題点とは別個に許すべきではない。地球市民の公憤を買うほかはない行動だ。

・[社説]許せない「イスラム国」の蛮行より
イスラム国のこのような行為は国際社会に対する日本の影響力と地位を利用して自分たちに対する圧力の一線に亀裂を起こそうとする戦術とみられる。しかしこのような非人道的で残虐な行為はむしろイスラム国に対する憤りを招くだけである。しかも日本は米国や一部の西欧国家とは違って軍事活動に加担していない。安倍首相が今月中旬の中東訪問の過程でイスラム国対策として2億ドルを支援することにしたことを口実にした逆恨みと見られるが、人道的分野の支援という点から見てとんでもないウサ晴らしといえよう。

今回の事件が一層衝撃的なのはイスラム国の問題が西側だけでなく、まさに我々の足下にまで押し寄せていることを実感させられるためだ。イスラム国にこのほど自ら“入国”したと推定されるキム君の件でも、一部キリスト教団体のイスラム地域に対する無分別な布教活動は我が国(韓国)の市民が日本人よりイスラム国の標的になる可能性がより高い可能性があるということを示している。韓国政府は今回の事件を機にテロ防止のための国際協力に積極的に参加すると共に、国民保護にいっそう努めるべきであろう。


「イスラム国のこのような行為は安倍政権が進めている「積極的平和主義」の問題点とは別個に許すべきではない」とまで言っているが、それ違うだろ。それどころか、今回の件はまさに安倍の「積極的平和主義」が引き起こした事件そのものではないか。今回の中東訪問で安倍がどれだけたくさんの軍事産業関係者を連れて行ったのかもハンギョレは知らないのであろう。2014年3月に武器輸出3原則に代わって防衛装備移転3原則を閣議決定してから日本は事実上武器輸出を解禁した訳で、それ以来どれだけ日本が急速に紛争地への武器売り込みに必死になってきたかは韓国でも度々報道されてきた(難しい話ではない。当のハンギョレもその事を何度も報じている!)はずである。中東の紛争につけこんで兵器輸出で儲けようとする日本のどこが「軍事活動に加担していない」と言い切れるのか。また、2億ドルの支援については安倍もはっきりと「イスラム国の脅威を食い止めるために2億ドルを支援する」と明言しており、その実態はイスラム国との紛争に使われる為のものである事は誰にでも分かる話だろう。イスラム国との紛争地域の国々に「戦争代」をばら撒き、同時に兵器も売って儲けようというのが安倍の狙いなのである。2億ドルというのはいわば死の商人稼業で儲ける為の「先行投資」なのだ。明らかに日本がイスラエルや欧米各国と同じ側にいるのは明白であろう。
さらに決定的なのは昨年9月の安倍の発言だ。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDE24H0A_U4A920C1EAF000/
 首相「空爆でイスラム国壊滅を」 エジプト大統領と会談
2014/9/24 10:19
【ニューヨーク=永沢毅】安倍晋三首相は23日午後(日本時間24日朝)、エジプトのシシ大統領と会談し、米軍による過激派「イスラム国」掃討を目的としたシリア領内での空爆について「国際秩序全体の脅威であるイスラム国が弱体化し、壊滅につながることを期待する」と述べた。大統領は「国際的な努力は支持したい」と応じた。

「空爆でイスラム国壊滅を」だってさ。明らかに安倍はイスラム国に喧嘩を売っており、しかもエジプトなどの紛争当事国を煽っているではないか。安倍政権日本は決してイスラム国絡みの中東紛争の部外者ではなく、積極的に加担しようとている。これでは今回のような事件が起こって当たり前だろう。
それなのにハンギョレはこうした日本側の振る舞いを全く無視して、日本側が一方的被害者のように述べているのだから空いた口がふさがらない。

ハンギョレの今回の記事は率直に言って日本による「対テロ戦争」参入を応援するものであり、同時に韓国もこうした戦争へ介入するのを促す意図があるのだと思う。「一部キリスト教団体のイスラム地域に対する無分別な布教活動は我が国(韓国)の市民が日本人よりイスラム国の標的になる可能性がより高い可能性があるということを示している。韓国政府は今回の事件を機にテロ防止のための国際協力に積極的に参加すると共に、国民保護にいっそう努めるべきであろう。」という記述がそれを最も表わしていよう。「テロ防止のための国際協力」「国民保護」…日本やアメリカも戦争や軍拡化の際に必ずこういう事を言ったのを我々はよく覚えている。そのような無茶な布教活動を韓国のキリスト教関係者がしているというならば、そのような活動をやめさせるのが筋であるし、この地域を空爆して民衆虐殺を行う欧米やそれに食い込もうとしている日本と距離を置くようにするのが正しい判断ではないのか。それなのにハンギョレは、自国宣教師による中東イスラム諸国民衆の信教への介入に反対もせず、むしろ欧米や日本とテロ防止の為に積極的に協調しろという。

この事件に関連して韓国の主な新聞をウォッチングしてきたが、ここまで露骨に日本安倍政権擁護と韓国の対テロ戦争「参戦」を煽ったメディアは中央日報ぐらいだろう。それこそハンギョレと中央日報は同じ人間が書いたんじゃないかと思えるほどそっくりな社説だった。東亜日報はこれらほど露骨に安倍政権擁護や対テロ参戦を主張してはいないが、韓国政府も早く哀悼の意を表明して日本人の歓心を買えというような事を言っており、「親日度」について言えばハンギョレや中央日報以上かもしれない。不思議な事に朝鮮日報は事実経過を坦々と報じるだけで、こうした露骨な主張はさしあたって見られなかった。しかしながらアメリカや日本のように自国民がイスラム国に殺されてすらいない(例え殺されたとしても対テロ戦争参戦など論外だが)時点でここまで積極的に「参戦」を唱えるのだから、これらの論調は日米政府よりもずっと危険で恐ろしいのではないか。いずれにせよハンギョレや中央日報のように、安倍政権による紛争地への支援と言う名の介入や武器輸出を全面擁護し、韓国もそうした対テロ戦争へ積極的に「参戦」しろと主張するなど、2015年1月現在、韓国のマスコミは左右問わず日本の右派メディア以上の安倍政権擁護派にして恐ろしいタカ派だという事は指摘しておく。
「韓国を代表する民主派・革新派・進歩派・反権力メディアにして、大手新聞を脱退した反骨の記者達が結集して作ったハンギョレ新聞」とやらが、今や日米政府以上に好戦的でタカ派って一体…。イスラム教徒への差別と偏見を煽りまくったシャルリーエブドや、シリアへの軍事介入を必死に煽っているフランス・ドイツの緑の党と全く同じ経過を歩んでいる。

韓国がアメリカや日本にくっついて対テロ戦争へ参戦するなど、まさに地獄への片道切符でしかない。ハンギョレはそのような地獄への道を率先して舗装しているメディアなのである。しかも中央日報のように元から右派・保守とされているメディアよりも、民主派・進歩派の看板を掲げておいてこうした日本政府の軍事政策擁護と韓国の対テロ戦争「参戦」をがなりたてる方がはるかに罪深いだろう。
韓国という国の進歩派や民主勢力はもはや本気で日本の軍拡化に反対しない。むしろ日本と積極的に協調して対テロ戦争への参戦を望んでいるという事を記憶しておくべきだろう。日本との歴史問題については一応懸念を示すが、でも今後の対テロ戦争や第3世界への軍事介入や資源略奪戦争には日本と積極協力したいという事だ。そういう「人道的軍事介入・戦争」で「残虐なテロリスト」や「北やシリアみたいに非人権的な後進国」を膺懲する事が「先進国」の証だとでも思っているのだろう。それでもし「日韓和解・関係改善」なんて事になったらどうなるか、分かるよね。ハンギョレが原発輸出に賛成したり、今後とも原発を動かす為の核燃料確保を喜ばしいもののように言っていたのも、そういう脈絡で理解出来るだろう。そうした韓米日軍事同盟体制に異を唱える者は国家ぐるみの公安弾圧と社会的リンチで抹殺される。統合進歩党のように。ハンギョレは棺から引きずり出した死体をメッタ斬り(剖棺斬屍 부관참시)するかのように、また先日も統合進歩党を攻撃する連載を開始した。これにはもはや言葉もない。統合進歩党強制解散命令や同党の李石基議員への有罪判決というのは、朴正熙時代の人革党事件(第2次)と全く同じ公安弾圧にして司法史上に残る暗黒裁判であり、責められるべきは朴槿恵政権そのものである。それなのにハンギョレは被害者の側を追い討ちかけてボロクソに攻撃するキャンペーンを張るとか、どう見てもこの弾圧事件を正当化したいとしか思えない。無辜の民衆を虐殺する対テロ戦争に韓国が「参戦」するよう煽り、国家から全く不当な弾圧を受けて潰された統合進歩党(反戦政党でもある)を剖棺斬屍までして、おまえらイスラム国や欧米日帝国主義国家よりも残虐なのではないか。それでいてこの連中は口を開けば「北は残虐で酷い人権弾圧独裁国家だ。俺達民主的な韓国が介入して北の民衆を救ってやらねばならない」などとエラソーに言う…。

統合進歩党を剖棺斬屍するハンギョレは、欧米日帝国主義国家やイスラム国よりも残虐である。
통합진보당을 부관참시하는 한겨레는, 歐美日제국주의구가나 ISIS보다 참혹하다.

日本を手助けして対テロ戦争「参戦」を煽り立てるハンギョレは、日帝の侵略戦争を助けた旧親日派よりも悪質だ。
일본을 도와서 對테러전쟁 “참전”을 부채질하는 한겨레는, 일제 침략전쟁을 도운 舊친일파보다 악질하다.

ハンギョレという有害極まりなく残虐極まりないメディアが進むべき道はただ一つ。廃刊だけだ。一刻も早く潰れた方がいい。


韓国という国は国を挙げてどんだけ日本が大好きなのか。

・韓国の知識人や言論人は日本の大江健三郎、柄谷行人、和田春樹、船橋洋一、土井たか子、鷹巣直美、桜井伸栄(笑)といった「日本の良心勢力」とやらが大好きであり、それらのおかげで日本の改憲や軍拡化が防がれており、ひいては韓国やアジアの平和も保たれていると本気で信じ込んでいる。

・韓国の平和を守って下さっている日本の御為に、韓国は国を挙げて日本国民様にノーベル平和賞を受賞させようではありませんか!

・韓国のオピニオンリーダーや社会的指導層は日本の天皇が大好きである。駐韓日本大使館で毎年行われる天皇誕生日パーティーにはセヌリ党議員や財閥経営者達が大挙してお祝いに駆けつけ、京郷新聞などの進歩派も「安倍はリベラルな天皇を見習え」「天皇が日本の軍拡化にくさびを打ち込んでくれた」など絶賛の言葉を惜しまない。

・韓国のマスメディアは日本人がイスラム国に殺されるや、まさに「我がこと」として哀悼の意を示した。おまけに韓国も早く「テロ防止のための国際協力に積極的に参加」つまり「事実上の対テロ戦争参戦」をしろとまでいう。「恐れ多くも憲法9条によって韓国とアジアの平和を守って下さっている日本人様を虐殺するなど、イスラム国のようなテロリストは絶対に許せない。日本人様の為に、天皇陛下の為に韓国も参戦だッッッッ!」という事だろう。韓国人は日本人様、アメリカ人様と一緒に戦争がしたくて仕方がないのです! 日本と一緒に対テロ戦争参戦すれば、国内の失業者や非正規労働者が軍隊へ行き、韓国の労働・就業問題も解決するのです! アメリカみたいに(笑)。天皇陛下、日本国様、お助け下さい! 朴槿恵餓死地獄で韓国が滅びます!(笑)

大韓民国次期大統領選有力候補・金武星曰く

このまま行けば韓国では2017年に次期大統領選挙が行われる。現時点でその有力候補の一人とされているのが、セヌリ党代表の金武星(김무성 キム・ムソン)という男だ。この男が最近大学生相手にタウンミーティングをやったのだが、そこでとんでもない問題発言をした。このタウンミーティングでは大学生がアルバイト先で不当な処遇を受けた事が多いという設問調査のネタがふられ、それに対して金武星曰く。

http://www.vop.co.kr/A00000830581.html
金武星「不当なアルバイト処遇、一生懸命やるべきで方法はない

セヌリ党の金武星代表は26日、不当なアルバイト処遇に対して「人生には良い経験だと思って一生懸命やらなければならない。方法はないと語った。

彼は「若くしてそうした苦労をする事も、これから社会生活をする助けになると思う」とし「人生とは苦難の連続だ。みなさんも若くて体が健康で能力になる時期にアルバイトして苦労するのを、良い薬と思って楽しい気持ちで(せよ)」と強調した。

続けて「アルバイトを探しに行って、そうした人(悪徳業者)でないか見分ける能力を育てねばならない」とし「不当な待遇を受けた時に相手の気分を害さないように説得し、悪い考えを変えさせる事もみなさんの能力」だと語った。


韓国の進歩派メディアの中では、大手四大紙と違って結構骨があると言われている「民衆の声」の記事を翻訳抜粋した(もちろんここも完璧ではなく、以前に安田浩一のインタビューが載るなど変な記事が稀に出る事もあるが、全体的にハンギョレや京郷やプレシアンよりははるかにマシ)。
学生がアルバイトで不当な処遇を受けても「人生には良い経験」「方法はない」「良い薬と思って楽しい気持ちで」やれという、次期大統領選有力候補による実にありがたい「御高説」であった。与党代表国会議員によるブラック企業&不当労働行為の全面肯定とは凄まじい。日本の与党にもこんな議員が山ほどいると言うか、実際に不当労働行為の総本山みたいなブラック企業の会長自らが自民党の議員になっているのだから、まさに「日韓仲良くブラック企業と不当労働行為を正当化しようぜ」している訳だ。日韓仲良くしようぜ! 金武星とワタミも仲良くしようぜ!
今のままで行けばこいつと国連事務総長の潘基文(반기문 パン・ギムン)が2017年に大統領選挙で一騎打ちするという、朴槿恵政権よりももっと恐ろしい地獄絵図が展開されると言われている。

ブラック企業の不当労働行為を「人生には良い経験」「方法はない」「良い薬と思って楽しい気持ちで」の金武星。
アメリカによるシリア空爆を事実上容認して、シリア民衆虐殺のゴーサインを出した潘基文。

2017年の大統領選挙においても韓国には全く希望がないと言うか、2012年の選挙よりも悪くなる事がほぼ確定しているようだ。もっともまさかの「大穴予想」で、その間に朴槿恵が憲法改正して(親父のように)自分が終身政権をやろうとする可能性も否定出来ないが。統合進歩党の解散命令のように、最近の韓国憲法裁判所のザマを見ているとそういう事が起こっても決して不思議ではないだろう…。

ところがこの同じタウンミーティングを報じておきながら、この問題発言を一切取り上げなかった「進歩派メディア」がいる。それは京郷新聞で、ここの記事では「アルバイトの不当な処遇に方法はない」発言を全く書かなかったばかりか、まるで金武星の事をあたかも朴槿恵に対抗する希望の星のごとく報じてもいる。

http://news.khan.co.kr/kh_news/khan_art_view.html?artid=201412262200055&code=910402
金武星「私は高校時代に朴正熙独裁政権に抵抗した人間」

セヌリ党の金武星代表(63)が26日に自身の高校時代を回想し「当時は独裁政権下で抵抗したそんな時代だった為に、反政府デモや示威行為に私は多く参加した」と語った。金代表の高校時代(1967-1969年)である故朴正熙元大統領の執権第2期を「独裁政権」と規定した訳だ。朴槿恵大統領の亡父を独裁者と規定した事であり、青瓦台に対する不愉快な気持ちを表したのではないかという解析が出ている。

上記は京郷新聞の記事を翻訳抜粋したものである。最近金武星は朴槿恵の独走振りに不満だと言われているが、要するに京郷は金を朴に対抗する「駒」として必死に持ち上げようとしている、あるいは「次期大統領有力候補」へ露骨にゴマスリしている訳だ。重要な問題発言を一切報じず、金武星が若い頃に反政府デモへちょっと出た(そんな人間は当時いくらでもいる!)というくだらない自慢話を針小棒大に取り上げて、まるで金武星が朴槿恵に対抗出来る唯一の希望の星と言わんばかりである。ブラック企業の不当労働行為を「人生には良い経験」「方法はない」「良い薬と思って楽しい気持ちで」と言ってた奴が? そんな奴が仮に朴槿恵に取って代わったとして、何かいい事あんのかよ? 京郷新聞ってバカ? 
日本でも赤旗だの週刊金曜日だのが、安倍に対抗する腹積もりで他の自民党「リベラル」や長老(石破とか野中とか古賀とか)をやたら持ち上げたがるのとよく似ている。

金武星の不当労働行為正当化発言は、今韓国で起こっている様々な労働者達の抵抗運動を卑下する考えから出たものだろう。このタウンミーティングの最中にも多くの労働者が酷寒の中で絶望的なデモや抗議行動を繰り返し、それが警察による実力行使で妨げられている事を考えれば、金武星の発言はなおさら許し難い。それを批判するどころか、チョーチン記事で持ち上げようとする「進歩派メディア」はもっと許せないと思う。京郷の金武星礼賛は万死に値する。

もう一つ、金武星は今回のタウンミーティングでこうも言っている。上記京郷新聞より抜粋。

金代表は「(北は)『金日成エセ宗教』の国」だとし「自分達はエセ教主に騙された、という事を(住民達に)知らせれば北は倒れる。(政権維持の為に)核爆弾を開発して西側世界を恐喝し、飢えない程度の金をせしめようという事」だとして「北朝鮮崩壊論」を展開した。

典型的な南の保守・極右の対北観だろう。こいつが仮に大統領になっても南北関係を改善するどころか、今よりもっと悪化するのではないか。さらに付け加えると、金武星の親父は金龍周(創氏改名時の日本名:金田龍周)という日帝時代の企業家で、戦時総動員体制下で「朝鮮の若者は天皇陛下の為に聖戦に出よ」という演説をしまくった悪質親日派だった。親父が日帝時代に同胞を売って築いた財産で、金武星は国会議員になれたのである。朴槿恵と何も違わない。悪質親日派・金龍周のドラ息子が、抗日独立運動家の金日成を攻撃するという、まさに親日派の魂百までというやつだ。それもかなりレベルが低い。金日成の悪口言う前に、てめえの親父は何をやったんだという話だろう。おまけに金武星は教学社の教科書(日本の植民地支配を肯定した韓国のニューライト教科書)を「肯定的史観」と大絶賛しており、これまた朴槿恵と同じで蛙の子は蛙とばかりに親子2代に亘る代を継いだ親日派でもある。白楽晴とかもそうだけど、結局親日派の子もまた親日派になるってのが韓国の流行なんだろうか。本当に嫌になってくる。金武星にせよ朴槿恵にせよ、韓国の既得権層ってこんな連中ばっかりだ。
こんな議員を持ち上げる京郷新聞がどんだけ終わってるか、それが良く分かる出来事であった。

隣の芝生は青く見える。日本の報道人には今でも「韓国にはハンギョレ・京郷・オーマイニュース・プレシアンみたいな革新系メディアがあってうらやましい」などと言う者がいるそうだが、これら韓国進歩派メディアの実態は日本のそれと同等に腐敗し切っている。そうした幻想は捨て去って、自分が報道人としてどうすべきかを考えるべきだろう。

プレシアンはとうとう朴裕河まで登場させた

韓国の進歩派マスコミでも最悪街道まっしぐらなプレシアンだが、これにはさすがの筆者も呆れた。朴裕河のインタビューだってさ。気は確かなのか? いや、確かじゃないからこういう事が出来るんだろうな…

http://www.pressian.com/news/article.html?no=118363
「闘士の少女? 慰安婦おばあさんも欲望を持った人間」
「日本軍慰安婦」論争1 「帝国の慰安婦」著者 朴裕河教授インタビュー

題名を見ただけで悪い予感しかしない記事だろう。とりあえず斜め読みしただけだが、相変わらずひどい発言と見苦しい弁明のオンパレードだ。まともに読むのは苦痛以外の何者でもないだろう。誰か手の空いている人がいたら批判ネタをやっていただきたいと思う。筆者は今そこまで余裕がありません。

それにしてもプレシアン、もう何回指摘したか分からないが、本当に終わってるし腐り切ってる。何で朴裕河のインタビューよ? こんなの批判して筆誅を加える対象以外の何者でもあるまいに。岩波の山口社長、安田浩一と来て、とうとうこんな奴まで御丁寧にインタビューで発言の機会を与えるとか正気の沙汰じゃない。こんな奴のインタビューなぞ朝鮮日報か温報(笑)にでも任せときゃいいものを、何で進歩派マスコミがやってやる必要があるのか? プレシアンというのは本当にロクでもない奴のインタビューを載せるのがお好きなんですね。さすがに今回は翻訳する気にもなれない。

繰り返しになるがプレシアン、もう本当に潰れた方が良い。消えてくれた方が韓国の民衆の為になる。

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