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魑魅魍魎東京都知事選

自社店舗での度重なる食中毒事件。部下や新入社員に対するパワハラは数知れず。アルバイトへの残業代不払い続出。安倍政権時に政府の審議会に入ったりするなど露骨な政治権力志向を隠そうともしてこなかったワタミの会長ですが、とうとう自ら政治家への転身を考え始めたようです。

「ワタミ」渡辺会長、都知事選出馬に向け準備
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/politics/20110209-567-OYT1T00105.html

前の参院選でコーヒー屋の社長を担ぐなど、みんなの党は出身母体である自民党以上にこうした「資本家」が好きなようですが、これは早い話、そうした政治好きな経営者に対する金の無心以上の意味はないでしょう。同じような例を我々は昔の自民党でもさんざん見て来たはずです。西武の堤康次郎、藤山財閥の藤山愛一郎などなど…。これらを題材にした小説や漫画は数知れませんが、堤をネタにしたものとしては牛次郎・原作、川本コオ漫画の「風雲の館」、藤山をネタにしたものとしては雁屋哲・原作、由起賢二(現・由起二賢)漫画の「野望の王国」(ただし藤山がモデルになったキャラが主人公ではない)などが挙げられるでしょう。藤山なんかは悲惨なもので、政治道楽のおかげで財産のことごとくを注ぎ込んだ挙げ句に念願の総理大臣にもなれませんでした。彼が使った政治資金の多くは岸信介(言うまでもなく安倍晋三の祖父)に食われたとも言われており、本業に徹してその儲けで政治家を「買収」した方が商売面でも政治面でもはるかに大きな利益を得られたのは明白でしょう。いやあ、残念残念。ワタミの会長も気を付けた方が良いという事を老婆心ながら忠告しておきます。別にワタミなんて糞まずい店がどうなろうと知ったこっちゃありませんが、せっかく築いた自分の財産が大事なら、政治家との付き合いはほどほどにね。何しろ最近の渡辺美樹は「カリスマ経営者」の領域を超えて、あたかも新興宗教の教祖みたいな様相を呈し始めていますから、あの手の政治ゴロに丸め込まれて食い物に一番され易い状態でしょう。

で、他にも都知事選の目玉候補者としてはそのまんま東とか色々言われてますが、やっぱりこの男は終身やるつもりのようです。

都知事選「父に出てほしい」 自民党の石原幹事長
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20110208128.html

たぶん石原伸晃の思考では「名古屋や愛知県は悪い独裁、自分の親父は良い独裁」という事なのでしょう。
そう言えば北朝鮮の権力世襲をあれだけ非難しまくってた石丸次郎は石原家の世襲と都政私物化をどう述べるつもりなのでしょうねえ。この文を書いている時点ではまだ石丸のツイッターにもそれらしい書き込みがありません。石丸は北朝鮮ばかりか大阪や愛知の件でもさんざん批判していたのに、なぜ東京だけは? 「北朝鮮の世襲は悪い世襲、日本の政治家の世襲は良い世襲」というのが石丸次郎の俺様理論なのでしょう。多分、石丸はエジプトのムバラクの時と同じで石原に対してはスルーを貫く可能性が高いと思います。
それと石丸が最近妙に佐高信(この人はそういや、渡辺美樹の事を今までさんざん持ち上げてましたね…)の事を褒めているようです。

http://twitter.com/ishimarujiro/status/34549754453037056
今週のサンデー毎日に「在日スポーツ選手の活躍と国籍」という拙稿を書いています。その横に、佐高信さんの、詩人茨木のり子をチクリと刺す一文。「倚りかからず」に民衆は生きていけないという、金曜日の読者投稿を引用。佐高さんは一味違う。さすが。

石丸は最近金曜日でも執筆する機会が増えているせいもあって、それでおべんちゃらを言っている部分もあるでしょう。和田春樹らが同誌上でちょっとでも北朝鮮を褒めると、それに狂ったように噛み付いた一件は失笑モノでした。他人の異論は一切認めない石丸の性格は、今時珍しいほどのスターリンぶりです。これでもジャーナリストか。ただ、石丸が金曜日首脳との関係を深めて食い込めば、そのうち石丸次郎と佐藤優が表立って堂々と反北朝鮮タッグを組むという展開も出て来るかもしれません。今の所は両者に表立った連携は見られませんけれど。週刊金曜日とアジアプレスの腐敗、ここに極まれり。

さて、渡辺、東、石原と主な魑魅魍魎候補者が出揃いつつある都知事選ですが、もう一人の魑魅魍魎がどう出るかはちょっと気掛かりと言えば気掛かりです。あの有名な在日の学者がね…。まあ、学者として堕落したとは言えそれなりに頭の回転は速いから、彼は勝算がなければ身を潜めるでしょう。それで次の機会を待つと思います。まだまだ、彼には時間はあるでしょうし。彼が政治家になったとて、決して一般の在日朝鮮人にとって良い事などありはしないのですが…。
 

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愛知県トリプル選挙 河村一派「減税日本」大勝利記念作品

愛知知事・大村氏、名古屋市長・河村氏が当確
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110206-00000414-yom-pol

あ~あ、やっちゃったよ。というのが今回の選挙の感想です。まあ愛知県民ならびに名古屋市民がこれからどうなるかは、ナチス党とヒットラーに全権委任したかつてのドイツ国民と同じ目に合って実感して下さいとしか言いようがありません。以下の切り貼り漫画は今回の選挙で「英断」を下した愛知県民&名古屋市民に捧げる筆者からの記念作品ですので、御笑覧いただければ幸いです。

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この一件が我々に与えてくれる教訓とは、どこぞの鹿児島県の市長のように街中に不気味な壁画を描きまくるだけでは選挙に勝てないという事実でしょうか。
それにしてもチュニジアやエジプトのように独裁政治を拒否して決起する民衆もいれば、独裁政治を希求して決起してしまう民衆もいるのですね。大変勉強になりました。しかも独裁政治に反対して決起したのが貧しい発展途上国・第3世界の民衆で、独裁政治を大歓迎したのがそれら貧困国を日頃馬鹿にして蔑視していた「先進国」の国民であったという事実が我々に問いかけるものは少なくないでしょう。
独裁政治に万歳した愛知県民&名古屋市民に幸あれ! それと同じ結果を導きそうなこれからの東京都民もね。

 

ようやく言及してもこの程度

エジプトで民衆が蜂起して何日も経ち、アジアプレス一派はこのままこの件を無視し続けてほとぼりが冷めるのを待つのかと思った矢先に、やっと石丸次郎が重い口を開いてくれました。

http://twitter.com/ishimarujiro/status/33007705551544321
エジプトの民主化求める大デモの情報が北に入り、当局が影響懸念しているという報道がちらほらが出ている。だが、ほとんど影響はないだろうというのが私の見立て。まず、エジプトは北国民にとっては余りに遠い国。情報も携帯通じて入るのは微々たるものだろう。映像は当然遮断される。

で、発したコメントがこれだけかよ! さぞかしこの件を引き合いに出して北朝鮮の事をボロクソに罵るのかと思いきや、「影響はないだろう」ですか。何を言っているのやら。「遠い国」だろうと「影響」があろうとなかろうと、牽強付会・拡大解釈の強引な屁理屈で無理矢理北朝鮮攻撃に持って行くのがいつものアジアプレス&石丸次郎の得意技じゃありませんか(笑)。いつもの威勢の良さはどうした。大体「遠い国」というならミャンマーだって北朝鮮とは明らかに「遠い国」であり、今回の石丸の理屈で言えば「影響はない」でしょう。それを今までさんざんミャンマーの民主化運動を引き合いに出して北朝鮮を誹謗中傷してきた奴が何を言いますか。
親欧米・イスラエルの現エジプト・ムバラク政権が倒れそうなのが気に食わないだけというのがよく分かります。しかも今回の騒乱でIAEAの事務局長だったエルバラダイがやたらと目立ち、ムバラク後に政権を取るのではないかと言われて、石丸らも安心したのかもしれません。エルバラダイだって親欧米派の人間ですし、IAEAの事務局長としてイラク戦争を止められなかった事から、エジプト内外問わずアラブ・イスラム世界民衆の支持がどこまであるかは怪しいものでしょう。日本ではやたらと今回の蜂起で「エルバラダイはエジプト民衆運動のリーダー」扱いする報道が目立ちますが、これはかなり割り引いて考えるのが無難ではないでしょうか。何しろエルバラダイは「原子力エネルギーが軍事的に利用されるのを防ぎ、平和的に利用されるよう貢献」した(!)という理由で2005年にノーベル平和賞を受賞した人間ですからね。要するに上記エルバラダイのノーベル賞受賞理由を分かり易く「翻訳」すると以下のようになります。

「原子力の平和利用すなわち原子力発電推進に貢献して、青息吐息の原子力産業に貢献した」

将来、間違いなく原発や核廃棄物の事故による大惨事を引き起こす「貢献者」の一人になる事でしょう。それに実際の所を言うと、彼がノーベル賞を受賞したのはIAEA事務局長時代にとにかくマスコミに出まくって世界中に顔を売った事の方が大きいと言えます。彼は当時「国連事務総長よりマスコミに出る時間が多く、有名になった」と陰口を叩かれたものでした。本業である核不拡散の問題では正直ほとんど成果を上げられなかったのに、自己宣伝にかけては誰にも負けなかった、要するにそういうタイプの人間です。

一方で、長年アメリカに奉仕していたのがいざとなると手の平返したように冷たくされて見捨てられるのですから、ムバラクも哀れなものです。ムバラクも確実にかつての朴正煕やマルコス、サダム・フセインらの没落した親米政権と同じ運命をたどりつつあるでしょう。利用価値がなくなると簡単に見捨てられて、首を挿げ替えられる。
もしエルバラダイがエジプトの次期政権者になるとしたら、それこそかつて韓国で朴正煕が倒れた後に全斗煥が政権に就いたように、あるいは2009年に日本で自民党政権が倒れた後に民主党政権が成立した(笑)のと同じ結果になる危険があるので油断は出来ません。
案の定、早くもアメリカのメディアではエルバラダイを大々的に英雄視する報道が始まりました。早くもアメリカは彼を次の手駒として使う意志まんまんです。

戦士エルバラダイ「エジプトの暗黒」を語る
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2011/01/post-1939.php

この手の記事を見てると、アメリカが過去にさんざんムバラクを利用して甘い汁を吸った事はどこへ行ったのかと言いたくなるではありませんか。今回の民衆蜂起がなければアメリカはムバラクの息子への権力世襲さえ容認したはずです。ちなみに上記ニューズウィーク記事の「エルバラダイ独白」ではかつてのイギリス傀儡統治時代やそれに抵抗して独立を勝ち取ったナセル時代の事に一言も言及されていませんが、やはりナセルというのはそれだけ欧米(とその傀儡)にとって都合の悪い人間だったという事なのでしょうね。少なくともエルバラダイという人間が過去の植民地主義や、現在の先進国による貧困国の搾取・収奪といった問題に対して抵抗する気がない事だけはよく分かるんじゃないでしょうか。

こういう人間が次期エジプト政権を担いそうな情勢であれば、アジアプレスや石丸次郎の立場からすれば大変安心出来るでしょう。エジプトの事は忘れて、改めて北朝鮮攻撃に専念できます(笑)。

いずれにせよ、欧米やイスラエルに激しく挑戦し、社会主義政策で民衆の生活向上を期した英雄・ナセル亡き後、エジプトは長年悪い指導者ばかりが現れすぎました。その不幸を断ち切れるかどうかの大きな瀬戸際です。だからこそそれを考えるとやはり筆者は思うんですよ。

いくら何でも、エルバラダイはねえだろう、と…。

 

辺真一が在特会を生み出した?

とにかく、時と場所によって言う事が猫の目のごとくコロコロ変わるコリア・レポートの辺真一ですが、またしてもその二枚舌ぶりを発揮してくれました。

講演:コリア・レポートの辺編集長「北朝鮮は必ず核放棄」--長崎 /長崎
http://mainichi.jp/area/nagasaki/news/20110131ddlk42040319000c.html
朝鮮半島情勢を分析している「コリア・レポート」編集長、辺真一(ピョンジンイル)さん(63)の講演会(長崎平和推進協会主催)が30日、長崎市であった。辺さんは「北朝鮮は核兵器を必ず放棄すると確信している。そのためには相互理解が必要だ」と述べ、6カ国協議などの場で対話を深める必要性を強調した。
辺さんは「北朝鮮を攻撃する意思も能力もあるのは世界で米国だけ。その米国は過去、核保有国を一度も攻撃していない。それが北朝鮮が核を持とうとする最大の動機。米国が『攻撃しない』と約束すれば北朝鮮は放棄する」と指摘した。
また、拉致問題については「国家による犯罪を認めることができるのはトップの金正日氏(総書記)だけ。彼は自分の目の黒いうちに核も拉致問題も解決しようと思っている。彼を日本に招くなど大胆な外交を打ってもらいたい」と提案した。

確かにここで言ってる事は至極真っ当なのですが…。でも辺真一は以前にこんな事を言っています。

「金正日は(日本人拉致事件について)一部の人間の仕業として、国家犯罪であることを認めようとはしない」
「金正日はこう言って開き直った。 「この(拉致したこと)背景には数十年の敵対関係があった」 日本と北朝鮮が国交がなく、長きにわたって敵対関係にあったからといって、何の罪もない日本人を拉致したことが免罪されてはならない。同様に「どこの国の軍隊も占領下では強姦や強制売春はあった」からと言って軍隊による強制売春が容認されてはならない」
http://www.krp1982.com/abduction.html

「韓国では、政府も国民も、沖縄駐留米軍だけでなく、在日米軍を朝鮮半島有事の際の「助っ人」とみなしており、従って、撤収とか、国外移転には反対していると。今、焦点となっている普天間飛行場がグアムなど国外に移設されれば、「韓国の安全に深刻な影響が出る」と不安に思っていると、韓国の見解を代弁した」
http://blogs.yahoo.co.jp/krp19820301/archive/2010/07/15


これまでさんざん「開き直った」「国家犯罪であることを認めようとはしない」だのと言って金正日の事を批判していたのが、知らない間に「彼は自分の目の黒いうちに核も拉致問題も解決しようと思っている」ですか? 「韓国では政府も国民も」在日米軍について「朝鮮半島有事の際の「助っ人」とみなしており、従って、撤収とか、国外移転には反対している」などと勝手に「韓国の見解を代弁」して在日米軍を肯定・正当化していた人間が、一体いつから林東源氏のような対話論者になったのでしょうか? 何でこう短い間に言ってる事がコロコロ変わるの?

佐藤優もそうですが、辺真一もそれに劣らず「媒体毎の主張の使い分け」が激しい人間です。警察や検察・海保・政治家など日本の行政機関や権力者相手の講演では北朝鮮と金正日の悪口を言いふらし、平和団体相手の講演では対話による問題解決を訴える。甚だしくは「(金正日は)自分の目の黒いうちに核も拉致問題も解決しようと思っている」というのは確かに正しい見解だと思いますが、だったら何でそれをそういう相手と場合にだけ主張する? 対話による解決が大事だというなら、それを一貫して日本社会全体に広く訴えなきゃ意味ないでしょ? 行政機関や政治家相手の講演ではこれと全く逆に北朝鮮や金正日の残虐非道振りを煽り立ててるくせに。

我々在日の社会では結構知られた話なのですが、辺真一が最もメディアに出まくって一番羽振りが良かった最盛期、彼の年収は1200万円くらいあったそうです。月収100万ですから、これは在日としてだけではなく、日本社会でも金銭的には充分「成功者」と言って良いでしょう。実際、辺真一が総連組織を離れて独立して間もない頃は言ってる内容が今ほどひどくはなかったし、朝鮮半島情勢の分析に関しても鋭い意見が結構ありました。そのおかげで各メディアへの出番も増えて収入も増えたものの、そうなると今度は1200万にも達した事のある己の収入を維持または増額させる方が大事になっていきます。その為にはまともな意見や分析結果を述べるよりもウケの良い発言、すなわち時流に媚びて北朝鮮バッシングに便乗した方がはるかに割が良いでしょう。こうしてこの男は変節した、という事です。
この男の基準はただひとつ「金儲け」これだけです。その為には「主張の使い分け」など当たり前、講演に呼んだ主催者の喜ぶ事をしゃべるのみ。日本の権力機構相手の講演と長崎の平和団体相手の講演であれほどまでに言ってる内容が違うのも、当人にしてみれば当たり前ではある訳です。
しかしながら辺真一は、あまりにもメディアへの出番獲得と金儲けにばかり狂奔した結果、最も大事な朝鮮半島問題の研究家という本業面での能力が著しく低下・劣化した事は誰の目にも明らかでしょう。最近の激動する朝鮮半島本国の情勢についてはまともな事を言ったためしがありませんし、今の日本における民族差別や排外主義に晒されている在日社会の現状についてはまともに把握すらしていないではありませんか。「お友達」の金賛汀同様にこの男も在特会の問題について批判はおろか言及した事すらありません。はっきり言えば、辺真一の言ってる事などことごとく中身がない。同じ在日二世の総連出身者でも、朝鮮半島情勢の分析能力では河信基氏と比較にならぬほど水を開けられた感がします。河信基氏と辺真一の言っている内容のレベルは、それこそ韓国と北朝鮮の経済力並みに差が付いたと言えるでしょう。

しかしながら辺真一が在特会の事に言及しないのは別の理由があるからではないかという気がします。それというのも…。
かなり前の話になりますが辺真一はこんなタイトルの本を書いた事があります。その名も「強者としての在日」(2000年 マサダ刊)。内容は在日朝鮮・韓国人の(成功したごく一部の)企業家の事を取材して「在日にはこれだけ成功した人間がいるんだ。どうだ凄いだろう。在日こそ日本社会の強者なんだ」という非常に歪んだ民族意識を前面に押し出した、在日が読んだら恥ずかしくなり、差別主義・排外主義の日本人が読んだら悪用されるだけのしょーもない本でした。現実の在日社会で経済的に成功しているのはそれこそ極めて稀、大部分は一般的日本人以上に貧しい世帯が多いというのに。今から11年も前の本、それも版元がかの落合信彦(笑)のやってるマサダという時点で相当アレなのですが、当時筆者はこの本を店頭で初めて見掛けた時「こんな現実にそぐわず、道理にも合わない内容の本をよく出せたものだ。このように在日について『強者』だの『恵まれている』だのといい加減な事を言いふらして、一部のおかしな日本人の妬みや逆恨みを買うだけではないのか」という一抹の不安がよぎったものです。その悪い予感は約10年後、在特会の跳梁跋扈によって現実のものとなってしまいました。不必要に在日を「強者」だの「成功者」だの「日本人より持ち家比率が高い」だのといい加減な事を言って、あたかも恵まれているかのように描写する。これって辺真一の本が、日本人のハネッ返りに在特会を結成させる口実や一因を与えてしまったという事じゃありませんか。まさに在日の側から「在日特権」じみた事を言いふらし、在特会誕生の口実を与えたという点でも辺真一の罪は重すぎます。辺真一が在特会問題について一切口をつぐみ続けているのはその為か(笑)。

こういう本を平気で出せる感覚というのは、「日本社会の差別感覚が希薄化した。これからは共生社会だ」と言って厳しい現実から目を逸らす金賛汀と相通ずるものがあり、この手の連中はどいつもこいつも本当に似たような事を言うものです。
差別・迫害を受けて来た在日だからこそ、その中から苦労して成功を勝ち取った者は「英雄」となり、同胞達に希望と誇りを与える。それは否定しません。しかしながらだからと言って、その「英雄」や「成功者」を以ってしてあたかも在日が「強者」「恵まれている」などという事ではないでしょう。むしろ在日の「成功者」というのは日本人の「成功者」以上に辛い逆境を乗り越えて来た訳であり、むしろ在日が「弱者」「恵まれていない」事を証明している訳です。「強者としての在日」など現実にはあり得ません。そして、そうした在日社会の「成功者」達があまりにも日本人に同化したり、媚び諂うような現状で、どうして彼らを誇りになど出来ましょう。力道山の時代とは違うのです。彼ら「在日の成功者」達はすでに貧乏な同胞達の暮らしぶりなど分からないし、在日社会全体の人権や生活向上、朝鮮半島本国の平和や民族の和解などアウトオブ眼中でしょう。日本政府の民族差別政策や日本社会の排外主義が吹き荒れても、多分彼らは興味もないし自分達は生き残れるか関係ないと高を括っているはず。辺真一自身もまた月収100万以上を手にしたその手の腐った「在日の成功者」そのものなのですから。


 

アジアプレスと石丸次郎がチュニジアとエジプトの民衆蜂起をスルーしている理由

まあ「アジアプレス」の名の通り一応アジアを専門領域としている建前上、アフリカの事は専門外という事で言い訳は立ちます。が、普段ミャンマーの民主化運動を取り上げて「独裁政治に立ち向かう民衆の抵抗」を持ち上げ、それを引き合いに出して北朝鮮攻撃に精を出しているアジアプレスや石丸にしてみれば、今回のチュニジア・エジプトの民衆蜂起はミャンマーの時と同様に、北朝鮮攻撃をするには絶好の材料ではありませんか。アジア以外は「縄張り外」なので正式な記事に出来ないならば、石丸のツイッター辺りでいつものように「チュニジアやエジプトで独裁政治に反対する民衆蜂起が起こった。北朝鮮でも同じように民衆蜂起が起こって金正日政権を打倒して欲しい」などとつぶやくぐらいの事はしてもおかしくないはず。なぜそうしないのか?

理由は簡単。亡命したチュニジアの前政権者及びエジプトの現政権は、日本並み(笑)の従米国家だったからです。詳しくは以下参照。

ベン・アリのチュニジアは模範的なアメリカ属国だった
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/post-8200.html
眠れる巨人、目覚める
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/post-2dde.html

いわば今回の民衆蜂起は「親米独裁政権に対する民衆の抵抗」という側面も持っている訳で、南米各地で反米左派政権が次々に樹立したのとほとんど同じ性格のものです。いわば民主化闘争と同時に反米闘争でもあったこの件をネタにして、米国と対立している「反米国家」北朝鮮を攻撃する材料にはさすがに出来ませんよねえ。いかにブラックジャーナリズム一歩手前のアジアプレスといえども。
チュニジア・エジプト両人民のレジスタンスを下手に褒めてしまったら、アメリカ様の機嫌を損ねて北朝鮮を攻撃する為のお力を貸していただけなくなっちゃうじゃありませんか! 石丸次郎など、せっかくアメリカを訪問して向こうにいるその手のタカ派アメリカ人達にゴマをすりまくってきたばかりだというのに、チュニジア・エジプト両人民を持ち上げて彼らの御機嫌を損ねるような真似がどうして出来ましょう!(笑)

ちなみにエジプトの現ムバラク大統領の最も有力な後継者と目されてきたのは他ならぬ同大統領の息子であり、これは現地はもちろん世界中のアラブ通の人達の間では知らぬ者のいないほどの常識です(今回の政変でどうなるか分からなくなってはきましたが)。北朝鮮の金正恩世襲に対してあれだけ狂気じみた批判をしてきた石丸次郎は、当然これも批判しなければいけないはずですね。日本並みの従米国家・エジプトの権力世襲。石丸次郎氏の勇気ある「世襲批判」を期待しています。絶対書けよ(笑)。

アジアプレス所属記者の思考や行動ってとても分かり易いですね。

 

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