例の岩波書店就業規則改悪問題で、これの撤回を求める要請書を出す事になったようです。可能な方はぜひ御賛同下さい。
参加は以下のサイトで受け付けています。
岩波書店就業規則問題
http://iwashugyo.wpblog.jp/
PC用: https://iwashugyo.netowl-mailform.jp/
携帯用: http://iwashugyo.netowl-mailform.jp/?type=mobile
第1次署名集約を5月20日(水)との事です。
転送・転載歓迎。
岩波書店の新しい就業規則に関する詳しい内容と問題点は以下首都圏労働組合特設ブログを御覧下さい。
http://shutoken2007.blog88.fc2.com/
首都圏労働組合 特設ブログ
【要請文】
要 請 書
本年4月10日、岩波書店は大幅に改定した就業規則を公布しました。この改定版就業規
則の「諭旨解雇または懲戒解雇」の条文(第41条の4)に、適用可能なケースの一つとし
て、「会社および会社の職員または著者および関係取引先を誹謗もしくは中傷し、または
虚偽の風説を流布もしくは宣伝し、会社業務に重大な支障を与えたとき」という項目があ
ります。私たちはこれを看過することができません。というのも、この規則の目的が、岩
波書店社員である金光翔さんの、言論活動の封殺にあるのではないかと危惧されるからで
す。
在日朝鮮人三世の金光翔さんは、岩波書店が発行している『世界』などの「人権」や「
平和」を標榜するメディアが佐藤優氏を積極的に起用してきたことについて、「<佐藤優
現象>批判」(『インパクション』第160号、2007年11月)その他で問題提起をしてきま
した。それは佐藤氏が、「国益」や「拉致問題解決」のために外交カードとして在日朝鮮
人団体を弾圧してもよいと主張し(金さんの指摘どおり、これでは国家の都合次第で在日
朝鮮人の基本的人権を侵害することが許容されてしまいます)、イスラエルの侵略・抑圧
行為を擁護するなどの発言を繰り返していたからです。しかし岩波書店側はこの批判的言
論に答えず、そればかりか、金さん個人を標的とした民族差別的なハラスメントを繰り返
してきました。
この規定で言及されている「著者」が、2012年2月に同社の縁故採用が問題にされた際
の見解通りに、雑誌類まで含めて、過去に一度でも寄稿したことのある人すべてを指すも
のとすれば、その数は膨大なものになるでしょう。たとえば関東大震災における朝鮮人虐
殺の事実を否定する工藤美代子氏も、岩波書店の「著者」のひとりです。また、同社の「
関係取引先」も、主要な全国紙や多数の地方紙、諸雑誌等が含まれる以上、きわめて広範
であることは疑いありません。自社やその社員、「著者」や「関係取引先」への批判が自
粛の対象になりうるという認識が社会に広がるようなことがあれば、安倍政権の強権的な
メディア介入の圧力下にある日本のジャーナリズムの萎縮傾向に、ますます拍車がかかる
ことは必至です。反動的な「大学改革」の渦中にある大学や各種研究機関の就業規則に、
深刻な悪影響を及ぼす可能性も否定できません。
新就業規則が、社員の批判的言論を封殺する効果をもつのみならず、憲法が保障する基
本的人権である「言論・表現の自由」を侵害するものであることは明らかです。さらにい
えば、このような制度の先例ができたことで、今後、岩波書店内のみならず、在日朝鮮人
の研究・言論活動を実質的に「親日的」なものになるように追い込む、無言の圧力がさら
に拡大するのではないかと、私たちは危惧しています。
以上の理由から、私たちは岩波書店に、以下の二点を要請します。
一、「会社および会社の職員または著者および関係取引先を誹謗もしくは中傷し、または
虚偽の風説を流布もしくは宣伝し、会社業務に重大な支障を与えたとき」を懲戒解雇の対
象とする規定をただちに撤回すること
一、基本的人権を侵害するこうした条項が就業規則として効力を持っている間、社員の言
論活動等を理由とした同条項の適用をおこなわないこと
「日本の歴史家を支持する声明」について本格的な分析と批判を始める前に、前提として一つ明確にしておきたい点がある。それは一部で言われている、この声明の英語原文と日本語版の訳による違いが問題ではないという事だ。
例えば東洋経済の福田恵介が、この声明を報じた聯合ニュースの記事を「都合のよい論調で、しかも原文の意味を歪曲して伝えている」「日本たたき」「(声明の中に)「むごい野蛮行為」「いけにえ」といった言葉はない」として、声明の日本語訳に関わったという浅野豊美の証言も引きつつ批難した。すると、声明の署名者の一人である小山エミがそれに対して「聯合ニュースの記事の内容は、日本語版を確認する限り、フィナンシャル・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナルと大差ない内容だ。世界中のメディアが声明を誤解しているのでなければ、福田氏の解釈がおかしい」としてそれに反論する。詳しいその内容は以下のようなものだ。
http://synodos.jp/international/13990/2
福田氏は聯合ニュースによる捏造の一例として、同紙が声明を引用して「大勢の女性たちが自らの意志に反してとらえられ、むごい野蛮行為のいけにえにされた」と書いている部分について、原文には「大勢の女性が自己の意思に反して拘束され、恐ろしい暴力にさらされた」とは書かれているが、「どこにも『むごい野蛮行為』『いけにえ』といった言葉はない」と指摘している。
たしかに声明の日本語版ではそのように訳されているが、英語版では「large numbers of women were held against their will and subjected to horrific brutality」だ。どちらの訳も間違いではないが、「brutality」という言葉はただの「暴力」より残虐性の強い言葉だ。聯合ニュースの記事が一度韓国語を経由して日本語に翻訳されているのだとすると、この程度の違いはまったく不思議ではないと思うのだが、それを「ネジ曲げ」「改ざん」とまで呼ぶ福田氏の判断には疑問を感じる。
福田氏はさらに、聯合ニュースが声明の呼びかけ人の一人でコネティカット大学の歴史学者であるアレクシス・ダデン氏のコメントを掲載したことに対して、早稲田大学の浅野豊美氏に「ダデン教授は署名者の一人であるが、内容を主導してはいない」「このようなコメントは今回の声明に盛られた研究者の総意とはまったく違う」とまで言わせているが、声明の呼びかけ人がジョージタウン大学のジョーダン・サンド氏とダデン氏の二人であることは公開されている。
この引用が正確だったとしての話だが、他の数名の人とともに翻訳を手伝ったという浅野氏こそ、共同署名者の一人ですらないのに、このようにして呼びかけ人を公然と中傷するのはどういうことだろうか。
つまり声明の訳文を福田が曲解し、(署名者ですらない)浅野(ごとき)が勝手な事を言っていると、小山は批難している。これ以降、ネット上の色々な反応を見てみると「(日本の声明は)日本の権力者の機嫌を損ねないよう、配慮と遠慮を重ねて遠回しに書いた」などという意見が多く見られるようになった事から、「この声明は安倍に対する良心的なアメリカ学者衆からの突き上げだったんだが、翻訳の食い違いで騒ぎになってるんだな」というのが大方の見方になっているのではないか。つまり「訳」の問題であると。
しかしながらそうではない。こういった「訳」の食い違いうんぬんというのは、この声明の本質的な問題点から完全に外れた議論である。むしろ日本語と英語原文の訳のニュアンスという枝葉末節に気を取られ、この声明自体の本質から目を逸らされる事は大変危険である。
まず考えていただきたいのは、今回の「声明解釈論争(?)」当事者である福田恵介・浅野豊美・小山エミの3者の相違点と一致点が何かという事だ。まず3者いずれも声明が「韓国の言うような『安倍批判』なのか」「訳語が捻じ曲げられたり改竄されているのではないか」「アレクシス・ダデンの談話が総意と言えるのかどうか」といった点で激しく意見の違いを見せている。ところが、この声明自体への賛否という点では3者いずれも肯定的で賛成しているのだ。(以下引用文の強調部分は引用者による)
福田の場合、先の東洋経済の記事で
東アジアの歴史を考えるうえで、混乱をまねている問題を取り上げ、当事者・当事国が冷静な姿勢で、互いに敬意を払いながら誠実に話し合っているという事実にも触れ、「過去の過ちについて可能な限り全体的で、でき得る限り偏見なき清算を、この時代の成果として共に残そうではないか」と結んでいるなど、非常に傾聴すべき点が多い声明だ。
と言っており、肯定的スタンスでとらえている事が分かる。その「非常に傾聴すべき点が多い声明」の精神を聯合ニュース(実際には聯合ニュースの記事は福田の言うような内容ではない。どちらかと言うとハンギョレや朝鮮日報の社説の方が福田の指摘に近い事を言っている)のような韓国側が踏みにじっているのが許せない、というのが福田のスタンスという事だ。
浅野はと言うと
「この声明は、英文も日本文もともに正文であり、署名したすべての研究者に回付され検討されたもの。東アジアの歴史について、さまざまな多様性を許容しながら真摯に研究していこうという呼びかけであり、米国人研究者の常識に絞って作成された」(上記福田の記事中より)
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=877223855669357&id=100001452518600&hc_location=ufi
入江昭先生、ボーゲル先生、ダワー先生、ゴードン先生、グラック先生はじめ、アメリカを主な拠点とする日本研究の先生が、日本の歴史研究者と日本国民一般、そして安倍首相に向けて、慰安婦問題での前向きな対応をもとめる公開書簡を発出された。安倍首相が言った、「人権という普遍的価値、人間の安全保障の重要性、そして他国に与えた苦しみを直視する必要性」を、歴史的な日本人自身の体験に則して、いかに実現できるかが、夏までに問われている。新たな防衛協力・安全保障枠組みに先だって、こうした歴史に根ざした問題を避けずに、むしろ、先駆けて積極的に解決にむけて努力して欲しいと願わずにはいられない。(アレックシスダデン先生の名前もあるけれど、呼びかけのスタイル・スタンスは大きく違う)
(引用者注:このフェイスブックのコメントは現在閲覧出来なくなっており、筆者がコピーした文面である)
https://twitter.com/ToyomiAsano/status/595840954776604672
浅野豊美 @ToyomiAsano
新たな防衛協力・安全保障枠組みに先だって、こうした歴史に根ざした問題を避けずに、むしろ、先駆けて積極的に解決にむけて努力して欲しいと願わずにはいられない。
23:42 - 2015年5月5日
https://twitter.com/ToyomiAsano/status/596193616151879680
解釈論争にはまってしまってはいけない 子供を両側から引っ張って殺してしまってはいけない。アメリカの先生方が生んでくださったせっかくの総意という宝物を日韓で協力してどのように生かすか、それが問われている。協力の契機にして欲しいという点は日本側にも重くのしかかっていると思う。
23:03 - 2015年5月6日
このように一応日本語訳にも関わった「当事者」の一人として、当然の事ながら積極的にこの声明に賛辞を送っている。
最後に小山は言うまでもなく声明の署名者の一人であり、これに反対であるはずがない。それどころか、
http://synodos.jp/international/13990
わたし自身も署名したが、あとになってリストを見ると、わたしなんかが入って本当にすみません、と謝りたくなる気分だ。権威主義的だと言われるかも知れないが、これだけ有名人が揃うと壮観。
と、自己顕示欲丸出しの超ミーハーぶりである(こうした大物学者の権威にすがっている点は福田や浅野も似たようなものだが)。
こんだけ大物学者達に支持されてるからこの声明は正しいんだッッッッ!
こんな言い草、以前どっかで見た事がないだろうか。従軍慰安婦被害者を侮辱しまくって商売しては日韓「和解」をうそぶく韓国の鬼畜学者が、「日本を代表する良心的知識人」に支持されているから正しいんだという例のアレ…。
いずれにせよ、互いに批難の応酬をしているように見える福田&浅野組vs小山の3者が、いずれもこの声明そのものの賛否については完全に一致して支持という点が最も重要であり、この声明の持つ意味を正確に理解する鍵なのだ。加えて、言い争いしながらも声明そのものに対してはどちらも熱心な賛同者である浅野豊美と小山エミ。この両者のうち、「仮にこの声明を支持するという立場から見て、いずれが筋の通ったまたは声明の意味を正しく理解した支持者なのか」という差異点に気づく事だ。
声明に対する筆者の本格的な分析と批判は次回からスタートしたいが、この二つの点は読者への前口上代わりのヒントとして提示しておきたい。この「浅野と小山の一致点と相違点」さえ理解出来れば、「日本の歴史家を支持する声明」そのものの本質も自ずとつかめてくる。勘の良い方であれば、これだけでもう分かった方もおられる事だろう…。
♡仲良し♡
「安倍の暴走を天皇陛下が防いで下さっている」だって? 「天皇陛下こそ日本最高の平和主義者にして護憲派」だって? 何を戯言を。両者は対立しているのではなく、互いに協力して支えあう関係でしかない。
♡仲良し♡
槿恵の親父&晋三の爺さん。満州人脈、日韓協定つながり。韓国の独裁政権と日本政府は共犯関係。こいつらの私利私欲で結ばれた日韓協定で、どれだけの日帝植民地被害者が切り捨てられた事か。
♡仲良し♡
正煕の娘&信介の孫。「韓国の成長は日本が支えてやったんだ」と米議会で恩着せがましく豪語する晋三。対して、「韓国は日本の植民地支配のおかげで近代化・経済発展した」という植民地近代化論を自国に広める事で応える槿恵。こんなに息の合った仲良しコンビの国家首脳が他にいますか! 日韓関係は戦後最高に良好な蜜月関係そのもの! 植民地支配と戦後の肯定という点で歴史認識と価値観も100%一致!
♡仲良し♡
説明不要。韓国の統一運動家に切り付けられた例のリッパート大使曰く「米国防省は安倍総理の安保政策に大変満足している」つまり「あっぱれ、大儀である」とお褒めの言葉を下された、と。安倍の訪米で日米蜜月時代とか何とか言われてるが、これに対抗して韓国はまたぞろアメリカへのさらなる過剰な忠義立てをし始めるだろう。「日米蜜月時代」というのは同時に「日韓、アメリカへの忠誠競争時代」も意味しているのである。
♡仲良し♡
この写真は2014年7月21.22日に行われた韓米日合同捜索・救助訓練(SAREX: Search and Rescue Exercise)に参加したジョージ・ワシントン号。こんだけ凶悪そうな戦闘機や爆撃機を大量に積んで「救助訓練」とか、人を馬鹿にするにも程がある。どう見ても攻撃訓練にしか見えない。韓米日仲良く軍事訓練!
しかもこの空母に搭載されていたある飛行機のデザインが凄まじい。
この戦闘機の尾翼の絵…。ある意味韓米日軍事同盟体制を非常によく象徴しているとも言える。
♡仲良し♡
朴裕河&和田春樹。
和田は今年2月26日の韓国日報インタビューでスゲエ事を言っている。タイトルからして帝国の慰安婦の「プラス機能」とか言っちゃってるし、もう何が何だか。以下に問題の部分を翻訳抜粋、と思ったのだが和田の言ってる事があまりにも酷いので、後の資料として活用出来るよう全文翻訳しておきたい。強調部分は訳者による
http://www.hankookilbo.com/m/v/86fc1dfb784a4255a92a290849f7d32b
記事登録:2015.02.26 16:14
「帝国の慰安婦論争、日本内部を喚起させるプラス機能も」
和田春樹東京大学名誉教授
「一部内容が被害者感情傷付け…両国各界、慰安婦論議進展させねば」
「帝国の慰安婦」が最近日本国内で慰安婦問題を振り返って見る契機として作用している、プラス機能を無視してはならない。
東京大の和田春樹名誉教授は25日に韓国日報との電話インタビューで「帝国の慰安婦」を取り巻く論争について「慰安婦問題解決に努力する方々の分裂した姿を見るようでもどかしい」としてこのように語った。
最近日本軍慰安婦被害者お婆さん達が、世宗大学の朴裕河教授が2013年に出した「帝国の慰安婦」の一部内容が自分達の名誉を棄損したとして提起した出版等禁止仮処分申請を裁判所が一部受け入れ、出版当時からあった「帝国の慰安婦」を取り巻く擁護・批判論争にまた火が付いている。日本内で慰安婦補償問題を主導したアジア女性基金専務理事を務めた和田教授に、この論争をどう見るか聞いた。
―韓国の裁判所が「帝国の慰安婦」に対して一部内容を直せという決定をした。
「この本は朴裕河教授がこじれるだけこじれた韓日関係の和解の為、慰安婦問題を解決しなければならないという基本的な認識の下に書いた事は間違いない。慰安婦の姿に対して歴史的に多様な見解を見せてくれる過程で、一部内容に慰安婦のお婆さん達の感情を傷付ける部分が含まれていたようだ。朴教授とお婆さん達が互いに対話を通じてこの問題をうまく解いてくれる事を願ったが、結局法廷訴訟まで行ってこうした結果が出た。慰安婦問題が解決されていない中でこういう風な対立関係が形成され、慰安婦解決を望んで努力してきた人間達としてはあまりにもどかしい」
―裁判所は「慰安婦」を自分の体を犠牲にして国家を助けた軍人と同様に「愛国」をした存在であるとか、朝鮮人慰安婦と日本人女性(原文ママ。日本人兵士または日本軍の誤りと思われる:訳者注)を同志的関係と見るなどの表現に対して削除を要求した。裁判部の判断についてどのように考えるか。
「韓国・台湾の慰安婦は日本の皇国臣民として日本の政策に従うよう心理的な圧迫を受けて慰安婦生活をするなど、制度的な状況の産物という点を朴教授は本に込めたかったようだ。これを通じて『慰安婦=売春婦』と刻み付ける日本右翼に向かって、戦争の為に犠牲になった慰安婦達にそんな扱いをしてはならないというメッセージを与えようとしたのだと理解する。だがこれは極めて日本志向的な考えで、韓国人と慰安婦のお婆さん達の立場から見たら反発が出ざるを得ない側面もある。朴教授が表現にもう少し細心の注意を傾けたら良かったと思う」
―今回の決定に対する日本内の反応はどうか。
「裁判所の決定に先立ち、裁判が進行する過程からすでに日本内の慰安婦関連学者達の関心が高かった。朝日新聞は最近『帝国の慰安婦』翻訳本を出しもした。本を求める大多数は慰安婦問題解決を通じて韓国と関係改善を図ろうという人達だ。今回の裁判を取り巻く論争が、日本内では慰安婦問題を喚起させる良い契機となっている。慰安婦問題をあまり扱わなかったNHKすら一昨日に朴教授が東京日本記者クラブでもった記者会見を詳細に伝えた。NHKは朴教授の本を通じて慰安婦問題を言及し、朴教授が会見で言及した韓日専門家の慰安婦問題解決の為の共同研究などを詳細に報道した。朴教授が慰安婦問題を日本内で喚起させるのに一定な役割をしたと見る事が出来る」
―今回の論争を取り巻く望ましい解決策は何か。
「裁判所の決定に従って本の内容を修正するかどうかは朴教授が決定する事だ。重要なのは今回の決定をきっかけにして韓国社会が朴教授の持つ意図すら誹謗してはならないという事だ。朴教授はどこまでも慰安婦問題解決という大前提で本を執筆した。韓日両国関係が対立している中で朴教授に過度な焦点を置いては、日本内で慰安婦問題解決に否定的な人々に逆利用される可能性がある事を想起せねばならない」
―今回の決定が韓日両国の慰安婦問題解決の為の糸口になり得るか。
「可能だと思う。今回の決定を契機に韓国内では朴教授を攻撃する雰囲気があるが、日本では慰安婦問題を至急に解決せねばならないという認識が大きくなっている。両国各界が乗り出して問題解決の為の論議を進展させ、安倍総理の戦後70年談話が出る前に結実を収めるのが良い」
東京=ハン・チャンマン特派員
お読みになった通りである。もう、どこから突っ込んだら良いのか分からなくなるくらい酷い。「帝国の慰安婦」が出たおかげで日本でも従軍慰安婦問題が振り返られるようになった、「プラス効果だ」とか、とても正気とは思えない。「韓日関係の和解の為、慰安婦問題を解決しなければならないという基本的な認識の下に書いた事は間違いない」「『慰安婦=売春婦』と刻み付ける日本右翼に向かって、戦争の為に犠牲になった慰安婦達にそんな扱いをしてはならないというメッセージを与えようとしたのだと理解する」とか、勝手な好意的解釈連発してんじゃねえよという話だろう。あの本をどう読んだらこういう解釈が出来るんだ? 和田は自民党の9条解釈並みに凄まじい恣意的曲解をしてる。一言で言えば悪質極まりないという事だ。日本軍に無理矢理連れ去られて性奴隷にされた被害者を「日本軍(加害者)と同志的関係」呼ばわりするなど、これほど酷い侮辱はない。それを「韓国人と慰安婦のお婆さん達の立場から見たら反発が出ざるを得ない側面」「朴教授が表現にもう少し細心の注意を傾けたら良かった」で済ませる和田の人権感覚と歴史観も相当に狂っている。こんなのが「日本を代表する良心的知識人」呼ばわりされている現状がそもそもおかしい。
それ以前に「日本右翼に向かって、戦争の為に犠牲になった慰安婦達にそんな扱いをしてはならないというメッセージを与えようとした」って、これは慰安婦被害者を「英霊」扱いしろという事じゃないのか? そのうち和田や朴は「慰安婦のお婆さんを靖国神社に合祀しろ」とか言い出すんじゃないのか? ふざけるのもいい加減にしろ!
「重要なのは今回の決定をきっかけにして韓国社会が朴教授の持つ意図すら誹謗してはならないという事だ。朴教授はどこまでも慰安婦問題解決という大前提で本を執筆した。韓日両国関係が対立している中で朴教授に過度な焦点を置いては、日本内で慰安婦問題解決に否定的な人々に逆利用される可能性がある事を想起せねばならない」
って和田は言ってるが、これって要するに「朴裕河を攻撃したら問題解決に否定的な人々(日本の右翼勢力?)に利用され、困るのは韓国側だぞ」って恫喝してる訳でしょ。朴裕河の言ってる事こそ真正な問題解決策だ、と。「帝国の慰安婦」を買うような人々は慰安婦問題解決と日韓関係改善を図ろうという人達、つまり「日本の良心的層」なんだ、と。だから朴裕河に文句つけるな、と。
今現在、日本でも韓国でも朴裕河を擁護・正当化し、免罪符を与えるのに最も大きな影響を及ぼしているのは、間違いなく和田春樹である。和田と朴の「♡仲良し♡」関係は今回取り上げた6組の中でも最強の緊密ぶり、3.11以後の時代だけにこれこそまさに「絆」というやつだろう。和田春樹と朴裕河の「絆」は、安倍と天皇よりも、朴正煕と岸信介よりも、韓米日軍事同盟よりも強固なのであります!
「朴裕河教授は、畏れ多くも日本を代表する良心的知識人であらせられる和田春樹教授に支持されているのだッッッッ! 貴様それでもなお朴裕河教授を『日本右翼の代弁者』呼ばわりするというのかッッッッ!」
というのが韓国における朴裕河擁護派の決まり文句になっている事は前にもちょっと書いた。例えばこことかこことか。韓国日報のインタビューで和田ははっきりと「帝国の慰安婦」を買い求める日本の読者こそ「良識派」であるかのように言い切った。和田のこれまでの実績や「名声」から言って、これの及ぼす悪影響の度合いは松竹伸幸ふぜいの比ではない。
和田春樹という人間はもう完全に「トロイの木馬」か「獅子身中の虫」であるとみなさねばならないだろう。こんな人間が挺対協といつまでもくっついている事自体がおかしいのではないか。先日の北海道新聞の誤報(挺対協が方針転換して、日本の法的責任を問わなくなったというやつ)にしてもどこからああいう話が出て来たのか、実に怪異な話だと思う。挺対協も和田との関係はもうケジメを付けるべきではなかろうか。和田も今後一切この問題には関わるなと言いたい。
歴史問題で妄言を繰り返す安倍晋三と、知韓派で「行動する知識人」と言われた和田春樹。両者は一見対立する存在のように見えるがそうではなく、本質的には全く同じものだ。前者が北一輝や寺内正毅(武断統治)や在特会(笑)だとすれば、後者は福沢諭吉や斎藤実(文化政治)やしばき隊(笑)というだけの違いに過ぎない。さらに言えば和田と朴裕河の関係は、福沢諭吉と金玉均の関係ともかなり相通ずる部分があろう。朝鮮侵略の為に福沢は金玉均に肩入れしてクーデターを起こさせ、親日政権を作らせようとした。和田も朴裕河をさんざん肩入れして持ち上げ、従軍慰安婦問題解決を骨抜きにしようとしている。こうした点も我々が歴史から大いに教訓を得て対抗せねばならないのではないか。まあ、朴裕河が後に金玉均と同じ運命をたどり、利用されるだけ利用されて惨めな末路を迎えるかどうかまでは分からないが、それとは関係なくこれ以上この者達が害毒を垂れ流すのをやめさせなければならない。
斉藤貴男の子宮頸がんワクチンの本を探しに近所の本屋へ行ったが置いていなかった。やむなく他の大きな書店で探そうと思っていたところ、代わりにとんでもなく酷い代物を見ちまって、もの凄く気持ちが悪い。例の自衛隊を活かす会の松竹伸幸の新刊だそうで、タイトルも「慰安婦問題をこれで終わらせる。」という。こんなおぞましい代物を見に本屋へ行ったんじゃないのに、どうしてくれるんだと八つ当たりしたくなった。ああ、気持ちが悪い!
この松竹とかいう男は左翼とか右翼とか以前に、言ってる内容があまりに非論理的で、歴史的事実にも全く整合しない事ばかり並べ立てて文字通り話にならない。藤岡信勝辺りと言ってる内容も水準もほとんど違わないのだが、両者の違いは「右翼への転向」を明言したかどうかだけでしかないだろう。有田芳生にせよ西部邁にせよ藤岡にせよ、昔であれば左翼を辞めて右翼になった事を堂々と明言するものだが、今時の新派(?)転び左翼というのはそうしない。「自分は左翼(または護憲派)」という表向きの「立場」だけはキープしたまま「右派との協調」を掲げる。早い話が「佐藤優現象」だ。松竹はまさにその典型例だろう。
今回の本もざっと本屋で流し読みしただけだが、それでもこの本を一言で言い表わすと「帝国の慰安婦便乗商法本」という事に尽きる。言ってる内容が朴裕河の「和解」論とほとんど違わないからだ。松竹自身あとがきで「この本の生みの親は『帝国の慰安婦』」というような事を明言しているし、明らかに釣られて同調した、それも目新しい内容が皆無の安易な焼き直し便乗本という事を御丁寧にも自分で白状しているのである。こういうのは物書きとして本当に恥ずかしい事のはずだが、それを堂々と言ってしまう辺り、松竹という男はある意味「正直」なのではあろう。
朴裕河はああ見えて日本の右翼から露骨に賞賛されるのを(表向き)喜ばしく思わない。「「朝日新聞」の読者であるようなリベラル派の需要を満た」す事を主眼に置いている以上、韓国内で「日本右翼の代弁者」という攻撃を受けるのは甚だ都合がよろしくないのだ。なので、和田春樹のような「日本の良心勢力」や松竹のような「日本左翼」からの「援護射撃」がどうしても必要になる。松竹も及ばずながらそうした「援護射撃」に商売も兼ねて馳せ参じた。
「今後、誰が、どのような形で好意的に紹介するかにもあわせて注目すべきであろう。本書はある意味ではその対応を通じて評者たちの「見識」を露わにせずにはおかない、ある種の破壊力を持っているからである。」
という事を松竹は早速自分自身でものの見事に体現してくれた訳だ。
この本のキモさの一つは恩着せがましさにある。この本というより、松竹伸幸という男の人間性がそうなのではないか。この本の最初の方を流し読みして仰天したのは「日本の左翼には植民地支配や侵略戦争に命懸けで抵抗した者がいる。自分もそのDNAを受け継いでいる(要旨)」という下りだった。松竹は自分を「アジアの解放者」と言わんばかりに自画自賛して悦に入っている! ああ、気持ちが悪い! 日本の右翼が「大日本帝国はアジアの解放者」と言って正当化・自画自賛するのと何が違うんだ? 旧日本軍の流れを汲む自衛隊を安保の為に「活用」しようとし、ヨーロッパ帝国主義国家の植民地侵略が「無主の地」の先占しただけなどという認識の者が「アジアの解放者」を気取るというのが凄まじい。「俺がおまえ(アジア)を解放してやったんだ」というエラソーな身勝手さで「和解」を強要する。まさに粘着質なDV男かストーカー変質者の気質そのものではないか。そもそもおまえら(松竹を含むその手の日本人)が植民地侵略をしなければ何の問題もなかっただけの話なのに、何を偉そうにしているのか!
松竹という男は共産党でありながらこういう帝国主義・軍事優先主義丸出しな為、よく転向・変節者ではないかと言われるが、正確にはDV男気質の「変質者」というのがぴったりであると思う。
ああ、気持ちが悪い! キモい!
この本のもう一つのキモは従軍慰安婦問題と植民地支配責任の切り離しを図っている所だ。やはり最初の方で「植民地支配や侵略戦争に対しては何度でも謝ったらいい。だが従軍慰安婦問題は日韓関係の為に終わらせた方が良い」(要旨。うろ覚えだがこんな主張だったと思う)みたいな事を言っていた。従軍慰安婦はまさに植民地支配の下で行われた日帝の犯罪行為の一つである。それだけを特別別個に切り離して「終わらせる」とはどういう事なのか。松竹は従軍慰安婦被害者の為に、みたいな事を言ってもいるが、これほど被害者を愚弄した話はない。「植民地支配については何度でも謝る(誤る?)が、従軍慰安婦問題は終わらせる」つまり、これポッキリで従軍慰安婦問題については謝罪も何もしないようにするという宣言だ。この場合、もし被害者が何か言っても、とりわけ過去の証言をどこかでしゃべったりしようものなら「終わった話をまだ蒸し返すのか」という集中砲火を日本側から浴びるようになるのは間違いないだろう。被害者達をさらに虐げて苛む結果にしかならない事は100%保障付きである。
そもそも日本の朝鮮植民地支配の中でもとりわけ従軍慰安婦問題が大きく騒がれるようになったのは、あの残虐な植民地支配の中においてすら従軍慰安婦の問題はとりわけ残忍かつその非人道性が群を抜いていたからだ。そうした日帝植民地支配を特に象徴する案件だけを「切り離して終わらせる」というのは、それだけ従軍慰安婦問題が松竹のような日本人にとっては「本丸」であり、何としても「落城」させねばならないという事である。それさえ落ちれば後は骨抜きだ、と。もしそうなれば、究極的には日帝植民地支配責任の問題全体を分断させ、これを無力化させる事につながるだろう。本当に日本が反省して謝罪するというなら、従軍慰安婦問題も含めて植民地支配の全てに真摯な謝罪と補償をすれば良いだけの話なのに、そういう事は絶対にしない。日本のどこぞの地方自治体やエセ自然保護団体にも通底する、このような悪質な手口に決して騙されるべからず。
まあ、本屋でこの本を見つけても立ち読みには要注意である。とにかく気持ち悪過ぎる内容なので、これを読むのはちょっとした「キモイもの見たさ探検隊」だと考えるべきという事を老婆心ながら忠告しておきたい。
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